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事業完了報告

2024/08/27更新

事業概要

事業期間開始日 2023/07/01終了日 2024/02/29
対象地域豊田市保見団地周辺
事業対象者

ブラジル人学校高等部生徒
社会と繋がりのない外国人若者
就労のための日本語教室に通う学習者と子ども

事業対象者人数

ブラジル人学校高等部生徒60名(内キャリア教育対象者20名)
就労のための日本語教室に通う学習者40名、その子ども(10名)

事業概要

当団体は、2006年からブラジル人学校生を対象にキャリア教育を行い、進路のために必要な情報を収集したり、社会で活躍している先輩の話を聞く機会等を作ったりしてきた。2009年から5年間受託した文科省・IOM実施の定住外国人の子どもの就学支援事業では不就学の子どもやブラジル人学校生を受け入れてきた。国の事業終了後は後継の市の委託事業の中で日本語支援をしてきたが、令和5年度からブラジル人学校生は対象外とされた。しかし、団体としては、日本語を学ぶ機会があればバイリンガル人材が育つと考えており、日本で働くための道筋を考える等、社会と繋がるためのツールとしての日本語教室が必要であると考えている。
日本の学校へ行っていないことで見えない存在になっているブラジル人学校生徒と、社会と繋がりのない若者、子育て等で社会から孤立しがちな外国人住民を主な対象に、日本語を通じた支援事業を行う。具体的には外国人であることから、アルバイトや派遣で働くしかない現状を打開するためのエンパワメントとなるようなバイリンガル人材を育てる日本語教室の開催、ブラジル人学校でのキャリア形成を考えるための講座、日本語を学びたい人のための託児支援等、日本にいながら地域とも近隣の日本人とも接触がなく、包摂の機会がない彼らが日本語を学ぶ機会を失わないような活動を行う。日本語教室は日本語を習得するためだけではなく、地域の窓口となり、生活や子育て、学校の相談などもできるといった、人や情報がクロスするハブ的な役割を担うこともできると考えている。他地域でブラジル人学校を支援している団体や行政、専門機関などとも意見交換や交流会などを行いネットワークを構築、連携することで、継続的な支援ができるよう模索する。

事業の総括およびその価値

本事業は主にブラジルルーツの若者の将来の可能性を広げることを目的とした取り組みだが、子どもの日本語教室、ブラジル人学校でのキャリア支援、就労のための日本語教室での託児を実施したことで、子どもから高齢者まで幅広い世代と関りが持てた。90年に入管法が改正され、受け入れ態勢がないまま定住化した外国人は、就労も日本語習得も個人の問題となり、暮らしぶり等で地域や社会との関係に濃淡が現れているだけではなく、子どもの教育や無年金など様々な問題を引き起こしている。コロナ規制緩和後は定住、経営管理、技人国の在留資格での来日が増え日本語教室への問い合わせが続いた。一方で、仕事をなくした人からの食料支援や相談も絶えることがなかったが、当事業が窓口となり支援につなげることがてきた。外国人の問題は技能実習生に移っているが、受け入れ態勢がないことは世代を跨ぐ長期課題になることを明らかにした事業だと評価している。

