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休眠預金活用事業
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事業完了報告

2025/03/14更新

事業概要

事業期間開始日 2024/06/01終了日 2025/02/28
対象地域山梨県全域
事業対象者

①山梨県内の生活困窮世帯
 (市町村民税非課税世帯、就学援助世帯、児童扶養手当世帯、
  給付型奨学金受給世帯、その他緊急支援が必要な世帯、など)
②山梨県内の生活困窮者支援団体(県内フードバンク団体、障がい者やDV被害者、高齢者、ケアリーバー等の生活困窮者支援を担う団体)
③山梨県内の子ども食堂・運営団体

事業対象者人数

①約3千世帯(当法人の年間・実支援世帯数(概算))


②県内フードバンク⇒15団体(当法人と提携)
 その他の支援団体⇒62団体


③県内の子ども食堂⇒57団体(山梨県(子育て支援課)掌握数)

事業概要

【主旨】
 当法人が”公益社団法人フードバンクかながわ”をはじめとする諸団体等と連携して、県境を越えた広域的な寄贈冷凍食品の調達及びコールドチェーン(物流・保管機能)の強化・充実を図ることにより、山梨県内の生活困窮者や支援団体等に対し、多様で充実した冷凍食品を安定して提供することのできる体制の構築をめざす。


【事業内容】
①寄贈冷凍食品のコールドチェーン構築に必要な環境の確保
 当法人が所有する大型の冷凍庫・冷蔵庫に加えて、当事業を活用して冷凍運送車両(2tトラック)や冷凍庫及び保冷ボックス(県内FBや福祉団体に貸与)等を入手し活用することにより、寄贈された冷凍食品の品質が確実に保持された状態で当事者や支援団体に届く仕組みを構築する。


②生活困窮世帯の食生活改善のための啓発の取り組み
 当事業を通じて提供する冷凍食品も含めて、生活困窮世帯(特に子育て世帯)が適切な調理能力や栄養バランスの取れた摂食習慣を身に着けていけるよう、専門家(山梨学院短期大学食物栄養科・深澤早苗教授)等と連携して、冷凍食品を活用した献立づくりや調理方法等に係る講習会や啓発資料の配布等を行う。

事業の総括およびその価値

 当法人が公益社団法人フードバンクかながわ(幹事団体)をはじめとする諸団体と連携して本事業を実施したことにより、県境を越えた寄贈冷凍食品の安定的な調達及びコールドチェーン(物流・保管・配布機能)の強化・充実を図ることができた。
 従来、当法人はフードバンク団体として、常温保存食品の取扱いが大半を占めていた。このため、冷蔵食品や野菜・果物等の生鮮食品は消費期限が短いため、殆ど取り扱うことができなかった。
 そうした中で、本事業を通じて寄贈冷凍食品のコールドチェーン構築に必要な資機材(冷凍トラック、大型冷凍庫、保冷BOX等)を入手することができ、助成期間中に延べ7,632kgの寄贈冷凍食品を受領し、大型冷凍庫に保管した後、延べ約4千世帯の生活困窮世帯に提供できたことは、当事者の食環境を改善するうえで大きな意義があったと考える。
 当法人では、頂いた冷凍食品を当法人・本部及び県内12箇所の配布拠点(当法人と連携した県内フードバンクが運営)で定期的に当事者に配布するとともに、宅配(クール宅急便)により生活困窮世帯に送付する取組を、当事業を通じて構築することができた。
 この助成事業の終了後も、この活動を継続していけるよう、フードバンクかながわをはじめとする連携団体とご一緒に、引き続き鋭意取り組んでいきたい。

