事業計画
優先的に解決すべき社会の諸課題
領域 / 分野
日常生活又は社会生活を営む上での困難を有する者の支援に係る活動
孤独・孤立や社会的差別の解消に向けた支援
団体の社会的役割
団体の目的
ひきこもり状態と社会復帰を交互に繰り返す中で孤立を深め、支援や社会に対して信頼を無くしていく若者に対し、同じような経験を持つ立場から、繋がりの創生や、他者への信頼感を養うサポートを行う事で、そのような当事者らが幸福な社会生活を築いていくことを目指して活動しています。
団体の概要・活動・業務
私たちは「ひきこもり」経験者らによる自助グループを母体にした法人です。設立から現在に至るまで、何かしらの生きづらい思いを持つ当事者同士が主体的に、居場所運営や自助会、講演や研修講師などの事業を行っています。
団体の目的 | ひきこもり状態と社会復帰を交互に繰り返す中で孤立を深め、支援や社会に対して信頼を無くしていく若者に対し、同じような経験を持つ立場から、繋がりの創生や、他者への信頼感を養うサポートを行う事で、そのような当事者らが幸福な社会生活を築いていくことを目指して活動しています。 |
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団体の概要・活動・業務 | 私たちは「ひきこもり」経験者らによる自助グループを母体にした法人です。設立から現在に至るまで、何かしらの生きづらい思いを持つ当事者同士が主体的に 、居場所運営や自助会、講演や研修講師などの事業を行っています。 |
概要
事業概要
私たちは「支援」に対しての信頼を失い、「ひきこもり」などの孤立した状態から抜け出せなくなっている若者に対して、
①当事者同士による痛みや苦しみの共感と分かち合いの場を提供すること
②各種の支援資源との適切なマッチングを行うこと
の2つを通じて、そのような当事者が信頼できる他者と出会い、生きていく事への意欲を回復し、延いては既存の様々な社会資源を頼ってでも自分の人生を主体的に生きていくことを伴走的に支える事業を行います。
資金提供契約締結日
2021年04月30日
事業期間
開始日
2021年04月30日
終了日
2024年01月31日
対象地域
全国
事業概要 | 私たちは「支援」に対しての信頼を失い、「ひきこもり」などの孤立した状態から抜け出せなくなっている若者に対して、 | |
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資金提供契約締結日 | 2021年04月30日 | |
事業期間 | 開始日 2021年04月30日 | 終了日 2024年01月31日 |
対象地域 | 全国 |
直接的対象グループ
大阪府北部に在住する「支援」や社会(家族、学校、会社、地域)から繰り返し否定や抑圧の経験を繰り返したことで、ひきこもるなど自ら孤立状態に陥っている20代から30代の若者。
人数
丁寧な伴走支援の都合上、年間50人程度を想定。ただ、全国調査を基に推定すると潜在的には1000人単位の対象がいると考えられる。
間接的対象グループ
大阪府北部に限定せず、同様の経験をした全国の若者。また、その家族など。
人数
全国的には100万人単位だと想定される。(平成30年度調査の結果により、全国の満40歳から満64歳までの人口の1.45%に当たる61.3万人がひきこもり状態にあると推計された。)
直接的対象グループ | 大阪府北部に在住する「支援」や社会(家族、学校、会社、地域)から繰り返し否定や抑圧の経験を繰り返したことで、ひきこもるなど自ら孤立状態に陥っている20代から30代の若者。 | |
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人数 | 丁寧な伴走支援の都合上、年間50人程度を想定。ただ、全国調査を基に推定すると潜在的には1000人単位の対象がいると考えられる。 | |
間接的対象グループ | 大阪府北部に限定せず、同様の経験をした全国の若者。また、その家族など。 | |
人数 | 全国的には100万人単位だと想定される。(平成30年度調査の結果により、全国の満40歳から満64歳までの人口の1.45%に当たる61.3万人がひきこもり状態にあると推計された。) |
事業の背景・課題
社会課題
「ひきこもり」が社会問題として広く認識されるようになり、支援や制度といった社会資源は年々増加しています。しかしこの問題は一向に解決しないどころか高止まりのまま今に至っています。 この原因は、ひきこもる当事者らが支援や社会に対する信頼を失っており、時にはセルフネグレクトに陥っているため、資源の存在を知っていたところで自らでは頼ろうとしないからです。彼彼女らには、信頼できる他者に出会い何よりも生きる意欲を取り戻す事、そしてその時に適切な支援を一緒に探してくれる仲間が必要です。
