シンボル

休眠預金活用事業
情報公開サイト

ホーム検索結果

サムネイル

終了

事業完了報告

2024/08/27更新

事業概要

事業期間開始日 2023/07/01終了日 2024/02/29
対象地域知多4市5町圏域
事業対象者

家族からの経済的虐待を受ける知的障害者や離婚後住宅確保が難しい女性、刑余者、病身単身高齢者など、経済的に自立していない人達。それによって住宅確保の保証人を得られない状態で、それは社会的に孤立している人達。また、その人達を直接支援者、間接支援者となっていく、互助会構成員になる可能性のある今後おひとり様になっていく可能性のありそうな人達

事業対象者人数

住宅に住む人たち:7人
住宅確保に関与する人達:35人
互助会参加者:35人
この活動情報を得る人達:90人

事業概要

・様々な事情で住まいを確保することが困難な社会的弱者を守るため、9市町に1拠点ずつ、生活支援付き住宅を確保する。   
・すでに独立行政法人福祉医療機構の令和3年度社会福祉振興助成事業(特定非営利活動法人抱樸が採択団体)の「空き家活用型支援付きサブリース住宅確保と事業持続性を確保する事業」に参加し3拠点を確保した。(知多市2・常滑市1)   
・ほか7市町でも借り上げ、法人の相談に寄せられる居住支援が必要な案件に対応したい。単身者や障害のある子どもや刑与者、病身高齢者など判断能力の不十分な人や判断能力があっても対人関係がうまく築けない人などが困っている。具体的には、保証人が得られないため入居できないことが多いためサブリースを考えている。住宅に借主がいなくて困っている家主の救済にもなる。
・生活支援については地域内NPO法人や事業者との連携、これまで法人で行ってきた延長で行う。住宅を取得できにくい人達は、生活に支援が必要な人が多い。少しの伴走支援が継続した日常生活の継続につながる。   
・第1期知多地域成年後見制度利用促進計画(4市5町2020-2024)で策定した「ライフエンディング支援事業の整備」により、「身寄り問題」を助け合い活動で解決する当事者の仲間づくり「互助会」構築を行っており、これを助け合いグループに発展させて、生活支援の不足部分を「仲間」としてフォローする。   
・いわゆる地域の「外れ者」であってもコミュニティにつながり、社会的孤立を解消させることができる   
・4市5町に居住支援できる拠点が整い、その人達を支援する互助会が活動をおこなう。拠点に住む住人も互助会に入り、支援されるだけの側ではなく双方向の関係になる。そのような人のネットワークが互助会である。

事業の総括およびその価値

・諸事情によって保証人等を見つけることができず、住宅を借りることが困難な人に対しての住宅確保に関しては、目標の7件は達成した。本人の希望や、おかれている状況に合わせての住宅探しであったため、素早くはできなかったが、なんとか目標は達成できた。実は、このような人の住居探しは、とかく後回しにされがちになる。よくない状況にあっても本人が上手くそれを伝えることもできないし、とりあえず生きていたらいいになる。それが、助成金という期日を設けることによって、後回しにせずに、本人の人間らしく生きていくのに必要である住居探しができた。また、行政の福祉課にこのような取り組みを行っていることが周知出来た。
・互助会に関しては、参加者の本人主体での動きが、順調になってきた。知多地域成年後見制度利用促進計画に載っているので、行政も注目している。孤立した人達の幸せは本人主体で活動することにあることを示すことができた。

課題設定、事業設計に関する振返り

今回この事業を遂行するのに、大きく反省した、それから学ぶことができた。予算を全額執行できなかった。昨年の経験から、居住の整備に必要であると考えたが、案外その点は、整っているものが多かった。また、賃貸物件に関して、敷金、礼金がない物件が多くあることであった。その点で、予定と齟齬が生まれた。事業設計時に、対象となる物件の状況をピンポイントにリサーチが必要であった。ある程度の予想はたっていたが、この事業の対象者に対しての絞り込みができていなかった。あと、事業の遂行に関しての事務量の予想が上手くできていなっかった。かなりのボリュームが必要であった。この助成金取得の条件であった組織の基盤整備(規定等)は大変勉強になった。この機会がなかったら、規定の必要性はわかりながらも先送りしていたものを、助成金の期限のおかげで実現可能になった。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1親族がいなくて、地域とのつながりがない人が、コミニティに受け入れられ、社会的孤立から脱却する状態。
指標自治会活動に参加するとか、活動に誘われる。自治会に加入する。
目標値・目標状態当事者の60%が地域とのつながりを感じる。
アウトカム:結果当団体との新しいつながりが産まれ、孤立状態ではなくなった。
アウトカム:考察福祉支援者としかつながりがなかった人が、居住確保して賃貸物件に住むことによって、町内会にはいったり、ゴミ出しの約束を守ったりして、地域住民の一因となることができた。その小さなつながりから、社会の中で生きているのを実感できるようになったと考えられる。達成を考察するのはもう少し長期の期間が必要であったと反省する。
2地域住民や福祉関係者が、独り者も排除しない状態
指標居住、入所に、保証人を求めない状態
目標値・目標状態地域住民や福祉関係者の50%が孤立の人も認めること。
アウトカム:結果当団体との新しいつながりが産まれ、独り者も排除しなくても安心できる
アウトカム:考察独り者と言われる状態の人も、住宅確保できるという事実が支援者にも成功体験をもたらすことができた。独り者も排除しないで支援できる体制が組めることが実感できた。福祉支援者が苦手な不動産関係とつながりを持つきっかけになった。

