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事業完了報告

2025/03/18更新

事業概要

事業期間開始日 2024/04/22終了日 2025/02/28
対象地域群馬県大泉町、太田市伊勢崎市及び周辺の県の特定地域
事業対象者

困窮している外国人とその家族。特に高齢者と働けない障がい者。
毎週土曜日に配布しているが、第4週土曜日だけは特に困っている世帯に絞り込んで配布している。

事業対象者人数

700世帯、2,800人/月間、年間延べ33,600人
第4週に配布する特に困っている100世帯、170人
事業対象者人数2,800人は、外国人居住社数の8.2%

事業概要

外国人労働者が集中して居住しているこの地域において、食品支援のセーフティーネットを構築する事業を展開する。               
太田市、伊勢崎市、大泉町合計で34,000の外国人が住む(令和4年度)。
1.長期的な発展の基礎となる設備投資をこの助成金を活用して行う。
①大型冷凍庫の整備(40フィートの冷凍トレーラーコンテナ)+ソーラーパネルの設置、②現在すでに保有している冷凍トラックへの外部電源導入設備、③フォークリフト(中古1台)、④ノートパソコン2台
2.2023年度の冷凍食品実績11.5トンを2024年度は25トンに増やす。
3.40フィートの冷凍コンテナの収容能力を生かして、首都圏の他の外国人団体への食品と冷凍食品の供給機能を高める。目標は10トン。
4.経済的な自立できる運営体制を作るために、会の運営組織を整える。会員と寄付の募集。
そのために広報・PR活動強化。とりわけ日本に暮らす在日外国人向けのPR活動積極的に行う。
5.食品の購入。配布食品の品揃えのために必要に応じて食品を購入する。(食用油、小麦粉、米、砂糖)年間270万円。
6.人件費は、経理を担当する理事は本業での副業禁止規定のため報酬なし。管理業務を統括する理事に対しての報酬は準備する。

事業の総括およびその価値

フードバンクのコールドチェーンを整えるための設備投資「40ft冷凍コンテナ設置と電源用ソーラーパネル設置、フォークリフトの購入など」は、昨年末までに完了したが、予定より数か月遅れた。2トン積載の冷凍トラックは、前年度に購入済。冷凍庫は、外部電源により9月より稼働した。冷凍トラックと組み合わせた冷凍食品の物流機能の効果は大きく、関東各地からの集荷と配布の拠点となる兆しが感じられ、冷凍食品提供企業が、スポットだが新たに2社あった。配布実績は、計画を大幅に下回った。提供元と期待していた冷凍食品企業内部でのロス対策が進み、提供量が前年よりも大幅に減少したことに起因する。しかし、昨年末頃より次第に回復している。2024年4月~2月の冷凍食品配布実績は10.1トン(前年度実績11.5トン)。中継基地として他のフードバンクへの提供実績は、11.9トン(常温+冷凍)で目標10トンを超えた。運営組織を整えるためのPR活動は着手できず、次年度に繰り越す。食品購入は、1,625,000円の実績。

