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事業完了報告

2025/03/14更新

事業概要

事業期間開始日 2024/07/08終了日 2025/02/28
対象地域久留米市とその周辺地域
事業対象者

経済的困難とそこから派生する問題を抱えたこども・保護者。不登校のこども・保護者。外国籍又は外国にルーツをもつこども・保護者。

事業対象者人数

弊団体は、2020年度より困難を抱えた子ども・保護者への文化体験支援を続けてきた。その参加者数は、1回につき40名程度である。その実績から考えて、今回の事業対象者人数は、1回につき40名、4回合わせて160名と想定する。

事業概要

 弊団体は、困難を抱えたこども・保護者への文化体験支援(演劇・人形劇を通じての支援)を、連携団体と連携して2020年度より実施してきた。そこで抱える困難は違っても共通する課題があることがわかってきた。それは社会的孤立という課題である。社会とのつながりが薄い親子ほど、レジリエンス(精神的回復力)が低い状態におかれ、支援の外側におかれていることが多い。本事業は、そのような支援の外側にいる孤立した親子に文化体験機会を提供することで、レジリエンス形成につながる文化体験支援プログラムで心を支援する事業であり、支援へのアクセシビリティを重視してとりくむ。
 心のレジリエンス形成には、深い自己内対話が生まれる観劇体験は有効である。また観劇後に参加者同士の「対話」の場をもつことで、自己内対話はより深まる。さらに自ら実際に創作してみるワークショップ体験も、他者との交流を自然に生み出す。そのような演劇(人形劇)のもつ力を活用して、本事業では困難を抱える親子の心を支援する。 
 具体的には、困難を抱えた親子に対して、弊団体の演劇(人形劇)観劇と対話の体験、ワークショップ体験を実施する計4回のプログラムを提供する。本事業の留意点として、(1)経済的・心理的参加障壁を可能な限り低減する。(2)支援のアクセシビリティを確保するために、フードバンクくるめと連携して会場に食材・日用品支援コーナーを設ける。(3)個人の抱える個別相談があった場合に対応できるように、さぽちゃい、ボナペティと連携して対応できる体制をつくる。なお、この分野の連携団体はまだ広げる。
 対象者への参加呼びかけは、(4)本事業連携団体であるフードバンクくるめ、ボナペティ、さぽちゃい等を通じて、(5)他事業の連携団体であるわたしと僕のゆめ、未来学舎等を通じて、(6)他のCSOや久留米市子ども未来部などを通じて行い、SNSも活用する。

事業の総括およびその価値

 観劇と観劇対話(おしゃべりじかん)では、いろいろなことが語られた。参加者からも「またしたい」という声が毎回最低でも80%以上寄せられ、回を重ねるごとにその声が増えた。これに対するおしゃべりじかん参加者満足度は平均98.5%であった。その場では参加者が断片的に語る自己の苦しみを、他の参加者が共感的に聴く光景が毎回みられた。よって、本事業最大の肝は、観劇と対話(おしゃべりじかん)にあったといえる。また人形劇ワークショップは、参加者のもつ頭の中のイメージを工作という形で具象化していく経験の場であった。そこで参加者は、自らを主体化(自分が自分の主人公になる)する経験を楽しんだ。その楽しさからか、これに対する参加者の満足度は100%であった。これらのことから、本事業のアウトプットは達成されたと考える。文化(アート)体験が、困難を抱える親子の心を活性化させる力を持つことが実証された本事業であった。

課題設定、事業設計に関する振返り

本事業の設計(プログラムとしくみづくり)にあたっての課題設定は、「困難を抱えた親子のアクセシビリティ改善のためには文化(アート)体験が力を持ち、その心を支えるためにも文化(アート)体験が力を持つ」ということに置いていた。これは上述したとおりの成果をあげて、課題設定にもとづく事業設計が有効なことを明らかにした。参加者アンケートに様々に書き込まれた参加者の思いと、会場に訪れた参加者の表情に励まされながら、全4回プログラムを走り抜けられたことを嬉しく思っている。また、事業対象者への呼びかけや困りごと相談員配置では、あわせて21団体(行政窓口ふくむ)と連携できた。その過程でお互いの信頼関係が豊かにつくられていたたように思う。その典型例として、本事業参加者のおひとりを他団体の支援につなごうとする、幣団体と他団体の共同歩調の取り組みが生まれたことがある。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