課題設定、事業設計に関する振返り

当法人が昨年12月に実施した「こども支援プロジェクト」(県内11市町村と連携して、就学援助世帯のうち食料支援を希望する世帯に宅配で食品BOXを年2~3回送付。昨年12月は1,048世帯に送付)に合わせて、配布した世帯にアンケート調査を行い、489世帯から回答を得た。(回収率=46.6% ※アンケート発送時に「回答して頂ければ冷凍食品を宅配します」旨書き添えたことも奏功したと思われる。)
それによると、回答した世帯の食費・中央値が1人1日あたり食費が417円で1食あたり139円と極端な低水準にあった。この金額では、特に子どもに必要な栄養バランスの取れた食事の実現は困難である。
このプロジェクトを通じて、支援世帯に不足しがちな肉類・魚類・野菜類などの冷凍食品をバランスよく提供する機会を得たことは、今後のフードバンク活動の質的向上に向けて貴重な契機となった。
また、当法人と連携して県内各地でフードパントリー活動を担っている12団体からも、冷凍食品の配布は支援世帯に大変喜ばれており、「ぜひ、今後とも続けてほしい」旨の要望を頂いている。
当プロジェクトで構築した寄贈冷凍食品の引取り・運搬・保管・配布の一連のプロセス(一貫したコールドチェーン体制の構築)は、食品寄附等に関する官民協議会が昨年12月に策定した「食品寄附ガイドライン」にも準拠したものとなっており、今後、他のフードバンク団体が新たに冷凍食品を取り扱う際にも参考にしていただけるのではないかと考える。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

11 生活困窮家庭の食生活の改善と安定化  当法人が県下各地の地域フードバンク団体(現在15団体)等と提携して(ほぼ毎月)食料支援を行っている世帯に対して、冷凍食品を加えた食支援を実施することで各家庭での食生活が改善されるとともに、生活困窮世帯に対する食支援の活動が地域で認知され、食支援の取扱量も増加する。
指標①支援世帯数 ②提供冷凍食品重量 ③満足度 ④共有・開発メニュー数
目標値・目標状態①延べ・2,000世帯 ②提供(冷凍)食品重量  4トン ③3.8/5.0以上 ④6以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察①支援世帯数:延べ2,373世帯 ②提供(冷凍)食品重量:7.6トン ③受益者からのアンケート:(平均)4.5 (回答例:「冷凍のおかず、麺類は、どんなものでもありがたいです。」  「冷凍食品は保存も効くので、大変ありがたいです。」等々) ④冷凍食品を活用したメニューの提供数:3 ※冷凍から揚げで作る時短おやこ丼、冷凍枝豆で作るアレンジ豆ご飯、  サトイモの煮っころがし。  (受領する冷凍食品の種類が多種多様で、統一的なメニュー紹介に   難しさがあった。)
22 生活困窮者を支援する県内福祉団体を通じた(冷凍)食品提供体制の確立  当法人と提携している77の福祉団体(障がい者、児童養護、DV被害者、高齢者、更生者等の支援団体、子ども食堂等)等を通じて、食支援を必要とする当事者に寄贈冷凍食品を(品質が確実に保持された状態で)届けられる体制を確立する。
指標①支援団体数 ②提供冷凍食品重量 ③満足度 ④共有・開発メニュー数
目標値・目標状態①延べ・100団体 ②提供(冷凍)食品重量  8トン ③3.8/5.0以上 ④4以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察①支援団体数:延べ111団体 ②提供(冷凍)食品重量:3.8トン ※当法人と県内12のフードバンク団体が連携して、9月、10月、11月、12月に冷凍食品を約800世帯に配布した。(1世帯当たり平均2.5kg) また、当法人に登録した福祉団体に1.8トンを提供した。 ※各登録団体の評価はとても高く、「ぜひ、今後とも継続してほしい。  物価高かつ食費予算が増えずメニュー編成に苦慮する中、冷凍食品をいただくことで栄養バランスの取れた食事を利用者に提供することができた」等の感謝の声が多数寄せられた。
33 県内の関係団体間の連携ネットワークを構築することで、情報やノウハウの共有を円滑に行える基盤を構築する。
指標連携会議の回数/頻度
目標値・目標状態2カ月に1回 (延べ5回)
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・連携会議の回数:延べ5回 ※2024年6月11日に県内FB団体等14団体を集めて説明会を開催。  その後、支援が必要な団体に対して、延べ4回打合せを行った。

