中間評価報告
2024/11/13更新
評価計画
中間評価 の目的:事業中間時点でみえてきた事業上の課題とそれを改善するために中間評価で確認したいこと
事業中間時点でみえてきた事業上の課題 | ▼事業モデル構築(受益者:就労困難者・小規模都市近郊農家) ▼店舗運営(受益者:就労困難者) ▼未利用食材の活用(受益者:小規模都市近郊農家) ▼その他 |
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事業上の課題を改善するために中間評価で確認したいこと | 店舗開始から4ヶ月が経過した現在、まだ課題の全体を把握できてはいないものの、想定していた課題、あるいは全く想定していなかった課題の両方が見つかっている。まず、大きな目標として、達成すべき目標は①未利用食材の活用②就労困難者の活躍そして③モデル化の3つであるが、①は達成が見え(広報スケジュールについては要確認)、②については飲食店のオペレーションの観点から実施時期の後ろ倒しが必要と感じておりスケジュールの変更があると感じている、③については、まだモデルといえるほどの形ができておらず今年度中にモデル化のめどをつける想定をしている。①②のスケジュール変更に伴い、各アウトカムの目標に応じたアウトプットのスケジュール、および社内体制・実施体制についても見直しを行う。 |
実施体制
1 | 内部/外部 | 内部 |
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評価担当分野 | 事業全体の進行管理/文献調査/評価報告書作成/グループディスカッションファシリテーター/関係者ヒアリング/類似事業による応募調査(アンケート調査) | |
氏名 | 坂野拓海 | |
団体・役職 | 一般社団法人ビーンズ 代表理事 | |
2 | 内部/外部 | 内部 |
評価担当分野 | グループディスカッション参加者 | |
氏名 | 宮治勇輔 | |
団体・役職 | 株式会社みやじ豚 代表取締役社長 | |
3 | 内部/外部 | 外部 |
評価担当分野 | グル ープディスカッション参加者 | |
氏名 | 宮内俊樹 | |
団体・役職 | 株式会社トラストバンク 休眠預金活用/ソーシャルイノベーションデザイン室 室長 | |
4 | 内部/外部 | 外部 |
評価担当分野 | グループディスカッション参加者 | |
氏名 | 高橋有希子 | |
団体・役職 | 株式会社トラストバンク 休眠預金活用/ソーシャルイノベーションデザイン室 プログラムオフィサー | |
5 | 内部/外部 | 外部 |
評価担当分野 | グループディスカッション参加者 | |
氏名 | 作内大輔 | |
団体・役職 | 株式会社トラストバンク 休眠預金活用/ソーシャルイノベーションデザイン室 事業アドバイザリー |
実施状況を把握・検証するために実施する調査
調査方法 | ・活動実績・事業進捗から定量データの収集を行い、アウトプットおよび短期アウトカムの目標値と現在の実施実績から得られた現状の数値の差分を明確にする。 |
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調査実施時期 | 2024年9月 |
調査結果の検証方法 | 関係者が集合し起きている事の振り返りや、課題などを議論し検証 |
事業設計図の検証方法
検証方法 | 実施状況から得た目標値と現状の数値の差分と実施プロセスの検証をもとに、グループディスカッションを実施し、検証する |
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実施時期 | 2024年9月 |
事業計画書や資金計画書への反映実施時期 | 関係者が集合し起きている事の振り返りや、課題などを議論し検証 |
事業進捗の評価
アウトプットの実績
1 | アウトプット | 就労困難者を受け入れる店舗及び加工所を開設する |
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指標 | 店舗及び加工所の開設有無 | |
中間評価時の値・状態 | 店舗及び加工所が開設されている | |
事後評価時の値・状態 | 中間評価時と同様 | |
現在の指標の達成状況 | 4月26日に開設した(「はじまりの餃子とつながりのビール」@方南町) | |
進捗状況 | 2計画どおり進んでいる | |
2 | アウトプット | 就労困難者が自身のキャリアを描き、生き生きと就労できるようサポートおよび育成を行う |
指標 | 就労者10名のキャリアビジョンおよび育成記録の有無 進捗確認の実施有無 | |
中間評価時の値・状態 | 3名以上の就労 | |
事後評価時の値・状態 | 就労者10名のキャリアビジョン作成 と進捗確認(1回/年)、育成記録がある | |
現在の指標の達成状況 | 就労困難者の就労場所としてまだ活用できていない。(※受け入れ整備ができる目安は、2025年1月頃 ) | |
進捗状況 | 3計画より遅れている | |
3 | アウトプット | 店舗運営を通じて、事業継続に可能な売上・利益の確保ができている |
指標 | 1か月の売上金額 | |
中間評価時の値・状態 | 300万円/月の達成 | |
