事業完了報告
2024/08/27更新
事業概要
| 事業期間 | 開始日 2023/01/02 | 終了日 2024/01/01 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 岩手県・宮城県 | |
| 事業対象者 | 新型コロナ及び原油価格・物価高騰の影響による失業者、収入が減った方、ライフスタイルを見直し自伐型林業へ参入を検討している方 | |
| 事業対象者人数 | 20名 | |
| 事業概要 | 自伐型林業の自治体連携・補助事業のある岩手県(沿岸・県北)・宮城県(気仙沼・南三陸)の2つの会場で、連携団体と協力し事業対象者に自伐型林業の習得に必要な事業を行う。連携団体の持つフィールドにて、集合研修・個別指導・経営相談を実施する。経営相談では事業対象者が自伐型林業の担い手として自立できるように活動フィールドの紹介等、一人ひとりきめ細かいサポートを行う。原油高で燃料費の高騰が見込まれるので、薪の生産・販売をテーマにした研修も開催する。自立した担い手を生み出すことで、コロナ禍・物価高騰により影響を受ける地方で働く場が出来るだけではなく、先の見えない未来の課題を解決できる人材を地域に増やす。 | |
事業の総括およびその価値
20名の募集に対して43名の応募があったことから、コロナ禍・物価高騰などの社会変動が起こる中で、自然と共生する自伐型林業への関心が高いことが伺われた。応募者の志望動機を見ると、コロナウイルスによる失業、収入減、転職希望者など直接・間接的影響がある方が多かった。最終回の報告会での感想を聞くと、伐木・道づくりの技術論以上に、「自分は自然とどう関わっていくか」、「人としてどうあるべきか」、「50年生きてきて自分の進む方向が分かった」、「周りの受講生の志が高く、自分は場違いと感じていたが、刺激を受けて自分が変わった」という声が多く、多様な講師を通じて自伐型林業という林業経営理念、手法を学ぶことで、地域の自然を守り・自ら課題を解決していける担い手が育っていく実感を得た。研修の日数は25日と技術の習得にはまだまだ時間がかかるため、今後も継続したフォローアップを続けていきたい。
課題設定、事業設計に関す る振返り
自伐型林業の担い手として自立するためには、経験・時間を要することから、「受講生が各地の自伐型林業グループで手伝いが出来、収入が得られるようになっている」という低めの目標を設定した。予想通り、未経験・初心者がほとんどであったことから、目標設定は妥当であったと考える。約8か月間、土日を中心に実施したことで受講生が参加しやすく、また宿泊補助を出すことで受講生の負担を少なくすることを心掛けた。前半は集合研修、後半は地域に合った研修、個別指導を組み合わせることで、受講生の希望に沿う内容になった。東北で培ったネットワークを活用し、地域の自伐型林業者を講師依頼することで、受講生とのつながりを作ることも出来た。
今回の事業実施で達成される状態
短期アウトカム
| 1 | 受講生が各地の自伐型林業グループで手伝いが出来、収入が得られるようになっている。また地域おこし協力隊として担い手となったり、既に林業技術を持っている方は、独立して収入が得られるようになったりしている。 | |
|---|---|---|
| 指標 | ①受講生の既存自伐型林業チームへのマッチング数、地域おこし協力隊着任数、独立した自伐型林業者数 ②独立の場合は、山林・機材・補助が得られている数 | |
| 目標値・目標状態 | ①受講者の70%以上が次のステップに進むことが出来ている。 ②独立の場合の山林・機材・補助がそれぞれ70%以上確保できている | |
| アウトカム:結果 | ①25人のうち、18名(72%)が次のステップに進む道筋が見えている。 ②独立を目指す方は4名で、3名(75%)が山林・機材・補助の確保が出来ている。 | |
| アウトカム:考察 | 受講生の中で林業経験者は1名のみで、ほぼ全員が初心者であった。14名は既存の地域の自伐型林業グループに関わることで収入を得ながら、技術経験を積む予定。7名の方は今すぐに参入が難しく、将来的に関わる希望がある。4名の方は、所有林・委託を受けた山林で補助を申請し令和6年度より事業実施予定。1名の方は今のところ機械の確保が出来ていない状況。 受講生に林業経験者が少なかったため、独立を目指す方が少なかった。ほとんどの方は地域の自伐型林業グループで関わっていく予定。 | |
アウトプット
| 1 | 岩手・宮城の2か所の地域で研修が実施できている | |
|---|---|---|
| 指標 | 研修の実施回数 | |
| 目標値・目標状態 | 25日×2か所(岩手・宮城) | |
| アウトプット:結果 | それぞれ25日間の研修を行った。 | |
