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事業完了報告

2024/08/27更新

事業概要

事業期間開始日 2023/01/02終了日 2024/01/01
対象地域奈良県、三重県を中心とした紀伊半島地域
事業対象者

・新たに自立独立して自伐型林業を中心とした複業的ライフスタイルを目指す方。(全国対象)
・自伐型林業の地域おこし協力隊への入隊を新たに希望する方。(特に奈良県、三重県対象)
・コロナ禍や物価上昇等をきっかけとする失業者、転職希望者を優先対象者とする。

事業対象者人数

15~20人

事業概要

奈良県吉野地方を中心としながら隣接する紀伊半島の中山間地域において、自伐型林業に興味を持ち取り組む意欲のある失業者・転職希望者を対象とし、集合講習方式による基礎技術の習得、OJT講習方式によるスキルアップや地域の自然資源を活用した複業型ライフスタイルの提案、山主や自治体とのマッチングによる就労や居住地の確保、そのほか経営指導や進路相談などの自立・自走に向けた支援を行う。
また、事業終了後も持続的に収入を得て生きがいを感じられる働く場・遊ぶ場づくりおよび森林・地域づくりを可能とする資源活用システムや地域間ネットワークの構築などの基盤整備を目的とする。

事業の総括およびその価値

本事業は、講習受講者が自伐型林業の基礎を習得し、林業を軸として中山間地域に居住し自立・自走する道筋をつけられることを目標とした。
エントリー講習では、受講した15名全員が、自伐型林業に必要な基礎的な知識と特別教育等の資格講習を修了した。また、受講者のうち8名が、事業終了後も継続して、自身の持山であったり他人の山を買ったり預かったりして、自伐型林業を中心とした複業型ライフスタイルを目指して活動する見込みであり、当初想定した事業成果の水準を達成したといえる。
一方で、残りの受講者は、自立自走を目指すまでは行かないにしても、アルバイト的、ボランティア的に自伐型林業に関わっていきたいと考えており、そのようなライトな層へのアプローチと受け皿の用意の重要性にも、今後取り組むべき課題として気づくことができた。

課題設定、事業設計に関する振返り

講習開始前に事前面談によって受講者を意欲のある少人数に絞ったことにより、密度の高い講習が可能となった。特に、ステップアップ講習をOJT方式としたことで、より実践的で高度な内容になり、また各個人のレベルや課題に合わせたきめ細かなメニューを用意することができた。ただ、OJT講習の参加日数には受講者のあいだで差があったため、脱落しないようにフォローアップやサポートができていればより良かったように思う。また、複業型ライフスタイルの提案講習を通じて、半林半Xの「半X」の方についても林業を軸とした選択肢を受講者に提示することができた。この講習は初めての試みであったが、受講者も意欲的に参加し概ね好評であっただけでなく、当団体にとっても新たな複業の可能性を見出し地域間のネットワークを構築する良い契機となった。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1講習受講者が、自伐型林業の基礎技術を習得している。 さらに、講習の全日程を通して、林業を生業として中山間地域に居住し自立・自走する道筋がつけられるいる。
指標講習に参加した人数 講習受講を通じて自伐型林業就業・地域定着につながった人数
目標値・目標状態受講者数 15~20人 林業就業・地域定着見込み人数 7~10人
アウトカム:結果受講者数 15人 林業就業・地域定着見込み人数 8人
アウトカム:考察講習受講者のうち、3名が自分の持山で活動を開始、3名が地域の山を買ったり預かったりして活動予定、2名が地域おこし協力隊や一般企業の下で技術習得し将来独立予定である。