アウトプット

11 寄贈された冷凍食品を安全かつ確実に当事者に提供していくために、県内の地域フードバンク団体や福祉団体等と連携して、本事業に係る推進体制の構築について計画を立てて実行する。
指標連携団体数
目標値・目標状態20団体 (県内FB・15団体、  その他団体・5団体程度)
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・連携した団体数:20団体
22 不足する支援用の食品の購入費用
指標食品購入量
目標値・目標状態冷凍食品・0.6トン 常温食品・1トン
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・不足した食品の購入量(常温食品):3.6トン
33 冷凍食品の品質を保持して運搬するための冷凍車両、県内フードバンク等に貸与する冷凍庫や保冷ボックス・保冷剤等の購入と有効活用
指標①購入する冷凍車の活用頻度(納期見込・10月) ②冷凍庫の貸与団体数 ③当法人に冷凍食品を受け取りに訪れる支援団体の延べ回数
目標値・目標状態①10回 (10月~翌3月:各月2回) ②10団体 ③延べ140回 (10団体/回×14回)
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察・購入した冷凍車の活用頻度:10回 ・大型冷凍庫(ストッカー)の貸与施設数:5団体 ・当法人に冷凍食品を受領に訪れる支援団体の延べ回数:111回
44 冷凍車両入手前(6月~9月)の事業期間中に、レンタル冷凍車両による神奈川県(川崎港、等)からの冷凍食品の調達・運送・配布
指標レンタル冷凍車両(2トン)を活用した、神奈川県からの冷凍食品の輸送回数
目標値・目標状態4回 (6~9月で各月1回ずつ)
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察・レンタル冷凍車両を活用した神奈川県からの冷凍食品の輸送回数:2回 ※2024年8月に冷凍トラック(1.7t)を入手した。
55 当法人と提携する県内フードバンク団体の規定等整備や運営ノウハウ等に係る支援
指標期間内に整えた規定数や改善された項目数
目標値・目標状態整備した規定数+改善された項目数≧20
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・期間内に整えた規定数や改善された項目数:10
66 本県内での冷凍食品を含む食品支援を拡充  冷凍食品を含む寄贈食品を増やしていくための食品関連企業や専門家との協議、及び、提供された冷凍食品が安全かつ確実に当事者に提供されるための体制づくりに係る支援団体や専門家との協議
指標情報・意見交換会(含・オンライン、戸別訪問)への参加団体数
目標値・目標状態・情報・意見交換会への参加団体数⇒20団体以上 ・企業、専門家等への訪問回数⇒10回以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・本県内で冷凍食品を含む食品支援を拡充する為の情報・意見交換会  参加団体数:20団体、企業等への訪問回数:2回
77 子育て支援世帯、子ども食堂等への機能別の料理メニューの開発の支援
指標①メニュー開発のための情報提供数 ②情報・意見交換会(含・オンライン)への参加団体数
目標値・目標状態①延べ12回 ②延べ30団体
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察・メニュー開発のための情報提供数:延べ2回 ・メニュー開発に係る意見交換会等の開催:未実施

