事業完了報告
2024/08/27更新
事業概要
| 事業期間 | 開始日 2023/04/20 | 終了日 2024/02/29 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 大阪市西成区とその周辺地域 | |
| 事業対象者 | こどもの居場所である「こどもの里」に入居していた、あるいは相談にきた要支援のこども、若者、大人。児童養護施設などの社会福祉施設出身者やDVなど困難な家庭で育った若者やこども、大人、親。 | |
| 事業対象者人数 | 約60名 | |
| 事業概要 | 「こどもの居場所」であるこどもの里で関わる要支援、要養育、要保護家庭のこどもや親、若者または児童養護施設等出身の当事者への相談支援、伴走支援、訪問支援をしていく。コロナや物価高騰の影響による家庭や若者の孤立化を防ぐ。当事者を中心とした家族応援会議を行う。必要な場合には食糧支援や日用品支援、コロナ・物価高騰対策物資の支援をする。また、コロナや物価高騰の影響により居場所を失った若者のための緊急一時宿泊所を準備する。機能不全家庭のこども、若者を保護し最低限の生活の場を提供し、適切な支援につなげる。支援活動の充実させるためにスタッフ研修を行い、ケース会議を重ねる。当事者と関わることで虐待の連鎖を防ぎ、誰でも生きやすい地域コミュニティを創造する。当事者のニーズに沿った必要な支援を行う。物価高騰する中でなかなか余暇活動ができない若者たちがこどもの里に集まり、親しみ、こどもの里スタッフとの関係性強化と仲間の絆を深め互いの境遇や想いに共感し、ピアサポートする関係性を築くための活動を行う。 | |
事業の総括およびその価値
2023年度のアフターケア活動は2021、2022年度と続いての活動を通してアフターケア活動をこどもの里スタッフを中心に根付かせることができた。特に最終年度はよりこどもの里が「気軽に相談できる環境」になり、ケアリーバーや要支援家庭の状況とニーズを把握し、適切な支援につながった。その活動が数値と記録に残ることで”見える化”され、スタッフ自身がアフターケア活動の成果を実感することができた。また、各自スタッフの支援活動を他のスタッフが把握し、共有することで、当事者が何に困っているのか、必要なことは何か、スタッフがどう行動すればよいかを考えて支援活動をすることができた。また、当事者に伴走することでいっしょに問題を考えることができた(支援者が解決策を考えるのではなく)。スタッフのメンタルヘルスでは専門の方に日頃の支援活動のスーパーバイズしてもらうことでより質の高い支援活動につなげることができた。
課題設定、事業設計に関する振返り
相談・訪問件数については事業開始が遅れたため少ないが当初の計画通り、当事者のニーズに答えることができた。昨年度より伴走件数が倍以上増えた。これは当事者の課題にきづいて対応する活動が多かったことを意味している。いっしょに当事者の困りごとを共有し、解決の方向へ向かうことができた。できるだけ当事者自らが考えて行動する方向づけを意識して支援できたケースもあった。また、食料支援では食の保障をすると同時に関わりが増えた。「本気で夕食会」では若者たちが集まり、互いの思っていることや家族や友人との人間関係、自立などについて語り合うことができ、ピアサポートにつながった。家族応援会議は当事者のニーズにより開催するこ とができたが当事者中心にするための工夫の必要があった。各自スタッフがこどもの居場所や生活の場の運営をしながら、このアフターケア活動をするためには法人としてもっと働き方を考える課題もあった。
今回の事業実施で達成される状態
短期アウトカム
| 1 | ①当事者がこどもの里に関わる | |
|---|---|---|
| アウトカム:結果 | 関わることができた | |
| アウトカム:考察 | スタッフからのアプローチが増えたことで、当事者側からの相談や連絡、来所が増えた。そうなることで当事者の状況把握につながり、関係性の維持と当事者のよりよい生活へとつながった。 | |
| 2 | ②当事者が相談することができる | |
| アウトカム:結果 | できた | |
| アウトカム:考察 | 当事者側からの困りごとを話してくれるようになった。いっしょに学校や就職先の書類作成などさまざまなニーズにこたえることができた。また、当事者側から状況報告をしてくれたり、家族会議をすることにつながった。 | |
| 3 | ③こどもの里スタッフが課題に気付き、支援活動をする | |
| アウトカム:結果 | できた | |
| アウトカム:考察 | 訪問支援をすることで当事者の隠れたニーズに気づき家族会議につながった。また送迎支援をすることで家庭の保護者の就労とこどものケアの両立を支えることができた。その時その時に必要な支援活動につなげれた。 | |
| 4 | ④当事者が、最低限の衣食住がある生活ができる | |
| アウトカム:結果 | できた | |
