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事業完了報告

2024/08/27更新

事業概要

事業期間開始日 2023/04/14終了日 2024/02/29
対象地域広島県
事業対象者

児童養護施設等を退所して(おおむね10年以内)、県内に居住又は通勤・通学している方を主な対象としているが、一時的に施設等に入所していた方なども対象として支援する。また退所前における児童に対しても、退所後の繋がりを意識して接点を持つ。

事業対象者人数

約400名

事業概要

ケアリーバーのメンタル不調や、就労の困難さ、支援の受けづらさなどがコロナ前にも増して深刻な課題になっている。
したがって,今年度も継続して「会いに行く支援」「困る前からの支援」を今より多くの若者へ届ける「つながるアウトリーチ」を実施する。
未だ繋がりのないケアリーバーに対しての繋がりを作るため、児童養護施設と連携してケアリーバーに向けて食料支援の案内をする。そこからSNSで繋がり、LINE相談や訪問支援(食料支援)の実施をすることで、継続的な支援が実施できる体制作りを行う。


加えて今年度は、『「食」で支えるつながり』に重点を置き、遠方における関わりを担うサポーターや居場所での関わりを担うボランティアが、「食」を通してケアリーバーを支える活動に継続的に携わることできる仕組みを作ることで、広島県全域におけるケアリーバーが安定的に生活が送れるようサポートが出来る体制を目指す。
サポーターには遠方におけるケアリーバーへの訪問支援の実施、ボランティアにはカモミールの「居場所」にお弁当作り等に携わっていただく。またサポーターやボランティアが利用者との接点を持ちやすくするため、利用者との交流会を開催する。また緩やかに意見交換が行えるサポーター・ボランティアサロンを定期的に開催する。併せて、地域でケアリーバーを支えるための寄付の呼びかけを強化し、持続的に食料支援やサポーター・ボランティア活動を行うことが出来る状態を目指す。


また退所前の児童に対しても、コロナ禍において職場体験や地域社会との繋がりの機会が十分持てない状態であるため、地元企業やサポーターの方が退所前より関わりを持てる機会を作る。地域には頼れる大人がいるということを知ってもらい、退所後に地域でサポート出来る体制の土台作りを行っていくことで、広島県のどこのエリアに住んでいても支援を受けることができる状態を目指す。

事業の総括およびその価値

今年度は食を通じた繋がり作りをテーマに、利用者との交流会の開催やサポーター・ボランティア活動を通じて地域でケアリーバーを支える活動を行った。
繋がったケアリーバーについては目標を達成しなかったものの、公式LINEの登録人数は昨年の179人から225人と増加、新しい繋がりを作ることが出来た。
またサポーター・ボランティア活動に関しては定期的なお弁当作りや交流会を通じて、地域の多くの方がケアリーバーへの支援活動に関わりを持ってもらう基盤作りを行うことが出来た。また少しずつではあるがサポーターの訪問活動の実施も行える体制が出来つつある。退所前オンラインセミナーでは様々な働き方をする地域の方々にご協力いただくことで、昨年より多くの児童に参加してもらうことが出来た。
地域でケアリーバーを支えていく基盤作り、地域の様々な大人との接点を作るという目標は達成できた。

課題設定、事業設計に関する振返り

食料支援や関係機関との連携により、ケアリーバーとの繋がりを作り継続させていく取り組みについては、前年度から引き続き一定の成果を上げることが出来た。それにより困窮状態で繋がってくる若者も増加したことで、今後児童相談所や地域の関係機関・民間談等との連携、社会資源の活用を更に進めていく必要性が増したと言える。また広島県全域を対象としたケアリーバーへ支援について、サポーター活動を進めていく設計で進めていたが、担い手の育成また関係性構築に時間がかかることもあり、未だ不十分な状態であると認識している。ケアリーバーと地域社会との緩やかな繋がりを持てる状態を作ること、各地域においてケアリーバー等のが安心して話せる居場所などがある状態を作っていくことを目指すためには、他の若者支援団体や居場所等との連携・協働体制を作っていく必要性があると考えている。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