課題に対する行政等による既存の取組み状況
相談窓口への来所が困難であったり、そもそも「助けて」と言えない(言わない)潜在ニーズを持ったひきこもり当事者に対しての支援アプローチは、現状ほとんど全ての自治体で課題となっており、これといった手法の蓄積や先行研究が無い現状です。
人口の少ない秋田県藤里町では、社会福祉協議会の職員が全戸訪問を行うこと(アウトリーチ)を通じて潜在ニーズを掴む取り組みを実施しており、一定社会的な評価を得ていますが、一部の当事者からは「人権侵害だ」との声も挙がっており、本人の望まない介入の糸口をどう見つけていくかということに関しては、大きな課題が残っています。
休眠預金等交付金に係わる資金の活用により本事業を実施する意義
大きく2点の意義があります。
1.本課題への取り組みは単年度で成果を示せるものではありません。当団体ではこれまで多くの事業を単年度で組み立てており、長期的な視座から事業を位置づけていくことができてきませんでした。目の前の火を消す ことばかりに終始し、根本の問題に着手してこなかったといわざるを得ません。
本資金活用により最低3か年をかけてゴールへ向かう道筋をデザインすることで、これまで培ってきた様々な資源を総動員し、いよいよ岩盤を穿つために動き出すことが可能となります。
2.本課題は社会問題です。当団体ではこれまで収入の多くを寄付金や民間からの資金に依存してきましたが、苦しむ当事者らの自助や市民の好意によりそれを担うのは構造的に歪であると言わざるをえません。本資金はその原資において極めて公的性質の高いものであるため、事業実施の資金としては最もふさわしいと考えています。
社会課題 | 「ひきこもり」が社会問題として広く認識されるようになり、支援や制度といった社会資源は年々増加しています。しかしこの問題は一向に解決しないどころか高止まりのまま今に至っています。この原因は、ひきこもる当事者らが支援や社会に対する信頼を失っており、時にはセルフネグレクトに陥っているため、資源の存在を知っていたところで自らでは頼ろうとしないからです。彼彼女らには、信頼できる他者に出会い何よりも生きる意欲を取り戻す事、そしてその時に適切な支援を一緒に探してくれる仲間が必要です。 |
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課題に対する行政等による既存の取組み状況 | 相談窓口への来所が困難であったり、そもそも「助けて」と言えない(言わない)潜在ニーズを持ったひきこもり当事者に対しての支援アプローチは、現状ほとんど全ての自治体で課題となっており、これといった手法の蓄積や先行研究が無い現状です。 |
休眠預金等交付金に係わる資金の活用により本事業を実施する意義 | 大きく2点の意義があります。 2.本課題は社会問題です。当団体ではこれまで収入の多くを寄付金や民間からの資金に依存してきましたが、苦しむ当事者らの自助や市民の好意によりそれを担うのは構造的に歪であると言わざるをえません。本資金はその原資において極めて公的性質の高いものであるため、事業実施の資金としては最もふさわしいと考えています。 |
中長期アウトカム
事業実施により、「支援」や社会に対して不信感や嫌悪感を持っていた方々や、人生に対する絶望感からセルフネグレクトに陥り、福祉サービス等の社会資源の利用を拒んだり、自分が利用できるものとして認識なかった方々が、似たような仲間との触れ合いの中で「自分は生きていて良い」という当然の自己肯定感や生への意欲を回復する。そしてその後各種の資源やサービスにつながる伴走型のサポートを経て、幸福な人生の一歩をスタートする。
短期アウトカム
1 | 「支援」や社会(家族、学校、会社、地域)から繰り返し否定や抑圧の経験を繰り返したことで、ひきこもるなど孤立状態に追い込まれている20代から30代の若者」(とその縁辺に存在する間接対象グループ)が、本事業によってそれらの状態から脱したと実感し、生きる意欲を持って自らの人生に向き合いはじめている。 | |
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モニタリング | いいえ | |
指標 | 本事業に複数回参加している方に対してインタビュー調査を行い、経時的な変化を定性的に聞き取り、確認する。 | |
初期値/初期状態 | ただ不安で、生きていく事に希望が無い、精神不安定な状態。 | |
目標値/目標状態 | 彼彼女らの抱える問題に寄らず(それが解決されているか悪化しているかの如何に関わらず)、それでも生きたいと思えている。 | |
目標達成時期 | 2023年6月 | |
2 | 「様々な出会いの場」での「似たような人、共感できる人との出会い」を経て、自らがその出会いの場の運営に関わるようになり、役割をえることが出来るようになる。 | |
