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事業完了報告

2025/05/22更新

事業概要

事業期間開始日 2024/06/11終了日 2025/03/31
対象地域石川県七尾市
事業対象者

1)和倉温泉旅館協同組合加盟旅館
2)和倉温泉商店連盟加盟店舗
3)和倉温泉地区住民
4)和倉温泉の経済循環による最終受益者である能登の住民

事業対象者人数

1)21社1,000名(2024年4月1日現在。和倉温泉旅館協同組合調査)
2)60社200名
3)2,635人(2024年3月31日現在。七尾市行政区分別世帯数より)
4)118,762人(2024年2月1日現在。令和2年国勢調査推計値)

事業概要

本団体の目的(以下①~⑤)にあった事業活動を通じ、事業終了時点のアウトカム創出事業活動に落とし込み実践的なKPIを設定する。
①次世代を担う多様な人材の地域参加と協働の促進
②意思決定プロセスの透明性の向上
③新しい協働型のリーダーシップおよび連携強化
④イノベーティブなビジネスによる雇用機会の創出
⑤地域コミュニティの活性化と多様なキャリア支援
【事業活動】以下の活動を通じて、一体的な復興計画の策定に、和倉の次世代を担う多様な人材が参画する機会が創出され、多くの協働と対話が生まれ、その過程で新しいテスト事業や復興モデルを試み、そのすべてを通じて、産官民が連携し和倉関係者の意向が反映された、「一体的な復興計画」が策定され、早期復興を実現する。
・事務局サポートに適した人材を募集する。またその任務は設立される協議会を官民を一体に取りまとめながら、下記業務を実施 ① 協議会の企画、運営 ② 復興計画の作成および進捗管理 ③ 若手人材活用の機会構築 ④ 復興に関する情報発信 ⑤ 市民とのコミュニケーションの場の企画、運営を行う。
・企画運営事務局(月2回×10か月=年20回程度)
・合同部会(月1回×9か月=年9回程度)
・都市デザイン部会(月1回×9か月=年9回程度)
・能登共創部会(月1回×9か月=年9回程度)
・次世代を担う多様な人材が自分の考えを発信し、他者と意見を交わし、未来の和倉地域の目指すべき姿について協議するためのトークイベントを立ち上げる。(例えば、BCP、温泉、サーキュラーエコノミー、教育etc)計8回程度

事業の総括およびその価値

事業の主体となるは5つのモデル事業(オーラルヒストリー調査、和倉復興めぐる市、シビックプライド醸成のためのツール作成、シンポジウム、和倉温泉従事者の離職防止のための地域連携研修テストモデル事業)である。その土台には和倉温泉の事業者、自治体職員、地域の方々、域外企業などの多様な主体が関わる各分科会/部会/トークイベント等が存在しており、1年間をかけて何十回も顔を合わせて議論を行いながら、なぜその事業を行うのか、どう復興プランを作っていくのかを考えてきた。シビックプライド醸成に繋がる小中学校トークでは合計103名、復興めぐる市には1000名以上の来場者が訪れてなど明確な参加実績が生まれている。ただ、実施回数や参加回数だけが重要なのではなく、多様な人が多様なテーマで議論を繰り返し積み上げてきたものをアウトプットしロードマップや復興プランの一部となっていることこそが、大きな価値となると考えている。

課題設定、事業設計に関する振返り

被災後、本事業における和倉温泉の課題を大きく3つに設定した。
課題①:地域の課題について合意形成するコミュニティの強化
課題②:個社の復興までのロードマップ策定支援
課題③:次世代を担う多様な人材のキャリアサポートの強化


和倉温泉は能登半島の雇用および産業の柱であり、外貨を獲得する重要な役割を果たしている。影響力の大きな宿泊施設の休業が続くと、川下の事業者の経営難が発生して温泉街再開後の取引先が減ってしまうことや、宿やまちづくりの次世代を担う人材が域外へ流出してしまう等の多様なリスクを孕んでいる。そのため、スピード感を持った復旧・復興と合わせて、地域での合意形成や地域を活性化し続けるプレイヤーが生まれていかなければ、本当の復興には繋がっていかない。この点を踏まえて、復興に繋がる各コミュニティの強化や未来を見据えた人材確保・育成に繋がる事業を設計していくこととなった。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1復興計画に基づき早期の地域一体的な復興に着手している。
指標分科会や部会等から事業化されたテストモデル事業の実施数
目標値・目標状態5件
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・テストモデル:5件実施済み ①オーラルヒストリー調査 ②和倉復興めぐる市の開催 ③シビックプライド醸成ツール作成 ④シンポジウムの開催 ⑤和倉温泉従事者の離職防止のための地域連携研修テストモデル事業
2協議会での議論の成功体験により、個社の復興計画を社内で議論する体制ができている。
指標ロードマップが策定された旅館数
目標値・目標状態10軒
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察10軒の実施が完了 成果物としてロードマップ(営業再開までのスケジュール感を描くもの)を作成。工事スケジュール、個々どこで躓いているかの課題感のヒアリング
3次世代を担う多様な人材が積極的に和倉の復興に携わっている。
指標和倉の復興に積極的に関与したい方の人数
目標値・目標状態90%以上の方が積極的に関与したいと回答。企業・人材リスト30社(30人)
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察地元では次世代を担う多様な人材が積極的に関与したいと回答。これまでのまちづくりをされてきた方々の中にも、関与していただける方もいらっしゃった。復興シンポジウムなどを通して、和倉の復興に関わりたい企業団体が50社以上と連携。

