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中間評価報告

2025/02/06更新

評価計画事業進捗の評価事業の改善結果広報に関する報告

評価計画

中間評価の目的:事業中間時点でみえてきた事業上の課題とそれを改善するために中間評価で確認したいこと

事業中間時点でみえてきた事業上の課題

・概ね計画通りに進捗しているものの,非資金的支援の一部に進捗の遅れがある。遅れがあること自体が課題というよりは,本事業のめざす目標に照らし合わせて,残り事業期間で何をどこまで行うのかを明確化するべきである。
・本事業の対象である「子ども・若者」よりも,その周囲にいる大人(保護者,学校関係者等)の「気持ちと行動」についての理解が,PO等の関係者の間でより深まってきたように思われ,それ自体はポジティブなことであるが同時に,不登校という問題とその背景に対する捉え直しも必要ということかもしれない。本事業期間終了後の展開への展望も含めて,整理が必要と思われる。
・「地域総動」という観点から6つの実行団体を見ると,団体ごとの取り組み方の違いのみならず,取組みの展開・展望の明確さにも違いがあるように見える。

事業上の課題を改善するために中間評価で確認したいこと

・残り1年半の事業期間で,特に地域総動について,何をどこまで到達したいのかに関する具体像。および,事業期間終了後には何をめざして,どのようなことを継続的に取り組むつもりであるのか。
・コミュニティファンドの設立やコミュニティファンドの維持・発展に不可欠な情報発信・寄付呼びかけのプラットフォームづくりを,事業期間内に何をどこまで実施するのか。また事業期間終了後はどうするのか。
・地域総動という観点から、各実行団体のスタンス等の違いを今後どのように「生かして」取組みを展開していこうとしているのか

実施体制

1内部/外部外部
評価担当分野全般
氏名西垣順子・武井哲郎・伊田勝憲
団体・役職大阪公立大学教授・立命館大学准教授・立命館大学教授(いずれも本事業の評価チームメンバー)
2内部/外部内部
評価担当分野全般
氏名村上悟・西村俊明・山口美知子
団体・役職びわ湖・三方よしローカルコモンズおよび本事業PO

実施状況を把握・検証するために実施する調査

調査方法

(1)実行団体へのヒアリング
(2)中間評価報告会(実行団体によるプレゼンと質疑)
(3)資金分配団体へのヒアリングおよび資料等確認

調査実施時期

(1)は主に8月。一部が9月と10月
(2)9月28日
(3)10月16日を中心に,必要に応じて事前協議を行う

調査結果の検証方法

・各実行団体の中間評価との整合性を確認
・得られたデータ類をロジックモデルの枠組みから分析するとともに,ロジックモデルの背景にある考え方の再検証を行う

事業設計図の検証方法

検証方法

調査で得られたデータと事業設計図の照合を,評価チームを中心に行う

実施時期

2024年10月

事業計画書や資金計画書への反映実施時期

2024年11月

事業進捗の評価

アウトプットの実績

1アウトプット実行団体の相互学習会や協同学習会を開催している
資金支援/非資金的支援非資金的支援
指標訪問交流会・共同学習会の頻度
中間評価時の値・状態3ヶ月に1回
事後評価時の値・状態3ヶ月に1回
現在の指標の達成状況訪問交流会を3回実施した他,発達特性のある児童生徒への支援に関する共同学習会を3回開催した。
進捗状況2計画どおり進んでいる
2アウトプット当事者の状況、公共政策の状況、実行団体の成果などを整理し発信できている
資金支援/非資金的支援非資金的支援
指標①WEB記事発信 ②報告会開催 ③書籍の発行
中間評価時の値・状態①4本以上/年 ②1回以上/年 ③構成計画
事後評価時の値・状態①4本以上/年 ②1回以上/年 ③発行完了
現在の指標の達成状況①WEB記事ではないが,「学校行かないカモラジオ」の配信を今年度より毎週行っている。②報告会は,事前評価と中間評価と絡めて実施し,年に1回程度の実施となっている。
進捗状況2計画どおり進んでいる
3アウトプット県域のコミュニティファンドの制度設計と体制整備ができている
資金支援/非資金的支援非資金的支援
指標①設立に向けた研究会 ②試行の実践
中間評価時の値・状態①6回程度 ②1回以上
事後評価時の値・状態①10回程度 ②2回以上
現在の指標の達成状況資金分配団体内での議論にとどまっており、研究会や制度設計、試行の具体的な計画ができていない
進捗状況3計画より遅れている
4アウトプット市民や事業者に対して寄付等を呼びかけるホームページと資金の受け皿が準備できている
資金支援/非資金的支援非資金的支援
指標ホームページの開設 資金受入窓口の開設
中間評価時の値・状態①開設に向けた検討 ②開設に向けた検討
事後評価時の値・状態①開設済 ②開設済
現在の指標の達成状況どちらも検討はしているが,開設に向けた具体的な計画策定には至っていない
進捗状況3計画より遅れている

