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事業完了報告

2025/03/24更新

事業概要

事業期間開始日 2024/06/01終了日 2025/02/28
対象地域石川県能登半島全域
事業対象者

「ボランティアに来てほしい支援団体」の元に「ボランティアに行きたいと思っている方」が参加し、ボランティア活動が行われることで、復興支援活動が行われ、「ニーズをあげた被災者の方」のニーズ解消につなげる。


対象者
・ボランティアに来て欲しい支援団体
・ボランティアに行きたいと思っている方


最終受益者
・ニーズをあげた被災者の方

事業対象者人数

対象者人数
ボランティアに来て欲しい支援団体
まずは既に連携関係にある支援団体10団体程度から始め、徐々にボランティの送り先を増やしていく予定。最終的には能登半島支援に入っていてボランティアを必要としている全ての団体にリーチし連携関係を結んでいきたい。


ボランティアに行きたいと思っている方
7月中旬から9月末までは毎日オープン:1日100人×82日=8,200人
10月は金土日月+祝日にオープン:1日100人×16日=1,600人
11月から2024年1月末まで希望があればサテライト:200人程度
合計:10,000人

事業概要

能登半島地震の復興支援ボランティアが宿泊できるキャンプ場を開設し運営することで、ボランティア参加者を増やし、災害からの復旧・復興のスピードを上げる。


ボランティアキャンプ場概要
・宿泊可能数:100区画(愛大200人程度を想定)
・場所:候補地探し中
・活動先:各地の災害ボラセン、NPOやNGOなどの民間団体と連携しボランティアが必要なところにボランティアをつなぐ
・期間:2024年7月11日-10月31日(サテライト機能はニーズがあればその後も実施)


ボランティアキャンプ場利用可能者
・災害ボランティアに参加する方
・前泊、後泊可能
・長期で活動している方の休息日の滞在もOK
・家族での利用OK(家族のうち1人以上はボランティア参加必要)
・団体ボランティア、企業ボランティア
・ボランティア以外の支援関係者の受け入れは空き状況次第で要相談


ボランティアキャンプ場でできること(機能)
・テントを持ち込んでの宿泊
・レンタルテント(テントの調達ができれば無料で貸し出し)
・ボランティア活動先の紹介&参加する方の乗り合い調整(調整できない場合は送迎)
・穴水駅と能登空港からの送迎(行き&帰り)
・シャワー
・洗濯
・スマホやモバイルバッテリーの充電
・無料Wi-Fi
・食事スペースの利用(電子レンジや冷蔵庫の利用可能)

事業の総括およびその価値

キャンプ場を開設できる場所探しから開始し、7月11日にキャンプ場をオープンし、11月末までの約5ヶ月間で326人の方に利用していただいた。
当初の総定数よりは大幅に少ない数となってしまったが、9月後半に発生した能登半島豪雨での被害が大きかった町野町にできた民間ボラセン(運営:町野町復興プロジェクト)と連携したことにより、車で30分程度の距離ということもあって、宿泊施設のない町野でボランティアする方の宿泊の受け皿となることができた。
ボランティアの盛り上がりが当初の見立てとは違ってきたため、普段当団体で実施しノウハウのあるボランティア募集のサポートやイベントのサポート(ボランティアコーディネート、制作、運営)などの間接支援を強化。最終的に30件を超える能登半島地震関連のボランティア募集情報の掲載と、23のイベントの手伝いを実施し、多面的なボランティア関連の支援を実施した。
当初の定量目標の達成には至らなかったが、5ヶ月間キャンプ場を開設して現地にいたことで、様々な支援団体や行政や社協など、現地の方との関係性ができ、今後活動を展開できる関係地の構築ができた。