アウトプット

1ビジョンや議論の進捗が共有されている。
指標設立シンポジウムや復興プランの発表の場などの開催回数。HPの開設。
目標値・目標状態設立シンポジウム1回開催。他復興プラン発表2回。HPでの情報提供。
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・設立シンポジウム:1回開催→ 開催報告書をHPに公開 ・復興プランは12/27に中間取りまとめとして一度HPで公表し、3/18のシンポジウムの際に最終版を発表と同時にHPにて公表。 3/18のシンポジウムでは多様な都市部の企業・人材の参加され、そこに地域のメンバーを中心としたセッションや交流会を通じて、和倉温泉のビジョンや復興プランができるまでの議論・プロセスを共有することができた。
2テーマごとの課題を認識し、地域一体的な視点で議論されている。
指標和倉トークや分科会の開催回数。
目標値・目標状態和倉トーク10回 分科会20回
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・和倉トーク:10回実施済み ・分科会:20回実施済み 例えば、和倉トークの第5回は「海外へ向けた和倉の観光を考える」であり毎回変わるテーマの元で様々な情報公開の機会となっている。また、各分科会も含めてワークショップ形式で行っているため、インプットを踏まえて各自がどう考えて、これから何を行動していきたいか?というアウトプットがしっかりとできている。
3各委員会や部会に自立的に会議体を進められる人材が増加している。
指標分科会におけるファシリテーション人数
目標値・目標状態部会の内10名以上。
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察10/4開催の能登香島中トークでは、7名がファシリテーターとして参加。10/23開催の和倉小トーク(教育分科会)にて、5名がファシリテーターとして参加。また、テストモデル事業でも和倉復興めぐる市実行委員会を立ち上げ、検討部会の2名が実行委員長、副実行委員長として取り仕切っている。目標値は達成。 → 公開できる情報はHPで公開
4他地域との連携がなされている。
指標他地域の復興団体との面談。
目標値・目標状態6市町の団体と面談。
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・6市町と対話済 多田代表をはじめ事務局が、6市町にある団体と直接議論した。今後の"連携"を見据えた意見交換となっている。志賀町では稲岡町長と対談し、志賀町観光協会と連携し、新しいツーリズムや祭りの再興について連携できるのではないかなど意見が交わされた。
5復興計画がマップや絵にて共有されている。
指標視覚的なものが復興計画やHPにて共有されている。
目標値・目標状態マップや復興予想図など2点以上。
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察想定した取り組みとしては完了したが、次年度以降に具体的にどう取組むかを地元側へ説明する公式的な機会が必要であると考えている。次年度は拠点を地域住民のよりどころとし、丁寧に復興プランを地域の皆さんの自分事として広める取り組みを引き続き行う。
6和倉温泉創造的復興計画が策定されている。
指標行政と共有されている。
目標値・目標状態石川県、七尾市に復興計画が提出されている。
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察策定し、3月18日のシンポジウムにおいて公表 シンポジウムに当初、石川県副知事および七尾市の企画振興部長の登壇は想定していなかったが、登壇いただく流れとなり、登壇に際しての概要説明の段階で復興プランの共有を行った。これにより、表敬訪問という儀式的なものではなく、シンポジウムに登壇いただくという官民が連携して復興プランを推進していく体制構築に繋がっており、想定以上のアウトプットが生まれた。
7まちづくり委員会において、これまでの経験や人脈を生かしたアドバイスを次世代に提供している。
指標部会メンバーが同席したまちづくり委員会の開催。
目標値・目標状態まちづくり委員会を3回開催。
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・6月、11月、3月と3回開催済み まちづくり委員会は各回80名ほど参加する「総会」に近い位置付けの機会であり、対外的な情報発信の前に適宜、各取り組み計画・資料を共有している。回を重ねるごとに理解を得られるようになってきたことで、地域事業者側の大きな反発もなく事業が進行できている。
8地域の復興への機運醸成や課題を解決するプロジェクトを実施している。
指標テストモデル事業の実施。
目標値・目標状態テストモデル事業を5件実施。
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・オーラルヒストリー調査:デジタルブックとして作成 ・和倉復興めぐる市の開催:想定をこえる来場者と次回は新たに出店したいという事業者も複数あり、不要となるものを地域で循環する新しいモデルができた。 ・シビックプライド醸成ツール作成: https://ourcitytimeline.pages.dev/wakura ・シンポジウムの開催:3/18 ・和倉温泉従事者の離職防止のための地域連携研修テストモデル事業:地元側からシンポジウムへの参加(人材活用における外部企業との連携)