課題設定、事業設計に関する振返り

本事業はコロナ枠での助成金だが、コロナ五類移行後も、自動車工場稼働停止の影響で休業が続く等派遣で働く人たちの雇用は不安定だった。物価高騰でブラジル人学校の学費や送迎代が値上げされ退学者が出る、教師不足で学校として関われない等事業実施のための調整が難しかった。ブラジル人学校生徒は、そもそも日本の学校を選択しなかったり、日本語の学習に困難を抱えていたりする生徒たちである。日本でのキャリアに捕らわれず帰国した生徒への情報収取や、日本の教育制度についての情報提供等、独自のキャリア教育の必要性があることが分かった。キャリア教育では他の支援団体との繋がりができ、新しい展開も見え始めている。日本語教室での託児は、子育て世代の日本語教室参加はもちろんだが、子育てサロンやプレスクールに参加した子どもたちの継続的な支援も目的の一つでもあった。しかし、託児と日本語や学習支援を併せて実施する難しさがあった。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1日本語を勉強する学習者が増える
指標日本語教室で日本語を勉強する学習者の数
目標値・目標状態80%
アウトカム:結果達成
アウトカム:考察新規入室者は4名。EAS下校後、そのまま教室へ来るため出席率は高く安定していた。EASの長期休暇中(12~1月)は午前中から来て、午前中に勉強しているフィリピンやネパールの学習者と日本語でコミュニケーションをとり、一緒にクリスマス会を企画するなど、ブラジル人だけで勉強している午後とは違った様子が見られ、日本語を使ういい機会となった。
2ブラジル人学校に通う子どもたちが、日本での就労や進学を意識した将来設計を考えられる
指標卒業後の進路を具体的にイメージできる
目標値・目標状態90%
アウトカム:結果一部達成
アウトカム:考察8月に実施された青年会議所のイベントでの出店と、EAS生徒によるブラジル人学校紹介を当初の目標とした。イベントで販売するアサイボールについて日本語で宣伝できるようになることと、学校紹介することで日本語学習の機会となった。イベント出展のノウハウも学んだ。しかし、ブラジル人学校側のサポートが手薄でイベント参加者は3名のみだった。また、高校生全員に向けて日本語学習の目的を考えるワークショップと情報提供を行った。生徒たちからは、日本語能力が将来の可能性につながることが分かった、日本でも進学できることが分かった等の声があった。ブラジル人学校生徒が、継続的に日本社会と関わっていうことの必要性を感じている。
3ブラジル人学校同士の情報を共有でき、交流会などでネットワークが広がる
指標他地域のブラジル人学校が繋がる
目標値・目標状態4団体
アウトカム:結果達成
アウトカム:考察ブラジル人学校での支援をおこなっている、NPO愛伝舎(EAS鈴鹿の支援)、ABT豊橋(EAS豊橋校の支援)、DiVEtv(EAS碧南校の支援)、EAS豊田校とネットワーク会議、情報共有を行った。愛伝舎が、三井物産と協働で行ったキャリア教育への参加や、日本語指導員の派遣をDiVEtvと調整して行う等、事業連携もできた。お互いが支援しているブラジル人学校でのキャリア教育の内容について、共有することができ、協力関係が築けた。
4子育てをしながら日本語を習得できる
指標日本語教室で日本語を勉強する学習者の数
目標値・目標状態70%
アウトカム:結果達成
アウトカム:考察子どもを連れて日本語を勉強した学習者は7名。子どもの幼児や体調などで参加できない日はあったが、全体を通して参加率は高かった。アンケート結果より、預かる対象ではない子どもは、勉強する保護者の隣りに座り待つという対応をしたことが、子どもがうるさくて勉強に集中できないとか、学校に通う子どもには簡単な内容で先に答えてしまうなど、大人が学習する環境として不適切だったという結果が得られた。今後の教室運営に反映させていく。
5子どもの学校や勉強について相談できる
指標学校の連絡を理解している
目標値・目標状態100%
アウトカム:結果達成
アウトカム:考察託児開始時に学校からの連絡帳を保護者と確認、宿題の有無や学校での様子をポルトガル語で確認した。
6当団体をきっかけに勉強を始めたり生活の安定を図ったり、行政の支援をうけられたりする
指標話をすることでつながり、次のステップへ進む
目標値・目標状態30件
アウトカム:結果達成
アウトカム:考察日本語教室やフードパントリー、子ども食堂などを通して生活や教育、進路の相談等を受けた。来日直後やブラジル人学校から日本の学校への編入など、学齢期の子どもが日本の小中学校へ編入したのは8件、他高校進学の相談件数は電話やメール等も含めて30件を超えた。