課題設定、事業設計に関する振返り

今回の能登半島地震は発災後から災害ボランティアセンターが現地集合型のボランティア募集を行わず、金沢発着のボラバスでボランティアを現地に派遣するスタイルをとっていたが、今までの災害でのボラセンのあり方などから、このやり方が夏には変更となり現地集合型が解禁され、全国から多くのボランティアが能登にやってくるという予測をたてて、そのボランティアの宿泊場所としてのキャンプ場を開設したが、現地集合型での募集は災害ボラセンでは結局行われず、ボランティアのピークがないままに1年が経過してしまった。
1日あたり100人のキャンプ場利用者を想定していたが、上記の外的要因と、キャンプ場が震災から半年も経過している段階での開設となったことなどから、その予測は大幅に下回ったため、途中でキャンプ場の運営に加えて、ボランティア募集のサポートや復興支援イベントのサポートを実施し、直接ボランティアが集まる場を作るだけではなく、多面的に間接的な支援を実施した。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1多くのボランティアが能登半島地震支援に参加し、各被災地域のボランティアニーズがある程度解消している状態
指標キャンプ場利用ボランティア数と各ボランティア受け入れ団体のニーズ状況
目標値・目標状態ボランティアキャンプ場利用者数:7月から10月末までで1万人以上 参加者を通じて口コミでも情報がまわり、利用者が増えたり、利用者が再度利用してくれたりして、キャンプ場にボランティアが常にたくさんいる状態
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察・災害ボラセンが現地集合型での募集を行わなかった ・金沢発着の日帰りボラバスが主流となり、それが結局ずっと継続した ・キャンプ場の開設が発災から半年が経過した時点となってしまったこともあり、各地に入っている支援団体は各自で支援拠点を確保し、少ない人数ではあるがボランティアを集め、拠点に宿泊させるなど、自分たちで環境の構築を実施してしまっていた ・各地の支援団体としては夏頃まではボランティア不足の声が聞かれたが、その後は支援ニーズに対して適正なボランティア数の確保ができていたように感じる

アウトプット

1ボランティアキャンプ場が開設され、多くのボランティアがキャンプ場を利用してボランティア活動を実施できている。
指標・ボランティアキャンプ場の利用者数
目標値・目標状態ボランティアキャンプ場利用者数:7月から10月末までで1万人以上 参加者を通じて口コミでも情報がまわり、利用者が増えたり、利用者が再度利用してくれたりして、キャンプ場にボランティアが常にたくさんいる状態
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察・災害ボラセンが現地集合型での募集を行わなかった ・金沢発着の日帰りボラバスが主流となり、それが結局ずっと継続した ・キャンプ場の開設が発災から半年が経過した時点となってしまったことで、そこからの新規の利用者を確保していくことが難しかった(定着するまで時間がかかった)
2ボランティア募集団体の募集をサポートすることで、募集団体にボランティアが集まり、そして復興支援活動が前進している。
指標ボランティア募集情報を掲載した団体へのアンケート調査
目標値・目標状態・掲載後、ボランティアが増えた→80%以上 ・掲載後、ボランティア情報の拡散が増えた→80%以上
アウトカム:結果計画どおり進んでいる
アウトカム:考察ボランティア募集のサポートは以下の2パターンを実施 ①常にボランティア募集している団体の募集サポート ②ボランティア募集をしたことがない団体の募集サポート ①についてはさまざまな団体のボランティア募集情報を掲載するという形で情報拡散のお手伝いを実施。詳細の成果の把握が難しいが、「ボランティアインフォのホームページを見て来たボランティアがいました」という声も聞くことができた。 ②については、能登町柳田エリアの農業支援ボランティア(ブルーベリーの収穫など)や、復興支援イベントのボランティアなど、募集をしたことがない方の募集を手伝った(フォームをこちらで作成するところまで実施する場合も)。
3復興イベントなどの能登で開催されるイベントを多面的に支援し、イベントが無事開催されることで、能登の方にイベントを通じた「楽しい場・楽しい時間」の提供ができている。
指標・イベントサポートを実施した団体へのアンケート調査 ・ボランティアコーディネートを実施した場合はボランティア数
目標値・目標状態・満足度:80%以上 ・ボランティアコーディネート実施の場合は充足度:80%以上
アウトカム:結果計画どおり進んでいる
アウトカム:考察・イベントのサポートは23イベントとなり、大きなイベントから小さいイベントまでさまざまなイベントのサポートを実施した ・なかでもボランティアコーディネートを実施したイベントも複数あり、当団体で普段実施しているノウハウを活かした活動に繋がった ・イベント主催側からは感謝と高い満足度のフィードバックをいただいている

