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中間評価報告

2025/04/22更新

評価計画事業進捗の評価事業の改善結果広報に関する報告

評価計画

中間評価の目的:事業中間時点でみえてきた事業上の課題とそれを改善するために中間評価で確認したいこと

事業中間時点でみえてきた事業上の課題

【運営体制に起因する課題】
・居場所の利用者の年代が、回を重ねる毎に当初狙っていた若年世代と乖離が出てきた。
【仕組みの工夫が必要な点】
・利用者の方たちの「孤独」や「寂しさ」「人恋しさ」への寄り添いはできているものの、個々が抱える悩みや課題などの把握が弱く「なんとなく」のおしゃべりで終わってしまう。
【計画の遅滞】
・居場所開催回数を多くしたことから自助グループの開催に影響が出てしまい、当初の計画よりも開催が遅れ、開催回数も少なくなってしまった。
・今年度開催を予定していたシンポジウムやフォーラムの実施が難しくなった。

事業上の課題を改善するために中間評価で確認したいこと

課題抽出後、課題解決について、以下の仮定を設定。中間評価にて以下の仮定を中心にご助言をいただきながら、仮定を精査しより効果的(当事者へ貢献度の高いという意味での「効果的」)な計画へ進化をさせたい。
【運営体制に起因する課題】
・居場所の利用者の年代が、回を重ねる毎に当初狙っていた若年世代と乖離が出てきたことから、中間評価を前に10-20代の利用者に聞き取りを行った。
  【対応者の年齢に関する仮定】利用者の親以上の年代には話しにくさがあるとの声から
①ピアサポート的寄り添いを狙いトレーニングを受けた大学生スタッフに入っていただくこととした。
②社会人スタッフも20〜50代前半の相談支援職経験者に、現場リーダーとスタッフをお願いすることとした。
  【開催時間からの課題解決の仮定】会場都合と学校・仕事帰りの利用を想定し夜間に設定していたが、10〜20代は夕方から夜の時間帯が利用しやすいとの声があった。
  【広報からの課題解決の仮定】先駆的な女子の居場所に取り組んでこられた団体への聞き取りから、居場所利用が始まる時期は入学・進級時期が一年の中で最も多いことがわかった。このことから、中学・高校・大学とのつながりを活かし、ターゲットを絞った広報を新入学時期に徹底的に行うために、広報計画を立て実施を予定。
InstagramとXでの発信を希望する10-20代が多かった。また、学校を通した情報提供の提案を当法人大学生スタッフより提案があった。


【仕組みの工夫が必要な点】
・利用者の方たちの「孤独」や「寂しさ」「人恋しさ」への寄り添いはできているものの、個々が抱える悩みや課題などの把握が弱く「なんとなく」のおしゃべりで終わってしまう。
 【利用の際の工夫に関する仮定】利用しやすさ・話しやすさをさらに促すために、来室時に準備をしていたカード(「今日、ここで何をしたいのか」を事前にカード化)を選んでいただき、抱えている「生きづらさ」の把握や本人が必要とするサポートへの移行を検討。
カードを活用することで、言語化しにくい心情への配慮と、個別相談がしやすい流れを作り、必要なサポートを提供していくことに繋げたい。
 【利用の際の安全性に関する仮定】乱暴な振る舞いや他利用者への批判、スタッフへ暴言、退室拒否等もあり、安全性が常時担保された場ではなかったことから、環境面での安全性の向上を考えた。①参加申し込み制②初回入室時の登録制を導入を検討。万が一の食中毒や災害などの発生時にも速やかに対応ができるよう、環境の安全性の向上という視点からも、個々の抱える「生きづらさ」へのアプローチの後押しを期待。
 【担い手に関する工夫】当事者の方をサポートするために、法人内他事業と外部機関と連携しながら担い手育成に力を入れていくこととした。
スタッフに対しては、9月より法人内研修(毎月)と複数の外部機関の研修(毎月)にて育成を開始。さなぶり様の月次研修にも今後、積極的にスタッフを派遣し学ばさせていただく予定。


【計画の遅滞】
・居場所開催回数を多くしたことから自助グループの開催が後回しになり実施に影響が出ている。当初の計画よりも開催が遅れ、開催回数も少なくなってしまった。
 【事業理解に関する仮定】居場所開催の回数を検討。また、自助グループの有用性の理解をスタッフ間で進める。今後、自助グループ担当者を置き、定期開催を目指す。
・今年度開催を予定していたシンポジウムやフォーラムの実施は難しい。
 この点に関しては、さなぶり様と相談の上、次年度への持ち越しをお願いしたい。