| アウトカム:考察 | 家庭訪問することで定期的に要支援家庭を支えることができた。また、体調不良のケアリーバーに対して食料や日用品の支援を行った。また、機能不全家庭の若者たちに対して住環境の保障をすることができた。 | |
アウトプット
| 1 | ①②③さまざまな地域で困難を抱えている当事者がこどもの里に相談することができる | |
|---|---|---|
| 指標 | 相談支援件数(対象とする実人数は60名程度) | |
| 目標値・目標状態 | 1800件/さまざまな地域で困難を抱えている当事者がこどもの里に相談することができる | |
| アウトプット:結果 | 結果1228件(68%) 月平均112件 目標件数1800件 | |
| アウトプット:考察 | 地域で暮らすケアリーバーや要支援家庭の困りごとに対してこどもの里スタッフがサポートすることができた。地道な関わりを続けることができた。目標件数が少ないのは、事業開始が20日遅れたこと、事業計画で12ヶ月計算をしたことが原因と思われる。 | |
| 2 | ①②困難を抱えた当事者がこどもの里に相談をし、適切な支援を受けることができる。 | |
| 指標 | 伴走支援件数(対象とする実人数は30名程度) | |
| 目標値・目標状態 | 200件/当事者がこどもの里に相談して、適切な支援を受けることができる | |
| アウトプット:結果 | 結果713件(356%) 月平均65件 目標件数200件 | |
| アウトプット:考察 | 当事者に対して適切な支援をすることができた。食料支援、日用品支援、緊急一時宿泊支援を実施した。こどもの里を中心に当事者に対して、食の保障ができた。また、行政や医療の手続きなどを伴走することで適切な社会的資源につなげることができた。 | |
| 3 | ②③こどもの里を中心とした社会的養護が必要な当事者に対してアウトリーチ活動をしている。また、当事者のニーズに沿った支援活動を行う。必要な場合は家族応援会議を行う。 | |
| 指標 | 訪問支援件数(対象とする実人数は30名程度) 家族応援会議 | |
| 目標値・目標状態 | 300件/当事者がこどもの里に相談して、適切な支援を受けることができる | |
| アウトプット:結果 | 結果244件(81%) 月平均22件 目標件数300件 | |
| アウトプット:考察 | 訪問支援をすることで当事者のニーズにつながった。そのニーズに対して適切な支援につなげることができた。食料や日用品の支援など現物の支援だけでなく、家族応援会議を開くことにつながるケースもあった。 | |
| 4 | ④コロナによる孤立や物価高騰による生活困窮を抱えた当事者に必要な食料支援や日用品支援をすることができる。 | |
| 指標 | 食料支援件数(対象とする実人数は40名程度) 日用品支援件数(対象とする実人数は10名程度) | |
| 目標値・目標状態 | 300件/当事者に最低限の生活を保障することができる | |
| アウトプット:結果 | 結果716件(238%) 月平均65件 目標件数300件 | |
| アウトプット:考察 | 当事者と関わる中で適宜食料・日用品の支援を実施した。それぞれの当事者に対して、一律に支援するだけでなく困窮度に合わせて(家族構成、就労状況など)支援した。 | |
| 5 | ④コロナによる孤立や物価高騰による生活困窮を抱えた当事者(特に家庭に恵まれない社会的養護が必要な若者)が生活の場を追われることなく、安心して休める場所がある。当事者が安心して地域社会で生きていける。 | |
| 指標 | シェルター利用宿泊数(対象とする実人数は5~10名程度) | |
| 目標値・目標状態 | 困窮者が地域で安心して暮らせる。 | |
| アウトプット:結果 | 115泊(3名利用) | |
| アウトプット:考察 | 機能不全の家庭で育った若者に対して、緊急一時宿泊支援を実施できた。特に制度の狭間にある18、19才の若者に対して最低限の住環境の保障をすることができた。保障することで次のステップを落ち着いて考える時間的余裕をもつことができた。 | |
| 6 | ①こどもの里に関わる若者たちが集まり、互いの境遇や想いに共感し、ピアサポートする関係性を築くことができる。 | |
| 指標 | 本気で夕食会開催回数 | |
| 目標値・目標状態 | 夕食会10回/中高生キャンプ1回/OBOG会1回 | |
| アウトプット:結果 | 夕食会12回-120%(目標10回)/中高生キャンプ1回/OBOG会1回 | |
| アウトプット:考察 | 「本気で食べて語ろう会」を実施することでケアリーバーやしんどい家庭の若者たちの悩みをオープンに話し、分かち合うことができた。ピアサポートをする関係性と場づくりができた。普段、こどもの里の関わりが薄い若者ともつながりができた。 | |
| 7 | ③こどもの里スタッフが自分のセルフケアを気遣いつつ、生きることに困難を抱えた当事者たちと末長い関係性を築くことができる。 | |