事後評価時の値・状態 | 損益分岐280万円/月の達成 (目標450万円/月の達成) | |
現在の指標の達成状況 | 5月、6月の売上で達成した(売上400万円/月) | |
進捗状況 | 1計画より進んでいる | |
4 | アウトプット | 豚肉の未利用食材(腕・もも等)を活用した新商品を開発する |
指標 | 新規商品の開発完了 | |
中間評価時の値・状態 | 開発完了し、販売に向けた次の展開を検討 | |
事後評価時の値・状態 | 新規商品(みやじ豚餃子)の開発完了 | |
現在の指標の達成状況 | 改善点はあるもの達成できた(店舗「はじまりの餃子とつながりのビール」で提供している餃子) | |
進捗状況 | 2計画どおり進んでいる | |
5 | アウトプット | 商品販売を通じて、小規模都市近郊農家の未利用食材の消費量が拡大する |
指標 | 1か月の未利用食材の消費量 | |
中間評価時の値・状態 | 未利用食材50kg以上/月の消費ができている | |
事後評価時の値・状態 | 未利用食材100kg/月の消費ができている | |
現在の指標の達成状況 | 達成している(店舗開店後5月-9月で未利用食材消費平均117.9kg) | |
進捗状況 | 2計画どおり進んでいる | |
6 | アウトプット | 広報・マーケティング活動を通じ、生産者及び商品の認知度向上・メディア掲載に繋げる |
指標 | プレスリリース発信数とイベント参加数 | |
中間評価時の値・状態 | プレスリリース発信数3件以上 | |
事後評価時の値・状態 | プレスリリース発信数5本/イベント参加数20回 | |
現在の指標の達成状況 | 達成できていない(プレスリリース発信数0本) | |
進捗状況 | 3計画より遅れている | |
7 | アウトプット | 就労困難者の就労、店舗運営、未利用食材を活用した商品開発等のノウハウをまとめた事業モデルを構築する |
指標 | モデルの構造・ノウハウを明記した資料の有無 | |
中間評価時の値・状態 | モデルの構造・ノウハウを明記した資料の概要・大枠が完成している | |
事後評価時の値・状態 | モデルの構造・ノウハウを明記した資料作成の完了 | |
現在の指標の達成状況 | 現在、ノウハウを検証中である。 | |
進捗状況 | 3計画より遅れている | |
8 | アウトプット | 中期アウトカムへ向けた、連携先・事業パートナー開拓を行う |
指標 | 連携先・事業パートナー候補先との協議履歴の有無 | |
中間評価時の値・状態 | 2社(団体)との協議履歴がある | |
事後評価時の値・状態 | 4社(団体)との協議履歴がある | |
現在の指標の達成状況 | 2団体との協議は実施できたが、1団体とは継続協議、1団体とは協議終了になり成果になっていない | |
進捗状況 | 4その他 | |
9 | アウトプット | 構築した事業モデルの妥当性及び実現可能性を検証・改善する |
指標 | 検証元、検証内容、学びが明記された成果物の有無 | |
中間評価時の値・状態 | 検証先の候補が確定している | |
事後評価時の値・状態 | 検証元、検証内容、学びが明記された成果物がある | |
現在の指標の達成状況 | まだ着手できていない | |
進捗状況 | 3計画より遅れている |
短期アウトカムにつながりそうな、活動直後にみられた受益者、対象者、関係団体等の変化(言動)があれば記載してください。
本来、小規模都市近郊農家と福祉事業者、加えて、飲食店を経営する三者でプロジェクトを行う計画であったが、飲食店の経営を福祉事業者である一般社団法人ビーンズが行う事になった。実際に事業をスタートした結果、経験不足から飲食店の経営のノウハウが不足してしまい想定よりも、そこにリソースを割かれることになってしまった。幸い、小規模都市近郊農家側の支援にはつながっているものの、肝心の就労困難者の受け入れについてが後ろ倒しになってしまっており、現在、モデルの検証などにも着手できていない。一方で、生産者や福祉事業自身が六次化することの難しさや課題を経験することが出来、これはやってみなければ分からなかったことで、モデル化の際に必要な経験を積むことができている、という点で関係者はプラスの側面もあると評価してくれている面もある。
短期アウトカムの進捗状況
1 | アウトカムで捉える変化の主体 | ①受益者:就労困難者 新規商品開発とその事業化、店舗及び加工所の開設づくり、人材の育成を通じて、就労困難者が就労意欲やキャリアイメージを持って勤務できる新たな就労先の選択肢を獲得する。 |
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指標 | 各自が望むキャリアとなる就労を実現した就労困難者の数 ・福祉的就労:就労人数と工賃金額 ・一般就労:就労人数 | |
中間評価時の値・状態 | 2025年前半の就労困難者の受け入れを進めるために業務の整理(主に製造工程)を行う。年明けから3人のアルバイト雇用を目指す。 | |
事後評価時の値・状態 | 就労困難者10名の各自が望むキャリアとなる就労の実現 ・福祉的就労:7名,東京都平均の3万円以上の工賃達成 ・一般就労 :3名以上の就労困難者の雇用 | |
