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事業完了報告

2024/08/27更新

事業概要

事業期間開始日 2023/04/11終了日 2024/02/29
対象地域北海道札幌市およびその近郊(江別市、恵庭市、北広島市、石狩市など)
事業対象者

社会的養護出身者や、社会的養護には至らなかったものの身近に頼れる人のいない若者や女性

事業対象者人数

100~150名

事業概要

社会的養護出身者や身近に頼れる人のいない若者を対象に、安心して気軽に立ち寄れる居場所(ピッケノハコ)を継続して運営する。年始を除く毎日開所しているため、本人が思い立ったタイミングで来所することができる。居場所では、スタッフに相談するほか、ただ一休みしたり、ほかの利用者と交流することもできる。それによって対象者の社会的孤立を防ぐ。既存の相談窓口への抵抗感を払拭し、問題の核心が明らかでない場合でも相談のきっかけになるように、「相談窓口感」を取り払い、何気ない日常会話から積み重ねて、ご本人の困り感の整理をお手伝いし、些細な困りごとから深刻な困りごとでもなんでも相談してもらえるようになるために、利用者との信頼関係を結んでいき、その後の伴走支援やほかの社会的資源につなげていく。今年度はさらに、日時を約束して行うイベントを適宜はさむことで、自分のタイミングだけではなく、周囲のタイミングに合わせて行動することにつなげたり、理由付けがないと行動に結びつきにくい利用者の方にも居場所を利用してもらえる機会を増やす。加えて、北海道では特に光熱費の高騰が利用者の生活費に打撃を与えているため、自室での電気・燃料使用を節減する一助になるように、助成により開室延長を実現したい。また、利用者がもともと抱えている心身の不調や、コロナウイルス感染などで直接居場所に来訪できない場合にも頼ってもらえるよう、電話やLINEなどのSNSも積極的に活用し、相談対応および情報提供をする。本人のニーズに応じ専門的相談機関に繋げる伴走支援を行うが、繋げたら支援関係を終了させるのではなく、通院の同行や訪問による生活支援など、継続的に支援をしていく。支援関係の継続のために、直近で連絡のない利用者に対しては、定期的に様子伺いの連絡をする。以上のような日常生活支援と社会生活支援を行っていくことで、利用者の生活の基盤を支える。

事業の総括およびその価値

相談窓口感のない居場所で過ごしてもらう中で、本人が自分の課題と向き合ったり、外部の支援につながりそれを継続することができた。具体的には、半失業状態から仕事を退職し次の就職につながったケースがあったり、困難な課題を抱え長期で関わってきた利用者が外部の専門支援につながり関係を継続できているケース、ホームレス状態だった方をシェルターにつなげその後も居場所利用を継続してもらえているケースもある。また、季節ごとのイベント開催や夜間の居場所開放により、多くの利用者と交流を持つことができた。さらに、都度食事提供を行うことで、物価高騰にたいして、居場所ピッケノハコが多少なりともクッションの役割を果たしていることが実感できた。伴走支援という面では、今事業期間は同行よりも訪問が多く、これは心身の不調により部屋を片付けられないという訴えに対応することが多かったためである。