11. 困難を抱えた親子が初対面の他者と対話することで、人とつながる面白さを経験し、人にひらかれた心の状態になることができる。
指標劇鑑賞と対話のプログラム及び劇人形づくりワークショッププログラム参加で、活動前と活動後の参加者の変化
目標値・目標状態活動前と活動後で、複数の参加者にポジティブな変化がみられる
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察参加者の事後アンケートでは「とても楽しかった」「楽しかった」と回答した参加者が第1回~第3回まで100%。第4回では94.3%であった。アンケート自由記述欄からみて参加者があきらかにポジティブに変化したことがわかる。誰かが話すおしゃべりに触発されて、別の参加者のおしゃべりがはじまるといった好循環が生まれたことが観察され、「最初は恥ずかしかったけど、とっても楽しかった。おしゃべり会での交流がとても楽しかった。人との交流って楽しい」との声に代表されるような声が多く寄せられた。このことから、参加者が人にひらかれた心の状態になり、つながるおもしろさを経験していたことがわかる。
22. 困難を抱えた親子が今までの自分の興味関心よりさらに関心の幅を広げることができる。また、自分の知覚が刷新され広がりをもち深めることができる。
指標参加者が、劇鑑賞と対話のプログラム及び劇人形づくりワークショップ参加で、自分のみでは到達できない新しい気づきを得た満足度
目標値・目標状態参加者が新しい気づきを得た満足度80%以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察アンケート結果ををみても「とても楽しかった」「楽しかった」と回答された参加者の多くが、その理由について、劇を鑑賞しての自分なりの気づき、その後のおしゃべりじかんで他者と対話して得た気づきのことを書いている。「色々とお話できていろんな意見が聞けてよかったです」という典型的なアンケートにみられるように、様々な気づきが生き生きとつづられていた。また小学生の児童の「大人になりたくないと思っていたけど、(大人に)なっていいかなって思うようになった」という発言に対し、周りのこどもが深く同意する姿が観察された。4回実施の満足度平均値98.5%という数字があがっており、目標値を十分に達成したと考える。
33.文化体験支援をふくめて必要な支援にアクセスできている。
指標・文化支援(劇鑑賞と対話ワークショップ及び劇人形づくりワークショップ)と食支援(食材・日用品支援)の参加者数 ・食支援の利用者数
目標値・目標状態文化体験支援参加者数と食支援利用者数は各回40名 文化体験支援と食支援に参加・利用する人が計160名になっている。
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察第1回申し込み36名、参加者26人。第2回申し込み40名、参加者27名。第3回申し込み44名、参加者44名。第4回申し込み39名、参加者39名。申し込み延べ総数159人。参加延べ総数136人。申し込み総数は目標値の99%達成、参加総数は目標値の85%達成であった。食材支援の利用者は136人であり、参加者136人がすべて食材支援コーナーを利用したことになる。リピーターの方々の中には、最初は1人~2人で参加してあったのが、次には「家族総出」や「おじおばふくめて」参加するといった姿が複数みられた。これは食材支援とのかけあわせで、本事業へのアクセシビリティが改善した結果とみることができる。