モニタリング | いいえ | |
指標 | スタッフ的立場にある者の人数の事業前と事業終了時の経時的な量的変化。 | |
初期値/初期状態 | サービス受益者としてのマインド。「期待していない」期待。 | |
目標値/目標状態 | 人数の増加。 | |
目標達成時期 | 2024年2月 | |
3 | 本事業の利用者に対して、北摂地域においてマッチングに使える手札となる支援資源の情報、及びポジティブに機能するネットワークを充分な量で持っている。 | |
モニタリング | いいえ | |
指標 | 定量的指標:利用者の希求する支援サービスとのマッチングニーズに即応できる支援機関の数。 | |
初期値/初期状態 | 豊中市、箕面市社会福祉協議会、とよの地域若者サポートステーション等、行政系機関と数件の民間団 体。 スタッフにおいて共通の学習会や情報共有会は行われていない。 | |
目標値/目標状態 | 北摂地域で30か所以上+全自治体役所の担当課と繋がっている。 定期的にスタッフ間で利用可能な支援資源の情報共有やアップデート、研修会が開催され、それがスタッフにおいて有用であると感じられている。 | |
目標達成時期 | 2023年6月 | |
4 | 本事業による利用者が、従前の状態から比して孤独感が低下している。 | |
モニタリング | いいえ | |
指標 | 定性的指標:「本事業がなければ孤独感を抱えたままだった」というような本事業の必要性が示される声に代表される定性的な内容を集約する。 | |
初期値/初期状態 | 孤独感を抱えており、その状態の改善を求めている。 | |
目標値/目標状態 | 孤独感が事業への参加以前と比して低下している。 | |
目標達成時期 | 2023年9月 | |
5 | 本事業実施により「生きる意欲」を回復した当事者らが、実際に生きていくために何らかの行動を移し始め、当団体が伴走的にその当事者を支えている。 | |
モニタリング | いいえ | |
指標 | 定性的指標:以前の自分と比較してどの程度活動的になっているかをインタビューにより測定する。 | |
初期値/初期状態 | 就労やその訓練、一人暮らし等、社会生活を行う事に関わる手段手法に関わる行動をしていない。 | |
目標値/目標状態 | 自身が生活していくためにポジティブな動機付けにより行動をしている。 | |
目標達成時期 | 2023年9月 |
アウトプット
1 | 当事者に何が求められているか、本団体の展開する事業が問題解決に相応しいか追究するための検討・学習する会と、その研究の過程や現場での気付きや学び、当事者のつぶやきなどから得た、当事者をめぐる今の課題を発信、啓発する機会。またその過程の中で本事業に関わる関係人口を広げていくための企画。 | |
---|---|---|
モニタリング | いいえ | |
指標 | 定量的:実施回数、啓発・問題発信の会の参加者数 | |
初期値/初期状態 | 0、0 | |
目標値/目標状態 | コアスタッフで話し合う機会を月2回、利用者を含めた居場所における企画として月1回、広く世に発信、啓発する会を年1回 | |
目標達成時期 | ~2024年2月 | |
活動内容 | ・事業確認ミーティング | |
活動時期 | ~2024年2月 | |
2 | 本事業があることで孤独感が和らぎ、生きづらさの解消を期待できる様々な「出会いの場」の継続的な展開 | |
モニタリング | いいえ | |
指標 | 実施回数、参加人数 | |
初期値/初期状態 | 0、0 | |
目標値/目標状態 | 毎週1-2回 | |
目標達成時期 | 随時 | |
活動内容 | 各種の居場所企画 | |
活動時期 | ~2024年2月 | |
3 | 様々な「出会いの場」に参加していた利用者に対して運営側として関わってもらうための企画 | |
モニタリング | いいえ | |
指標 | 実施回数、実際に運営側になってくれた方の数 | |
初期値/初期状態 | 0 | |
目標値/目標状態 | 毎月1回 | |
目標達成時期 | 随時 | |
活動内容 | 当事者活動の担い手ダイアローグ | |
活動時期 | ~2024年2月 | |
4 | 当事者が孤独感をやわらげたり、抱えている生きづらさを少し下すことに寄与し、具体課題の発見と適切な支援へ繋ぐための当事者団体による相談支援、サロンの設置 | |
モニタリング | いいえ | |
指標 | 実施回数、利用人数 | |
初期値/初期状態 | 0 | |
目標値/目標状態 | 毎月1回、随時 | |
目標達成時期 | 随時 | |
活動内容 | 愚痴聞き屋 | |
活動時期 | ~2024年2月 | |
5 | 行政や支援機関、支援団体との関係性の強化 | |