課題設定、事業設計に関する振返り

①コロナ禍の影響にたいして:コロナ禍が若年層や女性に対してもたらした負の影響は、特に貧困という側面で、緩和が見込めていない。しかしながら孤立や孤独に関しては、居場所を見つけて来訪するエネルギーのある方に限定されることではあるものの、スタッフとの関わりや利用者の相互交流のなかで緩和に資することができたと考えられる。②物価高騰の影響にたいして:居場所を利用してもらうことで、特に(冬場の)光熱費の節約や、食費の抑制につながった。今事業期間中も物価は上がり続けていたため、微力ではあったが、居場所がクッションの役割を果たすことができたと思われる。③イベント・夜間開放について:事業計画当時は、普段居場所に来られない人に来てもらうことを見込んでの計画であったが、予想に反して、固定的なメンバーが集まってしまう状態が続いた。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1(01:認知)社会生活に困難を抱えている若い人が、ピッケノハコを安心できる居場所として認知している
指標問い合わせ、見学希望の数。
目標値・目標状態若い人、行政機関、関係機関などが、居場所を必要としたときにピッケノハコを想起し、問い合わせたり見学したりする
アウトカム:結果16件
アウトカム:考察北海道の自立支援コーディネーターや病院SWなど、他機関からの利用照会・見学希望が多かった印象がある。利用者自身が一人で見学に来た場合は、そのまま継続して利用されている。
2(02:利用)社会生活に困難を抱えている若い人が、ピッケノハコを安心して利用する
指標継続して利用している人の数。
目標値・目標状態一度ピッケノハコに来た方が、持続してハコを利用し、またline等でやりとりをしている。
アウトカム:結果434名
アウトカム:考察継続利用としてカウントしたのは月に30名程度であり、左記の数字は延べ数である。
3(03:相談)社会生活に困難を抱えている若い人が、ピッケノハコで困りごとを相談する
指標来訪、SNS、電話による相談件数
目標値・目標状態若い人が継続してピッケノハコやその相談手段を利用しているうちに、自分の問題には専門機関の支援が必要であることに気づく
アウトカム:結果3618件
アウトカム:考察目標値の4倍となった。来訪者数が多かったこと(コロナ感染状況が落ち着いたため居場所のキャパシティがある限り迎え入れていた)もあるが、遠方に住んでいる方や、入院中の方からの電話相談も多かった。
4(04:継続)社会生活に困難を抱えている若い人が、ピッケノハコをはじめとした支援機関とつながりつづける(伴走支援)
指標病院、他事業所などに通えるようになり、通い続けている。
目標値・目標状態ピッケノハコから専門機関につながった人が、その利用を継続している
アウトカム:結果75件
アウトカム:考察訪問・同行を合わせてカウントした。うち同行は35件程度である。前年度は通院同行が多かったが、他機関に同行してもらえるようになったため、その分が減ったものと思われる。