アウトプット

13-1. 文化体験支援(劇鑑賞・ワークショップ)と食支援のかけあわせによって、参加者の幅広いニーズが満たされている。
指標観劇と対話ワークショップ及び劇人形づくりワークショップ、食材・日用品支援の掛け合わせに、各回40名合わせて160名の参加がある。
目標値・目標状態食支援利用者のニーズが満たされた支援が行われている
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察申し込み総数では目標値の99%を達成したが、参加総数では目標値の85%達成であった。病欠などの不参加と当日のドタキャンのためである。ドタキャンは、参加者の参加に対する心理的負担を考えると、あたりまえに起きることだと思う。ただし第3回第4回となると、申し込み者の皆さんが、すべて参加するようになっている。申し込み者が100%参加するようになっている。これは本事業の「安心して参加できる雰囲気」が参加者の皆さんに伝わっていき、「参加して大丈夫」というなんとなくといってよいかもしれない共通理解が自然に広がっていったためであろうか。
23-2. 対話ワークショップで個別相談したい場合に、それを聴いてもらえる。
指標参加者が個別相談の場があることをさりげないアナウンスで知ることができている
目標値・目標状態個別相談があり支援につなぐ必要性がある場合、すみやかに支援につなぐことが出来ている。
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察第2回以降、相談員を毎回3名配置した。(第1回はワークショップのため相談員配置をしていない)。個別相談は、「相談窓口で相談する」というようなわかりやすい形では現れないことが普通といってよい。具体的には本事業での相談は、会の終了後に参加者と相談員が雑談するなかで現れていた。それは、雑談の中から相談員が困りごとを察知するスタイルといってよい。そして、参加者が全員退席したあとの振り返り会にて、その雑談の内容や困りごとが運営側にも共有されていった。その結果、困りごとを抱える1名の参加者を、ひとり親支援団体である(一社)umau.につなぐ試みを、umau.メンバーの協力によって実行することができた。
31-1. 劇鑑賞と対話の場の組み合わせプログラムで、自分の苦しみが他者に受け止められる経験をする。
指標・参加者の心が能動的になる ・対話の場での発言者が、他者に聞いてもらえていると思える
目標値・目標状態参加者が劇鑑賞に集中し、発言を共感的に受けとめている参加者が複数いる
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察観劇後のおしゃべりじかんで「またおしゃべりをしてみたい」と回答した参加者の比率は、平均82.3%。「わからない」と回答した参加者の比率は、平均14.6%である。「わからない」と回答した参加者の状態、は「楽しいけど苦手」など、ポジティブな心とネガティブな心が同居している状態のようだと、アンケートから推察した。したがって、おしゃべりじかんでポジティブな心が生まれた参加者は平均96.9%である。また、おしゃべりじかん3回実施の中で、毎回なんらかの形で参加者の抱えている苦しみが出され、周囲がそれを受け止める場面が生まれていた。
41-2. 人形劇あそびワークショップに参加し、他者と交流する経験をする。
指標参加者が、他者の創ったオリジナル人形を見学し、そこからポジティブな他者との交流が生まれている
目標値・目標状態参加者の交流満足度が80%以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察このワークショッププログラムに対し、参加者アンケートでは「とても楽しかった」「楽しかった」合わせて100%であった。また参加した参加者にグループごとに着席してもらった。そのため、グループ内でのおしゃべりなど交流が生まれていた。特に昼食(お弁当)の時間では、運営側スタッフとボランティアも、参加者グループ毎の席に別れて座り、交流を促進した。またおひとりで参加された大人の方には、ワークショップスタッフが意識的に自然な声かけを行った。
52-1. 劇鑑賞と対話の場の組み合わせで、参加者の知覚の刷新が行われる。
指標・参加者が対話の場において、知覚の刷新に関わる発言がある ・参加者が他者の発言を聞いて、知覚の刷新が行われている
目標値・目標状態参加者が新しい気づきを得た満足度80%以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察参加者アンケート自由記述欄に、毎回「いろいろな人の考えを知れるから(おもしろい)」や「話す、きく、とてもよい機会だと思います」などの記述が数多く書かれる。「劇がとてもおもしろかったのでもっとたくさん話したいと思いました」という記述にみられるように、観劇と対話が一体となって、参加者の満足度があがっていることがわかる。「またおしゃべりしてみたい」と回答した参加者は平均82.3%であり、「したいけど苦手」といったポジティブな感情とネガティブな感情が同居した「わからない」という回答まで含めると96.8%の参加者が、ポジティブな回答を寄せている。
62-2. 人形劇あそびワークショップに参加し、モノと対話する経験をする。
指標参加者が日用品から劇人形ができることにおもしろみを感じる
目標値・目標状態参加者の日用品から人形をつくる体験満足度80%以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察参加者アンケーでは、「とても楽しかった」89%、「たのしかった」11%、あわせて100%である。また自由記述欄に「身近な材料でこぶたやおおかみを作るのは楽しかったです。普段家にいるときは、なかなか作ってみようとは思わないので、こういったイベントがあるのはとても楽しかったです」というような記述が多くみられた。幣団体では、参加者が「工作する」という創造的で主体的な体験を体験することを、参加者が「主体化する(自分が自分の主人公になる)体験」ととらえている。

