事業計画
優先的に解決すべき社会の諸課題
領域 / 分野
子ども及び若者の支援に係る活動
社会的課題の解決を担う若者の能力開発支援
日常生活又は社会生活を営む上での困難を有する者の支援に係る活動
働くことが困難な人への支援
地域社会における活力の低下その他の社会的に困難な状況に直面している地域の支援に関する活動
地域の働く場づくりや地域活性化などの課題解決に向けた取組の支援
安心・安全に暮らせるコミュニティづくりへの支援
SDGsとの関連
ゴール | ターゲット | 関連性の説明 |
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12. つくる生活、つかう生産を | 12.5 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。 | 地域の廃棄される有機物を利用して堆肥を製造。それを大地に返し地力を回復。 |
13. 気候変動に具体的な対策を | 13.1 全ての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する。 | 新規就農者が生業となり希望を持って農業に取組む環境は耕作放棄地を防止し、災害時の食糧の確保だけでなく、田んぼは雨水を一時的に貯留し、洪水や土砂崩れを防ぐなど災害防止の機能を持つ |
15. 陸の豊かさも守ろう | 15.5 自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる。 | 畑や水田は長い時間をかけ、多様な生態系を育んできた。しかしながら、化学肥料や農薬による汚染により、ほぼ絶滅した生物や絶滅を危惧されている生物も数多くいる。 |
団体の社会的役割
団体の目的
地域の未利用有機資源を堆肥化し土壌に還元することで、化学肥料や農薬への過度な依存からの脱却を目指し、”資源の循環”や”人と人とのつながり”を生みだす。新規就農者の最初期の営農を土づくり、栽培技術指導や、販路開拓のサポートなどを通して伴走的に支援し、地域に根差した農業者を増やしていくことで、農村が育む生態系や環境を守り、安心安全で健康的な農産物で地域が満たされ、人々が健康的に暮らす社会を実現する。
団体の概要・活動・業務
新規就農者や就農10年以内で農業だけで生計が成り立っていない者を、土壌分析、堆肥による土作り、栽培技術指導、販路指導などを行うことで安定的な営農を行えるよう支援するために、SOFIX土壌診断士の資格を2023年3月に取得した。新規就農者を受け入れ先とした農業体験ツアーや交流イベントの企画、運営。交流人口の増加や、新規就農者の増加を目指す。現在シルバー人材センターの刈草、善徳寺の落ち葉、ブリュワリー2社からのモルト粕、もみ殻などの堆肥化を行っている。
団体の目的 | 地域の未利用有機資源を堆肥化し土壌に還元することで、化学肥料や農薬への過度な依存からの脱却を目指し、”資源の循環”や”人と人とのつながり”を生み だす。新規就農者の最初期の営農を土づくり、栽培技術指導や、販路開拓のサポートなどを通して伴走的に支援し、地域に根差した農業者を増やしていくことで、農村が育む生態系や環境を守り、安心安全で健康的な農産物で地域が満たされ、人々が健康的に暮らす社会を実現する。 |
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団体の概要・活動・業務 | 新規就農者や就農10年以内で農業だけで生計が成り立っていない者を、土壌分析、堆肥による土作り、栽培技術指導、販路指導などを行うことで安定的な営農を行えるよう支援するために、SOFIX土壌診断士の資格を2023年3月に取得した。新規就農者を受け入れ先とした農業体験ツアーや交流イベントの企画、運営。交流人口の増加や、新規就農者の増加を目指す。現在シルバー人材センターの刈草、善徳寺の落ち葉、ブリュワリー2社からのモルト粕、もみ殻などの堆肥化を行っている。 |
概要
