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事業完了報告

2024/08/27更新

事業概要

事業期間開始日 2023/07/01終了日 2024/02/29
対象地域愛知県東三河地域
事業対象者

・対象者:新型コロナ及び原油価格・物価高騰の影響で失業、失業見込み及び転職を考える中学卒業後の者(外国人を含む)
・最終受益者:本事業の成果で就職や就業環境の改善が成り、生活困窮から救済される本人、及びその家族や関係者、並びに将来的に生活保護等にかかる公費負担が回避されたことの恩恵を受ける国民全体

事業対象者人数

30人

事業概要

・生活困窮者や社会的孤立者がその現状に改善をみるには、安定した収入を確保するための職を得ることが肝要です。
・ところで、現在の社会経済状況は、新型コロナの影響に原油価格・物価高騰が追い打ちをかけ、企業の物価高倒産が急増している状況です。
・また一方、コロナ禍で一機に進んだテレワークにみるように、ICT、AI、IoTといったDX(デジタル・トランスフォーメーション)が、人の行う仕事のあり方を変えつつあります。
・さらに深刻なのは、コロナ禍・物価高という社会の中で、子どもや女性の自殺が増えており、日本人女性の自殺率は先進国ワースト1であるという惨状であります。
 以上の点に鑑み、本事業は、生活困窮者や社会的孤立者が、DXに対応したこれからの社会で生き残る仕事を見据えた職業能力の学び直し(リスキリング)の講座を提供し、地域産業者と連携して仕事を得ることを支援するとともに、その前提となる当事者の社会参加への挑戦意欲を醸成するために、この学び舎を心安らぐ場として提供する活動を行います。そして、自殺という最悪の事態を予防して行きたいと思います。
 本事業の内容は、受講生の募集を2023年7月に行い、講座を2023年8月~2024年2月の間、1コース18単位、1単位90分、全27時間を3コース実施。定員は、各コース10名、計30名とします。開催日時は、基本的に毎週火曜日と木曜日の19:30~21:00とし、受講生の現状の生活に支障がないように各コース10日分、計30日分の補講を用意し、全員が全過程を修了できるように配慮します。また、講座の前後30分を語らいの時間として面談します。
 協力関係としては、新城市商工会、愛知障害者職業能力開発校及びハローワークとの連携で就職への確度を高め、当代表理事が務める民生委員、新城市社会福祉協議会評議員の連携で生活困窮の実態を把握して本活動に役立てます。

事業の総括およびその価値

 コロナ禍、原油高、物価高騰の影響で生活困窮となった者の雇用を回復するために、withコロナの新しい生活様式で必須となるテレワーク等のDX時代に対応したパソコン操作の知識と技能を習得する講座を開設し、さらにコロナ禍からの長い抑うつ状態の社会によって自殺者が増加していることへの対応として、PC講座の会場を新たな居場所として心の回復を目指す事業を実施しました。そのニーズは顕著で、多くの受講希望者があり、3コース、各定員10人、合計30人のところ、43人の応募がありました。
 本事業を実施する中で、コロナ後の業種変更や転職、起業などのための知識・技能のリスキリングとしてスタートしましたが、デジタル化に追いついていかないと普通の暮らしに支障が出る、つまり、情報格差が新たな社会的不利益を生み、それが生活困窮層を拡大しており、本事業の実施は価値あるものでした。