活動

11-1-1. 対話ワークショッププログラムの改善・開発。 弊団体が獲得してきた対話を成立させる手法を改善しながら、参加者誰もが安心して発言でき、他の人々がその発言を聴く場の形成を目的とした進行プログラムを開発する。
活動結果計画通り
概要10月20日(日)に対話サブファシリテーター養成講座を開催し、哲学研究者永井玲衣さんの「てつがく対話」を体験し、学びを深めた。またパペットシアターPROJECTⅡ第2回開催以後には、対話ファシリテーターとサブファシリテーター合同の「事前打ち合わせ」→「実施」→「事後振り返り」毎回行い、幣団体の観劇対話(おしゃべりじかん)プログラムの質向上を図ってきた。
21-1-2. ファシリテーターの養成(対話ワークショップ、人形劇あそびワークショップ)。 対話ファシリテーター養成講座は1日プログラムで開催する。午前は外部講師を招き実際に対話を経験、午後はパペットシアターPROJECTにおける対話を学ぶ。人形劇あそびワークショップファシリテーター養成講座は半日プログラムで開催する。実際に人形工作を体験し、それを踏まえて人形劇あそびの本質を学ぶ。
活動結果計画通り
概要対話サブファシリテーターについては上述どおり。人形劇サブファシリテーターについては、養成講座を9月14日(土)に行い人形づくりを体験してもらうことで、パペットシアターPROJECTⅡ第1回のワークショップにて参加者補佐をできる体制を整えた。また養成講座の場で、パペットシアターPROJECTⅡの趣旨としくみについて、幣団体事務局との理解の共有を図った。
31-1-3. 対話ワークショップでのおやつの配布。 参加者の緊張がほぐれ和んだ中で対話をスタートさせることは、参加者の対話成功(発言しても非難されない・だれもが発言できる)の土台をつくる。本事業のおやつ配布は、参加者にとって発言しやすい雰囲気と発言者の発言を聴く心のゆとりをつくる一つのツールと位置付けている。
活動結果計画通り
概要観劇対話(おしゃべりじかん)ではおやつを毎回配布した。これは、おしゃべりじかんのスタート時点で「参加者がここにいてよい」という安心感の醸成に役立ち、参加者がリラックスできるツールとしてもたいへん効果的であった。おやつは銀のスプーンのプリン、第3回は銀のスプーンのケーキ、第4回は銀のスプーンのプリンであった。いずれも参加者に好評であった。
41-2-1. 参加者同士が交流可能な人形劇あそびワークショッププログラムの作成。 弊団体の「三匹のこぶた」プログラムは、参加者のつくった工作物の展示などを通じて参加者同士の自然な交流が出来る。その特質を生かして、参加者同士の交流をより拡大できるプログラムを開発する。
活動結果ほぼ計画通り
概要実施したワークショッププログラムでは参加者にグループ単位で座っていいただき、相互の交流ができるように配慮した。また昼食(お弁当)時に、運営スタッフが参加者と交じりあって昼食をとる配慮を行うプログラムを作成した。またプログラム進行の最後にお互いの作った人形を見せあいこするまとめとしていたが、参加者に長時間ワークの疲れもみえたので、この部分は実際の実施では断念した。
51-2-2. 人形劇あそびワークショップの実施。 「三匹のこぶた」プログラムでの実施を計画している。この所要時間は約3時間半であり、参加者は小学生と保護者を想定している。参加者からみれば、この3時間半の連続受講には二の足を踏むところと想定される。そこで、午前午後に分けてワークショップを開催するタイムスケジュールにして昼食休憩をとり、親子交流の促進も含めて弁当の配布を考えている。
活動結果計画通り
概要予定どおり「三匹のこぶた」プログラムで実施した。参加者は小学生のこどもを連れた親子と事前想定しており、ほぼその想定どおりであったが、中には幼児連れや大人一人でも参加もあった。昼食休憩時にはお弁当を配布し、親子でおしゃべりしながらや、他の参加者とおしゃべりしながら食べる姿がみられた。上述したとおり、運営スタッフも参加者のグループに入ってお弁当を食べることで参加者と交流する配慮を行った。
61-2-3. 人形劇あそびワークショップに必要な材料準備 材料を購入し、1日で人形が完成できるよう人数分の土台を製作しておく。
活動結果計画通り
概要人形工作に必要な材料準備は、他者の目につきにくいが時間がかかりたいへんな作業である。しかし、参加者のワークショップへのモチベーションを高めワークショッププログラムを順調に進めるためには、大切な準備でもある。この準備によって、ワークショッププログラム本番では、順調にプログラムを進めることができた。
72-1-1. 参加者にとって最善の上演となるよう公演に向かって上演内容精査  弊団体作品は、現パペットシアターPROJECTで上演するために稽古と上演を繰り返してきた。上演の場で参加者の反応をみながら、少しずつ内容も変わってきている。また対話ワークショップは、劇を観劇した共通土台の上に開催されるため、最善の劇上演は参加者の充実した気づきの体験のために必須の条件と考える。