活動

1ボランティアキャンプ場の場所探し→キャンプ場の決定 キャンプ場の場所選定必須条件 ・能登半島の被災地域(特に被害の大きかった珠洲、輪島)全域にアクセスがいい場所 ・公共交通機関からの距離が近い場所 ・5m×5mの区画が100個以上設置できる場所 ・電気、水道のライフラインが生きている場所 ・シャワー設備がない場合シャワーを設置可能な場所 ・10月末までの利用が可能で賃貸料が10万円/月までの場所
活動結果ほぼ計画通り
概要いくつか候補地を出し、交渉したが、使用許可を得ることが難しく難航した。最終的に柳田植物公園の一角をお借りすることができ、7/11にキャンプ場のオープンが実施できた。 ・能登半島の被災地域(特に被害の大きかった珠洲、輪島)全域にアクセスがいい場所→○ ・公共交通機関からの距離が近い場所→△ ・5m×5mの区画が100個以上設置できる場所→○ ・電気、水道のライフラインが生きている場所→△ ・シャワー設備がない場合シャワーを設置可能な場所→× ・10月末までの利用が可能で賃貸料が10万円/月までの場所→○
2ボランティアキャンプ場の場所探し→キャンプ場の決定 キャンプ場の場所選定あったら嬉しい ・シャワー設備 ・地面が芝生 ・調理場施設あり(飲食店営業許可がとれているとなお良し) ・宿舎機能←スタッフ宿泊用
活動結果遅延あり
概要場所探しに時間がかかってしまい、準備や告知期間が短くなってしまった。
3運営スタッフの確保 ・キャンプ場運営スタッフ(3名→常に1名常駐、週末は2名体制、シフトを組んで休日も設定する):2名は女性を想定、うち1名は現地採用予定 ・ボランティアコーディネートスタッフ(3名→常に1名稼働、週末は2名体制、シフトを組んで休日も設定する):男性を想定、うち1名は現地採用予定
活動結果遅延あり
概要オープンタイミングでスタッフを揃えることができなかったため、最初は常駐スタッフを置くことができなかった。8月中旬から2名の常駐スタッフが参加してくれたことでまわすことができるようになった。
4ボランティアキャンプ場のオープンに向けた準備 ・ハード面の整備:修繕や改築、シャワーがない場合はシャワーの設置、キャンプサイト区画枠や照明の設置など ・ソフト面の整備:キャンプ場のルール作り、サインの設置、申し込みwebサイトやフォームの作成、LINEでの申し込みシステム構築など ・内覧会:連携団体や行政・社協・地元の方向けに希望があれば随時実施する
活動結果遅延あり
概要ハード面やソフト面の準備は短期間ではあったが実施できた(GWに七尾で実施していたお寺でのボランティア宿泊施設でのノウハウが役にたった)。 シャワーは設置ができなかったため、車で10分の距離にある宿の外湯を利用してもらうことになった。
5ボランティアキャンプ場の情報発信① ・オープン前:オープン日を決めてwebやSNSでの情報発信、チラシを作って災害ボラセンや全国の社協などに発送など行い予約を募る ・オープン後:毎日利用ボランティア数や現地での活動の様子を発信し、まだまだボランティアが必要で、たくさん来ていることを知ってもらう ・webサイトの改修:現状のwebサイトではボランティア情報ページに動画や複数の写真が貼り付けできないなどの仕様のため、できるように改修する
活動結果遅延あり
概要キャンプ場の決定からオープンまでの期間が短かったため、とりあえずのwebサイトでオープンとなってしまった。 チラシを作成し、全国のNPOセンターや、大学ボランティアセンターなどに郵送を実施したが、オープン直前やオープン後の発送となってしまった。 オープン後の情報発信についてはスタッフの確保が最初のは難しかったため、なかなか実施できなかった。
6ボランティアキャンプ場の情報発信② ・被災地外のイベントにブース出店して能登半島のボランティアの必要性とボランティアキャンプ場をアピールする  -6/29(土)、30(日):LOVE FOR NOTO(東京都代々木公園)ブース出店(決定)  -7/6(土)、7(日):アースガーデン”夏” 2024(東京都代々木公園)能登半島地震ボランティア案内所ブース出店(決定)  その後もイベント出店を検討
活動結果計画通り
概要東京で開催された以下の2イベントにブース出展し、能登ボランティアキャンプのPRが実施できた ・LOVE FOR NOTO:6/29(土)、30(日)@代々木公園 ・アースガーデン夏:7/6(土)、7(日)@代々木公園
7ボランティアキャンプ場の情報発信③ webサイトを改修し、多くの人に見てもらいやすくなるようにする。 ・現状のwebサイトではボランティア情報ページに動画や複数の写真が貼り付けできないなどの仕様のため、できるように改修する ・多くのアクセスに耐えうる仕様に改修する ・Yahoo!ボランティアとAPIでデータベース連携を行っているが、渡せる情報が限定されているので、全ての情報を渡せる仕様に改修する
活動結果遅延あり
概要キャンプ場オープン後にwebサイトのリッチ化を予定していたが、スタッフ不足でwebサイトの改修まで手が回らず、リニューアルまで時間がかかってしまった。 リニュアール後のwebサイトでは写真を多く掲載し、キャンプ場の雰囲気が伝わるようになった。 リニュアール後、ちょうど9月後半の能登半島豪雨のタイミングともかさなったこともあり、問い合わせや申し込みが増えた。
