中間評価報告
2024/10/21更新
評価計画
中間評価 の目的:事業中間時点でみえてきた事業上の課題とそれを改善するために中間評価で確認したいこと
事業中間時点でみえてきた事業上の課題 | 1.市内のこども食堂・居場所づくりについて、校区交流会議や様々な福祉関係団体の会合に参加し、本事業を説明する中で、本事業を知る人は確実に増え、様々な集まりでこの事業が話題になるようになり、この1年半でにこども食堂1件、居場所1件が新たに立ち上がった。一方、地域へのリサーチの中で、私たちの知らなかった居場所が数多くあることがわかってきて独自で実施していたこども食堂1件を 発見し、居場所と確認できるところも数多く再発見した。この実態を踏まえながら「居場所」を再定義し、それを可視化することで既存の居場所の活用が促進されることが課題として上がってきている。 |
---|---|
事業上の課題を改善するために中間評価で確認したいこと | 新たなこども食堂・居場所が立ち上がったのは2つであるが、その手前まで行っているものがいくつか上がってきている。しかし、これらはそれぞれの地域性、主体の特性、問題意識などその団体特有の課題があり、それらを団体に伴走してお試しこども食堂を実施するなど、一つ一つ丁寧に課題を解決していく必要がある。又、その具体的内容と方法を研究する必要がある。このことを通じて、居場所の概念や対象を広げられる可能性がある。また、既存の居場所との連携・マッチングも重要であると考えている。 |
実施体制
1 | 内部/外部 | 内部 |
---|---|---|
評価担当分野 | 事業の進捗状況 | |
氏名 | 長橋淳美 柴辻由貴 中村仁美 梶谷友香 高橋大河 妹尾美千代 | |
団体・役職 | (一社)富田林市人権協議会事務局長 (一社)富田林市人権協議会本事業担当 (社福)富田林市社会福祉協議会CSW (社福)富田林市社会福祉協議会CSW (社福)富田林市社会福祉協議会福祉相談員 (特活)きんきうぇぶ事務局長 | |
2 | 内部/外部 | 外部 |
評価担当分野 | 市民アンケート調査等 | |
氏名 | 石山丈尊 | |
団体・役職 | 大阪大学人間科学研究科博士前期課程 | |
3 | 内部/外部 | 外部 |
評価担当分野 | 居場所づくり・つなサポ立ち上げ | |
氏名 | 岡本聡子 | |
団体・役職 | (特活)ふらっとスペース金剛理事 |
実施状況を把握・検証するために実施する調査
調査方法 | 市民アンケートの結果を分析することによって、世代別・地域別のニーズを読み取る |
---|---|
調査実施時期 | 2023年10月~2024年9月 |
調査結果の検証方法 | 市民アンケートの結果を分析することによって、世代別・地域別のニーズを読み取る |
事業設計図の検証方法
検証方法 | 2024年9月~10月 |
---|---|
実施時期 | 9月 |
事業計画書や資金計画書への反映実施時期 | 2024年9月~10月 |
事業進捗の評価
アウトプットの実績
1 | アウトプット | 1-1. こども食堂・居場所の参加者や関わる人が増える。 |
---|---|---|
指標 | 1.市内子ども食堂・居場所のボランティアの数 2.こども食堂実施回数(月別) | |
中間評価時の値・状態 | 1.120人 2.30回 | |
事後評価時の値・状態 | 1.200人 2.50回 | |
現在の指標の達成状況 | 1.158人 2.23回 | |
進捗状況 | 2計画どおり進んでいる | |
2 | アウトプット | 1-2. こども食堂・居場所の運営主体になろうと思う人が増え、こども食堂が増える。 |
指標 | 1.研修の実施数 2.研修参加者の数 3.こども食堂開設に関する相談件数 | |
中間評価時の値・状態 | 1.3回 2.150人 3.5件 | |
事後評価時の値・状態 | 1.10回 2.500人 3.20件 | |
現在の指標の達成状況 | 1.8回 2.170人 3.8件 | |
進捗状況 | 2計画どおり進んでいる | |