活動結果計画通り
概要パペットシアターPROJECTⅡ第2回上演作品は「うしかたやまんば」(一般的適性年齢保育園年長か~小学校低学年)、第3回上演作品「一郎くんのリスタート」(適正年齢小学校中学年以上)、第4回上演作品(適性年齢小学校高学年以上)と、上演作品を回を追うごとに適正年齢が上がっていく配慮を行った。その結果、リピーター(連続参加者)には、無理なくおしゃべりじかんに参加できたのではないだろうか。
82-1-2. 外部舞台専門スタッフと上演内容の共有・打ち合わせ 音響・照明・舞台の打ち合わせのこと。
活動結果計画通り
概要石橋文化センターホールスタッフと、第2回~第4回まで事前に打ち合わせを行った。今回上演作品は、そのすべての作品を、過去の他事業にて今回会場で上演した経験がある。それを踏まえた今回のパペットシアターPROJECTⅡ上演では、より舞台効果があがるように照明打ち合わせを行うことが出来た。その結果、参加者が「劇の魅力を感じる」効果的な舞台効果が得られた。
92-1-3. 公演に必要な道具の準備・修理 公演によって痛んだ舞台装置や人形の修理。
活動結果計画通り
概要道具の搬出搬入時に、道具や人形の破損チェックと補修及び修理を行った。
102-1-4. 思考する人形劇作品の提供 弊団体の人形劇作品は、対話の場とワンセットで創られてきている。そして観客の思考を誘発する特質をもっている。その意味で参加者の対話ワークショップの共通土台にしやすい劇作品である。また参加者が話してみたいと思わないと対話は生まれない。そのため、参加者が話してみたくなるアクチュアリティ(切実さ)を持った作品でもある。
活動結果計画通り
概要今回上演作品は「観客と一緒に考えあう」特徴をもった作品群である。その上演の結果「早くおしゃべりしたくてうずうずしていました」と書かれたアンケートにみられるように、参加者の思考を誘発することに成功したといえる。これがおしゃべりじかんでの対話を生み出す土台をつくったと考えている。このような「思考する人形劇」といった作品の特徴が、観劇と対話を有機的に結び付けたのではないだろうか。
112-2-1. モノと対話する人形劇あそびワークショッププログラムの改善・開発 参加者がオリジナル人形を作ると、どれ一つとっても同じものがない。参加者の個性を反映した人形となる。それは参加者がモノ(新聞紙・紙コップ・軍手など)と「どう作ろうか」と対話しながら工作するためである。それが、大人の参加者にとっても工作に熱中するほど魅力である。そのプログラムのさらなる改善を図る。
活動結果計画通り
概要ワークショッププログラムは、紙コップと軍手、新聞紙といった日用品(モノ)を使って、「三匹のこぶた」に登場する狼とこぶたを人形でつくってみるプログラムであった。この日用品(モノ)をどう人形に変身させていくのか、そこにモノとの対話が生まれる。そのようなワークショッププログラムを、今回参加者向けに改善を図った。また上述したように、参加者が他の参加者と交流できるようなプログラムの工夫配慮を行っていた。
122-2-2. ファシリテーター、ボランティアでプログラムのねらい・プログラム内容の共有・打ち合わせ ワークショップは、ファシリテーターとボランティアの間で「この時間で何をねらうか」のねらい・内容・進行を共有しあうことが、参加者の満足度を格段にあげる。参加者にとって満足のいくワークショップにするためには、これは必須の時間となる。
活動結果計画通り
概要ファシリテーターとの共有は、養成講座でおこなった。ボランティアとの共有は、会員向けには通常総会時に時間をとって行っている。また、毎回プログラム開催当日にファシリテーターやボランティアとの打ち合わせの時間をとり、毎回のねらいと参加者への配慮を確認しあった。終了後には振り返りの時間をとり、その日に起きたことの共有を図った。
133-1-1. 参加してみたくなるチラシとポスターの工夫・作成 チラシやポスターは、参加者が劇やワークショップと出会うための「最初の出会い」となるツールである。だから参加者が「行ってみたい」と思うように、デザインも文章も工夫される必要がある。困難を抱えた当事者が「参加したい」と思えるチラシ・ポスターを作成したい。
活動結果ほぼ計画通り
概要チラシは各回ごとに4回発行した。参加者の目線にたったキャッチコピーと文章作成の打ち合わせに十分な時間をとるため、丁寧な打ち合わせを何度も繰り返した。デザインについても同様である。ポスターについては、この企画への効果に疑問があると判断し、作成を見送った。
143-1-2. 全4回のプログラム全体像が分かるパンフレットの作成 各回のチラシ・ポスターのみに頼っていては、プログラムの全体像がみえづらい。そうすると参加者は参加しにくくなる。そこで参加を考えている人々にとって、そのプログラム全体像がみえることが大切である。また継続参加で参加される方々がいることも想定できるため、そのためにも全体像が分かるパンフレットが必要である。