モニタリング | いいえ | |
指標 | 営業時間内に連絡すれば相談等の話ができる担当者のいる関係機関の数 | |
初期値/初期状態 | 未評価 | |
目標値/目標状態 | 30の団体や機関と関係を構築している | |
目標達成時期 | ~2024年2月 | |
活動内容 | 代表理事及び広報担当者による営業や挨拶まわり | |
活動時期 | ~2024年2月 | |
6 | 就労支援事業所 | |
モニタリング | いいえ | |
指標 | ①映像制作部門 ②事務代行部門 ③ネット販売部門 ④若者支援(ピアサポート)部門 | |
初期値/初期状態 | 0/0 | |
目標値/目標状態 | ①映像制作部門 ②事務代行部門 ③ネット販売部門 ④若者支援(ピアサポート)部門 | |
目標達成時期 | 随時 | |
活動内容 | ①映像制作部門 |
事業活動
インプット
人材
泉翔: 事業責任者、事業検討委員、就労支援事業統括、会計
中上洋介:会計
鳥越柊:会計
鈴木亜理沙:バックオフィス
和田達哉:相談支援のスーパービジョン、事業検討委員
井上啓:就労支援事業担当(若者支援部門、映像制作部門)、事業検討委員
辰巳将貴:就労支援事業担当(事務代行部門)、出会いの場
柏木瑞生:就労支援事業担当(事務代行部門)
岡田侑奈:就労支援事業担当(若者支援部門)
利川健人:就労支援事業担当(ネット販売部門)
竹安一路:広報、就労支援事業担当、事業検討委員
山口俊治:外部事業検討委員、広報イベント
割田大悟:外部事業検討委員、広報イベント
下田亮太:外部事業検討委員、広報イベント
伊藤康生(社会学博士、大学教員):事業効果測定、評価、助言
山田孝介(福祉事業所経営者):相談支援のスーパービジョン、経営相談
大口耕吉郎(生活相談支援団体職員):相談支援のスーパービジョン
相談支援事業担当者:泉翔、岸本紗季、竹内佑一
出会いの場事業担当者:泉翔、辰巳将貴、井上啓、柏木瑞生
決裁権:泉翔
入出金:橋本麻由子
帳簿作成:中上洋介、鳥越柊
監査(監事):泉奈那
問い合わせ:泉翔
人材 | 泉翔:事業責任者、事業検討委員、就労支援事業統括、会計 相談支援事業担当者:泉翔、岸本紗季、竹内佑一 決裁権:泉翔 |
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広報戦略および連携・対話戦略
広報戦略
1.公式サイト、Facebook、Twitter、コクチーズといったインターネットでの広報
2.主な実施場所である豊中市における市民情報サロン等へのチラシ配布
3.各支援機関などへのチラシや案内の送付
4.新聞社等メディアの活用
ターゲットはあらゆる環境におけるマイノリティであるため、思い浮かぶ広報手段はこれを全て利用します。
連携・対話戦略
広く周知するためには自団体のみによる広報では不十分で、口コミなどのスノーボール式の広報が不可欠です。
評判や評価などを積極的にしてもらうため、事業内容のシェアをしてもらいやすくなるような仕組みづくりや、当事者団体の実践が支援者にとっても資源として認識されるように、支援機関向けの周知啓発イベントを実施します。
広報戦略 | 1.公式サイト、Facebook、Twitter、コクチーズといったインターネットでの広報 |
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連携・対話戦略 | 広く周知するためには自団体のみによる広報では不十分で、口コミなどのスノーボール式の広報が不可欠です。 |
出口戦略・持続可能性について
持続可能性1
「ひきこもり」当事者に必要な支援は、それが必要な当事者が中心的に担う「ウィークタイモデル(仮)」を全国の当事者団体に広げていきます。また講演やメディアを通じ、支援の充実が「ひきこもり」問題の解決に直結しないその構造的な理由や、その問題の解決策として当事者団体(≒ピアサポート)が伴走的に介入することが有意であること、延いては既存の支援資源がより有効に機能することを社会に広く周知し、全国各地の取り組みが進みやすい土壌づくりを行っていきます。
持続可能性1 | 「ひきこもり」当事者に必要な支援は、それが必要な当事者が中心的に担う「ウィークタイモデル(仮)」を全国の当事者団体に広げていきます。また講演やメディアを通じ、支援の充実が「ひきこもり」問題の解決に直結しないその構造的な理由や、その問題の解決策として当事者団体(≒ピアサポート)が伴走的に介入することが有意であること、延いては既存の支援資源がより有効に機能するこ とを社会に広く周知し、全国各地の取り組みが進みやすい土壌づくりを行っていきます。 |
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関連する主な実績