アウトプット

1自伐型林業の新規就業希望者に対してエントリー講習が開催されている。
指標新規就業希望者に対してエントリー講習の実施回数、受講者の数
目標値・目標状態1回 15~20人
アウトプット:結果1回 15人
アウトプット:考察予定通りに開催。事前面談をした結果、少人数でそれぞれの意向に沿った研修内容となった。また民泊施設と連動した合宿スタイルの研修を実施し、参加者同士の繋がりも深まった。
2エントリー講習の修了者に対してOJT講習を開催している。
指標のべ参加日数
目標値・目標状態(15人~20人)×(20日/人)→のべ300~400日
アウトプット:結果9人 × 56日 →のべ122日
アウトプット:考察エントリー講習の修了者に対して原則20日参加としていたが、都合がつかず参加できなかった人から40日近く参加した人まで、個々の意欲の差が如実に顕れる結果となった。集中的に参加した人は着実に技術レベルが向上し、自立自走に向けてスタートが切れたが、必ずしも全員が自立自走に向けた技術習得を目指していないという事実も明らかになった。
3自伐型林業との複業型ライフスタイルの提案講習を開催している。(①~④)
指標各講習の開催実績
目標値・目標状態4回(各講習1回)
アウトプット:結果4回
アウトプット:考察アウトドアガイドツアーの企画運営(7月~随時)、薪の活用と薪ストーブ事業の提案(3月15~19日)、木造建築の材料作りと活用(5月15~19日)、古民家リフォーム(5月30日~6月1日、6月14~16日)を複業型ライフスタイルの提案講習として開催。各回5~10名が参加。
4自伐型林業を展開している自治体の担当者や地域おこし協力隊との交流会を開催している。
指標交流会に参加した人数
目標値・目標状態10~15人
アウトプット:結果15人
アウトプット:考察エントリー講習やOJT講習の中で、地域おこし協力隊の現役/OB隊員と交流を行った。今回は協力隊を志望する参加者がいなかったため、自治体への斡旋や紹介には至っていない。
5吉野山主有志の会のメンバーとの交流会及び自伐型林業経営に有用な助成金等の講習を開催している。
指標開催実績 参加した人数
目標値・目標状態交流会1回、助成金講習会1回 各10~15名
アウトプット:結果助成金講習会1回 8人
アウトプット:考察4月11日、自伐型林業経営に有用な助成金・補助金の講習を実施。内容や申請方法、それに必要な団体設立等のアドバイスを行った。 山主有志の会との交流会は希望者がいなかったため開催していない。
6研修の広告宣伝用のウェブページを製作公開できている。
指標発信できる場が整備されているか
目標値・目標状態ウェブページが公開されている
アウトプット:結果ウェブページが公開されている
アウトプット:考察ウェブページ公開後、自伐協HPでも掲載してもらい、多数の問い合わせをいただいた。
7研修に必要な資機材を確保できている。
指標各研修を行うのに十分な資機材が揃っているか
目標値・目標状態十分な資機材が揃っている
アウトプット:結果十分な資機材が揃っている
アウトプット:考察研修に必要な機材として、チェーンソー、防護具セット(ヘルメット、チャップス)、伐倒用具を購入。参加者に必要十分な装備をレンタルしながら実地講習を開催出来た。
8OJT講習を随時開催できる現場、スタッフを確保できている。
指標自伐型林業の施業山林、講習スタッフが常時確保できているか
目標値・目標状態常に現場が確保できている 4人(常時2名)
アウトプット:結果常に現場が確保できている 4人(常時2名)
アウトプット:考察OJT講習は奈良市(旧都祁村)針ケ別所地区内の作業道開設現場で実施。講習スタッフの不足により開催不能となった日程は無かった。