8ボランティアキャンプ場のオープン ・2024年7月11日(木)にオープン日を仮設定
活動結果計画通り
概要計画通り7/11にキャンプ場オープン
9ボランティアキャンプ場運営① ・ボランティアのチェックイン:キャンプ場のルール説明とボランティア参加にあたってのレクチャーを行い、施設内と使ってもらう区画の案内を行う ・ボランティアのチェックアウト:使った区画の確認を行い、必要に応じて清掃やレンタル品のメンテナンスを行う ・清掃:昼間ボランティアが活動に出ている間に共有スペース、シャワーなどの清掃を行う
活動結果計画通り
概要8月中旬以降は常駐するスタッフ2名によって、チェックイン、チェックアウト、レンタル備品の貸し出し、備品や共有スペースの清掃を実施。
10ボランティアキャンプ場運営② ・ボランティアの送迎:能登空港(片道約10km)、穴水駅(片道約6km)への送迎(行き帰り対応)
活動結果ほぼ計画通り
概要送迎についてはキャンプ場の予約をとる際に申し込めるようにしていたが、希望する方はほぼいなかった。 少なかったが、希望する方には駅や空港からにピックアップ、活動先やお風呂への送迎、帰りの送迎を実施。
11ボランティアコーディネート① ・前日段階でボランティアをグルーピングし、ボランティア活動先を決める(マッチング) ・常にボランティア活動先の情報を仕入れ、送り込む場合は現地へ見学やヒアリングに行きしっかりと打ち合わせを行なったうえで送り込む ・能登半島全域でのボランティアニーズ状況やボランティア充足率を常に把握し、特定箇所にボランティアが固まらないように注意する
活動結果遅延あり
概要グルーピングを行うほど参加者がおらず、基本的に各々で活動先を探し、参加が決定している状態で来る方がほとんどだった(webサイトでボランティア活動先の紹介を実施していた効果)。 ボランティアさんと会話する中で、今回は活動先が決まっているが、違う活動先を紹介して欲しいという声はある程度あり、随意募集のサポートを実施している団体を紹介した。
12ボランティアコーディネート② ・なるべくボランティアどうし乗り合いで現地まで向かってもらうが、どうしても現場までの移動手段がない方向けに送迎も実施 ・ボランティア受け入れ先によってはボランティアコーディネーターをつけて欲しいという団体があれば帯同してコーディネートを実施
活動結果ほぼ計画通り
概要ボランティアコーディネートについては、イベントのサポートを実施するようになり、行うようになった。 イベント以外の災害ボランティアについては、ボランティア活動先を直接うちが持つことはせずに、他団体が行なっている活動にジョインさせていただく形でボランティアさんをお繋ぎした。
13ボランティア説明会の実施 ・ボランティアキャンプ場の開設期間中は毎週水曜日の夜に希望者が参加可能なオンラインの説明会を実施  →参加前の疑問や不安をなくしてもらう ・団体向けには個別に説明会を実施し、団体での参加も積極的に受け入れていく
活動結果遅延あり
概要希望する方が少なく、説明会の定期開催は実施しなかったが、個別に知人からの連絡があり、工程を組み、活動先を紹介するなどは複数回実施した。 またメールでの問い合わせが結構多く、なるべく早急に回答するように心がけた。内容としてはボランティア活動先の紹介やボランティア保険、高速道路無料化などの質問が多かった。
14ボランティアキャンプ場のクローズ作業① ・キャンプ場の運営を次年度以降も実施するかをボランティアニーズ状況や復興具合から判断して、貸主と協議し、来年以降もキャンプ場を開設するか相談する ・次年度以降も開設する場合:そのまま残していい設備や物を確認し、撤去する物を撤去し、運び出す(運び出し先は要検討)
活動結果計画通り
概要10月末での終了を11月末まで延長し、春以降も再開可能な交渉を実施して一旦キャンプ場をクローズした。 ボランティアニーズや助成金獲得状況次第ではあるが、なるべく再開したい。
15ボランティアキャンプ場のクローズ作業② ・次年度以降開設しない場合:現状復帰作業を実施し、設備や物を運び出す(運び出し先は当法人の横須賀拠点の予定)  →次年度以降、違う場所での開設を実施する可能性にも言及し、ボランティアを求める人がいる限りがその受け皿となる場をつくる
活動結果計画通り
概要キャンプ場の現状復帰は問題なく完了。 道具や備品類については能登に置いておくことが困難だったため、全て持ち帰った。保管スペースの関係と、有事の際に分散しておいた方がいいという意味から、テント類は横須賀(北村自宅)、日光(外注スタッフ自宅)、滋賀(北村実家)の3ヶ所に分散して保管中(横須賀の自宅場所が海に近いため、地震で津波が発生した場合、すべての備品が消失してしまうリスクをヘッジ)。
16ボランティアキャンプ場サテライト ・キャンプ場クローズ後、週末や連休などでニーズがあればテントを持ち込み、ボランティアキャンプ場のサテライトを設置してボランティアに使ってもらう ・機能:ボランティア受付、テントレンタル、テント設営サポート、送迎サポート
17成果のまとめと報告書の作成 ・キャンプ場の成果をまとめ報告書にする ・その他、事務処理手続き実施