3 | アウトプット | 1-3. こども食堂・居場所の状態が可視化される。 |
指標 | 1.把握している市内こども食堂の数 2.把握している市内のこども食堂ではない地域の居場所の数 3.地域のこども食堂・居場所の認知度 | |
中間評価時の値・状態 | 1.18件 2.5件 3.市民向けアンケート回答者のうち、地域の居場所・こども食堂に行ったことがある人が3割程度 | |
事後評価時の値・状態 | 1.25件 2.15件 3.行ったことがある人が8割以上 | |
現在の指標の達成状況 | 1.15件 2.2件 3.47.5%(市民アンケートより) | |
進捗状況 | 2計画どおり進んでいる | |
4 | アウトプット | 2-1. つなサポの運営体制が確立され、試験的に運用を行う。 |
指標 | 1.つなサポの利用者数・団体数 2.つなサポ開設回数 | |
中間評価時の値・状態 | 1.5団体 2.月4回 | |
事後評価時の値・状態 | 1.30団体 2.月20回 | |
現在の指標の達成状況 | 1.8団体 2.月4回 | |
進捗状況 | 2計画どおり進んでいる | |
5 | アウトプット | 2-2. 提供食材数が増える。 |
指標 | 1.つなサポから各団体・個人への食材提供回数 | |
中間評価時の値・状態 | 1.1回/月 | |
事後評価時の値・状態 | 1.5回/月 | |
現在の指標の達成状況 | 1.1回/月 | |
進捗状況 | 2計画どおり進んでいる | |
6 | アウトプット | 3-1. つなサポに社会貢献やボランティアの対象として関心を持つ人が増える。 |
指標 | 1.つなサポに関わるボランティアの数 | |
中間評価時の値・状態 | 1.5人 | |
事後評価時の値・状態 | 1.20人 | |
現在の指標の達成状況 | 1.2人 | |
進捗状況 | 2計画どおり進んでいる |
短期アウトカムにつながりそうな、活動直後にみられた受益者、対象者、関係団体等の変化(言動)があれば記載してください。
1.民生委員総会等で本事業を紹介 したことで、空白校区の民生委員が各こども食堂の視察し、その必要性について地区委員会で議論し、居場所立ち上げに協力した。
2.校区交流会議等で本事業を紹介したことで、「実は私もやりたいと思っていた」等の相談がいくつか上がってきた。
短期アウトカムの進捗状況
1 | アウトカムで捉える変化の主体 | こども食堂・居場所 |
---|---|---|
指標 | 1.小学校区別のこども食堂・地域の居場所の充足率 2.家や学校、職場以外で気軽に訪ねることのできる場所の有無 3.(運営者に対して)運営にあたって連絡や相談のできる市内こども食堂や居場所の有無 | |
中間評価時の値・状態 | 1.50% 2.「ある」と答えた人が5割程度 3.「ある」と答えた人が3~4割 | |
事後評価時の値・状態 | 1.100% 2.「ある」と答えた人が8割以上 3.「ある」と答えた人が8割以上 | |
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況 | 1.56% 2.47.5%(市民アンケートより) 3.未調査 | |
2 | アウトカムで捉える変化の主体 | つなサポ利用者 |
指標 | 1.つなサポの満足度 2.つなサポのボランティア・スタッフの交流の実感度 3.つなサポの登録団体数 | |
中間評価時の値・状態 | 1.こども食堂・居場所運営者に対するアンケートで、「つなサポによる食糧提供および支援形態に満足している」と答えた人が5割程度 2.つなサポボランティア・スタッフのうち、交流を実感できている人が3割程度 3.5団体 | |
事後評価時の値・状態 | 1.「つなサポによる食糧提供および支援形態に満足している」と答えた人が8割程度 2.交流を実感できている人が8割以上 3.25団体 | |