| 指標 | 研修回数 | |
| 目標値・目標状態 | スキル等研修14回/セルフケア研修4回 | |
| アウトプット:結果 | スタッフ研修22回(目標18回)122% | |
| アウトプット:考察 | 専門の方とスタッフが個別面談をすることでケース対応や支援活動を振り返り、より質の高い活動につなげることができた。また、同時にスタッフ自身の精神的なストレスが溜まらないようメンタルを維持する方法を学ぶことができた。 | |
活動
| 1 | ③-2 スタッフが研修を行い、当事者との質の高い活動につなげ、スタッフのセルフケアも行う | |
|---|---|---|
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | ケアリーバーや要支援家庭に対して訪問支援を行うことができた。 | |
| 2 | ③-3 地域で課題のある当事者に対して、地域関係機関との連携し、情報共有を計り必要な場合は協議し支援につなげる | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 専門の方とスタッフが個別面談をすることでケース対応や支援活動を振り返り、より質の高い活動につなげることができた。また、同時にスタッフ自身の精神的なストレスが溜まらないようメンタルを維持する方法を学ぶことができた。 | |
| 3 | ③-4 支援活動に熱意のあるスタッフの人材を募集する | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 当事者にかかわる地域の支援機関(こども相談センターや区の子育て支援室、障がいサービスの担当者、弁護士など)と適宜連携し、協議し支援につながることができた。 | |
| 4 | ①-1 電話やSNSで連絡をとったり、対面で話をする | |
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 自立援助ホームスタッフを1名採用することができた。 | |
| 5 | ①-2 「本気で夕食会」を実施する | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | たくさん連絡をとり、たくさん面談した。 | |
| 6 | ①-3 中高生キャンプ、OBOG会を実施する | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 男子は毎月1回実施した。女子も計 | |
| 7 | ②-1 当事者がこどもの里に相談し、ニーズに沿って社会資源につなげる | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 中高生キャンプ1回、OBOG会1回実施した。 | |
| 8 | ②-2 支援が必要な当事者に対して同行支援をする | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 当事者がこどもの里に相談し、ニーズに沿って社会資源につなげることができた。 | |
| 9 | ②-3 当事者の声を中心とした家族応援会議を実施する | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 当事者のニーズにそって同行支援することができた。 | |
| 10 | ④-1 食糧支援、生活物資の支援を行う | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 当事者のニーズにそって家族応援会議を実施することができた。 | |
| 11 | ④-2 病院への同行、役所への同行補佐など伴走支援をする | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 当事者に対して適宜食料・日用品支援を行った。 | |
| 12 | ④-3 住む場所がない当事者に対して生活場所を提供する-緊急一時宿泊数 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 当事者のニーズにそって伴走支援することができた。 | |
| 13 | ||
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 住む場所のない若者に対して住居保障することができた。 | |
想定外のアウトカム、活動、波及効果など
計画通りの活動をした。今年 度の活動では、支援するスタッフの活動のアンケートをとった。その中で各自スタッフがアフターケア活動が社会的養護のとして必要な活動であり、ボランティアではなく、社会における「仕事」だという認識をもってくれていることは大きな成果だった。スタッフ自身が今回の助成でアフターケア活動の充実を感じながら活動してくれたことはとてもいい活動といえる。こどもの里は「こどもの権利」を守る場所であり、こどもや若者たちがもつ「権利」-食べる、住む、守られる、育つなど-を地域の大人が保障していく拠点になっているのではと考えている。それを今後も発信する必要がある。