| アウトプット:考察 | ほぼ予定通りの研修を実施できた。後半は受講生の希望に沿ったフォローアップ、経営相談、インターンシップを実施した。最終日は受講生による報告会を実施した。 | |
| 2 | 岩手・宮城の2か所の地域で経営相談が実施できている | |
| 指標 | 経営相談の実施回数 | |
| 目標値・目標状態 | 20人×2回 | |
| アウトプット:結果 | 24人全員が最低1回実施し、希望者は追加で行った。 | |
| アウトプット:考察 | 受講生により、今すぐ自伐型林業を展開したい方、今すぐにはできない方、別の形で関わりたい方がいる。全員を2回実施するのではなく、優先したほうがいい層を複数回実施し、所有林の山林調査、講師の派遣、自治体営業の同行などを実施しそれぞれの課題にアプローチした。 | |
| 3 | 受講者の全てが特別教育を修了できている | |
| 指標 | 対象者の知識・技術・意識レベル | |
| 目標値・目標状態 | 受講生のすべてが特別教育を修了し、必要な技術と知識を身に着けている | |
| アウトプット:結果 | 全ての受講者が特別教育を修了し、最低限の技術を身に着けた。 | |
| アウトプット:考察 | 既に特別教育を受講していた方を除き、すべての受講生が特別教育を修了した。また、自伐型林業に必要な安全への知識・意識を身に着け、伐木・集材・選木・道づくり・販売の一連の知識と技術を最低限身に着けた。習熟にはまだまだ時間と回数がかかるため、今後もフォローアップをしていきたい。 | |
| 4 | 独立を目指す受講者の、山林・機材・補助の確保の見込みが立っている | |
| 指標 | 山林・機材・補助の確保の見込数 | |
| 目標値・目標状態 | 80%以上が山林・機材・補助確保の見込みがある | |
| アウトプット:結果 | 独立を目指す方は4名で、3名(75%)が山林・機材・補助の確保が出来ている。 | |
| アウトプット:考察 | 受講生に林業経験者が少なかったため、独立を目指す方が少なかった。ほとんどの方は地域の自伐型林業グループで関わっていく予定。 | |
活動
| 1 | 1. 山林調査、準備 | |
|---|---|---|
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 研修フィールドの事前整備として、境界確認、刈払い作業、作業道整備、危険木処理などを岩手・宮城それぞれ行った。 | |
| 2 | 2. カリキュラムの作成、安全な指導を行うための指導者用の研修 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 岩手・宮城の関係者が集まって、1泊2日の合宿を開催し、これまでの人材育成の経験を活かした理念・技術を学べるカリキュラムを作成した。また指導者向け技術研修として徳島県より橋本忠久氏を招き、2日間の集合研修を実施した。 | |
| 3 | 3. 広報、フォーラム、選考 | |
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 広報は、チラシを作成し岩手・宮城の関係各所に送付した。また、HP掲載・有料のSNS広告を活用した。予想以上に申し込みが多く20名定員に43名の応募があったため、オンラインでのフォーラムは開催しなかった。選考については、申込フォームの記載内容を検討し、岩手13名・宮日12名を選考した。 | |
| 4 | 4. 研修:オリエンテーション、チェーンソー、刈払い機、バックフォー特別教育・実践研修・個別指導の実施(12日) | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 岩手・宮城でそれぞれ12日間の集合研修を実施した。 | |
| 5 | 5. 地域の特性に応じた研修:販売研修、薪の生産・販売、制度・補助についての勉強会、広葉樹施業、GIS(6日) | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 販売の研修として、自伐型林業と連携する小口買取をしている岩手・宮城のそれぞれの事業者を見学した。岩手・宮城のそれぞれの補助・制度を勉強する会を実施した。広葉樹施業の研修を2日間それぞれ実施した。 | |
| 6 | 6. 経営相談の実施:個別面談・保有山林調査・既存自伐型林業へのマッチング・地域おこし協力隊募集自治体への紹介 (3日) | |
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 全ての受講生最低1回は経営相談を実施した。所有山林の調査、作業道講師の派遣を行った。既存の地域の自伐型林業グループへの紹介、各地の自治体事業への案内を行った。受講生はほぼ地元で自伐型林業の実践を希望している為、地域おこし協力隊の紹介は行わなかった。 | |