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況 | 1.本格稼働していないので満足度ではないが、6団体に実施したアンケートによれば、つなサポが団体の運営に「大いに役立つと思う」が4団体(67%)、「少し役に立つと思う」が2団体(33%)であった。 2.未調査 3.登録検討団体6団体 | |
3 | アウトカムで捉える変化の主体 | つなサポ提携事業所・ボランティア |
指標 | 1.提携就労支援事業所の数 2.ボランティア支援数 3.つなサポによる社会貢献の実感度 | |
中間評価時の値・状態 | 1.2 2.2~3件/月 3.つなサポ利用者のうち、社会貢献できていると考える人が5割以上 | |
事後評価時の値・状態 | 1.5 2.10件/月 3.社会貢献できていると考えている人が8割以上 | |
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況 | 1.0件(間接的に2件 その他寄付あり) 2.2件/月 3.未調査 |
短期アウトカムの状態の変化・改善に貢献した要因や事例
1.「すべての小学校区で世代や背景を問わず参加できるこども食堂・居場所が運営され、つながりが促進されている」という短期アウトカムについて、チラシや各校区交流会議に出向いての本事業の積極的な広報によって、こども食堂・居場所の役割の認知度が大きく拡大し、これまでこども食堂・居場所の空白校区だった二つの校区でこども食堂・居場所が立ち上がり、さらに他の一つの空白校区でこども食堂が立ち上がる計画があり、もう一つの空白校区で「お試しこども食堂」の計画が建てられている。
2.「こども食堂・居場所運営者が、つなサポとつながり、継続的に必要な食材や支援を手に入れることができる」という短期アウトカムについて、つなサポの仮倉庫を確保し、試験的に稼働していく中で、8つのこども食堂に連絡を取り寄付等による食材提供を行った。また、9月27日の政府備蓄米の無償交付申請について、つなサポが中間団体として申請をとりまとめることになり、6団体がつなサポへの登録を検討している。このことで、つなサポの役割が一部の運営者に認知されつつあると言える。
事前評価時には想定していなかった変化・影響
1.こども食堂・居場所を実施しようとしている団体には、それぞれの地域性、主体の特性、問題意識などその団体特有の課題があり、それらを団体に伴走して一つ一つ丁寧に解決していく必要がある。
2.事業の進展の中で民生委員など主体的に動く人たちが出てきた。
3.こども食堂・居場所の可視化に関して、きんきうぇぶのネットワークとと市内業者のノウハウを活かして、目的別のレイア―分類できるデジタル地図を企画できた。
事業進捗の評価
評価の視点 | 自己評価(価値判断)結果 |
---|---|
アウトカムが発現するための活動が適切に実施され、アウトプットは想定どおり積み上げられているか | 課題ごとに進展は不均等だがアウトプットは着実に積みあがっている |
アウトカム発現への貢献要因や阻害要因を把握し、事業改善につなげられているか | 貢献要因としては、市内全体を人権協議会、社協、市民公益活動支援センター(きんきうぇぶ)のネットワークでカバーし、富田林市の協力も得ながら市内全体に漏れることなく網羅的に働きかけができていることがあげられる。また、インプットによる反応を見ながらそれによるアウトカム発現の兆しを把握し、校区の状況に応じ て、実施主体とも協議を重ねながら、その意図・状況に応じて臨機応変に対応し、立ち上げを支援している。 |
組織基盤強化や、事業活動が円滑に進むための環境づくりができているか。また事業終了後を見据え、活動が継続するための取り組みが進んでいるか | 事業が明確化していく中で、コンソーシアム内での役割分担も明確化するよう議論をしている。また事業量の増大に伴い、新たな職員の雇用や業務委託について検討している。 |
事業の改善結果
事業の改善結果
項目 | 内容 |
---|---|
事業設計(ロジックモデル)の改善ポイント | 特になし |
事業計画書の改善ポイント | 1.1-3-3とんだばやしこども食堂マップを「とんだばやし居場所つながりマップ」に変更 |