活動結果計画通り
概要全4回のプログラムが載った総合パンフレットを6000部作製した。この総合パンフは、パペットシアタPROJECTⅡの案内窓口になってくれた各CSOや行政窓口に、各回のチラシと一緒に置かせていただいた。また養成講座や理事会総会での配布、NPO通信読者への郵送配布によって協力の輪を広げることに活用された。総合パンフは、協力団体や参加に、パペットシアターPROJECTⅡ全体像を理解してもらう効果があった。
153-1-3. 参加してみたくなる呼びかけ方法の工夫(連携団体協力による顔見知りからのお誘い等) 顔見知りから声をかけられることが、最も参加に結びつきやすい呼びかけ方法である。顔見知りから声をかけられることで、参加に対する心理的障壁が格段に低くなる。よって、後述「連携体制」の欄であげている連携団体と連携して呼びかけたい。なお、連携団体は採択後にもっと増やしていきたい。
活動結果計画通り
概要連携団体協力による呼びかけは、計17団体で行った(久留米市子ども未来部子ども政策課の協力や同地域福祉課、同生活自立支援センター等行政窓口をふくむ)。また地域福祉課を通じて、各校区民生委員・児童委員を通じての呼びかけを第3回から行うことができた。各回参加者メーリングリストを活用しての幣団体からのダイレクトな呼びかけ、幣団体SNSを活用してのダイレクトな呼びかけも効果的であった。
163-1-4. 参加費・駐車料金無料(経済的障壁の除去) 参加したいと思っても、参加費が必要であったり駐車料金のことを考えると、参加に二の足を踏みやすい。会場候補の一つである石橋文化センターでみれば、3時間駐車をすれば600円程度の駐車料金がかかる。これでは食支援の効果を相殺しかねない危険がある。よって、駐車料金もふくめて無料とする。
活動結果計画通り
概要参加料、駐車料金無料は予定通り実施した。駐車料金無料を活用した参加者は想定より少なかった。それは会場まで徒歩、または自転車できた参加者が一定数いたからである。また駐車料金無料を活用された参加者は、来場時点で「ほんとに無料ですか?」と心配そうに念押しされる方々が多かった。そのような様子からみて、無料であることが参加しやすさに直結していたといえる。また参加費無料を喜ぶ参加者の声は、あちこちで聞かれた。
173-1-5. 食支援団体と連携して、参加者にとって魅力的な食材・日用品を用意配布 基本的にフードバンクくるめと連携して食材支援を行うが、食材が利用人数に足りない場合やニーズの高い日用品がない場合も想定される。そこで足りない食材や日用品を用意し配布したい。当事者にとってニーズの高い食材や日用品について、ボナペティからのアドバイスを受ける。またアンケートで必要とされるものを把握する方法もとりたい。
活動結果計画通り
概要フードバンク久留米からの食材配布は、4回プログラムの全てで行った。ただしフードバンクから提される食材は即席麺などが多く、それを補完するためにお米、新鮮な果物、こどもの喜ぶお菓子などを配布した。配布コンセプトを「もらってうれしい品物の提供」に置き、毎回の工夫を行った。またボナペティからは予定通りアドバイスを受け、各実施プログラム毎回のアンケートで要望を聞いた。アンケートも予定どおり実施した。
183-2-1. 対話ワークショップに連携団体に入ってもらうことで、個別相談に対応。 対話ワークショップは、個別相談を目的として設けているわけではないが、ふと個別相談が出されるケースがある。そのような個別相談に対応できるために、連携団体と連携して個別相談が出来る体制を整える。フードドライブ団体、DV被害者支援団体、不登校の家庭を支える団体などに相談窓口になってもらう計画である。
活動結果計画通り
概要予定通り行った。相談員は毎回3名に入ってもらい、対話での側面協力をしてもらった。また各回プログラム終了後の参加者との雑談に応じてもらい、その場でいろいろな困りごとが出されることも多かった。参加者が解散したあとに相談員とは毎回振り返り会をもち、「どのような話が出たか」「その時の参加者の様子」を共有しあう時間をとった。このように相談員を置く体制を整えたことで、参加者に対してきめ細かい配慮ができた。
193-2-2. 個別相談の内容に応じて、公演後すみやかな支援団体・行政への接続 個別相談の内容によっては、すみやかに支援につながる必要があるケースがありえる。そこで相談窓口になってもらう支援団体と連携する。窓口となる連携団体が担いきれない相談内容であれば、それを担える支援団体へ接続。それも難しい場合は、支援団体のネットワークを通じての窓口紹介や行政への紹介によって、相談者を支援に接続する。
活動結果計画通り
概要上記の雑談や運営スタッフの観察によって、他団体へつないだ方がよいと思われる参加者を、(一社)umau.につなぐ試みを行った。具体的にはumau.メンバーと相談して本事業プログラムに参加してもらい、上記参加者をつなごうとした。