| 7 | 7. 各地の自伐型林業グループでのインターンシップの実施(3日) | |
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 希望者を対象に、自伐型林業グループでのインターンシップを岩手・宮城でそれぞれ3日程度行った。 | |
| 8 | 8. 対象者のフォローアップ:山林確保・機材・補助の確保についてのサポート、山林所有者・自治体への啓発 | |
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 希望者を対象に、山林調査・機材・補助についての説明を行い、補助申請希望者にはサポートを行った。希望者と共に自治体を訪問し、自伐型林業についての紹介を行い、予算化を要望した。 | |
| 9 | 9. 受講生による報告会:岩手・宮城合同(1日) | |
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 受講生が予定よりも多い為、岩手・宮城それぞれで報告会を行った。 | |
想定外のアウトカム、活動、波及効果など
本事業を通じて、広報や口コミが影響し、東北に自伐型林業を広く知ってもらうことが出来た。自治体、山林所有者、林業事業体から活動について応援してもらえることが出来た。
山形、福島から受講生を受け入れたことで、これまでに東北で自伐型林業が広がっていなかったエリアで担い手を生み出し、地域で広がる可能性が生まれた。
受講生の中に木材を使用する仕事の方が含まれ、自伐型林業の材を購入し仕事に活かしてくれるようになった。
事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動
| 課題を取り巻く変化 | 受講生はとてもやる気があり、今後も自伐型林業へ続けていくモチベーションは高い。事業期間中に機材・山林を購入した受講生もいる。研修の日数は25日と技術の習得にはまだまだ時間がかかるため、今後も継続したフォローアップを続けていきたい。 |
|---|
外部との連携実績
| 1 | 活動 | 合同会社波伝の森山学校 |
|---|---|---|
| 実施内容 | 宮城における研修の企画運営 | |
| 結果・成果・影響等 | 計画通り実施した。 | |
| 2 | 活動 | 一般社団法人九戸山族-夏井蔵 |
| 実施内容 | 本事業の企画、広葉樹施業の講師、インターンシップ先 | |
| 結果・成果・影響等 | 計画通り実施した。 | |
| 3 | 活動 | NPO法人リアスの森応援隊 |
| 実施内容 | 宮城における販売 研修の受け入れ | |
| 結果・成果・影響等 | 計画通り実施した。 |
広報実績
| メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等) | あり | |
|---|---|---|
| 内容 | 23年6月19日岩手日報 | |
| 広報制作物等 | あり | |
| 内容 | 募集チラシ 岩手版・宮城版 | |
| 報告書等 | なし | |
ガバナンス・コンプライアンス実績
規程類の整備状況
| 事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか | 完了 | |
|---|---|---|
| 整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか | 全て公開 | |
| 変更があった規程類に関して報告しましたか | 変更はなかった | |
ガバナンス・コンプライアンス体制
| 社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますか | はい | |
|---|---|---|
| 内部通報制度は整備されていますか | はい | |
| 内容 | -規定を整備し、HPで公開している | |
| 利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますか | はい | |
| コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたか | はい | |
| ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたか | はい | |
| 報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む) | 内部監査 | |
| 内容 | 監事による実施 | |
| 本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますか | いいえ | |
シンボルマークの活用状況
購入したバックフォーにロゴシール |