11.若者が深刻な困窮に陥る前に当団体や社会資源につながることができる
指標当団体・支援機関の支援実績 ケアリーバーの実態調査
目標値・目標状態関係機関との連携が出来、若者と関わりが継続的に持てる状態。
アウトカム:結果関係機関の連携回数 688回。ケアリーバーのアンケート調査(17名が回答:頼れる相談先としてカモミール(32%)、里親・児童養護施設職員(18%)、友人(18%)、職場の人(18%)であった。)
アウトカム:考察児童養護施設や各関係機関に対して積極的に広報を行った結果、多くのケースで連携をすることが出来た。 転職につながったケース、無職で関わりを持ったケース、住居喪失ケースの3パターンが大きくあった。どのケースにも共通するのが食料支援を通じた関わりがベースに在り、加えてLINEという連絡ツールから繋がり、食とLINEのセットで継続的な関わりができたと考える。そこから必要に応じて関係機関と連携でき、必要な社会資源に繋げていくことができたと考えらえる。
22.若者がサポーターやボランティアなど地域の大人に支えられる
指標サポーターやボランティアへのアンケート、ケアリーバーの実態調査
目標値・目標状態サポーターやボランティアが安定的に活動出来る状態。
アウトカム:結果サポーター・ボランティアアンケート回答数8名、活動満足度72%、活動継続希望100%
アウトカム:考察様々な形で若者と地域の大人との繋がりを作る機会を作った。交流会では対象者と地域の方と緩やかにつながる場として機能することが出来た。食料支援では遠方でなかなか直接会えない方々にサポーターの方が直接会って顔の見える関係性でつながれた。居場所ではスタッフ以外の大人と継続的に出会い、多角的な視点で関われる機会を作ることが出来た。 課題としては、若者と直接に関わることに対してのハードルの高さがあり、継続的な関係性作りまでには至っていないことである。地域の方が関わりやすいように、活動の整理を行った上で緩やかに繋がる場を引き続き作っていきたい。

アウトプット

11-① より多くのケアリーバーに対してアウトリーチを継続的に実施する
指標食料支援実施人数(個人また施設経由) 食料支援実施回数(個人また施設経由)
目標値・目標状態計200名 計550回
アウトプット:結果174名(87%)606回(110%)
アウトプット:考察食料支援実施人数は174人、食料支援実施回数606回と実施人数についてはやや目標を下回ったものの。食料支援通じた公式LINEの登録人数は昨年度と比較し40名以上ほど増えているため、対象者との繋がりは大幅増加していると言える。
21-② 児童養護施設等や他の支援機関に継続的に広報を実施する。
指標広報先団体数 広報延回数
目標値・目標状態120回 30団体
アウトプット:結果150回(125%) 35団体(117%)
アウトプット:考察広報先団体数35団体、広報延べ回数150回と目標を達成できた。 昨年度と比較しても広範に広報を行うことが出来、より事業についての周知を行うことが出来た。ただまだ広報をして間もない関係機関もあることから、今後も継続的な広報が必要であると感じている。
31-③ 地元企業やサポーターと連携した退所前支援を実施する。
指標退所前支援対象施設数 退所前支援参加児童人数 退所前支援連携企業数
目標値・目標状態6施設 60名
アウトプット:結果4施設(67%)46名(77%)
アウトプット:考察4施設、46名の参加で目標をやや下回ったが、昨年度の実施した退所前セミナーより参加施設が2施設増えたことにより多くの児童と接点を持つことが出来た。また7社の企業で働かれている方にご協力いただいて、職業選択や日頃の生活などのインタビューを行い動画にすることで、より児童に伝わりやすく自立へのイメージを持つきっかけづくりとなったという声もいただいた。ただ今回のセミナーについては地域の大人の生き方から学ぶという新しい取り組みであったため、施設等への周知が十分にいきわたらなかった。今後については施設向けの広報・セミナーの内容・実績と参加した声を届けることが必要であると考える。
42-① 遠方における支援を行うサポーター活動を継続的に実施する。
指標サポーター活動実人数 サポーター活動延回数 サポーター養成講座開催回数
目標値・目標状態6名 40回
アウトプット:結果9名(150%) 20回(50%)サポーター養成講座1回開催
アウトプット:考察サポーター活動実人数9名、サポーター活動延回数20回で、想定より多くの方に参加いただいたが活動回数は伸び悩んだ。養成講座やアンケートでサポーター活動について意見を収集したところ、遠方地における訪問支援については特に日程調整が困難であることや、訪問支援自体のハードルが高いという声が上げられた。ただ一方で交流会等での若者との関わりを持ったサポーターからは、もっと関わり持ちたいという声も多かったため、今後気軽に関われる取り組みを進めていきたい。
52-② ボランティア活動を継続的に実施する
指標ボランティア活動実人数 ボランティア活動延べ回数 ボランティア養成講座開催数
目標値・目標状態6名 60回
アウトプット:結果28名(467%)43回(72%)ボランティア養成講座1回開催
アウトプット:考察ボランティア活動実人数28名、ボランティア活動延べ回数43回。活動回数に関してはやや目標を下回ったものの、お弁当作り・食料支援の準備等で多くの方に活動を参加していただいた。ボランティア同士のグループLINEを作成し、交流を深める動きもあったことから、ボランティア同士の交流の場の提供に関してもニーズがあることが分かった。