短期アウトカムにつながりそうな、活動直後にみられた受益者、対象者、関係団体等の変化(言動)があれば記載してください。

・異才ネットワークへの訪問交流会は,共同学習会の内容の選定につながった。その共同学習会の参加者アンケートでは,障害の社会モデルに関する学びがインパクトがあったようである。特性を持つ当事者への関わり方や環境の作り方の基盤となる考えであり,専門家の間では「常識」となっているものの,社会全体での理解は(おそらく行政関係者も含めて)まだ薄いことを考えると,重要なポイントと思われる。
・竜王子育てネットワークへの訪問交流会では,竜王町ならではの地域総動の様子がよくわかり,類似の環境にある実行団体には特に学びになった様子である。
・てだのふぁへの訪問交流会では,フリースクールの日課の持ち方が他団体にも参考になっていると思われる

短期アウトカムの進捗状況

1アウトカムで捉える変化の主体
資金支援/非資金的支援非資金的支援
指標県域で市民や事業者の参画で活動の持続的支援ができる状況
中間評価時の値・状態コミュニティファンドの設立に向けた検討と、資金調達と助成の試行が行われている
事後評価時の値・状態コミュニティファンドの設立準備が整い、継続的な支援が実施できる目処が立っている
これまでの活動をとおして把握している変化・改善状況コミュニティファンドについては,本事業の関係者による検討のみの状況である。 異才ネットワークは福祉施策を活用した保護者の負担軽減と運営資金の確保ができつつある。 なお伴走支援を通じ、各実行団体のニーズ、および地域の市民や事業者から各団体へリソースを提供された実例の把握は進んでいる。今後、リソース提供元となる人々や団体を具体的に想定し、リソース提供の働きかけを検討し実践に移していく段階にある。

短期アウトカムの状態の変化・改善に貢献した要因や事例

・POが,各実行団体のニーズと考えに則した丁寧な伴走支援をしてきたことで,実行団体の活動の成果が,特に子どもと保護者の変化で着実に上がっている。また,学習会の企画にも実行団体のニーズを着実に反映させている。
・POが,実行団体が所在する市町や県の職員や議員と,機会を見つけて地道に対話をすることで,公共政策の改善に向けた基盤形成は進みつつある。
・POが滋賀県フリースクール連携協議会に参加したり,2023年の東近江市長発言後の実行団体やその他のフリースクール関係者と丁寧な対話を重ねたことで,不登校問題に取り組む県内の関係者とのネットワークがしっかりしたものになっている。
・びわ湖・三方よしローカルコモンズと評価チームで,対面やオンラインの研究会をしたり,メール等を通じて互いに情報提供をすることで,地域総動や政策の改善に向けた戦略を練るための基盤形成が進みつつある。また,事業全体の評価も兼ねた書籍の作成作業にも着手している。

事前評価時には想定していなかった変化・影響

・市によっては不登校児童の想定を上回る増加(特に小学校低学年児童)があり,実行団体の対応が追い付かないところもある。
・学校の状況が改善したことなどにより,子どもが学校復帰してフリースクールに来なくなったところもある。それ自体は前向きなことだが,フリースクールの財政・運営には負担である。学校に復帰したとはいえ,「いざとなれば戻れる場所」としてのフリースクールの存在が当事者の支えになっている可能性も高い(登録は維持している)。さらに、フリースクールに来ていないが学校に行けていない子どもも存在し続けている。
・あらゆる相談につながることを頑なに拒否し続ける保護者(と子ども)の存在と,そういう保護者でも「(通常の)カフェに来る」「不登校支援事業のモニターになる」といった形であればつながれることが見えてきている。ただ,「相談」や「支援」という形が取れないため,事業継続を財政的にどう実現するかは課題であり、今後は行政からの関連事業の委託や助成金獲得を目指す。