資金分配団体としての非資金的支援の取り組み総括

1取り組み

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

 第3回の振り返り会にて、他の支援団体につないだ方がよいと思われるAさんを、(一社)umau.と相談してumau.につなぐことを試みた。具体的にはumau.のBさんにおしゃべりじかんに入っていただき、Aさんと話し込む機会をつくった。そのうえでumau.の活動をPRするPRタイムをプログラム終了時に設定した。これが可能になったのは、ちくご川コミュニティ財団が主催するコレクティブインパクトチーム会議に幣団体が参加でき、そこでAさんのことを報告する機会を得たからである。一人の参加者の状態を振り返りの場で把握し、他の適切な支援団体につなぐ試みができたことは大きな成果であった。また、相談員の一人であるCさん(DV被害を受けた子ども支援団体代表・民生委員)が、自らが継続支援を行ってきたDさん親子を第3回以降誘われた。その結果Dさん親子は、連続参加をされるようになった。振り返り会で相談員Cさんは、自らの支援では不十分なところをパペットシアターPROJECTⅡを活用して補うことを考えていたと話された。このように、他団体と協力して参加者を見守る体制が自然な流れで生まれていった。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

パペットシアターPROJECTⅡ4回のプログラムは、既述したように「とても楽しかった」「楽しかった」と参加者事後アンケートで回答した参加者が、98.5%である。参加することで楽しい体験をして、心がポジティブに変化した参加者がとても多い。その経験が生まれるにあたって、観劇と観劇対話(おしゃべりじかん)が大きな効果を発揮したといえる。おしゃべりを「またしたい」と回答された参加者は、第2回80.8%から第4回では84.9%にあがり、「したくない」と回答された参加者は、第2回3.8%から第4回0%へと下がっている。アンケート自由記述欄をみても、観劇しての対話を楽しんである様子がわかる。「しゃべってもいいし、黙っていてもいい」というルールを基本にした「安全安心の場」が生まれ、その場にリラックスして参加している参加者の様子がうかがわれる。だからか回を重ねるごとにリピーター率もあがり、第4回ではリピーター率が72%まであがった。これを受けて、参加者とオープンチャットグループをつくるなどのアイデアが生まれている。これは一つのアイデアであるが、次の一歩をつくる団体内協議をはじめたい。

本事業を行なっている中で生じた実行団体や受益者のもっとも重要な変化だと感じた点

 本事業を行うにあたって幣団体に生じたもっとも重要な変化は、団体の活性化である。会員の中から食材・日用品支援リーダーが生まれ、毎回の食材・日用品配布前食材・日用品配布打ち合わせ会を行うことができ、理事会を5月26日、9月7日、12月21日、1月11日に開催し、本事業遂行の共通理解を形成し、規程類整備を行うことができた。うち2回の理事会では、コンプライアンス研修とはガバナンス研修を行うことで、理事たちの自覚の高まりがみられた。また会員の中から対話サブファシリテーターが生まれ、実践と研修を積み重ねるようになったのも変化の一つである。また受益者(参加者)の変化として、参加する居住地域の拡大(第1回は市内6町から第4回は市内10町への拡大)と、本事業の広報にてSNSを含めたネットで開催を知った比率が、第2回の3.4%から第4回の30.8%へと跳ね上がった。これは、多様な困難を抱えた親子が多様に参加することにつながった変化である。また、他団体から参加した相談員のみなさんと本事業参加者をめぐって、いろいろな情報交換が行われるようになったことも、他団体との信頼関係が深まる変化をもたらした。

外部との連携実績

1活動市民活動団体12団体と連携して、総合パンフレットと各チラシを活用した事業対象者への呼びかけ
実施内容(一社)umau.、ちくご地域ユースサポート不登校支援部会、さぽちゃい、ボナペティ、(一社)ぷらっとどっと、(一社)KATARU、フードドライブ合川、荒木おにぎり食堂の会、善導寺こども食堂くれよん、久留米市母子寡婦福祉会、(一社)隣友の会と連携して行った。
結果・成果・影響等4回のプログラム実施呼びかけに協力していただくことで、事業対象者に届く広報ルートが開拓された。とくに(一社)umau.とは、(一社)umau.の支援する親子が本事業に参加したり、本事業参加者を(一社)umau.につなごうとしたりする能動的な相互協力が生まれた。
2活動(特非)フードバンクくるめやボナペティ、(一社)隣友の会と協力した食材・日用品配布。
実施内容(特非)フードバンクくるめには、4回の食材配布で食材提供の協力をいただいた。ボナペティには、食材配布のための幣団体メンバーの研修を受け入れていただいた。また隣友の会からも食材日用品配布のアドバイスをいただいた。
結果・成果・影響等参加者に配布する食材の配布品目を増やすことができた。また、ボナペティ研修に参加したメンバーは自覚を高め、食材日用品支援班のリーダーとして活躍するようになった。
3活動行政窓口と連携して事業対象者に総合パンフレットとチラシを配布。
実施内容久留米市子ども未来部子ども政策課には、子ども食堂に事業開催告知をしていただいた。同地域政策課には、各校区民生委員・児童委員に本事業呼びかけチラシ配布をしていただいた。同生活自立支援センターには、窓口相談にいらっしゃる方に呼びかけチラシ配布をしていただいた。校外教育支援センターらるごには、登校するこどもの家庭に呼びかけチラシ配布をしていただいた。
結果・成果・影響等第4回参加者に民生委員・児童委員から紹介を受けて参加された2人がいた。このルートで本事業開催を知った方が参加するといった効果がみられた。特に生活自立センターとは信頼関係が深まり、センター側の思いを聞いたり、本事業の様子を聞かれるなど関係が生まれた。
4活動他の市民活動団体から、相談員に入ってもらった。
実施内容さぽちゃい代表のCさん、ダンデライオン代表のEさん、ちくご地域ユースサポート代表のFさん及びGさん、久留米市人権同和教育指導主事のHさんが、相談員に入った。その5人の相談員のうち、毎回3名の相談員の方に実施プログラムに入っていただいた。
結果・成果・影響等相談員との毎回の振り返り会で、参加者の状況をつかむことができた。そのことを通じて、上記各団体との相互信頼関係が深まった。とくにCさんは自分の支援する親子を本事業に誘うなど、積極的に本事業を活用する行動をしてあった。今回構築された関係性は、次回以降に生きていくと思われる。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