アウトプット

1半田市・東海市・阿久比町・東浦町・南知多町・美浜町・武豊町に1拠点づつ、空き室を確保する。
指標対象市町の生活困窮担当者、生活保護担当からの対象者がマッチングできているか。
目標値・目標状態7室が満室になっている。
アウトカム:結果目標である7室を確保できた。
アウトカム:考察地域をまんべんなく、住宅を確保する予定が、必要な人に合わしていると、2つの住宅を確保する地域と、確保しない地域ができた。重要なのは、当事者の都合に合わすことなので、予定したように1市1室とかの目標設定自体が難しいのかもしれない。
2半田市・東海市・阿久比町・東浦町・南知多町・美浜町・武豊町に生活支援体制を整備する。
指標対象市町の生活困窮担当者、生活保護担当からの対象者がマッチングできているか。
目標値・目標状態7室に対して月1回訪問ができている。
アウトカム:結果当センターが月1回訪問している。
アウトカム:考察7室の住人に対しては、大家になるので、定期的な訪問は当然である。予測した通り、定期訪問に関しては、今までのしくみで対応ができることが、証明された。しかし、量として仕事が増えるので、訪問する外周りの職員の増員を検討する必要があるがあることがわかった。
3半田市・東海市・阿久比町・東浦町・南知多町・美浜町・武豊町の拠点居住者が互助会に参加している。
指標入所対象者が互助会に入会している。
目標値・目標状態7室入所者全員が、互助会に入会している。
アウトカム:結果互助会の入会募集が遅れているのでまだ、実施できていない
アウトカム:考察互助会発足に向けて順調に活動はしている。しかし、この期間内に互助会の名称、会則つくりまでは間に合わなかった。やはり、当事者の自主性を尊重するので、このペースを大事にしたい。目標の設定を考慮すればよかったと考える。
4地域に互助会の活動が浸透され参加者が増える。
指標互助会参加者とイベントの開催数を指標とする。
目標値・目標状態互助会参加者数:30人、イベント回数 6回
アウトカム:結果互助会参加者数:延べ101人、イベント回数 6回
アウトカム:考察互助会発足の核になる当事者が、自ら動き行政と繋がったり、広報している。やらされているのではなく、自ら自分事として活動で来ているのが素晴らしい成果である。行政もこの活動にかなり注目している。今は一箇所で行っているが、自分の街での開催を構想しているようだ。
5権利侵害をはじめ生活に支障のある方の住居を確保し、見守りと生活支援を行っていく
指標生活支援に対して、行政に資金援助の要求を行い委託料を受けること
目標値・目標状態委託料の増額
アウトカム:結果2026年に委託料が増額される。
アウトカム:考察行政が、居住支援、互助会の活動を支援することで、お一人さま対策になると考えている。その対応が当法人で可能なら、委託メニューにこの活動を加えることを行政の会議で検討している。行政計画である知多地域成年後見制度利用促進計画の中に書き込んであるので、着々と進めることは行政も織り込み済みである。今、当センターに行政が一番に期待している内容である。