アウトプット

11-1 居場所を基本的に毎日開所し、スタッフが常駐する
指標開所日数
目標値・目標状態300日
アウトプット:結果325日(108%)
アウトプット:考察年始3日を除き、毎日開所した。
21-2 若い人や行政機関、他の機関にピッケノハコが居場所として認知されるよう、SNSによる発信を行い、リーフレット等を配布。見学を受け付ける
指標年間の相談・利用照会・見学件数(実数)
目標値・目標状態15回
アウトプット:結果16回(107%)
アウトプット:考察北海道の自立支援コーディネーターや病院SWなど、他機関からの利用照会・見学希望が多かった印象がある。利用者自身が一人で見学に来た場合は、そのまま継続して利用されている。SNS発信・ブログ更新は随時行ってきた。食料配布などのイベントでリーフレットを配布した。
31-3 月に一度程度、夜間に居場所を開放し、日中ハコに来られない方に来てもらう
指標利用人数(実数)
目標値・目標状態5人
アウトプット:結果28人(187%)
アウトプット:考察カウントの途中から延べ数になってしまったため、左記の数値は正確でない。実数としては、(おそらく)3名程度にとどまる。
42-1 利用者が自分のタイミングで相談できるように、SNSも活用しながら相談に対応する
指標年間相談件数(のべ数)
目標値・目標状態900件
アウトプット:結果3618件(402%)
アウトプット:考察来訪者数が多かったこと(コロナ感染状況が落ち着いたため居場所のキャパシティがある限り迎え入れていた)もあるが、遠方に住んでいる方や、入院中の方からの電話相談も多かった。
52-2 利用者の希望する場所での相談に対応する
指標相談回数
目標値・目標状態20回
アウトプット:結果45回(225%)
アウトプット:考察自立援助ホーム運営時代のOGからの要請で出張相談に出向くことが多かった。中には幼い子どもがいて外出が難しい方もいた。
62-3 相談先として信頼してもらえるよう、スタッフのスキル向上をはかる
指標スーパーバイズ、研修・勉強会参加/受講回数
目標値・目標状態20回
アウトプット:結果21回(105%)
アウトプット:考察スーパーバイズ、研修ともに、ほぼ予定通り受けることができた。研修の内容としては他の団体の実践を知る、法改正の動きを知るというものが多かった。研修で知り合った方が居場所見学に来てくださることもあった。
73-1 利用者に対し、訪問・同行などの伴走支援を行う
指標訪問・同行回数(のべ数)
目標値・目標状態40回
アウトプット:結果75回(188%)
アウトプット:考察訪問・同行を合わせてカウントした。うち同行は35件程度である。前年度は通院同行が多かったが、他機関に同行してもらえるようになったため、その分が減ったものと思われる。訪問は、心身の不調により部屋が片付けられないという要請に対応することが多かった。
83-2 季節に応じてイベントを開催することでつながりを感じてもらうきっかけとし、普段あまり居場所に来られない方への連絡の機会を増やす
指標イベント参加数(のべ数)
目標値・目標状態50人
アウトプット:結果63人(126%)
アウトプット:考察イベントは月1回程度の頻度で開催し、盛況であった。しかし普段居場所に来られない人に来てもらうことを見込んでの計画であったが、予想に反して、固定的なメンバーが集まってしまう状態が続いた。
93-3 食料配布の場で、他機関につながり、普段居場所に来られない人に声をかけて、現状を把握する
指標食料配布で話した人数(のべ数)
目標値・目標状態20人
アウトプット:結果81人(405%)
アウトプット:考察1月から食料配布の仕様が変更になり、来られたすべての方と基本的に面談を行うようになったため、数値が増えた。

活動

11-1 居場所を基本的に毎日開所し、スタッフが常駐する(開所日数)
活動結果計画通り
概要年始3日を除き、毎日開所した。スタッフは基本的に2人体制とした。
21-2 若い人や行政機関、他の機関にピッケノハコが居場所として認知されるよう、SNSによる発信を行い、リーフレット等を配布。見学を受け付ける(相談・利用照会、見学件数)
活動結果計画通り
概要北海道の自立支援コーディネーターや病院SWなど、他機関からの利用照会・見学希望が多かった印象がある。利用者自身が一人で見学に来た場合は、そのまま継続して利用されている。SNS発信・ブログ更新は随時行ってきた。食料配布などのイベントでリーフレットを配布した。
31-3 月に一度程度、夜間に居場所を開放し、日中ハコに来られない方に来てもらう(開催日数)
活動結果遅延あり
概要普段居場所に来られない人に来てもらうことを見込んでの計画であったが、予想に反して、固定的なメンバーが集まってしまい、特有の雰囲気が作られてしまうという事態が発生していた。本当に「夜間にしか来られないため来た」とみられる利用者は3人程度であった。
42-1 利用者が自分のタイミングで相談できるように、SNSも活用しながら相談に対応する(来訪数、LINE数、メール数、電話数、のべ)
活動結果計画通り
概要来訪者数が多かったこと(コロナ感染状況が落ち着いたため居場所のキャパシティがある限り迎え入れていた)もあるが、遠方に住んでいる方や、入院中の方からの電話相談も多かった。
52-2 利用者の希望する場所での相談に対応する(出張相談回数)
活動結果計画通り
概要自立援助ホーム運営時代のOGからの要請で出張相談に出向くことが多かった。中には幼い子どもがいて外出が難しい方もいた。
62-3 相談先として信頼してもらえるよう、スタッフのスキル向上をはかる(スーパーバイズ、研修・勉強会参加/受講回数)
活動結果計画通り
概要スーパーバイズ、研修ともに、ほぼ予定通り受けることができた。研修の内容としては他の団体の実践を知る、法改正の動きを知るというものが多かった。研修で知り合った方が居場所見学に来てくださることもあった。
73-1 利用者に対し、訪問・同行などの伴走支援を行う(訪問・同行回数、のべ)
活動結果計画通り
概要前年度は通院同行が多かったが、他機関に同行してもらえるようになったため、その分が減ったものと思われる。訪問は、心身の不調により部屋が片付けられないという要請に対応することが多かった。
83-2 季節に応じてイベントを開催することでつながりを感じてもらうきっかけとし、普段あまり居場所に来られない方への連絡の機会を増やす(イベント開催回数)
活動結果ほぼ計画通り
概要イベント自体は盛況であった。ただし、普段居場所に来られない人に来てもらうことを見込んでの計画であったが、予想に反して、固定的なメンバーが集まってしまい、特有の雰囲気が作られてしまうという事態が発生していた。
93-3 食料配布の場で、他機関につながり、普段居場所に来られない人に声をかけて、現状を把握する(食料配布で話した回数)
活動結果計画通り
概要12月までは、居場所にあまり顔を出さなくなった方とお話しする機会として、食料配布の場を活用してきた。1月から食料配布の仕様が変更になり、来られたすべての方と基本的に面談を行うようになった。