活動

1和倉温泉創造的復興まちづくり推進協議会主催のシンポジウム、和倉トークを開催し、広く活動趣旨の認知を広め、一体的な復興まちづくり事業に参画する人材を募集する
活動結果計画通り
概要和倉トークやシンポジウムを通して、和倉にお住まいの方や、企業から5名以上の人員が事務局支援として関わった。会議の運営やプロジェクトの管理など、それぞれの特性を生かした活動ができた。今後も関わりしろを示し、地域の方が復興に関わる機会を作っていく。
2企画運営事務局;各種会議や和倉トークや分科会の実施時期やテーマ内容を決め開催運営する。(例:護岸分科会、交通分科会、教育トーク、BCPトーク、商店トーク、小学校トーク、中学校トーク、DXトーク、旅館分科会、脱炭素分科会etc…合計40回程度)また、地域のまちづくりを担う民間プレイヤーの発掘・支援や、観光資源の発掘・磨き上げなどにより、地域の「めぐる力」を引き出し、長期的かつ広域的な視点による復興まちづくりをさらに推進する。
活動結果計画通り
概要復興プラン策定に向けた各種取り組みの企画運営・実施を担いました。具体的には、関係者との調整や資料作成、ワークショップや意見交換会(和倉トーク等)の企画運営、専門家・大学との連携調整、住民・事業者への情報提供・意見集約を行い、現場の声を反映した計画づくりを支えました。また、国・県・市との連携を図り、補助金や制度活用に関する調査・相談対応も行いました。
3能登共創部会:21社の旅館従業員を和倉ビジョンにより全体で育成することで、和倉で働きやすい、残りたくなる環境を作る活動:和倉全体で人材育成する取り組み。また他地域の復興を目指す団体と連携を図る取り組みを具現化する
活動結果計画通り
概要毎月開催された「和倉トーク」では、住民や旅館経営者、学生、支援団体が、温泉街の未来像や観光のあり方、空間の使い方について意見を交わしました。また、能登香島中学校とのワークショップでは、地域の子どもたちとともに「自分たちのまちの未来」について語り合い、次世代の視点を復興計画に反映する契機となりました。こうした積み重ねにより、地域の多様な声を創造的復興の土台として醸成することができました。
4都市デザイン部会:環境、ハード、まちづくりルール、景観などの専門家のアドバイスを反映しながら新しい和倉のエリアデザインについて、地域と合意形成し、国・県と協議する復興計画に入れる事業案を具体化する
活動結果計画通り
概要復興ビジョンの実現に向けた空間整備の方向性を検討し、専門家・大学・行政・地元事業者との連携による議論を重ねました。現地調査を実施し、被災前後のまちなみや動線を再確認。空き地や空き家の活用、湯元エリアの再構築、避難と賑わいの両立など、複合的な視点から都市空間のあり方を検討しました。また、学生を交えた提案づくりも行い、未来の和倉温泉像を描く共創的な都市デザインのプロセスを推進しました。
5テストモデル事業:能登共創部会、都市デザイン部会からアイディアが出された複数の復興の機運醸成につながり次年度以降の継続も視野に入れたテストモデル事業を実施する。 ・オーラルヒストリー調査(歴史ある和倉の魅力をヒアリングし、記録としてまとめる調査事業) ・和倉復興めぐる市(被災により不要となった旅館の食器などを復興に必要な方々にお譲りする蚤の市、近隣地域への人流のめぐりや商店ブースでのお金のめぐりも意識) ・シビックプライド醸成のためのツール作成(住む人、働く人、子どもたちが和倉温泉を誇りに思い、幸せを感じるためにカードゲームなど世代を超えたツールの作成) ・シンポジウムの開催(和倉では休眠預金事業やその他の取り組みを通じて企業連携が進んできており、こういった企業との連携による支援体制(=和倉モデル)を他地域に波及し、次年度以降の体制支援に繋げたい。) ・和倉温泉従事者の離職防止のための地域連携研修テストモデル事業(復興地域または再開発観光地域)
活動結果計画通り
概要テストモデル事業は、当初2回程度の想定であったが、5回のテストモデル事業を実施しました。 ①オーラルヒストリー調査(地元の方から過去を知る) ②和倉復興めぐる市(5時間で1000人以上の来場) ③シビックプライド醸成のためのツール作成(思い出とデジタルタイムラインの融合) ④シンポジウムの開催(70社とマッチング) ⑤和倉温泉従事者の離職防止のための地域連携研修テストモデル事業(雇用の意識変革)
6合同部会:国、県、外部オブザーバー、まちづくり委員会などステークホルダーの提案やアドバイスを受けながら、一体的な復興計画および具体的事業案を検討する会議を月1回、9か月間で9回実施する
活動結果計画通り
概要都市デザイン部会と能登共創部会による合同部会を開催し、復興プランの素案を共有・整理しました。地域住民の声や各部会の議論成果をすり合わせ、まちの将来像や空間整備、ソフト施策の方向性を統合的に検討。復興に向けた共通認識の醸成と実行可能な計画づくりに向けた重要な場となりました。
7人材育成と雇用維持に関する活動:和倉温泉がより従業員にとって働きやすい環境になるように、多様な従業員や取引先の意見を収集し、組織や役職によらない自律的主体的な人材登用と対話の機会づくりについて議論や提言を行う。R7より雇用調整助成金に代わる制度の運用や、在籍型出向の促進などの課題について地域内で議論し取り組む。
活動結果計画通り
概要・和倉温泉創造的復興のための支援メニューの照会において、和倉温泉の働き方についての提言を実施。 ・在籍型出向を積極的に旅館側に勧めるとともに、県に依頼し、旅館分科会内で説明会を開催。 ・10月10日に和倉温泉において、厚生労働省職業安定局長と意見交換が決め手となり、過去の災害では延長がなかった雇用調整助成金の延長が決定。
8教育に関する活動:子どもたちが和倉温泉で育つことに誇りを持てるように、守るべきことや変えるべきことについて、未来志向で対話の機会づくりを行う。また大人の学び直し(リスキリング)を目的とした越境的出向などの試みも行う。また次年度以降のシビックプライド醸成につながる教育の体制づくりを検討する。
活動結果計画通り
概要・小学校トーク:2024年10月23日に和倉小学校で開催→ 45名参加 ・中学校トーク:2024年10月4日に能登香島中学校で開催→ 56名参加 ・NEO AWARD HOKURIKU:2024年11月29日に石川県立図書館で開催。1つのテーマとして参画。→https://neotown.net/neo-award-hokuriku-2024/theme/theme-03/
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資金分配団体としての非資金的支援の取り組み総括