事業概要
この事業は南砺市の、①将来の食料安全保障と②森林以外の面積の約半分を占める農地の保全を担う新規就農者の営農を支援するものである。農業従事者が少子高齢化で減り続ける中、新規就農者への営農や生活支援は南砺市の課題解決への取組と捉える。新規就農者に離農が多い原因は営農だけでは生業にならず生活に困窮するためと言われている。南 砺市も例外でない可能性があり、今回の事業で10年以内に南砺市に参入した新規就農者の現状と課題をアンケート調査等で確認する。離農の最大の原因である生活困窮への解決には「栽培と経営能力」が必要であるが、新規就農者でもあった実行団体が良質な堆肥の安定自給や販売販路の開拓を学ぶ機会がなかった経験から「栽培と経営の能力開発」を支援する事業を構想した。栽培技術の中では「土づくり」が最も重要であり、実行団体は一時的な研修や指導に終わらず、土壌診断と施肥設計、栽培指導を含めた技術指導と適切な堆肥の提供(販売)を伴走的に行う。経営において最も難易度が高く重要な販路開拓に関して独自の販売ルートなどを利用した販売指導を行い、地域の信頼と関係構築に欠かせない「安定した営農」を実現する。新規就農者には営農だけでなく、共に暮らす住民や営農と暮らしを支える関係者との良好なつながりも支援する。これら一連の取組により「農業を考え、農業を作り、農村に暮らす」地域に根ざした農業者となり、農地を守り、外的環境の変化による食料危機に晒されない南砺市づくりに貢献する。
資金提供契約締結日
2023年07月18日
事業期間
開始日
2023年07月18日
終了日
2026年02月28日
対象地域
富山県南砺市全域
事業概要 | この事業は南砺市の、①将来の食料安全保障と②森林以外の面積の約半分を占める農地の保全を担う新規就農者の営農を支援するものである。農業従事者が少子高齢化で減り続ける中、新規就農者への営農や生活支援は南砺市の課題解決への取組と捉える。新規就農者に離農が多い原因は営農だけでは生業にならず生活に困窮するためと言われている。南砺市も例外でない可能性があり、今回の事業で10年以内に南砺市に参入した新規就農者の現状と課題をアンケート調査等で確認する。離農の最大の原因である生活困窮への解決には「栽培と経営能力」が必要であるが、新規就農者でもあった実行団体が良質な堆肥の安定自給や販売販路の開拓を学ぶ機会がなかった経験から「栽培と経営の能力開発」を支援する事業を構想した。栽培技術の中では「土づくり」が最も重要で あり、実行団体は一時的な研修や指導に終わらず、土壌診断と施肥設計、栽培指導を含めた技術指導と適切な堆肥の提供(販売)を伴走的に行う。経営において最も難易度が高く重要な販路開拓に関して独自の販売ルートなどを利用した販売指導を行い、地域の信頼と関係構築に欠かせない「安定した営農」を実現する。新規就農者には営農だけでなく、共に暮らす住民や営農と暮らしを支える関係者との良好なつながりも支援する。これら一連の取組により「農業を考え、農業を作り、農村に暮らす」地域に根ざした農業者となり、農地を守り、外的環境の変化による食料危機に晒されない南砺市づくりに貢献する。 | |
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資金提供契約締結日 | 2023年07月18日 | |
事業期間 | 開始日 2023年07月18日 | 終了日 2026年02月28日 |
対象地域 | 富山県南砺市全域 |
直接的対象グループ
2013年以降に南砺市で農家の後継ぎでなく新規参入した就農者の内、2024年1月継続就農している人のうち有機農法等を目指す人を対象者とする。
人数
9名
最終受益者
南砺市で有機農法等の農業で生活したい新規就農者とその家族及び事業にかかわる農業や行政関係者、地域住民、農作物販売者・購入者や調理人等
人数
400人程度(対象者と家族 9家庭×4人、収穫祭での繋がり(調理人等)30人×3ヵ年、農業体験ツアー10人×3ヵ年、農業・行政関係者10名程度、地域住民9名×5人、農作物販売者10事業者程度、農作物購入者9名×20人)