【事業の進化のために】
申請時に計画をしていなかった他団体への視察をさせていただきたい。国内で先駆的な女子の居場所事業を展開している「若草プロジェクト」「プランインターナショナル」等への視察を、複数名のスタッフにて行いたい。先進的なモデルを目の当たりにすることで、女子の居場所に必要な要素が見えてくると考えている。1年間本事業を行なった結果、当法人が目指す「女子の居場所」では、①安心・安全な場所と必要なもの(生理用品・マスク・文具・お菓子・飲み物など)の提供②学校や地域とは異なる信頼できる大人とのつながりの提供③「生きづらさ」の解決・緩和の手がかりを見つける寄り添いと伴走。これらを通して、自己肯定力の向上や「ひとりじゃない」という実感を得ることを再度目的として掲げたい。

実施体制

1内部/外部内部
評価担当分野本事業担当理事として (なお、本事業の前スタッフ全員の聞き取りも担当したことも踏まえ内部評価を行う予定)
氏名門間尚子
団体・役職NPO法人mia forza 代表理事
2内部/外部外部
評価担当分野傷ついた女性サポートの実践から本事業への評価やご助言を想定
氏名西山さつきさん
団体・役職(東京)NPO法人レジリエンス 共同代表
3内部/外部外部
評価担当分野学校との連携によるこども・若者支援の実践から本事業への評価やご助言を想定
氏名対馬あさみさん
団体・役職(三重)NPO法人太陽の家
4内部/外部外部
評価担当分野困難を抱える高校生との関わりから本事業への評価やご助言を想定
氏名匿名(宮城県内公立高校教諭・2名)
団体・役職宮城県内公立高校教諭

実施状況を把握・検証するために実施する調査

調査方法

オンラインもしくは直接訪問による聞き取り

調査実施時期

2024年12月〜2025年1月

調査結果の検証方法

活動実施のプロセスについての助言および今後の事業計画に対しての助言と、本事業の有用性や可能性について伺う

事業設計図の検証方法

検証方法

①事業担当者による活動実施実績に沿った検証 ②上記、評価者への聞き取り

実施時期

2024年12月〜2025年1月

事業計画書や資金計画書への反映実施時期

2025年1月〜2025年2月

事業進捗の評価

アウトプットの実績

1アウトプット相談ができる団体として活動が周知され、必要な情報が伝わる
指標①居場所、相談室にかかるチラシ2種の配布枚数 ②インスタグラム&フェースブックの投稿回数
中間評価時の値・状態
事後評価時の値・状態①居場所、相談室のチラシ2種、4千部程度配布する ②インスタグラム・フェースブックを通じて、週1回、合計100回、活動内容を配信する
現在の指標の達成状況関係機関・団体を通してチラシ3千部配布済。そのほか、SNS・HPにて情報発信を行っている。
進捗状況1計画より進んでいる
2アウトプットスタッフが共に学びを深め、現状を知っていくことで長く太く活動を継続していくこと(バーンアウトの回避)機会となる
指標①主に居場所事業にかかわるスタッフ4人が受ける研修の回数 ②主に居場所事業にかかわるスタッフ4人が、他団体と連携するイベントや研修の機会に参加する回数
中間評価時の値・状態
事後評価時の値・状態①スーパーバイズが75回(月3回)、内部研修が25回(月1回) ②6回(年3回)
現在の指標の達成状況①スーパーバイズ33回。内部研修5回。②10回。
進捗状況2計画どおり進んでいる
3アウトプット相談者に合った応援ができる相談場所の一つになる
指標①取組みの開催回数 ②取組みの参加者数
中間評価時の値・状態
事後評価時の値・状態①居場所75回 ②225人/月9人
現在の指標の達成状況①居場所47回実施。②110人参加。当初の予定を達成。今後、開催回数や開催方法を変更することによる指標への影響の可能性あり。
進捗状況1計画より進んでいる
4アウトプットシングルマザーや困窮世帯が困難を相談できる窓口の一つとして開設する
指標①各取組みの開催回数 ②各取組みの参加者数 ③物資提供の回数と裨益者数
中間評価時の値・状態
事後評価時の値・状態①語り合いの場7回、シングルマザーの会7回 ②28人(各4人)、28人(各4人) ③100回、30人
現在の指標の達成状況①シングルマザーの語り合い1回開催。
進捗状況3計画より遅れている
5アウトプット身近な場所(小学校)に相談できる場所を開設する
指標①拠点数、開催回数
中間評価時の値・状態
事後評価時の値・状態①1拠点、20回
現在の指標の達成状況①1拠点、16回開催。
進捗状況1計画より進んでいる