資金分配団体としての非資金的支援の取り組み総括

1取り組み

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

・9月の能登半島豪雨で町野町の被害が大きく、民間ボラセンが立ち上がり、現地集合型でボランティアが多く集まった。このボランティアの宿泊の受け皿に当キャンプ場がなることができ、それ以降利用者が増えた
・団体利用の問い合わせが数件あり、神戸の高校が団体で参加してくれ、また春以降も参加したいと言ってくれている(30名程度の団体を受け入れる宿泊施設は他にはない)
・イベントのサポートを開始したことで、サポートした団体からの紹介でサポートを希望する団体が増えた(実際にサポートしたのは23イベントだが、相談ベースではもっと多い)
・柳田植物公園を拠点にしたことで、柳田植物公園との関係ができ、2025年に公園で開催される大型フェスやイベントのサポートをすることが決まっている
・能登町で活動しているOPEN JAPANと連携できたことで、能登以外の災害の情報も多く入るようになった

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

金沢発着のボランティアバスでボランティアを送り込む流れは2025年になっても続いており、今回の能登半島地震で新しい形が1つできた。このやり方でのメリットは管理ができる点にあるが、そもそものボランティアという自由意志を尊重し、各々の得意なことを活かし、スピード感をもって支援活動するという意味においては、特にスピードの部分で圧倒的に差が出てしまう。震災から1年が経過しても、1年前と同じ状況の場所が今回の能登は多いと言われる所以はここにあるのかもしれない。
当団体としては、5ヶ月間能登町でキャンプ場を開設したことで、特に能登町で支援をしているステークホルダーの方との関係性の構築ができたので、2025年はそれを活かし、春からの週末型でのキャンプ場の再開と、希望する場所への出張型でのサテライト展開(テントなどの物とノウハウを持った人の横展開)を実施しつつ、初めて能登での災害ボランティアに参加する方をメインターゲットにした、少人数でのボランティアツアー(OPEN JAPANさんなどの他の支援団体のボランティア活動への参加+語り部や観光のセット)を開始し、楽しむボランティアツアーの実施で、高くなってしまったボランティア参加のハードルを下げつつ、長期的かつ継続的に能登に関わる人を増やしていきたい。

