事業計画
優先的に解決すべき社会の諸課題
領域 / 分野
子ども及び若者の支援に係る活動
経済的困窮など、家庭内に課題を抱える子どもの支援
日 常生活や成長に困難を抱える子どもと若者の育成支援
日常生活又は社会生活を営む上での困難を有する者の支援に係る活動
孤独・孤立や社会的差別の解消に向けた支援
SDGsとの関連
| ゴール | ターゲット | 関連性の説明 |
|---|---|---|
| 3. すべての人に健康と福祉を | 3.4 2030年までに、非感染性疾患による若年死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する。 | 本事業では直接的な不登校状態にある子供の支援に留まらず、アセスメントに基づいた心の健康をサポートおよびサポートの提供拡大を目指しており、精神保健の促進に寄与するものと考える。 |
| 4. 質の高い教育をみんなに | 4.1 2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。 | 文科省の近年の方針では、不登校生徒に対して学校のみでなく教育支援センターや民間の学習支援・フリースクールなどを含めた支援を必要としている。公教育のみでなく本事業のような民間の担い手の支援が広がることで公正で質の高い教育の修了に寄与すると考えられる。 |
| 4. 質の高い教育をみんなに | 4.a 子供、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、全ての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。 | 本事業を通じた不登校生徒に対する不登校支援を民間のフリースクールや居場所で実施することで、すべての児童に対する教育への平等なアクセスの確保に寄与すると考えられる。 |
| 4. 質の高い教育をみんなに | 4.5 2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。 | 不登校生徒の中には医師の診断がつくほどではないが発達傾向を有する子ども、貧困など家庭の状況が不安定なこと に起因して学校に通えない子どもも含まれる。本事業において公教育以外における子どもの不登校支援を通じて、格差なく子どもたちが教育や職業選択の機会にアクセスできることを担保する。 |
| 10. 人や国の不平等をなくそう | 10.2 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、全ての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。 | 不登校になる前や初期段階でアセスメントに基づいた支援を受ける機会が増加することにより、不登校の継続や悪化で引き起こしやすいひきこもり状態を未然に防ぐことに繋がり、障害の有無や家庭環境などに関わらず、能力を高め、社会的に取り残されないことに寄与すると考えられる。 |
団体の社会的役割
団体の目的
子どもの発達科学研究所は、不登校、いじめなど子どもの発達に関する「研究」と「社会実装」を両輪とし、科学的根拠に基づいたプログラムの開発・提供を目的としています。元々は大阪大学、金沢大学など5大学からなる「子どものこころの発達研究センター」として2010年1月に設立され、2013年9月に公益社団法人に移行。 現在は、「発達」に関する幅広い研究と、科学的根拠に基づいたプログラムの提供を行っています。
団体の概要・活動・業務
以下の5分野を中心に研究・社会実装を進め、いじめや不登校などの問題解決プログラムの提供を行っています。
- 自閉症・発達障がいの早期発見と子育て支援
- こころの成長の正しい理解・啓発のための広報活動
- 発達障がいのある子どもたちの発達支援・教育と就労支援に関する調査研究
- 子どものこころの成長を支援研究する研究者の育成支援
- 社会活動・普及の窓口等への支援
| 団体の目的 | 子どもの発達科学研究所は、不登校、いじめなど子どもの発達に関する「研究」と「社会実装」を両輪とし、科学的根拠に基づいたプログラムの開発・提供を目的としています。元々は大阪大学、金沢大学など5大学からなる「子どものこころの発達研究センター」として2010年1月に設立され、2013年9月に公益社団法人に移行。現在は、「発達」に関する幅広い研究と、科学的根拠に基づいたプログラムの提供を行っています。 |
|---|---|
| 団体の概要・活動・ 業務 | 以下の5分野を中心に研究・社会実装を進め、いじめや不登校などの問題解決プログラムの提供を行っています。