アウトプット

1ブラジル人学校生等を対象としたバイリンガル人材を育てる日本語教室の実施
指標日本語教室を開催する
目標値・目標状態150日/年
アウトカム:結果150日/年
アウトカム:考察予定通り開催できた。オリジナルテキストを使った文法の積み上げを行い、習得した表現を使って自分の言いたいことが言えるようになることを目標にした。テキストが進むに伴い、知識は増えていくがそれを使う機会がなかなかなく、実践を通して失敗しながら習得していくというプロセスをどう取り入れていくかは今後の課題である。また、ポルトガル語での表現力が乏しかったり、友だち同士で汚い言葉を使ったり、通訳がいたから気づくことができた文法の間違いなど、母語の課題も見えてきた。
2ブラジル人学校生を対象としたキャリア教育
指標ブラジル人学校でのキャリア教育の実施
目標値・目標状態6日/年
アウトカム:結果7/13 8/10 8/20 9/5 10/5 12/8 全6回
アウトカム:考察毎月1回のペースで開催できているが、予定していたメッセナゴヤへの参加は引率の教師、運転手共にいないということで叶わなかった。ブラジル人学校に足を運び、学習者と一緒にイベントに参加しりすることで、新たな学習者の増加にもつながっている。
3ブラジル人学校を支援する団体との意見交換会や合同イベントの実施
指標情報を共有する
目標値・目標状態4回/年
アウトカム:結果3回/年
アウトカム:考察7月に情報交換会、10月に三井物産がEAS豊田校で実施した教育セミナーで当団体の日本語教室のPRをした。8月、青年会議所主催の夏祭りでブラジル人学校の紹介をした。生徒の意見を尊重し計画したが、主体的参加とはいかず当日参加は3名のみだった。連絡が徹底せず学校及び生徒同士のつながりが希薄なことが分かった。
4日本語教室託児(乳幼児)
指標事故や怪我なく預かる
目標値・目標状態0
アウトカム:結果0
アウトカム:考察事故も怪我もなく、預かり終了。夏休み中は学校やこども園が休みのため子どもが増えたが、全員で散歩に行くなど臨機応変に対応した。
5日本語教室託児(低学年)
指標ひらがなカタカナの習得。語彙が増える
目標値・目標状態100%
アウトカム:結果100%
アウトカム:考察楽しく日本語を使うことを心掛けた。育てているアサガオや給食の話など、学校の出来事を中心に子どもが伝えたいことを聞き取り、そこからひらがなやカナカナの学習につなげるなど工夫した。文字を読んで言葉を覚えるだけでなく、タブレットで実際の蛸の動画を見て動きをまねたり色を観察したり、絵本の読み聞かせ、絵本を自分たちで読む等の活動を通して、新しい語彙や表現の習得につなげた。預かった子ともたちは、地域にも馴染み夏祭り等楽しんで参加していた。しかし、年齢(学年)相当でみたときの日本語の弱さは否めず、「バイリンガルに育てる」環境整備の必要性を感じる。
6団地内で住民に声をかける(毎週金曜日のフードパントリーや教室開催時間内に外で見かける若者)
指標団体名と活動内容を知ってもらう
目標値・目標状態90%
アウトカム:結果90%
アウトカム:考察日本語教室時間内だけでなく、フードパントリーや地域の祭りなどでも、団体名の看板を掲げ、活動内容を説明している。フードパントリー開催時間内に登校するブラジル人学校生に挨拶をし習慣化したことで、子どもたちの方から「いってきます」という機会も増えた。彼らが勉強したいと思ったタイミングでつながれることを期待する。主に日本人住民がメインの自治区の祭りは、トルシーダを通し出店する住民や、日本語のみのチラシで開催自体を知らない住民が参加するなど地域とつながる機会を提供できた。