活動

11-② 行政、支援機関などへの広報
活動結果ほぼ計画通り
概要計画の通り、各児童養護施設等や児童相談所に対して継続的な広報を行った。また社会福祉協議会や行政担当課にも広報を行った。本事業を通して退所前における繋がり作りのためのセミナーや情報共有に向けてより具体的な活動の案内が今後より力を入れていく必要性があると考えている。
21-② 関係機関との情報共有
活動結果計画通り
概要児童養護施設・児童相談所ともに個別のケースを中心に情報共有をする機会は増加した。
31-① アウトリーチの実施
活動結果計画通り
概要食糧支援を継続することによって関係の構築につながった。
42-②ボランティアスタッフの活用
活動結果計画通り
概要お弁当作りや食料支援の準備のボランティアスタッフの活動について、当初の計画を上回る人数で活動することが出来た。若者との関わりをもっと持ちたいという声も多かったため、今後気軽に関われる取り組みを進めていきたい。
52-①サポーターの活用
活動結果遅延あり
概要東部と西部の交流会の活動に参加いただくことで支援対象者との関わりを持つきっかけづくりを行った。ただ遠方地における訪問支援についてのサポーター活動は、日程調整等が困難であったため、目標達成には至らなかった。若者との関わりをもっと持ちたいという声も多かったため、今後気軽に関われる取り組みを進めていきたい。
61-①緊急対応の実施
活動結果計画通り
概要居住喪失のケースが相次いだが、食料支援とともに地域の居住支援法人や社会福祉協議会と連携して対応した。
72-②寄付やボランティア活動についての広報
活動結果ほぼ計画通り
概要寄附・ボランティア活動についてはまちづくりサポートセンターなどを通じて広報を実施し、多数の協力を募ることが出来た。
82-①、2-②利用者・サポーター・ボランティアの交流会:県東部・県西部に分けて二回開催し、サポーターやボランティアと利用者の関係性構築を行う。
活動結果計画通り
概要県東部については3回、県西部について2回開催することが出来、関係性を築くきっかけづくりを行うことが出来た。
92-②ボランティア養成講座:ボランティア活動の主旨の明確化・自律的に活動ができるような体制作りを目指す。
活動結果計画通り
概要4月にボランティア養成講座を実施。11人の方にご参加いただいた。その大半がお弁当作りのボランティアに参加いただいた。お弁当作りに関してはボランティアの方がメニューを皆さんで考える等、自律的な活動をしていただいた。
102-①サポーター養成講座:サポーター同士の活動における悩みを共有し、支えるための勉強会の開催。
活動結果計画通り
概要2月にサポーター養成講座を実施し、6名の方にご参加いただいた。活動になかなか参加できていない方もいたが、活動についての提案や今後の活動参加の在り方について積極的に意見をいただいた。若者との関わりについてはもっと関わりたいという方が多かった。
112-①、2-②サポーター・ボランティアサロンの開催:サポーター・ボランティア同士の関係づくりをすることで、より継続的な活動とする。アンケートも実施。
活動結果計画通り
概要ボランティア活動後に交流の時間を設けたり、またLINEグループで交流を深めるなど、関係性作りの機会を提供した。
121-③退所前児童向け就労準備セミナー:地元企業団体に協力いただき、退所前児童への職業理解・自己理解を深めるセミナーを実施する。
活動結果計画通り
概要7社の地元企業で働く方にインタビューさせていただき、これまでの職業選択や生き方について語っていただく動画を撮影した。その動画を基に退所前児童向けのオンラインセミナーを計5回実施した。地域の大人の生き方に触れ、回をおうごとに楽しく積極的に参加してくれる児童が増えた。
131-②施設経由の食料支援:広島県全域の児童養護施設等に、退所者へ食料をお届けいただくように依頼する。
活動結果計画通り
概要計画通り実施した。
141-①ケアリーバーへのアンケート調査
活動結果ほぼ計画通り
概要公式LINEにてアンケートを実施したが、回答率が10%未満と低く、原因としては①そもそもアンケートの内容が理解できていなかったこと②アンケートを応えるモチベーションがないことなどが考えられる。相談できる人がいるかという問いについては、カモミールという回答が多かったが、他相談できる関係性については乏しく、地域で相談出来る先や社会体験できる場が必要である考えられる。