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概要
事業概要
【事業概要】
〇本事業は、急増する不登校・長期欠席の子どもへの「根拠に基づく支援モデル」の構築を目指し、児童生徒へのアセスメントや、それに基づく個別支援の提供などを行う活動を対象とします。
〇採択団体には資金分配団体より支援研修やモニタリングツール提供等を含む包括的な伴走支援を行います。
【想定する実行団体】
・活動地域において、主に小中学校の不登校児童生徒を対象とした2年以上の支援実績を有する民間団体
例:フリースクール、放課後等デイサービス、学習・居場所支援NPOなど
・活動地域の小中学校・教育委員会との連携体制がある団体を優先します
【活動内容】
・不登校児童生徒に対する、アセスメントに基づく個別支援の実践
・専門的研修の受講(アセスメント手法や環境整備法など)※リーダー職対象
・基礎研修の受講(子どもの発達と環境との関係など)※全支援スタッフ対象
・活動地域の地域資源(連携先)の調査分析と、自団体の特徴を踏まえた支援ネットワークの構築
・インパクト評価の実施、それに基づく「支援モデル」構築への協力
【イノベーション枠:本事業の新規性】
①児童生徒ごとのアセスメントと環境整備を軸とする「科学的根拠に基づく不登校支援モデル」の構築
②地域資源(連携先)の調査分析と、支援ネットワークの構築を重視
③インパクト評価によるエビデンスの構築と、それに基づく支援モデルの全国波及
資金提供契約締結日
2025年11月05日
事業期間
開始日
2025年11月05日
終了日
2029年03月30日
対象地域
全国
| 事業概要 | 【事業概要】 【想定する実行団体】 【活動内容】 【イノベーション枠:本事業の新規性】 | |
|---|---|---|
| 資金提供契約締結日 | 2025年11月05日 | |
| 事業期間 | 開始日 2025年11月05日 | 終了日 2029年03月30日 |
| 対象地域 | 全国 | |
直接的対象グループ
地域における不登校・長期欠席の小学生・中学生に対して、2年以上の支援実績がある団体
(具体例)
・フリースクール(学校内フリースクールを含む)の運営団体
・中高生世代向け居場所を運営する団体
・学習支援NPO団体
・放課後等デイサービスの運営団体
人数
全国6団体程度
※支援モデル構築にあたり多様な団体類型のパターンを取り入れる観点から、可能な限りフリースクール、放課後等デイサービス、居場所など多様な事業者が含まれるように採択する
【参考】
対象となる団体は、全国に約2万団体以上存在すると想定
(例:放課後等デイサービスは約20,000団体、フリースクールは全国に約470団体ほか)
最終受益者
不登校・長期欠席の状態※にある小学生・中学生
※文科省の定義する「年間30日間以上の欠席」だけでなく、例えばタッチ登校(校門で教師にタッチすれば出席とするなど)のような、実質的に通学できていない場合や行き渋り状態にある児童生徒も含む
人数
〇本事業の総支援人数
合計 1,170名(1団体あたり 平均195名程度)
▼支援人数の内訳※
1年目:50名/団体×6団体=300名
2年目:65名/団体×6団体=390名
3年目:80名/団体×6団体=480名
※1人の児童生徒に対する平均支援期間は1年と想定(3年間合計はユニーク利用者数)
▼試算の前提
・人口50万人程度の自治体で不登校支援を実施するNPO(施設登録者数50名程度)の場合
・初年度平均50人、2年目+15名、3年目+30名と支援を拡大する場合を想定
| 直接的対象グループ | 地域における不登校・長期欠席の小学生・中学生に対して、2年以上の支援実績がある団体 | |
|---|---|---|
| 人数 | 全国6団体程度 ※支援モデル構築にあたり多様な団体類型のパターンを取り入れる観点から、可能な限りフリースクール、放課後等デイサービス、居場所など多様な事業者が含まれるように採択する 【参考】 | |
| 最終受益者 | 不登校・長期欠席の状態※にある小学生・中学生 | |
| 人数 | 〇本事業の総支援人数 ▼支援人数の内訳※ ▼ 試算の前提 | |
本事業における、不動産(土地・建物)購入の有無
なし
| 本事業における、不動産(土地・建物)購入の有無 | なし |
|---|
事業の背景・課題
社会課題
昨年10月、文部科学省は最新の調査結果を公表。小・中学校の不登校者数が11年連続で増加し約34万6千人を記録し、うち専門的な相談・指導等を受けていない児童生徒数も約13万4千人と、共に過去最多になったと発表した。
増え続ける不登校の児童生徒に対し、どうすれば適切な支援を届けることができるのか?