活動

1ブラジル人学校生等を対象としたバイリンガル人材を育てる日本語教室(平日13:30~15:30 150日/年) ひらがなカタカナ漢字の文字指導、会話、文法、買い物やごみの捨て方などの体験型授業などを行う
活動結果計画通り
概要教室での座学だけでなく、習得した日本語を使う活動を多く取り入れた。年末に行ったフードパントリーにアルバイト体験として参加、指示通りに動いたり住民に対して日本語とポルトガル語で対応をするなど、自分の能力を役立てるいい経験となった。その後、アルバイトのための面接練習や銀行口座の作り方なども学習に取り入れた。正月の地震の後には、市の防災学習センターで体験授業を行うなど、生活に沿った活動を多く取り入れた。
2ブラジル人学校生等を対象としたキャリア教育(6回/年) 「どんな仕事がある?」「将来の夢」「日本の働き方」などWS形式の講座を行う
活動結果計画通り
概要活動を続けてきたことで、生徒の学習発表会に招待されたり、課外活動の計画相談ができたり、学校側と様々な話ができる関係性ができてきた。ブラジル人学校で行われる他の支援団体の活動に参加させていただいたり、情報交換の機会もあり、今後新しい展開を考えている。
3ブラジル人学校を支援する団体との意見交換会や合同イベントの実施(4回/年) 他地域でブラジル人支援をしている団体との意見交換、子どもたちも含めた交流会などを企画する
活動結果計画通り
概要他団体のイベントに参加させていただいたことにより、入管職員や専門学校、企業との新たなネットワークができ、入管職員による講座を3/9に当団体学齢超過者向けに開催した。ブラジル人学校で日本語を教える教師が不足しているという情報を共有し、EAS碧南校を支援している団体と連携し、豊田校で11月から日本語指導を行うことになった。日本語の授業をきっかけに、放課後もさらに勉強しようと新規学習者が増えた。
4日本語教育託児(乳幼児)(8:00~9:30 42日/年) 市から受託している就労のための日本語教室で日本語を学ぶ住民の子ども(乳幼児)を隣室で預かる
活動結果計画通り
概要7月~8月、朝の日本語教室で乳幼児を預かった。ベビーカーの0歳児、歩き始めた2歳児、帰国を理由に保育園を退園した5歳児がおり、子どもひとりに大人ひとりの体制で行った。日本語教室を通して、保護者ともつながり、ちょっとした生活の悩みや書類の代読など気軽に聞ける関係性を構築した。
5日本語教育託児(低学年)(18:30~20:00 42日/年) 市から受託している就労のための日本語教室で日本語を学ぶ住民の子ども(低学年)を隣室で預かり、宿題を見たり母語と日本語で本を読んだり、親の相談にのったりする。
活動結果計画通り
概要部屋の大きさやスタッフの人数などに合わせて、プレスクールのフォローアップとしてスムーズな学校生活が送れるよう、小学校1年生を対象に3人預かった。ブラジル人スタッフと日本人スタッフがおり、子どもたちも気持ちを日本語でうまく言えない時など、ポルトガル語で伝えることができ、保護者の相談などもポルトガル語で受けられる体制を整えた。

資金分配団体としての非資金的支援の取り組み総括

1取り組み

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

EASで中学で卒業し、すぐに妊娠出産、現在4人の子育てをしながら、働き始めたことで日本語の壁にあたり、勉強したいと思った26歳の女性、EASで高校を卒業し、ずっと派遣で工場労働をしてきたが、正社員の道を歩みたくハローワークに通うも、18歳から手取りのいい働き方をしてきたことと、日本語力の低さ、そして何が得意で何が苦手なのかという自分のことを考えるプロセスの経験がないため就職にとても苦労している30歳の男性、EASで中学を卒業し、日本語に不自由はなく15歳からずっと工場で働いていたが、介護の現場に転職、経験を積み資格取得のための講座を受講するも、学習経験がほとんどなく勉強の仕方が分からない、専門用語や敬語が使えないなど、できると思っていた日本語をきちんと勉強する意味にようやく気づいた36歳の男性、など日本で壁に当たっているEAS卒業生が身近に3名いる。母国で9年修了しておらず、日本で日本の中学校卒業もないことから、今から日本の高校などに入りなおすことはできず、その先の専門学校等も条件は厳しい。という苦労話をどこかのタイミングで現役のEAS生に上手く伝えらえる機会を儲けたいと考えている。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

①ブラジル人学校生を対象としたバイリンガル人材を育てる日本語教室。参加者が増え、安定的に出席する人数も増加した。地域のイベントや食材支援のための野菜収穫を手伝う等地域と関りを持とうとする参加者の姿が見られた。モチベーションづくりが難しく日本語とポルトガル語ができることで、お小遣い程度の収入につながる事業を計画している。
②ブラジル人学校でのキャリア教育。ブラジル人学校生は日本語ができないことで、アルバイト先も保護者や知人の紹介に頼るしかなきく限定されていることが分かった。ロールモデルとなる先輩の話でもアルバイトについての情報に関心が集まった。一方で支援の方法の一つとしてキャリア教育の必要性が認知されつつあることを好機とし企業との連携を模索している。
③日本語教室での託児
日本語教室の参加者から託児がの是非について、いくつかの意見があった。幼年期からの子どもの支援を開始するきっかけにはなったが、部屋を分けられないという物理的な問題もあり次年度の検討事項となっている。シルバー人材センターとつながりができ、高齢者の地域活動を収入につなげるための日本語教室を企画している。   