課題設定、事業設計に関する振返り

一般の冷凍食品ビジネスでは、工場から家庭/外食事業者までのコールドチェーン整備が必須の前提となるが、フードロス品を扱うフードバンク事業でも全く同じように必要とされることがはっきりした。さらにフードバンクの場合は、突然大量に発生するロス品を受け入れる冷凍庫が求められるが、40ft冷凍コンテナは期待に応えている。また、毎月6万円近く発生する電気料金(ソーラー稼働前の12月実績)もソーラーパネルで発生する電力で大幅に節減できる(本格的に実証されるのは、料金が高くなる2025年夏になる)。
受け取る受領者にとって、冷凍食品は価値が極めて高く喜ばれている。スマイルネットありがとうの場合、2024年度に配布した常温食品は災害用備蓄品の量が多くて、あまり歓迎されなかったのでなおさら冷凍食品は喜ばれた。
2024年度の配布目標を、高く設定したのは間違いだった。設備投資が完了してその効果が発揮されるのは、それからしばらく後になる。2025年度に実際の効果が出てくる。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1困窮する外国人支援                   実施している場所は、、群馬県大泉町、太田市、伊勢崎市。定期的に食品配布活動を実施。 対象者数:700世帯(2,800人)。毎月17トンの食品を提供している。そのうち冷凍食品は約3トン。提供食品は、大半がフードバンクかながわと報徳食品支援センターから提供して頂いたもの。
指標配布会の開催回数と食品を受領した人数、及び配布した食品の量
目標値・目標状態目標値:期間中の配布対象者が700世帯(2,800人)           目標状態:受領者の食生活に役立ち、定期的な支援ができている。
アウトカム:結果毎月平均460世帯 1157人
アウトカム:考察目標設定時に、登録されていた世帯数で設定したのが間違いでした。
2入荷する冷凍食品の量 年間36トン、毎月3トンの冷凍食品が入荷している状況になる。
指標定期的に毎月提供を受けられるメーカー/商社はマルハニチロとCGCジャパン。提供企業の提供量を把握する。
目標値・目標状態期間中の受領量は36トン。
アウトカム:結果2024度推計17.9トン。月平均1.5トン
アウトカム:考察今年初めまで入荷量が想定よりも少なかった事が影響した。
3大泉町の拠点から配送する他の外国人支援団体が増えている。2025年2月までに4団体に増える。栃木県小山市、埼玉県本庄市、神奈川県川崎市、他1カ所。
指標各拠点への配送実績。
目標値・目標状態期間中の提供量は、合計10㌧。
アウトカム:結果3か所合計14.7トン(内冷凍食品1.5トン)
アウトカム:考察結城市(茨城)、熊谷市(埼玉)伊勢崎市(群馬)の3か所で毎月配布活動を実施している。

アウトプット

1定期的に大泉町で受領している人の生活が安定している。仮に仕事が一時的に無くなっても、落ち着いて仕事を探す事ができる。 定期的に提供している他の外国人組織での配布活動が活発になって充実している。
指標毎回受領する冷凍食品の量が3.5キロに増える。
目標値・目標状態毎回3.5キロ
アウトカム:結果毎回1世帯当たり2.5㎏の配布実績
アウトカム:考察受領者の家庭での冷蔵庫の収容能力に限りがあったために、これ以上配布量を増やせなかった。
2外国人のために配布する団体が増えている。神奈川県、埼玉県、栃木県に各1か所。
目標値・目標状態1か所、年間5トンから10トンを扱う。
アウトカム:結果3か所合計で14.7トン(内冷凍食品1.5トン)配布
アウトカム:考察予定していた3か所は体制が整わず、結城市(茨城)、熊谷市(埼玉)、伊勢崎市(群馬)で実施。
3HPの刷新、PR誌を発行等、PR活動の成果が表れて会員数が増加し、寄付件数も増えている。
指標会員数が増え寄付金額も増えている。 会員数50名、寄付金額50万円。
目標値・目標状態寄付金額50万円。
アウトカム:結果会員数45人。寄付金額150千円。
アウトカム:考察ほぼ全員外国人、日本人は2人。本格的なPR活動が必要。