2024年、申請団体である「子どもの発達科学研究所」は文部科学省委託事業として「不登校要因調査」を実施。従来の「学校の教師」を対象とする調査手法を改め、「子ども本人・保護者」を対象としてより踏み込んだ調査を実施したところ、不登校の主な原因は「トラウマ・メンタルヘルス」「知的発達」「発達特性」など5つに大別できることが判明した。いま国際的にも「不登校生一人ひとりの『主な原因』をアセスメントし、それに基づく環境整備など個別の支援を行うこと」が再就学率の向上や、抑うつ・不安の低減につながるとする研究結果が相次ぎ、科学的な根拠のある手法の一つとしてコンセンサスを得ている。
一方で、現状の国内の民間支援現場では、そうした支援を実施する団体は少数にすぎない。その背景について今回、複数の支援団体にヒアリングを行ったところ「①専門性をもった職員の不在」「②アセスメントに要する労力」「③連携先の不足」が壁になり、実施に踏み切れないという声が多く挙げられた。
どうすればいいのか。申請団体はこれまで複数の行政受託事業などを通じ、小中学校の教育現場向けの不登校予防事業を実施してきた。その中で、例え支援経験の少ない現場であっても、①リーダー層への専門的研修の実施、②簡便なアセスメント・モニタリングツールの提供、③地域の連携資源の調査支援などの包括的な伴走支援を行うことで、現場が自走して適切な個別アセスメントや環境整備を行い、子どもの前向きな変化を生み出せることを見出してきた。
いま政府・自治体は不登校生の急増をうけ、公教育現場の支援の質向上に積極的に取り組んでいるが、既に不登校になった子ども保護者の支援に取り組む民間団体への施策は限られている。いまこそ休眠事業の枠組みを用いて、民間支援団体による革新的な「科学的根拠に基づく支援モデル」を構築し、全国の支援現場へ波及させることで、全国数十万人の不登校の子ども・保護者に前向きなインパクトを届けることが求められているのではないか。
課題に対する行政等による既存の取組み状況
文科省における不登校支援政策を網羅的に評価した政策評価審議会資料(総務省、令和3年)においても、対策の方向性としてアセスメントと個別の支援策の検討が必要であると考えられている。一方で、文科省が主導する公的支援はあくまでも「学校に通学する児童生徒」を対象として学校及び教育委員会等の公的機関の実施が前提となり、不登校や長期欠席の子どもが多く通う民間の支援の現場は主な対象として想定されていない。
課題に対する申請団体の既存の取組状況
文科省委託事業として不登校要因調査を実施、その知見に基づいた教員向け動画研修や不登校予防のための子どものメンタルヘルス測定ツールを開発した。これら知見をもとに、吹田市受託事業おいて、いじめ対策・不登校支援に関する教育支援動画作成、学校風土向上支援の実施。品川区教育委員会の委託事業として、不登校予防及びいじめ対策を目的に、子どものメンタルヘルスや学校風土の測定など、複数の行政受託事業を推進。
休眠預金等交付金に係わる資金の活用により本事業を実施する意義
文科省は「誰一人取り残されない学びの保障」を掲げて不登校の学びの場の確保を進めているが、不登校特例校は令和7年時点で全国35校にとどまる。民間団体による支 援拡充が期待されるが、各自治体からの支援は部分的な運営費の助成にとどまり、支援の質向上に向けた取り組みは行われていない。適切な支援が届けられていない現状に対して科学的根拠に基づく不登校支援の実践を目指す本事業は、休眠預金活用事業の趣旨と一致する。