活動

1活動⓪講習の宣伝広告、参加者の募集 自社ウェブページの製作、ハローワークや県庁の移住定住課、各自治体の担当課への周知、広報依頼。 20名参加の講習会を開催出来る資機材の確保。
活動結果計画通り
概要自社ウェブページの製作、自伐型林業推進協会HPに掲載 研修の応募チラシを制作し、ハローワーク奈良、奥大和移住定住交流センター「engawa」、奈良県中和・吉野生活自立サポートセンター、御杖村役場、天川村役場、下北山村役場にて掲載 20名参加の講習会を開催出来る資機材の確保。
2活動①事前面談 単なる資格講習や体験で終わらせずに、参加者それぞれに対して自立・自走に向けた支援をオーダーメイドでできるようにする為、事前面談にて参加志望動機、未来への展望、林業と自伐型林業に対する理解度や習熟度、複業型のライフスタイルに対する意欲や現状の能力、移住定住に対する意向等をしっかりと把握する。
活動結果計画通り
概要応募者21名に対して、対面/オンラインで事前面談を実施。 参加志望動機、未来への展望、林業と自伐型林業に対する理解度や習熟度、複業型のライフスタイルに対する意欲や現状の能力、移住定住に対する意向等を聞き取り、参加者15名を選定。
3活動②自伐型林業エントリー講習(計10日間) 林業経験のない初級者を対象に、自伐型林業を始めるに当たっての最低限必要な資格講習と野外活動における救急救命講習、基本的な知識と考え方の講習を集合研修として行う。参加者同士の繋がりを深める期間をつくることを目的とする。
活動結果計画通り
概要2月7日~16日(計10日間)、チェーンソー、刈払機、小型車両系建設機械、走行集材機の特別教育、野外活動における救急救命講習、基本的な知識と考え方の講習を集合研修として行った。
4活動③自伐型林業OJT講習(計20日間) エントリー講習の修了者を対象に、OJT方式による1回につき最大5名程度の少人数制の実地講習を実施する。作業道の路線踏査からバックホーを実際に操作しての開設、支障木や間伐木の伐倒から2トントラックを使用しての搬出、そして材木を原木市場、バイオマス施設等へ出荷する行程までの実際の作業を共にする講習とする。
活動結果計画通り
概要4月~6月(計56日間)、エントリー講習の修了者を対象に、OJT方式による1回につき最大5名程度の少人数制の実地講習を実施。作業道開設に伴う支障木や間伐木の伐倒から集材搬出等の実際の作業を共に行った。
5活動④自伐型林業との複業型ライフスタイルの提案講習(各講習5~10日間、講習内容による) エントリー研修、OJT研修の修了者(OJT研修参加中、終了予定の方を含む)を対象に、複業型ライフスタイルの提案として以下の各講習を開催する。自由選択式で最低1講習の参加義務、希望者は複数の講習受講も可とする。長年のアウトドアイベント等の運営実績、吉野林業地という優良材生産地の特性を活かしたメニューとする。
活動結果計画通り
概要アウトドアガイドツアーの企画運営(7月~随時)、薪の活用と薪ストーブ事業の提案(3月15~19日)、木造建築の材料作りと活用(5月15~19日)、古民家リフォーム(5月30日~6月1日、6月14~16日)を複業型ライフスタイルの提案講習として開催。
6①アウトドアガイドツアーの企画運営(奈良県吉野郡川上村)(5日間)  キャニオニング、トレッキングガイドツアーの実施実習と企画運営に関する知識情報の講習。
活動結果計画通り
概要7月~9月の実際のツアー開催日に合わせて随時実施。キャニオニング体験から実際のツアー運営までをツアーのスタッフとともに実地研修した。
7②薪の活用と薪ストーブ事業の提案(奈良県吉野郡)(5日間)  薪を使用した木質燃料の加工実習と、薪ストーブ販売を通じた販路開拓と運営にかかる知識情報の講習。
活動結果計画通り
概要3月15~19日、大和森林管理協会が運営する薪事業会社KUBERUさんと奈良健康ランドで開催された林業×キャンプイベント「焚キ火ノ香ト音ト食」にて開催。薪生産から販売に至るまでの現場を見学。
8③木造建築の材料作りと活用(三重県伊賀市)(各5日間)  木材の活用としての建築用材の加工と考え方、販売方法にかかる講習。
活動結果計画通り
概要5月15~19日、三重県伊賀市、福岡製材所さんの協力のもと開催。製材所で実際の製材作業を見学・体験し、材木の活用法について講義を受けた。
9④木造建築(古民家リフォーム)(三重県伊賀市)(各10日間)  入門編の建築実習を通じて、最終的に立木から最終商品までをつなげる本格的な6次化の第1歩とする講習。  古民家リフォームや製材所等での建築実習。
活動結果計画通り
概要5月30日~6月1日、6月14~16日、福岡製材所さんの協力のもと開催。福岡製材所さんが手がけたリフォームの現場を見学し、材木の活用法や施工法について講義を受けた。
10活動⑥山主有志の会との交流会、及び林業経営に有用な助成金等の講習 独立志向をもつ講習受講者に対して、山林現場の確保に向けて、吉野地方に山林を広く所有し山守育成に対して積極的な山主有志の会のメンバーとの交流会を開催し、将来のマッチング可能性の第1歩を踏み出す機会を作る。 合わせて希望者には、自伐型林業経営に有用な助成金・補助金の申請とそれに必要な団体設立等のアドバイスを行う。
活動結果ほぼ計画通り
概要4月11日、自伐型林業経営に有用な助成金・補助金の講習を実施。内容や申請方法、それに必要な団体設立等のアドバイスを行った。 山主有志の会との交流会は希望者がいなかったため開催していない。
11活動⑦進路相談(随時)  活動①~⑥の講習を通して具体的な進路の進め方を決定して行く。
活動結果計画通り
概要事業の全期間を通じて、雑談なども交えて実施。自分で山と機械を確保し自立自走に向けて活動し始める人から、趣味の延長で自伐に関わりたい人まで、各々の目標に合わせて今後の進路を提案。
12活動⑧活動報告会  進路相談までの全講習を終えて、期間中の振返りと今後への抱負や期待を発表し合い共有する機会を設ける。  参加者同士や本事業の各連携団体や担当者等とも今後も引き続き横の繋がりを持って自伐型林業を中心とした複業型の生活を築いて行ける土台とする。
活動結果計画通り
概要10月1日に開催。進路相談までの全講習を終えて、期間中の振返りと今後への抱負や期待を発表し合い共有した。