直接的対象グループ | 2013年以降に南砺市で農家の後継ぎでなく新規参入した就農者の内、2024年1月継続就農している人のうち有機農法等を目指す人を対象者とする。 | |
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人数 | 9名 | |
最終受益者 | 南砺市で有 機農法等の農業で生活したい新規就農者とその家族及び事業にかかわる農業や行政関係者、地域住民、農作物販売者・購入者や調理人等 | |
人数 | 400人程度(対象者と家族 9家庭×4人、収穫祭での繋がり(調理人等)30人×3ヵ年、農業体験ツアー10人×3ヵ年、農業・行政関係者10名程度、地域住民9名×5人、農作物販売者10事業者程度、農作物購入者9名×20人) |
事業の背景・課題
社会課題
①化学肥料や農薬の環境への影響と、原料の輸入依存
化学肥料や農薬の河川への流出や、生態系への影響は以前より問題視されている。さらに化学肥料の原料はほぼ100%外国からの輸入に頼っており、昨今の社会情勢の悪化による化学肥料の高騰や供給不安は日に日に深刻になっている。農業の環境に対する負荷の軽減と、化学肥料への過度な依存からの脱却を通して、持続可能な農業の確立が必要である。
②新規就農者の離農と生活困窮
新規就農者のうち新規雇用就農者と新規参入者は微増傾向にあるが、新規雇用就農者は離農率の高さが、又新規参入者は総務省の調査では参入後10年がたっても生計が成り立っていないと答えた人が実に75.5%に及んでいるなど生活困窮が問題になっている。その主たる原因は「栽培管理上の問題」と「経営上の問題」で、栽培に関しては「病害虫被害」、経営上の問題は「経費の増加・原材料の高騰」と回答している。実際に南砺市内の新規参入農業者の中にはアルバイトや副業をしながら営農を続けている者も多い。病害虫の被害はその原因の多くが長年の化学肥料や農薬の使用による土壌の生物性の低下に起因することが様々な研究により明らかになっている。地力の低下が原因で野菜の栄養価が50年前と比べ低くなっているというデータもある。新規就農者の営農継続支援にはいかに地力を改善していくかと、材料費も含めた経費削減と販売販路の開拓が課題である。
③高齢化による農業従事者の減少
南砺市内の農業従事者の数は2015年には1,521名だったが、5年間で約2割も減少し2020年には1,210名になっている。その内の約4割にあたる476名が75歳以上であり、今後急速に減少が予測される。農業がもつ機能は食料の生産だけでなく、環境保全や洪水などの災害を防ぐ防災機能、祭りなどの伝統行事の多くも農業を背景に栄えてきたものがほとんどであり、農業が人と人とをつなげてきた。農業が担ってきたこのような機能をいかに維持・継続していくかが課題である。
課題に対する行政等による既存の取組み状況
・農業次世代投資資金-新規就農者が農業経営を始めてから経営が安定するまでの最大3年間、年間150万円を定額交付。」
・農水省は新規就農定着へ検討会を設置し、2022年7月までに4回の検討会を実施するが、意見交換にとどまっており具体的な施策を講じるには至っていない。
・とやま農業みらいカレッジなど既存の教育機関では、基礎的な技術の習得に留まっており、販路開拓など実質的な経営ノウハウの習得は難しい。
課題に対する申請団体の既存の取組状況
代表の山崎が創立した有機農業者グループ「なんとのね」では、新規就農者が苦労する販路開拓や、配達の当番制、ロゴ入りのシールやSNSなどでブランディング、カフェやレストラン、パン屋など独自の販路を開拓してきた。さらに2021年からの2年間にグループ内農家で計7名の新規就農者の教育を受け入れ、栽培や販売技術指導を実施した。2019年より堆肥製造を開始し、刈草や落ち葉米ぬかなどを利用した堆肥を年間30t程を製造している。2023年1月からは市内2件のブリュワリーから出るビール粕の堆肥化も開始している。