本事業を行なっている中で生じた実行団体や受益者のもっとも重要な変化だと感じた点

▼フェスなどのボランティアが災害ボランティアに参加するようになった
普段の事業でフェスやスポーツの楽しいボランティアのコーディネートも行ってるが、今まではフェスのボランティアはフェスのボランティアにしか参加しない人がほとんどだった。しかし当団体が能登でキャンプ場を開設し、積極的にフェスなどのボランティアにも能登のボランティアの案内を発信すると、興味をもちそして参加してくれる方が現れた。最初は数人のグループでの参加だったが、そこに参加してくれた方が、次は友人を連れて参加してくれた。当団体が最初に参加してくれた方にボランティア活動先や交通手段などを教えてあげたことで参加のハードルが下がり、ボランティアのジャンルを超えて能登へ来てくれた方が増えたことは今までにない変化だった。


▼柳田植物公園以外でのサテライトキャンプ場の可能性
本事業でキャンプ場の運営を行なったことで、キャンプ場運営に必要な道具とノウハウが蓄積できた。加えて能登でボランティアのキャンプ場を開設していることも知れ渡り、能登の違う地域でキャンプ場を期間限定でやって欲しいというような要望もいただいてる(3月末に輪島市曽々木地区に10張程度のサテライトキャンプを開設予定)。今後も希望がある場所には積極的にサテライト展開していきたい。


▼能登町内での連携の発生
能登町にキャンプ場を開設し支援活動を行う中で能登町の支援者情報共有会議に参加したり、能登町内で活動している支援団体と情報交換を定期的に実施してきた。結果として能登町内での繋がりが多くでき、その繋がりから2025年の春以降にツアー型でボランティア+観光の設計を一緒にしないかと誘いを受けており、2025年度の新しい支援として、キャンプ場の再開と同時並行で実施していく予定。

外部との連携実績

1活動能登ボランティアキャンプ
実施内容柳田植物公園にボランティアが利用できるキャンプ場を開設
結果・成果・影響等▼柳田植物公園 7/11から11月末までキャンプ場を開設、テント設置スペース以外にも共有スペースやトイレなどもお借りし、利用者が快適に過ごすことができる環境づくりにご協力いただきました。 加えて柳田エリアの農業ボランティア先の紹介なども実施いただきました。 ▼能登町社会福祉協議会 ボランティア活動先の相談や、高速道路無料化措置、ボランティア保険など、ボランティア関連のいろんなことで連携させていただきました。 ▼能登町役場 毎週木曜日に開催される能登町支援者情報共有会議に参加させていただき、いろんな団体との繋がりを作っていただきました。 ▼JVOARD キャンプ場開設にあたり、役場や各地の情報共有会議を紹介いただきました。またボランティア関連の情報を随時やりとりさせていただきました。 ▼OPEN JAPAN 能登町でのボランティア活動先の紹介や、団体の受け入れ時に連携しました。 ▼町野町復興プロジェクト 豪雨被害以降、災害ボラセンが立ち上がり、ボラセン利用者に対して宿泊先としてキャンプ場の案内をしていただきました。またボランティア活動先としても急遽の受け入れ対応など実施いただきました。 ▼災害以外のボランティア参加者 普段ボランティアコーディネートを実施しているフェスなどに参加するボランティアが能登半島地震の災害ボランティアに参加してくれました。ボランティアカテゴリーを超えての参加はこれまであまり例がなかったが、これを機にカテゴリーを超えて参加してくれるボランティアをもっと増やしていきたいと思います。
2活動復興支援イベントのサポート
実施内容復興支援イベント開催時にボランティアコーディネートや、制作のサポート、運営のサポートを実施
結果・成果・影響等以下のイベントのサポートを実施しました。詳細については別紙にまとめております ・ござれ祭り(8/11) ・キャンドルジュンと愉快な仲間たち(8/13) ・NOTO Fes 2024(8/14) ・キャンドルジュンと愉快な仲間たち(8/15) ・ござれ祭(8/17) ・キャンドルジュンと愉快な仲間たち(9/1) ・スズフェス(9/22) ・キャンドルナイト(10/1) ・キャンドルナイト(10/2) ・キャンドルジュンと愉快な仲間たち(10/4) ・にこにこキャンプ(10/13) ・FESTA DELLA PACE(10/13,14) ・秋の味覚市&明日という名の種をまこう(10/20) ・LFN 月命日(11/1) ・LOVE FOR NOTO(11/2) ・スポGOMI&交流会(11/3) ・LIVE OASIS(11/18) ・月命日のキャンドルナイト(12/1) ・LFN主催ワークショップイベント(12/27) ・カウントダウンイベント(12/31-1/1) ・震災発災日の黙祷イベント(1/1) ・LFN2月月命日(2/1) ・LFNワークショップイベント(2/2)
3活動東京でのイベントで能登復興支援ブース&ステージトーク
実施内容東京で開催されたアースガーデン冬で能登復興支援ブースを展開し、加えてステージトークも実施し、会話内容を中心にアースガーデンwebにも記事を掲載
結果・成果・影響等▼アースガーデン 毎年4回代々木公園で開催されているイベントで能登復興支援ブースを展開していただき、ステージで支援者のトークセッションを実施していただきました。ステージトーク内容はアースガーデンのwebメディアでも記事化していただきました。 ▼LOVE FOR NIPPON ブース出展と代表のCANDLE JUNEさんにステージトーク参加いただきました ▼Sien sien west / おらっちゃ七尾 ブース出展と代表の今井健太郎さんにステージトーク参加いただきました ▼町野町復興プロジェクト ブース出展と代表の山下祐介さんにステージトーク参加いただきました
4活動能登半島地震から1年のボランティアに関するレポート
実施内容この1年でボランティア参加した個人のボランティアと、支援団体にアンケートとヒアリング調査を実施し、能登半島地震から1年のボランティアの「今」をアーカイブとして記録
結果・成果・影響等▼成果物 特集ページ:https://volunteerinfo.jp/noto-volunteer2024 能登半島地震 災害ボランティアレポート:https://volunteerinfo.jp/wp-content/uploads/2025/02/noto-volunteer-report2024.pdf ▼個人ボランティアへのアンケート ・83名のボランティアからのアンケートを回収 ▼支援団体へのアンケートとヒアリング ・のと復耕ラボ ・Sien sien west(おらっちゃ七尾) ・能登町災害ボランティアセンター