課題設定、事業設計に関する振返り

 課題設定は、応募者が定員以上あったことで妥当であったといえます。
 また、受講生の出席状況は、補講を行った効果もあり97.8%の出席率と大変に高いもので、カリキュラムの設定もニーズに合ったていたことがわかりました。
 学び直しの課題については、修了試験70点以上を全員がクリアし、テレワークの関する知識・技能の習得ができました。
 自殺予防の課題については、受講者の修了時アンケートの結果で心境の好転をみせた者が83.3%あったことは居場所づくりなどの効果があったと判断しています。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1 本地域で失業等により生活困窮となった受講者30名が、これからの社会で必要なDX(デジタル活用技術)の素養を身に付けることで、就職に有利になり、生活困窮から抜け出す状態をめざします。
指標・これから有望な業種で活用されるAI、IoT、ICTについての講座の履修 ・chatGPTなどのAI機能を活かすプロンプト技術の元となる日本語の正しい使い方の履修 ・人の生き方への講話 ・就職支援講座の履修
目標値・目標状態・目標値:就労率70%以上  修了後1年以内にメール等で確認する。 ・目標状態:より安定した正社員として、生活困窮から脱する収入を得る状態となる。
アウトカム:結果・エクスプローラー、生成Ai、プログラミングなどを体験することで、パソコンに使われるのではなく、パソコンを使う面白さを味わい、積極的にICTに取り組むことができるようになった。
アウトカム:考察・電子メールの操作では、詐欺メールの発見と対処について習得したので、不正行為から身を守ることができるようになったと思います。 ・パソコンを使うことができるためには、EXCEL、WORDなどのアプリの操作だけでなく、作成したファイルの新規、更新、削除ができることが重要であり、毎回の講習の中で繰り返し訓練したことは、参加者の終了時アンケートでも好評であった。 ・カリキュラムの一つにパワーポイントで「自分のこと」を発表することをしており、操作方法はもとより題材の選定に最初は戸惑うが、終わってみるととても良い機会であったとの感想を頂き、やってよかったと思っています。
2 自殺予防となる自己肯定感を得るために有効な非認知能力を高めるプログラミングを習得し、各コースの10名同士で話し合うことで、生活困窮で被ったうつ的心理状態から脱して自殺しない状態をめざします。
指標・プログラミング(Scrach)の実技を行うこと ・コミュケーションの促進
目標値・目標状態・目標値:ポジティブな意見への変化率80%以上 ・目標状態:受講後に笑顔の数が増えている状況を目標とします。
アウトカム:結果・講習の終了時点でアンケート調査では、ポジティブな心境への変化が30人中25人で83.3%と目標に到達した。
アウトカム:考察・講習では、禅の言葉、論語を読むなどして、日常の価値観を参加者同士で共有したことは、生活困窮から回復する「受容」と「自己実現欲」を醸成することにつながったと思います。 ・パワーポイントで「私のこと」として、5分間の発表をしていただいたことは、皆、自分の今までとこれからを見つめ直す機会となったようで、このような機会を得たことの感謝の言葉もいただきました。
3 受講者は、講座の期間を通じて、地域の商工会等と連携した企業情報や就職情報を得て、地域と連携している安心感が醸成されます。
指標・地域の企業情報の紹介 ・地域を取り巻く就職情報の紹介 ・個人の希望や特性を判断した就職先の紹介
目標値・目標状態・目標値:説明会への参加率66%以上。 ・目標状態:地域の情勢及び個人の特性を把握し、より正確な判断ができるようになる。
アウトカム:結果・地元商工会との協力で、地域を取り巻く就職環境などの講話を各コース各2度行い、全員が参加した。
アウトカム:考察・地元の中小事業者は、コロナ禍、原油価格高騰、物価高の影響を受け厳しい状況であるが、従業員の高齢化など、ある一定の求人は行っており、その際には、DX時代に対応し、パソコンのできることは必須となっているとのことで、本講座が就業機会の獲得に役に立てるものと期待しています。