短期アウトカムにつながりそうな、活動直後にみられた受益者、対象者、関係団体等の変化(言動)があれば記載してください。

・さなぶり様主催の研修に参加したところ、他団体の取り組みに関心を持つスタッフが見受けられた。その後、積極的に他団体情報を収集。他団体と自団体の取り組みの差別化から、自団体の強み・弱みを検討し、今後の事業展開に活かそうという姿勢が生まれた。
・本助成を採択された団体同士の情報交換や交流が活発化してきた。当事者のリファーも以前に増してスムーズになった。
・本助成を採択された団体から法人視察依頼があった。来年度からは、スタッフの合同研修を行うこととなった。
・長期に渡り就労について逡巡していた受益者が、就職や退職・転職に踏み出すことができた。
・居場所利用により相談することを肯定的に捉えられるようになり、専門機関での相談・受診(障害手帳取得)ができた受益者があった。
・受益者の中には、行く場所・話す相手ができたことにより、生活が明るくなった、孤独が軽減した、と話す方が少なくない。

短期アウトカムの進捗状況

1アウトカムで捉える変化の主体関連機関・団体
指標①困難・生きづらさを抱えている若年女性が相談や居場所活動等に参加申込をする人の数 ②当事者(女性応援/一般向け)の方を支えるための研修に参加する大人の数 ③寄付等を通じて活動を支える個人と組織の数
中間評価時の値・状態
事後評価時の値・状態①250人(7人+新規3人=10/月間×25か月/実数) ②240人(2回×60人×2年) ③30件(個人/法人)
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況情報共有を重ねることで、お互いの取り組みの姿勢や内容の理解が深まり、よりスムーズな連携ができるようになってきている。個人情報の取り扱いの精度が上がってきている。
2アウトカムで捉える変化の主体居場所・相談・自助グループなどの利用者
指標①リファーを受ける組織数、件数 ②個別ケースの対応に関するコンサルティング依頼を受ける組織数、件数 ③関係団体への情報照会や対応相談等の件数
中間評価時の値・状態
事後評価時の値・状態① 20組織、72件/年 ② 7組織、10件/年 ③ 6組織、10件/年
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況②の把握が難しくはあるが、これまで踏み出せなかったことに踏み出せたことがある方が、事業の進捗に平行して増えてきている。
3アウトカムで捉える変化の主体①当事者の周囲の住民や友人等 ②初めて相談をしたという利用者
指標①2回以上の利用者の数 ②2回以上の利用者のなかで、MSCの視点において重要な変化が生じている若年女性の数
中間評価時の値・状態
事後評価時の値・状態①150人 ②100人程度
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況①身近な人が悩んでいる時にどんな対応をしたら良いのか悩み傷ついている方たちが少なくないことを知った。そのような方達が、情報を得て対応ができるようになることは、当事者の方たちにとってとても心強いこととなる。また、その方たちも、身近な人を助けることができたと自信につながっているようだ。②初めて相談をした、という若年女性は少なくない。相談することで、主訴の解決だけではなく、孤独・孤立の緩和や他者への信頼感の取り戻しにもつながっている様子。
4アウトカムで捉える変化の主体①当事者の周囲の住民や友人等 ②初めて相談をしたという利用者
指標①困りごとや孤独・孤立の当事者ではない周りの住民や友人等からの相談件数 ②困りごとや孤独・孤立の当事者の相談の場合、その主訴について初めての相談である件数
中間評価時の値・状態
事後評価時の値・状態①20人程度 ②20人程度
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況①身近な人が悩んでいる時にどんな対応をしたら良いのか悩み傷ついている方たちが少なくないことを知った。そのような方達が、情報を得て対応ができるようになることは、当事者の方たちにとってとても心強いこととなる。また、その方たちも、身近な人を助けることができたと自信につながっているようだ。②初めて相談をした、という若年女性は少なくない。相談することで、主訴の解決だけではなく、孤独・孤立の緩和や他者への信頼感の取り戻しにもつながっている様子。