休眠預金等交付金に係わる資金の活用により本事業を実施する意義
既存の新規就農者支援はほぼ資金支援で離農と生活困窮の課題を解決できず、今回休 眠預金を活用し南砺市の農業を担う新規就農者、特に有機農法を志す農業者を支援し課題解決に寄与する。営農に重要な土づくりと栽培支援を、土壌診断と適切な施肥設計及び栽培指導等を資金を活用し提供する。化学肥料や農薬等材料費の削減及び土づくりの支援を、資金を活用し土壌改善効果の高い未利用有機物による有機堆肥を製造し、対象者へ適切な価格で提供する。
社会課題 | ①化学肥料や農薬の環境への影響と、原料の輸入依存 |
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課題に対する行政等による既存の取組み状況 | ・農業次世代投資資金-新規就農者が農業経営を始めてから経営が安定するまでの最大3年間、年間150万円を定額交付。」 |
課題に対する申請団体の既存の取組状況 | 代表の山崎が創立した有機農業者グループ「なんとのね」では、新規就農者が苦労する販路開拓や、配達の当番制、ロゴ入りのシールやSNSなどでブランディング、カフェやレストラン、パン屋など独自の販路を開拓してきた。さらに2021年からの2年間にグループ内農家で計7名の新規就農者の教育を受け入れ、栽培や販売技術指導を実施した。2019年より堆肥製造を開始し、刈草や落ち葉米ぬかなどを利用した堆肥を年間30t程を製造している。2023年1月からは市内2件のブリュワリーから出るビール粕の堆肥化も開始している。 |
休眠預金等交付金に係わる資金の活用により本事業を実施する意義 | 既存の新規就農者支援はほぼ資金支援で離農と生活困窮の課題を解決できず、今回休眠預金を活用し南砺市の農業を担う新規就農者、特に有機農法を志す農業者を支援し課題解決に寄与する。営農に重要な土づくりと栽培支援を、土壌診断と適切な施肥設計及び栽培指導等を資金を活用し提供する。化学肥料や農薬等材料費の削減及び土づくりの支援を、資金を活用し土壌改善効果の高い未利用有機物による有機堆肥を製造し、対象者へ適切な価格で提供する。 |
中長期アウトカム
①事業終了5年後には、関係者と協力し様々な未利用有機物を堆肥化し、環境負荷が少なく持続可能な農業の確立と共に、だれもが資源の循環に参加し健康に暮らせるコミュニティが生まれている。
②事業終了7年後には、新規就農者が安心して営農を継続し生業が安定する環境が整い、地域住民と繋がり南砺市各地に根差した農業者に成長している。
③都会に住む人達と収穫祭などの交流や農業体験ツアーを通し地域や農業の魅力を再認識し、農業交流人口の増加と新規就農者の受け入れに貢献している。
南砺市の新規就農者が増え、後継者のいない高齢農業者が農地を安心して未来ある若者に継承している。
高齢化と過疎が深刻になっている南砺の農村が次第に活気づき、美しい農景観が守られ、だれもが健康に暮らせる持続可能な社会になっている。
短期アウトカム
1 | 1)対象者はアンケート調査や連携ネットワークシステムでつながり、相談や支援が必要な場合実行団体も含めた適切な支援者につながる環境がある。 | |
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モニタリング | はい | |
指標 | ⑴アンケート調査等でつながり営農継続している新規就農者(対象者)の人数 | |
初期値/初期状態 | 初期値 | |
中間評価時の値/状態 | 2024年10月 | |
事後評価時の値/状態 | 2025年12月 | |
2 | 2)対象者は営農や暮らしの相談ができる場所や支援体制が整備さ | |
モニタリング | はい | |
指標 | ⑴営農や暮らしに関して相談をしている状態 | |
初期値/初期状態 | 初期値 | |
中間評価時の値/状態 | 2024年10月 | |
事後評価時の値/状態 | 2025年12月 |