事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動
| 課題を取り巻く変化 | 課題は以前として変わらずある。親に頼れない、もしくは頼られてしまっている若者や精神的な問題を抱えているため就労が安定しない若者、こどもの世話が十分にできないシングルマザーやシングルファーザーの家庭、トラウマを抱える親のケアをするこどもなどさまざまなケースがあり、そこに課題は常にある。ただ、この活動をすることで、当事者たちがこどもの里が以前よりも「頼っていい場所だ」と認識してくるようになった。ある自立援助ホームに入居する若者が「おれも自立したらホームに頼りにこよ」という発言があった。この助成期間が終わると資金的な援助はないので、次の活動は資金的な制約があるが必要不可欠な活動を実施していきたい。若者のシェルター保 障と要支援家庭(乳幼児がいるシングルマザー家庭とか)に対する送迎支援については2024年3月から翌2月まで別の助成金を受けて活動する。 |
|---|
外部との連携実績
| 1 | 活動 | 子どもセンターぬっく |
|---|---|---|
| 実施内容 | シェルターが必要な若者の支援活動 | |
| 結果・成果・影響等 | 支援の必要な若者がシェルターを利用した | |
| 2 | 活動 | 生協、フードバンク関西など |
| 実施内容 | 廃棄食品を提供していただき、当事者に配布する | |
| 結果・成果・影響等 | 当事者へ食の保障ができた | |
| 3 | 活動 | こども相談センター |
| 実施内容 | 家族応援会議へのケースワーカーの参加 | |
| 結果・成果・影響等 | 会議に参加してもらい、家族への支援をした | |
| 4 | 活動 | 西成区の子育て支援室、地域の学校・保育園 |
| 実施内容 | ケース検討会議への参加と情報共有 | |
| 結果・成果・影響等 | ケースに対してのより質の高いアプローチができた | |
| 5 | 活動 | 他のケアリーバー支援団体 |
| 実施内容 | 近くに住む地方のケアリーバーへの食料支援(病気になった時の支援) | |
| 結果・成果・影響等 | その若者とつながった |
広報実績
| メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等) | なし | |
|---|---|---|
| 広報制作物等 | なし | |
| 報告書等 | なし | |
ガバナンス・コンプライアンス実績
規程類の整備状況
| 事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか | 完了 | |
|---|---|---|
| 整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか | 全て公開 | |
| 変更があった規程類に関して報告しましたか | 変更はなかった | |
ガバナンス・コンプライアンス体制
| 社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますか | はい | |
|---|---|---|
| 内部通報制度は整備されていますか | はい | |
| 内容 | 規程により整備済 | |
| 利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますか | はい | |
| コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたか | はい | |
| ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたか | はい | |
| 報告年度の会計監査はどのように実施しましたか( 実施予定の場合含む) | 内部監査 | |
| 内容 | 法人監事2名により実施する予定(2024年6月) | |
| 本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますか | いいえ | |
その他
| 本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など | 本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など |
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シンボルマークの活用状況
当事者への訪問支援用電動自転車や食料支援用の棚、自立援助ホームの玄関などに使用した |