活動

1スマイルネットありがとう(大泉町)での定期的食品配布活動 毎週末4回、150世帯に配布。配布は1世帯25キロうち冷凍食品が3キロ。 緊急配布要請(SOS) に対応するチームを作る。
活動結果ほぼ計画通り
概要毎回1世帯当たり26.3㎏(その内冷凍食品は2.5㎏)の実績。配布世帯数は、毎月平均360世帯。
2他の外国人支援団体への食品提供活動 現在4か所を目標に外国人支援団体に食品提供する。 ベトナム人グループ(埼玉県本庄市)、ブラジル人グループ(栃木県小山市)、フィリピン人グループ(神奈川県川崎市)他1か所。
活動結果遅延あり
概要埼玉県ベトナム人グループ、神奈川県フィリッピン人グループへの支援は実現せず。栃木県小山市の活動も中止。代りに、茨城県結城市、埼玉県熊谷市、群馬県伊勢崎市の外国人グループへの支援ができた。
3広報・PR活動の強化 運営組織の経済的自立のため広報・PR活動を電子版で幅広く使う。 在日外国人向けに電子版で定期的にPRを行う。(英語・スペイン語・ポルトガル語) 日本語版は反外国人の反感をかう可能性が高く、慎重に情報伝達方法を考慮して行う。
活動結果遅延あり
概要在日中南米出身の外国人へのPR活動の手がかりを探したが、今年2月ようやくブラジル総領事館との話し合いができて、ブラジル大使館が協力してくれることになった
4設備投資 40フィート冷凍コンテナ設備を核として冷凍食品事業の保管配送機能を充実させる。 事業の成否は設備の準備次第にかかっている。すでに購入している2トンの冷凍車の組み合わせで、関東各地での集荷・配送機能を充実させる。
活動結果計画通り
概要想定した以上に、冷凍食品の物流拠点としての機能が役立ち始めている。
5内部管理体制の充実 JANPIAの資金を事故なく効率的に使うための管理体制を充実させる。 経理の専門担当と専任の理事を置く。経理担当者は本業の規則により副収入を得られないため無報酬で行う。 管理部門を統括する理事には業務にふさわしい報酬を支払うことで責任を果たしてもらう。
活動結果計画通り
概要経理担当者は、無報酬で働いている。担当理事は、申請した報酬を得ている。

資金分配団体としての非資金的支援の取り組み総括

1取り組み

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

冷凍食品と常温食品の拠点機能としての価値が認められて、1フードバンク、1食品企業からの大量の食品の提供があった。
1,セカンドハーベスト・ジャパン:日本での最大手フードバンク。そこへ提供される食品が多すぎて、引き受けられないときに、提供申し入れがある。インスタントラーメンメーカーの製品1000ケースなどの実績があった。
2,クリタ食品㈱:群馬県館林市の冷凍中華麺のメーカー。年末の在庫調整がうまく行かず、冷凍めん450ケースが提供された。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

食品価格の値上がりが続き、特に米価の高騰が受領者の生活を圧迫している。配布能力に限界があるために、事前登録された家庭にしか配布していないが、新たな希望者が増えている。また、配布会場に来ることができない遠隔地からの希望者にも対応していないが、宅急便(着払い)での配送が可能か検討する必要がある。
活動を資金面から支援する組織を作るための作業が遅れており、2025年度の一番重要な課題となる。日本語、ポルトガル語、英語の3言語によるPR活動を実行する。

外部との連携実績

1活動群馬県社会福祉協議会との食品提供についての覚書締結
実施内容2025年2月に締結。お米、食品など群馬県社会福祉協議会が、生活困窮者に配布する食品類を必要とする時に、スマイルネットありがとうが提供する。冷凍ストッカー(容量302ℓ)も提供する。
結果・成果・影響等3月中旬現在、まだ具体的な事例は発生していない。

広報実績

シンボルマークの活用状況
メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)なし
広報制作物等なし
報告書等なし
イベント開催等なし

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか未公開
内容

2025年3月中にHP上で公開する作業を完了する。

変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった
助成金の対象経費に人件費が含まれる場合、当該人件費の水準等を公開をしていますか

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

規定に「公益通報者保護規定」を設けている。

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかいいえ
団体の決算書類に対する会計監査はどのように実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実施予定の場合含む)内部監査
内容

2023年度決算を確定するために、監事による内部監査を実施した。

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

日系ブラジル人がリーダーとなって困窮する外国人労働者を支援するという特殊な組織の活動ゆえに、国の省庁の垣根を越えた助成策を認めて支援していただいたJanpia様に心から感謝しています。
今回の続編ともいうべき支援策が公表されればぜひ応募したいです。