事業進捗の評価

評価の視点自己評価(価値判断)結果
アウトカムが発現するための活動が適切に実施され、アウトプットは想定どおり積み上げられているか

コミュニティファンドとwebサイト設置以外については,概ね想定通りのアウトプットが積み上げられている。但し,実行団体の1つの活動が遅れ気味(内部では実施しているがオープンにできていない)である。またもう1つの実行団体のが事業計画の変更中であるが,これはより優先的に対応するべき課題が見つかったためであり,本事業の最終目標である「あらゆる子ども・若者」や「地域総動」という観点からはポジティブにとらえうるところでもある。

アウトカム発現への貢献要因や阻害要因を把握し、事業改善につなげられているか

資金支援に関しては,POによる丁寧な伴走支援が功を奏して,各実行団体が(一部に遅れがあるものの)成果を上げている。非資金的支援についても,POによる円卓会議開催や行政関係者等との対話を通じて,地域総動の基盤整備ができつつある。他方で,コミュニティファンド設立やそれに向けたwebサイト構築は,カモラジオの開始などの一部のアウトプットはあるものの,具体的なアウトカムが確認できる状況にはない。背景にあると考えられるのは,各実行団体とその所在地を中心に「できること」と「するべきこと」への対応は丁寧に行われている一方で,それらの取組みを総合的にどこにつなげていくのかが,必ずしも明確に表現できていないことがあると思われる。

組織基盤強化や、事業活動が円滑に進むための環境づくりができているか。また事業終了後を見据え、活動が継続するための取り組みが進んでいるか

個別の実行団体はそれぞれに、拠点整備や地域・行政との関係構築に取組み、今後の見通しには団体差があるものの、事業終了後の活動継続を見据えた資金確保等にも取組み、一定の成果も上げつつある。一方、資金分配団体のPOは、各団体への伴走支援、県域での情報の収集・発信、評価チームからの学習等を通じ、当事者および各団体を取り巻く状況の理解を深めてきた。また、経験の浅いPOが経験豊富なPOと共に活動したこと、若い人材をカモラジオの制作に充てたことにより、資金分配団体の活動に従事する人材の成長も進んだ。今後、資金分配団体が、実行団体やその他の団体を繋ぎつつ県域での事業継続(学校に生きづらい子どもやその保護者の居場所づくりや教育・ケアの提供を支える基盤づくりの継続)を行うための具体的な計画を明確化することが求められる。

事業の改善結果

事業の改善結果

項目内容
事業設計(ロジックモデル)の改善ポイント

市町単位および県域での総動体制を、事業終了後も維持発展させていくための、資金確保も含めた活動計画の策定。特に、次の3点。
・実行団体および類似団体の資金調達力向上のための共同研究会を、フリースクール等連絡協議会と連携して実施する
・実行団体の活動地域において、コミュニティファンドの設立に向けた研究会を地域のキーパーソンと協力し開催する
・ウェブサイトを開設し、人が育つこと、学ぶこと(及びその権利の保障)等に関する世論形成と応援喚起を推進する

事業計画書の改善ポイント

同上

その他

事業で最も重視する指標・変化

・各実行団体がそれぞれの特色にそって、当事者の子どもと保護者の周囲に、地域の人々との重層的な関係性を作れていること
・本事業の実行団体を中心に、学校に生きづらい子どもやその保護者を支える活動をしている県内の団体の継続的な活動を側面支援し、できるだけ広く地域の人々の認識形成や行政との対話・要求を続けるための体制づくりができていること(資金調達のフレームづくりも含む)

広報に関する報告

シンボルマークの活用状況

自団体のウェブサイトで表示

広報制作物に表示

イベント実施時に表示

広報

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

2024年8月28日 京都新聞朝刊掲載

広報制作物等あり
内容

・学校行かないカモラジオ配信(2024年4月より24回)
・学校行かないカモラジオチラシ
・日野円卓会議チラシ ・日野シンポチラシ ・竜王シンポチラシ

報告書等あり
内容

・日野円卓会議報告書

イベント開催等(シンポジウム、フォーラム等)あり
内容

・日野円卓会議開催