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

イベント・夜間開放について:事業計画当時は、普段居場所に来られない人に来てもらうことを見込んでの計画であったが、予想に反して、固定的なメンバーが集まってしまい、特有の雰囲気が作られてしまうという事態が発生していた。今後の方策として、イベントを頻回に企画するかどうかは再考しなければならないが、ただし夜間の居場所開放では、平日の昼間に仕事を持っている方も(ごく少数ではあるが)来られたため、継続がスタッフの体制的に可能であれば継続したいと考えている。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

コロナ禍の経済的な余波は継続しているが、居場所の人数制限をせずに空間的キャパシティいっぱいまで来ていただけるようになった。物価は高騰しつづけており、ライフラインを削れない代わりに日々の食事に困るような利用者も出てきた(適宜、食事提供で対応してきた)。対象者の変化で言うならば、今年度は、支援者から見て、前向きな変化を遂げた方が多かった印象がある。対象者の生活基盤を整えることへのサポートが功を奏したケースもあれば、本人のペースで自分と向き合うということにスタッフが寄り添ってきたことが良かったと思われるケースもある。いずれにしても、通常の「相談窓口」として開いていればつながることがおそらくなかったケースであり、今後もこうした居場所活動を続けていきたいと考えている。

外部との連携実績

1活動LiNK事業(札幌市若年女性支援事業)
実施内容再委託を受け、電話相談、短期シェルターの提供、夜回り、SNSパトロールを行った。
結果・成果・影響等この事業を通して繋がった方で居場所を利用するようになったケースが何件かある。
2活動Cloudy(クラウディ):札幌で女性支援を行っている団体が連携して食料配布・相談受付をしている
実施内容食料配布・相談会への参加
結果・成果・影響等他の女性支援団体との連携強化につながった
3活動札幌市ホームレス相談支援センター(JOIN)との連携
実施内容ホームレス状態の方の支援をともに行った
結果・成果・影響等シェルターにつながり、その後、生保受給をしながら一人暮らしをしている。団体間の連携強化にもなった。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

「少年友の会」の会報にピッケノハコの活動紹介が掲載された

広報制作物等あり
内容

・リーフレット改訂
・会員/関係機関向けニュースレターを年2回発行
・HPの改訂(適宜)

報告書等なし

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

外部に窓口を設置

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
内容

理事会において議論・検討した

報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む)内部監査
内容

実施予定(5月)

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

シンボルマークの活用状況

・団体HPに掲載。(https://can-picke.com/organization/)
・居場所の壁に掲示。