活動

11.住宅確保にため、費用とする対象者がどこにいるのか、対象市町の生活困窮担当、生活保護担当の整理。
活動結果ほぼ計画通り
概要住宅確保のチラシで助成金事業の広報をすることにより、行政担当者とは繋がった。住宅確保、サブリースの仕組みを行政が知ることにより、何をどのように当センターに頼めばいいと理解された。そのことにより、行政から、相談が増えた。住宅が必要な人を知っているのが、現場の行政職員であるので、その担当者に周知ができたことが、とても大きな成果であると考える。
22.7市町での住居確保、契約のために、不動産屋を訪問
活動結果ほぼ計画通り
概要サブリースに対応してくれる不動産屋、当法人の住宅確保を必要とする対象者が住むような物件を扱っている不動産屋が、判明した。知多市のY不動産屋は、当団体の住宅確保事業を知り、当団体がバックアップする人が住宅を探しているときには、必ず入居を認めるように不動産屋従業員に周知してくれた。
33.住宅入居対象者とのマッチング
活動結果ほぼ計画通り
概要常滑市では18歳女性で、親からの虐待で家を失った人が現れた。目の前で金銭搾取が行われそうになり、それを拒み、即家出をすることになった。行政と相談機関と協力して、生活保護にしてもらい、この住宅確保事業を活用して一人暮らしを始めることにした。他に、半田市で70歳男性、もう一つ半田市で76歳女性、知多市で23歳男性、美浜町で60歳男性、阿久比町で29歳女性、東海市で81歳男性、このような状況である。
44.この事業で借りることができた部屋・物件に対しての生活支援体制整備を行う。各部屋に住む住人の課題を整理するため関係者会議を行い、 生活をするために整える社会資源を集めて手配する。それは、公的な福祉サービスである場合もあるし、インフォーマルな見守りサービスもある。 ないサービスは地域に作っていく。
活動結果ほぼ計画通り
概要見守りサービスは、今の団体でも行っている。しかし、別事業のついで行っている。この住宅確保事業のために、特化した見守りサービスを創出してく必要がある。この助成金事業に取り組むことで明らかになったことである。この間行われた関係者会議は、各対象者に関して、当事者、行政福祉課、障害福祉相談員、包括支援センター職員、ケアマネージャー、訪問介護員、在宅訪問ヘルパー、社会福祉協議会職員、後見人等が参加している。
55.入居者も含めた互助会運営と互助会の開催。この互助会とは、お一人様になる可能性がある人達、つながりの薄い人達をつなげて互助会にすることと、 その人達の自発的な動きを中心に行うため、スローなペースになるかもしれない。月見や、ごみ屋敷の掃除をイベントにしたりして参加を集う活動を行う。
活動結果遅延あり
概要住宅確保が期間の最後であった、互助会のお誘いがこれからになる。互助会の準備に関しては、先進地魚沼社協の視察、新潟のNPO視察、福岡社協の視察。準備の会合に関しては10月お茶飲み会、12月クリスマス会、2月おしるこ会を開催した。ここの対象者が今すぐ全員互助会対象者ではないと解った。今大切な場が年齢によって違う、高齢者は自分事としてのかかわり、若い層は支援者的な役割をここで持つことになりえそうである。

資金分配団体としての非資金的支援の取り組み総括

1取り組み

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

この住宅確保事業で、ある町に住む知的障害20代の女性の結婚に向けての支援ができた。長野在住の男性と結婚したいと希望している。支援者間でそれに向けて検討が始まったところにこの住宅確保事業が使えることになった。今グループホームという福祉支援がついている住居に住んでいるが、結婚後は男性と2人で暮らすことを希望している。支援者達はそのことができるのか心配しているので、まずは、アパートでの一人暮らしから始めることなった。元々本人は一人暮らしを希望している。本人もアパート見学をして、気に入ったとこが見つかった。職場にも近いところであった。しかし、どうも大家に断られたようだ。知的障害というのがネックになったようだ。それにめげずに、次を探して何とか見つかり、入居につながった。ここで、上手く暮らせたら、次は結婚に向かっていけるようである。初めての社会生活である。いまだに、障害者だから入居を断られることがある。かと思えば、当センターが後ろ盾になるなら、誰でも入居可能にすると言ってくれるところもある。これは、まだまだ障害者の方の地域への理解を促進する必要がもっとあると分かった。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

福祉関係者は住宅確保や、不動産屋への対応が苦手であることが多いと解った。なので、今不健康や人間として不適切なところにいても、住宅へのアプローチが弱いようである。この事業でその苦手意識が少し変化していけばいいと思う。変化したいようにも思う。入居できた成功体験があったからだと思う。あと、互助会創出に関しては、場所の選定が難しいと感じている。今は半島全域を考えているが、本当は気軽にいける場所でないといけないと思う。このことは行政も、当事者も同じように考えている。今後の課題である。

外部との連携実績

1活動行政計画の知多地域成年後見制度利用促進計画のワーキングを行政と一緒に行っている。
実施内容ライフエンディング事業の整備を行っている。そこに、互助会創出と新たに、サブリース事業も検討が始まっている。
結果・成果・影響等2期計画では、ライフエンディング事業の拡充を狙って、行政に資金も投入される予定である。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)なし
内容

中日新聞が、10月のキックオフミーティング、事務所に取材、おしるこ会取材、あと1回イベント取材で掲載予定らしい。

広報制作物等あり
内容

住宅確保事業のチラシ作成

報告書等なし

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

JANPIAの窓口を活用

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む)内部監査
内容

監事による監査

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

この助成金には、感謝していることが2つあります。1つは、伴走支援がかなり親切で、しっかりと伴走をしてもらいました。わからないことを安心して聞くことができました。全国の他団体に休眠預金の助成金はややこしいので使いたくない。よく取ったね。と、言われました。きっと、仲介してくださった中部圏地域創造ファンドの方が、現場に寄り沿った支援をしてくださったおかげです。とても感謝しています。もう1つは、組織を整えるのにとてもいい機会になったことです。当法人も、職員も多くなり、そろそろ組織を整える必要を感じていました。その時に、この助成金で必須に規定を決めることになりました。またそれに対してもしっかりと支援していただきました。今後もこのようなチャンスを他の団体も生かして欲しいと思っています。ほんとうにありがとうございました。

シンボルマークの活用状況

チラシと購入備品に張る