①2024年10月4日「アートの力で子どもたちに『伴走』する」(STUDYCHANweb記事)。幣団体の活動紹介を目的。幣団体の活動内容や活動地域及び幣団体のめざすものについて紹介いただいた。②2024年12月25日「おすすめの子供むけNPO法人・団体まとめ」(STUDYCHAINweb記事)。幣団体の活動をまとめて紹介していただいた。上記①②は、幣団体HP(https://www.dramatrain.jp/)のトップより閲覧可能である。

広報制作物等あり
内容

①パペットシアターPROJECTⅡ~人形劇でゆっくりじかん総合パンフレット(2024年8月末発行。部数6,000部)②パペットシアターPROJECTⅡ第1回から第4回それぞれの呼びかけチラシ(各回開催の1か月前に発行。部数2,000部~5,000部。これは、その多くが学校を通じて各家庭に配布する学校配布チラシである。毎回配布する学校を少しずつ変えていったため、その学校の児童数の多少によって発行部数が毎回変動している)③人形劇ファシリテーター養成講座募集チラシ(2024年8月下旬発行。発行部数2,000部)④対話サブファシリテーター養成講座募集チラシ(2024年9月末発行。発行部数3,000部)

報告書等なし

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
内容

求められている全規定類の整備を完了している。規程案審議のための理事会を、12月21日と1月11日に開催した。また総会開催が必要な規程変更が存在したため、1月11日に臨時総会を開催している。

整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
内容
変更があった規程類に関して報告しましたか変更があり報告済み
内容

役員報酬規程について変更があったので、臨時総会承認後に資金分配団体とJANPIAに報告している。

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内容

総会は5月26日に定期総会を開催、1月11日に規程類整備のための臨時総会を開催した。理事会は3か月に1回(年4回)開催を定款に定めているが、休眠預金等事業緊急枠採択にともない、その実施と規程類整備の関係上3か月に1回の開催ではなく、1か月間隔で2回開催したことがあった。しかし、定款に定めた年4回の開催は実行できている。

内部通報制度は整備されていますかはい
内容

内部通報(ヘルプライン)規程の整備を完了した。また理事会において審議し、ガバナンス研修によってその趣旨の徹底を図った。

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
内容

「利益相反防止のための自己申告」の書式を整備し、各理事より書類の提出を完了している。

コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
内容

コンプライアンス担当理事(責任者)を決定し、責任者設置を完了している。

ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
内容

コンプライアンス規程を整備し、ガバナンスコンプライアンス研修を実施した。コンプライアンス研修は、12月21日理事会において、「はじめてのコンプライアンス」動画を視聴し質疑応答、意見交換を行った。ガバナンス研修は、1月11日理事会において、「監事の5つの役割」動画を視聴し質疑応答、意見交換を行った。

団体の決算書類に対する会計監査はどのように実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実施予定の場合含む)外部監査および内部監査
内容

パペットシアターPROJECTⅡの会計は、外部監査を依頼(織田税理士事務所に会計監査)して実施した。幣団体の通常会計監査は、本年度終了(3月終了)を受けて4月実施予定(内部監査役による監査)である。

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

①本助成を受けて、必要な規程類の整備を完了し、事務局及び理事会、総会にて共有できた。この結果、理事と会員の自覚の高まりがみられた。②いままで不活発だった会員の活動が、食材・日用品支援や対話プログラム実施の中で活性化した。③いままで不活発だったSNS活用が、インスタグラムをはじめることで活発になった。その結果、ブログ、フェイスブック、インスタグラムの特徴を生かした広報ができるようになりつつある。④幣団体のNPO通信(紙媒体)は、読者層の中の会員(読者の10%)向けに発行していた。その通信編集方針を、読者の90%を占める「会報送付を希望された読者」向けに一新し、B5判モノクロ4PからA4版カラー4Pの紙面スタイルに充実させることができた。こうあげてみると、規程整備の過程で会員や理事の自覚の高まりが、広報整備の過程で効果的な広報体制の確立が進み始めたことがわかる。財政基盤の確立にいまだ十分に手がつけられていないが、会員制度の改変やマンスリーサポーター会員制度の導入が理事会決定されており、本事業終了後に早急に準備をはじめる計画である。