アウトプット

1①「DX対応パソコン活用講座」の実施  受講生者30名が講座に無料で参加し、1単位90分、18単位のカリキュラムを修了することで、正社員等の安定した職業に就く知識と技能を習得している。
指標・8月コース(8/1~10/3)10名 ・10月コース(10/5~12/7)10名 ・12月コース(12/12~2/20)10名  全30名が参加すること ・1単位90分、各コース18単位を履修すること
目標値・目標状態①出席率80%以上 ②修了試験での正答率80%以上  ①かつ②の者に修了証を発行する。 ・修了証発行率9割以上をめざす。
アウトカム:結果①出席率は、97.8%で目標達成。 ②修了試験は、全員80%以上で目標達成。  全員に修了証を発行できた。
アウトカム:考察・応募が定員を超えていたこともあり、受講生は、みな受講できて幸運だと言っていて、真剣に取り組んでいただきました。 ・コロナの関係で外出禁止ということが心配されましたが、運よく大きな影響はなく実施出来ました。 ・8月コースの台風、12月コースの雪などによる休講も心配されましたが、そのようなこともなく講座を修了出来ましたことが何よりだと思っています。
2②プログラミング体験で自殺予防  プログラミングで計画、失敗、やり直し、成功を経験し、自己肯定感、自己有用性を養い、評価し合うことで共感が生まれ、うつ状態が改善し、精神が自殺しない方向に進む。
指標・講座のカリキュラムの中で、プログラミング言語Scrachによるゲームを作成する。 ・作成したゲームの発表会を実施する。
目標値・目標状態・QIDS-Jの点数を比較して、1点以上改善する(点数が小さくなる)こと
アウトカム:結果・プログラミング体験を行うことができました。 ・QIDS-Jを実施しましたが大きな変化は見られませんでした。
アウトカム:考察・プログラミングによる非認知能力の向上には、本講座の限られた時間では効果が出るところまでには至りませんでしたが、プログラミングの面白さはわかってもらえて、本講座の後に詳しく知りたいとの申し出もありました。
3③講座の中で、地元商会等と連携した就職情報及び企業情報の説明会を開催し、受講生が地域の情報を得て、前向きに社会へ参加する意欲を持つようにする。
指標・説明会を各コース3回実施する。 ・説明会では、各自の希望や特性に合わせた情報を提供する。
目標値・目標状態・出席率66%以上 ・意向調査に就職のイメージが書かれている率80%以上
アウトカム:結果・講座の中で地元の就職状況の説明を行いました。
アウトカム:考察・好条件の就職先をめざして職種を転換したいという希望が多く、そのためにパソコンが使えるようになりたいとのことでした。 ・テレワーク等の働き方では、リスクマネジメント、コンプライアンス・ガバナンスなど、経営的センスの理解も必要で、今回解説をしたことは今後に役立つと思います。

活動

1・出納開始、実施体制の確立、計画準備、応募チラシの製作・印刷
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
2・募集活動(生協等へのチラシ折込、住宅へポスティング、拠点施設へのポスター掲示など)
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
3・講座8月コースの実施 定員10名、18日間、毎週火・木曜日、19:30~21:00、開始前・終了後30分は就職相談実施。※補講あり。
活動結果計画通り
概要・11名の受講者が全員修了しました。
4・講座10月コースの実施 定員10名、18日間、毎週火・木曜日、19:30~21:00、開始前・終了後30分は就職相談実施。※補講あり。
活動結果計画通り
概要・12名の受講者が全員修了しました。
5・講座12月コースの実施 定員10名、18日間、毎週火・木曜日、19:30~21:00、開始前・終了後30分は就職相談実施。※補講あり。
活動結果計画通り
概要・7名の受講者が全員修了しました。 ・全体として予定の30名となりました。
6・事業報告書作成、出納閉鎖
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
7【各講座のカリキュラム(予定)】 ※各講の中で、教養講座(論語を読む、時事情報など)、就職説明会を行います。
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
8 第1講:入校式、デジタル処理とは? ファイル操作。      第2講:ICT、インターネット、SNSとは?  
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
9 第3講:WORDのポイント(1)               第4講:WORDのポイント(2)   
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
10 第5講:WORDのポイント(3)               第6講:EXCELのポイント(1)   
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
11 第7講:EXCELのポイント(2)               第8講:EXCELのポイント(3)   
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
12 第9講:PowerPointで自己PR(1)             第10講:PowerPointで自己PR(2)
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
13 第11講:PowerPointで自己PR(3)             第12講:PowerPointで自己PR(4)
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
14 第13講:プログラミング(Scratch3.0)の使い方(1)      第14講:プログラミング(Scratch3.0)の使い方(2)  
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
15 第15講:プログラミング(Scratch3.0)の使い方(3)      第16講:プログラミング(Scratch3.0)の使い方(4)  
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
16 第17講:chatGPTの活用方法、プロンプト機能(正しい日本語)  第18講:修了試験、アンケート、修了式
活動結果計画通り
概要・予定通りの結果となりました。
17※補講ありとは、各講にやむを得ない理由で欠席の場合の救済措置として次講までの間に同じ内容で講義を行うことです。
18