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況 | 就労先である店舗の開設は無事に完了した。実際に、働いてみたいやってみたいという声もすでにもらっており今後の受け入れ体制の充実が待たれている。現在は、業務の整理を行っている段階である。 (※受け入れ整備ができる目安は、2025年1月頃 ) | |
2 | アウトカムで捉える変化の主体 | ②受益者:小規模都市近郊農家 廃棄同然の未利用食材を活用した新商品の開発を通じて、生産性が向上(未利用食材等の出荷量増加)し、小規模都市近郊農家の事業拡大への展望が拡がり、 事業継続へのモチベーションが向上する。 |
指標 | 未利用食材(ウデ・モモ等)の出荷有無および出荷量 | |
中間評価時の値・状態 | 月50kg以上(目標に対して進捗50% )の達成 | |
事後評価時の値・状態 | ・未利用食材(ウデ・モモ等)の100kg/月間 出荷 | |
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況 | 具体的な商品(餃子)ができたことで、自分達の生産した畜産がこのように加工され可能性が広がるんだというモチベーションを感じてもらえている。 (店舗開店後5月-9月で未利用食材消費平均117.9kg) | |
3 | アウトカムで捉える変化の主体 | ③受益者:両方 両方の受益者の課題を同時に解決できる新たな福祉の六次化の事業モデルをつくることで、新たな就労先の拡がりと更なる未利用食材の出荷拡大における実現性が向上する。 |
指標 | 「福祉×六次化の新たな事業モデル」の有無 | |
中間評価時の値・状態 | 「みやじ豚の餃子」の事業化を目指すための具体的なプラン検討がスタート。みやじ豚の餃子の事業化に一般社団法人ビーンズが協力しているという構図で生産者であるみやじ豚としての広報や事業化の活動を進めていく | |
事後評価時の値・状態 | 妥当性と実現可能性が検証された中期につながる「福祉×六次化の新たな事業モデル」作成 | |
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況 | 小規模 都市近郊農家および、就労困難者の両方から期待は受けており、遅れている就労困難者の就労を進め、モデルをまとめていく段階に進めていきたい。 |
短期アウトカムの状態の変化・改善に貢献した要因や事例
当初計画から、店舗を自社で運営するという意志決定を行った時からの想定どおり店舗運営の経験不足から飲食店におけるオペレーションの課題解決に追われており、そこに付随して、短期アウトカムのなかの就労困難者のサポートの実施が後ろ倒しになってしまい全体的なスケジュールの遅延が発生している。
しかし、店舗の課題解決のために現場を中心にPDCAを短期間で相当数回転させており、一次事業者が店舗運営に至った場合のノウハウの蓄積は十分蓄積されてきている。
事前評価時には想定していなかった変化・影響
想定よりも飲食店の運営にかかる労力が大きかった。
事業進捗の評価
評価の視点 | 自己評価(価値判断)結果 |
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アウトカムが発現するための活動が適切に実施され、アウトプットは想定どおり積み上げられているか | ここまでアクションは適切に実施されているが、アウトプットについては想定はできていたが予定よりも後ろに倒れるこ とになってしまった。 |
アウトカム発現への貢献要因や阻害要因を把握し、事業改善につなげられているか | 三次産業である飲食店運営の経験を積むことが、小規模都市近郊農家に還元できるノウハウになっていくため、まさに現在、事業改善に取り組んでいる状況である。 |
組織基盤強化や、事業活動が円滑に進むための環境づくりができているか。また事業終了後を見据え、活動が継続するための取り組みが進んでいるか | 飲食店運営に関する経験不足を補うためにマネジメント・実施体制については見直しが必要であると感じている。 |
事業の改善結果
事業の改善結果
項目 | 内容 |
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事業設計(ロジックモデル)の改善ポイント | 今の所、大きな変更はない。 |
事業計画書の改善ポイント | 中長期アウトカムに向けた活動内容およびスケジュールの見直し・改善を行う(「活動」「アウトプット」への反映) |
その他 | 社内 連携・実施体制は現在進行形で改善実施中 |
事業で最も重視する指標・変化
現在は、小規模都市近郊農家へ還元できるアウトカムを出す事に注力している(モデルの下敷きとなる店舗運営の経験、商品の開発による未利用食材の使用量を増やす)次のステップでは、就労困難者の就労に注力し、実現していきたい。
広報に関する報告
シンボルマークの活用状況
その他:なし |
広報
メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等) | なし | |
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広報制作物等 | なし | |
報告書等 | なし | |
イベント開催等(シンポジウム、フォーラム等) | なし |