外部との連携実績

1活動DiVEtvと連携し、EAS豊田校での日本語授業支援
実施内容EAS豊田校で日本語教師が不在ということで、碧南校を支援しているDiVEtvと連携し、1タームのみ緊急支援的に日本語授業を行った。
結果・成果・影響等レベル別ではなく、クラスで授業を行うためレベル差があり組み立ては難しかった。旅行する、バイトするというテーマで調べたり必要な単語を覚えたりしたが、高校生だけで飛行機に乗れるのか、宿泊できるのかなどの質問や、TDLへ行くために必要な金額に驚いたり、日常生活で接する情報の少なさを痛感した。自分の住所が書けないあるいは正確に分からないという生徒も多く、筆記テストの項目として実施した。保見団地〇棟〇番という住所は存在しないことに驚く生徒に当方も驚いた。
2活動ピザ窯プロジェクト(フリーランス建築家)
実施内容日本語教室の活動として、コミュニティ農園で週一回の畑作業と煉瓦でピザ窯を作成する課外授業を行った。用意された材料を組み立てるだけでなく「デザインとは」「保見団地の将来ビジョン」など座学も取り入れた4回の講座とした。通訳を使わず日本語でコミュニケーションをとり道具の使い方なども体験した。
結果・成果・影響等畑で土を耕し、モグラやザリガニと遭遇したり、収穫のための間引きや剪定の必要などを体験で学んだ。ピザ窯作りは、材料の購入、運搬なども行い、鉄を切る工具を体験するなど、ものづくりを初体験。学習者からは好評で次回を計画中。
3活動中部大学看護実習センター大谷かがり氏による「持続学のすすめ」講義に協力、FWで保見団地を案内
実施内容日本語教室で、EAS高校生と中部大学の大学生、大学院生29名がZoomで授業を行った。後日保見団地でのFWでは、EAS高校生2名が参加し、対面で交流した。
結果・成果・影響等日本の大学生と話す機会は貴重であった。事前準備として、保見団地の紹介動画を作成したり自己紹介を何度も練習したりした。当日は難しい日本語は通訳を介したが、日本の大学生活や進学についての質問を日本語でするなど、実践の緊張感が見られいい経験となった。

広報実績

シンボルマークの活用状況 あり
内容

HP、団体活動報告書に掲載

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

日本で初めてブラジル人として弁護士になった照屋エイジ氏の教室訪問と弁護士という仕事についての講話の様子が中京テレビで放映された

広報制作物等あり
内容

青年会議所のイベントで、ブラジル人学校と本事象の紹介と立て看板の設置

報告書等あり
内容

団体の活動報告書に詳細を記載。

イベント開催等

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった
助成金の対象経費に人件費が含まれる場合、当該人件費の水準等を公開をしていますか

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

内部に窓口を設置

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む)内部監査
内容

鈴木人史会計事務所において、理事長と会計担当者が監査を受けている

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

ブラジル人学校の高等部には、公立小中学校退学者や公立中学校を卒業した生徒も編入してきます。高等部全体では、おおよそ三分の一がブラジル人学校入学以来ずっと在籍している生徒、三分の一がブラジルから来日して入学した生徒、残りの三分の一は、日本の学校経験者でした。ブラジル人学校高等部最終授業日に進路を尋ねたところ、帰国を決めている生徒は0人でした。高等部を修了すれば、専門学校や大学受験は可能ですが、(本事業では高等部1年生を主な対象にキャリア教育を実施してきました)ほとんどの高校3年生の生徒は日本でのキャリア形成を諦めているようでした。一方でフィリピン、ネパール等から学齢超過(中学校に入れない年齢)で来日した若者は当団体が実施する高校受験を目標とした教室で約一年日本語を学び高校進学を果たしています。ブラジル人学校という居場所やポルトガル語を学ぶ場は大切ですが、進路をどう繋げるのか、ブラジル人学校まかせでは難しい現実を実感しました。保見団地はブラジル人の集住団地であり、ここで成長するブラジルルーツの若者を困窮者としないための支援が必要なことを団体内で共有し、社会に働きかけていきたいと思います。