1取り組み

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

(アウトカム)
・協議会が和倉温泉における復興団体であることが名実ともに理解され、岸田前首相も和倉温泉への視察の際に、若手経営者がつくった復興ビジョンに沿って支援すると発言するなど、世代を超えた取り組みを実現できる環境が整ってきた。


(活動)
・新しいことが生まれる場づくり:なにか一つでも新しい取り組みを生み出す「まちづくりDrinks」を2024年7月26日、8月26日、9月24日、10月28日に実施→ 多様な人材が参加して和倉のまちについてざっくばらんい話をすることができた。ニーズを感じたため、今後も継続開催予定である。
・親世代との対話の継続と相互理解:当初は世代間の確執や意見の対立が懸念されていたが、丁寧な対話を重ねたことにより、震災前のような親世代中心のまちづくりではなくなってきた。


(波及効果)
・和倉温泉の復興に関わりたい、起業したいという声を地域外からも聞こえるようになってきた。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

課題を取り巻く環境について大きく3つの変化が生まれている。
・和倉温泉の復興面の変化→ 自分たちの復興プランの他にも、国としての護岸工事が始まるなどハード・ソフトそれぞれの面で進んでいる。
・域外から関わる企業や人の和倉温泉に対する認識の変化→ 東京でのイベントを行い、発信することで、和倉温泉への関わりしろを見出している企業が増えている。
・和倉温泉の旅館関係者の考え方や関わり方の変化→ 当初は親会との確執が課題。対話を通して一つになれた。地域との団体との対話による次年度の連携が想定されている。