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

・アースガーデンweb
「できない・諦める」から「やれるかも」へ|能登復興トークレポート<町野復興プロジェクト・おらっちゃ七尾>
https://www.earth-garden.jp/goodlife/79752/


信じられる友達をつくりに行きませんか|能登復興トークレポート<CANDLE JUNE>
https://www.earth-garden.jp/goodlife/79747/

広報制作物等あり
内容

・キャンプ場チラシ:7000部、キャンプ場の告知

報告書等あり
内容

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
内容
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

現在、有給スタッフが2名しかいないため、各々がもう一方のスタッフを通さずに窓口(理事メンバー)に内部通報できるようにルールを設定し、各メンバーに通達を実施。

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
団体の決算書類に対する会計監査はどのように実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実施予定の場合含む)内部監査
内容

2024年度終了時点(2025年3月末)で、普段業務に関わっていない理事による内部監査を実施予定です

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

これまでの災害での経験をもとに、たくさんボランティアを入れて活動する時期が来ると予想するも、その見立ては外れてしまったが、今まで実施してきてノウハウのあるボランティア募集のサポートやイベントのサポートも実施したことで、支援団体としての経験値アップに繋がった。
災害以外のボランティアに参加しているボランティアが、能登に来て復興支援ボランティアに参加してくれたのも今回の事業の中での大きなトピックスで、年間1000〜2000人のボランティアコーディネートを実施しているフェスやスポーツボランティアを今後も災害現場へ繋いでいくことができれば、固定層が多い災害ボランティアの現場も風通しが良くなり、今参加していない層の参加も見込めるようになる。
またこの事業内で、かねてよりやらねばと思っていたがなかなかできなかったガバナンスの強化や、組織としてのルールの明確化を実施することができた点も大きな成果と捉えている。
そして最後にスタッフ1人+事務スタッフ1名(アルバイト)の体制では限界がきているという課題を改めて感じ、事業の幅を広げていくためにも、今いるメンバーが持っているノウハウを引き継いでいけるメンバー探しが重要と考える。