短期アウトカムの状態の変化・改善に貢献した要因や事例

貢献した要因
・居場所におけるマンツーマンの個別対応によって、当事者(利用者・受益者)とのラ・ポール形成が十二分にできたことが、当事者にとって良い影響・結果を生んだ。
・他団体へ対して、積極的に本事業および法人の取り組みを周知したことが、リファーや情報提供依頼につながった。また、以前からの法人他事業による連携や法人役員の他団体貢献・連携も影響を与えている。
・特に居場所利用者に対しては、他団体が当法人のチラシを同団体の活動拠点に配置してくれたことが大きく、居場所開設初期は他団体で当法人のチラシを目にしたことがきっかけで来所・利用をする当事者が多かった。

事前評価時には想定していなかった変化・影響

利用者数は少なくても、居場所におけるマンツーマンの個別対応は、当事者にとって安心・安全感をもたらすことがわかった。そのことは、多くの当事者の方が、早期に一歩踏みだすという動きにつながった。個別対応をきっかけに当事者自身がエンパワメントした結果と思われる。
困難な状況にある女性を多角的にサポートすることで、女性自身が自らの力を取り戻し・新たに生み出すことができるのではと考え本事業を計画したが、実際に事業を推進する中で、スタッフ育成が事業計画当初想定していた以上に、必要かつ重要であることが見えてきた。これまで法人が取り組んできた事業を一本化すべく本事業を計画したが、一本化することで、当事者がサポートが受けやすくなるのではないかと期待していたが、それを支えるための「担い手」の力量が強く問われる事業であり、同時に、事業とスタッフを支え・育てる組織力が問われる事業であることが明確になった。

事業進捗の評価

評価の視点自己評価(価値判断)結果
アウトカムが発現するための活動が適切に実施され、アウトプットは想定どおり積み上げられているか

想定通りである。居場所の個別対応による想定上の当事者の変化は、丁寧な個別対応の結果である。今後、自助グループが定期的に開催されることで、当事者の選択肢が増える・多角的なサポートが受けられるようになることは、当事者の回復に貢献できるのではないかと考える。

アウトカム発現への貢献要因や阻害要因を把握し、事業改善につなげられているか

利用者の視点を重視した、居場所のあり方や情報発信の改善に取り組み始めていることを評価。懸案の自助グループの定期開催に向け、専門家・経験者の招聘やスタッフの育成に力を入れ、事業全体の改善を目指す。これらの取り組みを着実に進めることで、中長期アウトカムを目指していくことができると考える。

組織基盤強化や、事業活動が円滑に進むための環境づくりができているか。また事業終了後を見据え、活動が継続するための取り組みが進んでいるか

これまでの反省を踏まえ、組織基盤強化として担い手の育成と増員、専門家・経験者の招聘を行う。スタッフの担当業務とフローの明確化を行うことで、個々人が責任をもって事業に臨める環境を整備する。組織基盤強化として、担い手育成・運営体制の整備などに着手するほか、事業終了後を見据え財政基盤の強化も組織全体で取り組む。

事業の改善結果

事業の改善結果

項目内容
事業設計(ロジックモデル)の改善ポイント

活動において「夜間の居場所」と記載をしていたが、若年利用者の声から「夕方から夜の居場所」に変更。

事業計画書の改善ポイント

フォーラムの開催時期を、2025年12月から2026年1-2月の開催に変更。

その他

居場所と自助グループ等の開催場所を、法人事務所へ変更。

事業で最も重視する指標・変化

本事業の実施を通して当事者支援を行うためには、力のあるスタッフの育成が必須であることから、本事業の重点ポイントとして「担い手育成」を掲げる。そのため、育成研修の企画・実施を担当するスタッフを置く。また、法人内で重点育成対象スタッフを定め、法人内外の研修を活用し育成を進める。重点育成対象スタッフは8名(社会人4名、大学生4名)。将来、当法人内だけではなく、それぞれの地域の女性支援においてリーダーシップを発揮し活躍できることを目指し、育成する。

広報に関する報告

シンボルマークの活用状況

自団体のウェブサイトで表示

広報

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)なし
広報制作物等あり
内容

当法人チラシ3,000部を配布。仙台市内各区女性及び困窮者関連窓口の配置、関係団体への送付及び各団体から当事者の方への配布、仙台市内の大学の学生センター(学生課等)への配置、「相談室みあ」開催の仙台市立新田小学校全生徒への配布などを実施。

報告書等なし
イベント開催等(シンポジウム、フォーラム等)なし