資金分配団体としての非資金的支援の取り組み総括

1取り組み取り組み
概要および考察概要および考察
2取り組み

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

(1)同様のテーマの3年目であることから、本事業は、当地域に根付いた感があり、今回では募集前から応募があり、また、次年度以降も同様の事業があれば申し込みたいとの予約があるなど、事業継続の可能性が高まりました。
(2)生成AIの進歩が甚だしく、その活用を踏まえたPC講習が求められています。
(3)情報リテラシーの欠如による詐欺の被害など、リスク管理能力の向上が求められます。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

・就職条件に「パソコンを使えること」との記載は、未だに多く、その条件に見合った職業訓練の需要は今後も高いと思います。
・現状をみると、パソコン用語がわからず、講習を受けても全くわからないという者も依然として多数おり、社会的不利益を被っています。
 そこで、DX時代の「情報福祉」とでもいう新たな切り口で、最低限の生活を確保するために必要な学習機会を確保していきたいと思います。

本事業を行なっている中で生じた実行団体や受益者のもっとも重要な変化だと感じた点

  1. 本事業を行なっている中で生じた実行団体や受益者のもっとも重要な変化だと感じた点(1,2団体の事例を具体的かつ自由にご記載ください)

外部との連携実績

1活動活動
実施内容実施内容
結果・成果・影響等結果・成果・影響等
2活動民生委員協議会での本事業の告知、募集活動への協力
実施内容当団体代表理事が務める民生・児童委員の毎月の会議の場で、生活困窮者への情報提供を依頼した。
結果・成果・影響等民生委員からの情報提供で3名の受講生が受講した。
3活動新城市社会福祉協議会へのチラシの据え置きと生活困窮者の相談時での本事業の情報提供
実施内容新城市社会福祉協議会のチラシを掲示、配布して頂いた。
結果・成果・影響等5名からの問い合わせがあり、2名が受講した。
4活動新城市商工会のメンバーによる就職情報の講話
実施内容3コースの講座に各2回の講話を頂いた。
結果・成果・影響等受講生は全員参加し、本地域の就職情報を把握した。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

・当団体ホームページへの掲載:ホームページのバナーや記事に終年掲載。

広報制作物等あり
内容

・チラシ(A4判、カラー、両面、厚さ90kg)35,000枚 配布先:新城市・豊川市・豊橋市のコープあいち折込20,000部、公営住宅・雇用促進住宅へのポスティング12,000部、行政・社協など公益施設など3,000部。
・ポスター(B3判、カラー、片面、厚さ135kg)300部 新城市・豊川市・豊橋市の拠点施設

報告書等なし

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

「倫理等に関する規程」第11条(公益通報者に対する不利益処分等の禁止) 役職員は、公益通報等を行ったこと、通報者に協力したこと又は公益通報等に基づく調査に積極的に関与したことを理由として、通報者等に対する懲罰、差別的処遇等の報復行為、人事考課におけるマイナス評価等、通報者等に対して不利益な処分又は措置を行ってはならない。

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む)内部監査
内容

報告年度である令和5年度の会計監査は、会計決算日である令和6年3月31日で締めて、令和6年5月末までに監事の内部監査を受けます。

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

・ガバナンス・コンプライアンス体制など、講習会などを通じて情報提供をいただき、適格な体制作りが本機会を通じてできたことに感謝致します。

シンボルマークの活用状況

・募集チラシへの掲載
・当団体ホームページへの掲載