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

まず、OJTでの講習方式にして講習日程を限定しなかったことにより、こちらの設定した参加ノルマを超えて参加する受講者が現れた。そうした受講者は、格段に技術レベルが向上し、研修期間終了後もそのまま引き続き作業員としてチームに加わり協働するようになった。この事業期間のあいだに、研修生から日当を支払える作業員レベルにまで達したことは想定外のアウトカムであった。また、指導員、補助指導員を担当した団体メンバーは、日々の作業の中で技術者として経験を積むと同時に、指導者としても大きく成長することができた。
ほかには、民泊施設と連動した講習を実施したことにより、講習時間の内外や昼夜を問わず受講生と交流することで、より手厚い支援やサポートができた。また、受講生は東京など遠方からの参加者もいたが、受講生同士が情報交換してネットワークをつくる場にもなった。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

今回は事前面談によって意欲のある参加者を選定したが、そんな中でもOJT講習の参加日数には受講者のあいだで大きな開きがあった。これは、一口に自伐型林業に興味があるといっても、専業や複業での自立自走を目指す人から、アルバイト的であったり趣味的に自伐型林業に関わりたい人まで、その目的や目標にばらつきがあったことを示している。今回の事業は前者をターゲットと想定していたが、希望や意向を掘り下げると実際には後者だったという参加者が多く、彼らの受け皿を用意できなかったことで講習から脱落するかたちとなってしまった。
この経験から今後は、ライトな興味を持つ層を含む幅広い層にアプローチして自伐型林業界の裾野を広げつつ、その中からステップアップして自立自走を目指す人には集中的な成長の機会を提供するといったような、縦横双方向の取り組みが必要だろう。そのためには、興味がある人向けの「体験コース」、一歩を踏み出したい人向けの「エントリーコース」、そして自立自走を目指す人向けの「マスターコース」といった、それぞれのニーズに合った受け皿を整備する必要があると考えている。

外部との連携実績

1活動福岡製材所
実施内容製材講習、建築リフォーム講習を連携して実施
結果・成果・影響等今後も連携して林業の六次産業化の可能性を模索
2活動大和森林管理協会
実施内容薪の活用と薪ストーブ事業の提案講習を連携して実施
結果・成果・影響等今後も連携して林業の六次産業化の可能性を模索

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

2023年7月16日、「“小さな林業”目指して 伊賀の製材所で研修会」、伊賀タウン情報YOU(847号8面から)
https://www.iga-younet.co.jp/2023/07/16/78090/?fbclid=IwAR3Unab8MQPZdED8wiEDP4PuNnD2JjBrIRvN-Fl6OoprYLYDWpVJC--s_S4

広報制作物等あり
内容

研修の応募チラシを800部制作し、ハローワーク奈良、奥大和移住定住交流センター「engawa」、奈良県中和・吉野生活自立サポートセンター、御杖村役場、天川村役場、下北山村役場にて掲載
自伐型林業推進協会HPに掲載 https://zibatsu.jp/info/event/yoshino

報告書等あり
内容

2023年7月の中間報告会
2023年12月の成果報告会

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

内部に窓口を設置

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む)内部監査
内容

団体の監事による監査を実施した

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

シンボルマークの活用状況