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

想定外としては、困難な家庭にいる高校生年代からの相談が相次いだことが上げられる。福山市近郊のスクールソーシャルワーカーから「家でまともにご飯が食べられていない状態」「卒業後の進路が未定」「引きこもり状態でなかなか会うことが出来ない」など様々なケースでご相談があった。食料支援をしながら関係性作りを行う他、オンラインでのコミュニケーションを図るなど学校とも連携しながら支援を進めている。また中高生年代からのLINE相談も少し増えてきており、更に若年層の支援ニーズが高まっていることが分かってきた。こういったことからスクールソーシャルワーカーとの連携を更に進めていきながら、学籍がある期間における関わりを私たちとしてどのように持つべきかの検討を進めていく予定である。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

広く事業が周知されることにより深刻な困窮状態でつながってくる若者を増加した。特に居住喪失のケースの増加しており、一時的な住まいの確保が大きな課題となった。また強く特性があるものの障がい者手帳を所持していない、または障がい受容がなされていない所謂グレーゾーンの支援対象者が増加したことで、より支援の困難さが増した。児童相談所や児童養護施設等の他、社会福祉協議会や地域の居住支援法人・シェルター、また障害者就業・生活支援センター、基幹相談支援センター、相談支援事業所等々の連携がより必要となり、連携事例が増加している。今後の活動としては、一時的な住まいの確保を安定させ次の支援に繋げること、また地域の関係機関との連携をさらに強化するために、措置解除前の連携をより深めていくための連絡会や協議会を検討している。また当法人で来年度より社会的養護自立支援拠点事業の受託が決定したことにより、より広範な支援と連携を実現していく体制を整えていくことが更に求められている。

外部との連携実績

1活動児童相談所、児童養護施設等との情報共有
実施内容退所時において児童の情報共有、ケース会議。定期的な勉強会の開催
結果・成果・影響等定期的な勉強会を開催を継続。退所前における情報共有が重要性が徐々にではあるが広がりつつある。
2活動福山市社会福祉協議会 生活困窮者自立支援ネットワークの連携
実施内容生活困窮者自立支援ネットワーク会議の活動協力、研修参加
結果・成果・影響等行政や民間団体へケアリーバー支援についての周知を行った。また多機関連携についての研修にも参加し、家族支援が必要なケースや就労に向けた居場所作りなど今後の活動に向けた関係性作りが行うことが出来た。
3活動スクールソーシャルワーカーとの連携
実施内容本事業について支援対象者への広報、訪問同行等
結果・成果・影響等家庭に困難を有する高校生についてスクールソーシャルワーカーより情報共有いただき、一緒に訪問支援を実施したり学校との連携を図ることが出来た。
4活動里親支援センターとの連携
実施内容里子のアフターケアの情報共有、ケース会議。
結果・成果・影響等里親家庭のアフターケアについて課題が多いことからケースを通じて積極的に連携を行った。それまで18歳以降の里子のアフターケアについてなかなか児童相談所を入れる形でのケース会議の開催が出来ていなかったが、里親支援センターの働きかけによって実現している。
5活動行政・女性支援団体(イコール福山・シェルター)との連携
実施内容DV被害女性についての支援について関係者会議、シェルターによる支援
結果・成果・影響等DV被害、居住喪失のケースについて情報共有を行い、シェルターの利用に繋げることが出来た。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

FM福山に出演し本事業について紹介させていただいた。

広報制作物等あり
内容

食料支援のチラシの作成、施設向けの広報チラシの作成

報告書等なし

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか整備中
内容

理事の構成について「他の同一の団体の理事である者その他これに準ずる相互に密接な関係にある理事の合計数が、理事の総数の3分の1を超えないこと」という内容を含んでいることについて該当するものないが、次年度の総会にて定款変更を実施する予定。

整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか一部公開
内容

理事会、社員総会、評議員会の議事録については開示請求があれば公開する。その他についてはWebサイト上で公開している。

変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

内部通報規程に準ずる形で整備をしている。

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む)内部監査
内容

実施予定である総会前に監事が監査を行う。

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

シンボルマークの活用状況

Webサイトでの本事業の紹介についてのページにて使用。また支援対象に向けた食料支援のチラシに使用した。