| 社会課題 | 昨年10月、文部科学省は最新の調査結果を公表。小・中学校の不登校者数が11年連続で増加し約34万6千人を記録し、うち専門的な相談・指導等を受けていない児童生徒数も約13万4千人と、共に過去最多になったと発表した。 増え続ける不登校の児童生徒に対し、どうすれば適切な支援を届けることができるのか? 2024年、申請団体である「子どもの発達科学研究所」は文部科学省委託事業として「不登校要因調査」を実施。従来の「学校の教師」を対象とする調査手法を改め、「子ども本人・保護者」を対象としてより踏み込んだ調査を実施したところ、不登校の主な原因は「トラウマ・メンタルヘルス」「知的発達」「発達特性」など5つに大別できることが判明した。いま国際的にも「不登校生一人ひとりの『主な原因』をアセスメントし、それに基づく環境整備など個別の支援を行うこと」が再就学率の向上や、抑うつ・不安の低減につながるとする研究結果が相次ぎ、科学的な根拠のある手法の一つとしてコンセンサスを得ている。 一方で、現状の国内の民間支援現場では、そうした支援を実施する団体は少数にすぎない。その背景について今回、複数の支援団体にヒアリングを行ったところ「①専門性をもった職員の不在」「②アセスメントに要する労力」「③連携先の不足」が壁になり、実施に踏み切れないという声が多く挙げられた。 どうすればいいのか。申請団体はこれまで複数の行政受託事業などを通じ、小中学校の教育現場向けの不登校予防事業を実施してきた。その中で、例え支援経験の少ない現場であっても、①リーダー層への専門的研修の実施、②簡便なアセスメント・モニタリングツールの提供、③地域の連携資源の調査支援などの包括的な伴走支援を行うことで、現場が自走して適切な個別アセスメントや環境整備を行い、子どもの前向きな変化を生み出せることを見出してきた。 いま政府・自治体は不登校生の急増をうけ、公教育現場の支援の質向上に積極的に取り組んでいるが、既に不登校になった子ども保護者の支援に取り組む民間団体への施策は限られている。いまこそ休眠事業の枠組みを用いて、民間支援団体による革新的な「科学的根拠に基づく支援モデル」を構築し、全国の支援現場へ波及させることで、全国数十万人の不登校の子ども・保護者に前向きなインパクトを届けることが求められているのではないか。 |
|---|---|
| 課題に対する行政等による既存の取組み状況 | 文科省における不登校支援政策を網羅的に評価した政策評価審議会資料(総務省、令和3年)においても、対策の方向性としてアセスメントと個別の支援策の検討が必要であると考えられている。一方で、文科省が主導する公的支援はあくまでも「学校に通学する児童生徒」を対象として学校及び教育委員会等の公的機関の実施が前提となり、不登校や長期欠席の子どもが多く通う民間の支援の現場は主な対象として想定されていない。 |
| 課題に対する申請団体の既存の取組状況 | 文科省委託事業として不登校要因調査を実施、その知見に基づいた教員向け動画研修や不登校予防のための子どものメンタルヘルス測定ツールを開発した。これら知見をもとに、吹田市受託事業おいて、いじめ対策・不登校支援に関する教育支援動画作成、学校風土向上支援の実施。品川区教育委員会の委託事業として、不登校予防及びいじめ対策を目的に、子どものメンタルヘルスや学校風土の測定など、複数の行政受託事業を推進。 |
| 休眠預金等交付金に係わる資金の活用により本事業を実施する意義 | 文科省は「誰一人取り残されない学び の保障」を掲げて不登校の学びの場の確保を進めているが、不登校特例校は令和7年時点で全国35校にとどまる。民間団体による支援拡充が期待されるが、各自治体からの支援は部分的な運営費の助成にとどまり、支援の質向上に向けた取り組みは行われていない。適切な支援が届けられていない現状に対して科学的根拠に基づく不登校支援の実践を目指す本事業は、休眠預金活用事業の趣旨と一致する。 |