活動

11 寄贈冷凍食品の受領・運搬・保管・配布に係るコールドチェーン体制の確立  冷凍車両(2トン)1台、県内フードバンク団体等に貸与する冷凍庫(平均400L×10団体分)、保冷ボックス(150L平均×40箱)や保冷剤等の購入、活用(含・貸与)
活動結果計画通り
概要寄贈冷凍食品の受領・運搬・保管・配布に係るコールドチェーン体制の確立 ⇒冷凍トラック(1.7t)、プレハブ型冷凍庫(1.5坪)、冷凍ストッカー・6台、保冷BOX(90L)48箱、保冷剤・192個、保冷バッグ(利用者用)500袋、等を購入し、コールドチェーン体制を構築した。
22 フードバンクかながわ(幹事団体)等と連携した神奈川県(川崎港等)からの寄贈冷凍食品の受領・運送・当法人(冷凍庫)保管、当事者や支援団体への配布 (6月~9月:各月1回ずつ(レンタル冷凍車両を利用)、10月(2トン冷凍車両入手後)~2月:各月2回ずつ)
活動結果計画通り
概要フードバンクかながわ(幹事団体)と連携した寄贈冷凍食品の受領・運送・保管・配布の取り組み ⇒(受領)6/20、8/6、9/12、10/17、10/31、11/28、1/16、2/13
33 県内で冷凍食品の受領や当事者への配布に関わる提携団体(県内FB、福祉団体等)との連絡会議の開催、個別支援(訪問、電話等による支援)等を通じた、寄贈冷凍食品に係る提供体制の充実・強化
活動結果計画通り
概要県内で冷凍食品の受領や当事者への配布に関わる提携団体との連携会議の開催、個別支援 ⇒事業開始に係る説明会:2024年6月11日に開催。その後、県内FB団体への個別支援を延べ20回実施
44 当法人から食品を提供する当事者に向けた、冷凍食品の適切な保管、調理の仕方や活用メニューの紹介等を記した資料の配布
活動結果計画通り
概要当法人から食品を提供する当事者に向けた、冷凍食品の適切な保管、調理の仕方や活用メニューの紹介等を記した資料の配布⇒8/28(102世帯)、9/21(62世帯)、10/8-25(160世帯)、11/5-16(205世帯)、12/4-16(205世帯)、1/9-23(488世帯)
55 当法人が主催する学習支援事業や当法人と提携する子ども食堂等が開催するイベントなどで、寄贈冷凍食品の適切な活用法の啓発(子どもの理解も容易な内容に配慮)を実施
活動結果計画通り
概要当法人が主催する学習支援事業や提携する子ども食堂等が開催するイベントなどで、子どもも理解が容易な寄贈冷凍食品の適切な活用法の啓発を実施⇒子ども食堂を実施している県内FB・2団体で実施

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

これまで、当法人が取り扱った寄贈冷凍食品は、本県に本社がある㈱シャトレーゼから(冷凍)クリスマスケーキを年末に頂いた事例があった位で、それ以外は無かった。
当法人が本事業に参加したことで、県内の食品企業からも相当量の冷凍食品を受領し保管・配布できる体制が構築できたため、本年2月14日には県内の弁当製造企業(㈱まもかーる)から大量の冷凍弁当を受領し、幅広い層に配布することができた。
今後は、FBかながわとの連携だけでなく、冷凍食品を取り扱う県内外の企業との連携をさらに充実していきたい。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

休眠預金の事業終了後も、FBかながわ(幹事団体)との連携で、引き続き、冷凍食品会社からの寄贈を定期的に受領できる体制を継続していけるよう、当法人も必要な協働の役割を積極的に担っていきたい。
冷凍食品を提供した当事者や連携団体からも、多くの感謝の声と継続に係る強い要望が寄せられており、ぜひ、この取り組みが継続していけるよう尽力していきたい。

外部との連携実績

1活動2025年2月6日 休眠預金・実行5団体交流会への参加
実施内容フードバンクかながわ(幹事団体)主催の当オンライン会議に参加し、当団体の活動報告を行うとともに意見交換を行った。
結果・成果・影響等他の参加団体の取り組みを拝見し、当法人の今後の活動に大いに役立つ知見を得られた。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

2024.7. 9 NHK甲府放送局「フードバンク山梨 廃棄冷凍食品の活用前にニーズや課題を探る」
 https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20240709/1040023738.html
2024.8.10 山梨日日新聞「冷食 低温保ち配布 フードバンク山梨 かながわと連携 コールドチェーン整備」

広報制作物等なし
報告書等あり
内容

2025.2.6「休眠預金・実行5団体交流会」に当法人の活動報告(PowerPoint資料)を提出

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
内容
変更があった規程類に関して報告しましたか変更があり報告済み

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

内部に窓口を設置、JANPIAの窓口を利用

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
内容

当法人のコンプライアンス規程を整備済
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20240709/1040023738.html

団体の決算書類に対する会計監査はどのように実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実施予定の場合含む)内部監査
内容

当法人の監事(公認会計士)による内部監査を毎年度実施

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