本事業を行なっている中で生じた実行団体や受益者のもっとも重要な変化だと感じた点

・協議会の後半に和倉トークを地域全体から団体ごとに赴き開催することにした。その中で、前半での議論や復興プランの中間とりまとめ案について、町会長や商店連盟からも賛同いただけるコメントが多く、これまでは各団体ごとに各々独自の方針で取り組むことが多かった中、一体感を感じた瞬間であった。なかなか能登において平場の会議に自ら参加する方は少なく、こちらからのお声がけやお伺いすることで相互理解が生まれるだけではなく、協働の体制が構築されつつある。まさに今回は、スピード感を最優先した計画策定ではなく、対話を重視したことが、結果として旅館のための計画ではなく、住民や地域のための計画策定であると理解していただけなのではないだろうか。

外部との連携実績

1活動和倉の新しい滞在モデル実証事業「和倉復興めぐる市」の開催
実施内容旅館から出る備品や器を販売する蚤の市イベント→ うますぎ一本杉、能登島クラフトフェアと連携して同日開催の形式を取った
結果・成果・影響等他イベントとの連携により広報力がUPし、集客も想定以上となった→ 来場者 1045名
2活動和倉温泉復興推進シンポジウムの開催
実施内容和倉温泉創造的復興プラン公式発表&復興キックオフセッションの実施。プランから具体的な実装フェーズへと進んでいく中で、技術や人材リソース、出資など、和倉内外からの力が今こそ必要。そこで、ともに未来を創る仲間として、課題を共有し、行動を起こすためのシンポジウムを開催した。
結果・成果・影響等地元メンバー+観光庁や都市部の専門家が一緒に登壇して質の高い議論ができ、また、それに対して都市部の多くの企業の方が参加することで和倉の復興プランをより細かく伝えることができた。
3活動(一社)能登半島広域観光協会・能登DMC合同会社が能登・東京に所在する5団体とともに実施する「のと100プロジェクト実行委員会」のイベント「第1回 のと100 MEET UP!~いま能登の復興の力になりたい100の人~(2024年11月22日)」に登壇
実施内容トークセッションのゲストとして登壇し、和倉温泉として復興プランの策定を行っていることなどを話した。
結果・成果・影響等東京のPotluck Yaesuで行われため、多くの都市部の方に、和倉温泉の動きを共有することができた。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

・和倉復興めぐる市:2024/10/30 北國新聞、2024/11/11 観光経済新聞 、2024/11/3 NHK石川 NEWS、2024/10/31 日テレNEWS、2024/11/3 朝日新聞
・本協議会の進捗:2025/1/8 colocal(マガジンハウス)、2024/12/26 トラベルボイス
・協議会設立および復興プラン策定の発表:2024/6/24 中日新聞、2024/6/24 NHK石川 NEWS
・復興プラン策定の中間報告:2024/11/28 NHK石川 NEWS
・シンポジウム開催と復興プランの発表:2025.03.18 NHK 石川 WEB、2025/03/19 トラベルボイス、2025/03/19 観光経済新聞、東京新聞デジタル 2025.03.21、2025.03.20 テレ朝NEWS等
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広報制作物等あり
内容

・和倉復興めぐる市:チラシ、HP
・和倉温泉創造的復興プラン公式発表&復興キックオフセッション―和倉温泉復興推進シンポジウム―:広報ページ(PEATIX)

報告書等あり
内容

・和倉温泉創造的復興プラン 中間とりまとめ→ HPへの掲載
・和倉トーク 開催報告→ noteにて記事作成(全体開催の各回)
・和倉温泉創造的復興プラン 策定→ HPへの掲載
・オーラルヒストリー調査→現在非公開(協議会内部で活用)

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
内容
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

内部通報(ヘルプライン)規程を整備しHPにて公開。適切に運用をしている。
https://wakura.org/cms/wp-content/uploads/2024/10/whistleblowing-guideline.pdf

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
内容

ガバナンス・コンプライアンス規程の整備とHPでの公開
https://wakura.org/cms/wp-content/uploads/2024/10/governance-compliance-policy.pdf

団体の決算書類に対する会計監査はどのように実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実施予定の場合含む)外部監査
内容

6月までに実施予定。

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

休眠預金活用事業を通じて、地域内外の多様な関係者との連携体制が強化され、復興に向けた「共創」の基盤が構築されました。特に、被災事業者や地域住民の声を丁寧に汲み取る場の整備、若手や移住者による地域参画の促進、データに基づいた課題把握と可視化の取り組みが進展しました。一方で、復興プラン策定過程における行政制度との整合性確保や、資金継続性への不安、地域内の情報格差、人的リソース不足などの課題も新たに浮き彫りとなりました。休眠預金活用事業のみならず、受け取り手側(被災者および支援者)に立った情報の発信や整理が必要であると感じています。