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休眠預金活用事業
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事業完了報告

2024/08/27更新

事業概要

事業期間開始日 2023/07/01終了日 2024/02/29
対象地域愛知県岡崎市
事業対象者

16歳〜64歳の孤独・孤立に悩む当事者
主に当法人では
・ひきこもり・不登校の課題がある子ども・家族
・精神障害や発達障害で悩む成人の方
の世帯への支援を専門に取り組んでいる。

事業対象者人数

内閣府が令和4年度に実施した「人々のつながりに関する基礎調査」によると15歳以上で孤独を感じている人は40.3%になっており、
岡崎市の1人口に照らし合わせるとおよそ8万人となる。

事業概要

新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰を受けて、社会関係が薄い人ほどより孤独・孤立になり、社会体験の機会が得難い人ほどよりその状況をより良くする機会を得難くなっていくという格差と悪循環が顕在化したと考えられる。
それを解決するために当法人の強みである地域とのつながりをつくるための個別支援経験と岡崎市内の支援団体のネットワークを活かして、レンタカー事業を考えている。
これは軽自動車サイズで誰でも利用しやすい移動販売車をレンタカー(カーシェアリング)する仕組みである。(実際の車のイメージ写真は右下に添付)
想定している活用例としては
①ひきこもりなどの相談を行なっているNPO団体などがカフェやバーを開く
これまでは相談者を決められた部屋で待つ形となっていて、当事者側が動いてくれないと始まらない側面があった。
それを変えるために、レンタカーを活用してドリンクや茶菓子を提供する場を公園、病院、大学などの駐車場で開く。
相談というよりはまずは顔を合わせる関係をつくること、また当事者だけでなく、その家族などを連れて行ける場なので本人の社会関係を良くするのにもつながる。
関係性を築いたあとに、改めて個別に相談に来てもらう形につなげる。


②未就労の若者が店長(起業)体験をする。
ひきこもり経験のある方には感性が優れた方もいて、ものづくりやアートなどに素質を持っている。
一方でバイトで既にある人間関係に入ることは苦手でその素質を活かせないままになっている。
そこでレンタカーを活用して一緒にお店(アクセサリー、Tシャツ、スイーツ屋さんなど)を開くことを行い、
自分の好きを通じて働く体験をしていく機会をつくる。
また収入を得る喜びと大変さを学ぶことで今後の就労への意欲につなげる。


これらの取り組みを通じて当事者・支援団体・地域が連動し合って豊かな関係性と体験の機会の創出を図る。

事業の総括およびその価値

移動販売車を通じて当事者・支援団体・地域が連動し合うきっかけづくりに取り組んだ価値として、1つは相談機関に出向かないといけないという相談者に主体性を求める形になっていたが、相談に乗る側自身が主体性を持って地域に出て行く形を生み出すことができたのはこの事業が生み出したユニークさではないかと感じている。実際にイベントの中では普段は相談者をしている人たちが楽しそうに地域の人に関わる姿や相談に来るのに抵抗感のある人たちが気軽に足を運んでいる姿からも地域の中で展開する価値を感じている。
2つ目は出店したことがなくて自信が持てない方にとって自分の作品などを並べる機会を持つことで、日頃自分が取り組んでいることへの励みになったり、自信の可能性が持てた発言を聞くことができた。そこからも、相談で話を聞くだけでなく、相談者が地域の中で一歩踏み出せる機会を創出することの価値を感じている。

課題設定、事業設計に関する振返り

孤独孤立の課題としてある社会関係の少なさや社会体験に対して何かできないかという目的からシェアできる移動販売車の事業設計に取り組んだ。
今まで相談者と支援者、支援者と地域など、人と人だけの関係だったのが、間に車が入ることで関係性が多様化し、前向きなアイディアが生まれやすいものになったと振り返る。
一方で今までにないものということでイメージの伝えにくさ、駐車スペースが思うように取れないなどハードルになる部分も分かってきたので、実績を重ねながら地道に地域とのコミュニケーションを重ねて行くことが改めて大切であると振り返る。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1社会関係が少ない方が気軽に地域の相談の場に来れて良かったと思える。
指標レンタカー企画(カフェなど)での参加者数 参加者の心境の変化
目標値・目標状態企画の参加目標800人 相談に行きにくかったが、行けて良かったと思えた人が400人
アウトカム:結果600人
アウトカム:考察相談機関に行く時のように構えた姿勢になってしまうが、駄菓子屋の隣にヤングケアラーの啓発活動を行った時には、気軽に立ち寄ってくれる姿や「こういう場所にあると行きやすい」という声を聞くことができた。
2社会体験の少ない方が就労・就学への意欲を持つことができるようになる。
指標レンタカー企画(アクセサリーショップなど)を実施した当事者の人数 実施前後の心境の変化
目標値・目標状態30人 当事者が就労・就学を前向きに考えられるようになる
アウトカム:結果10人
アウトカム:考察出店に協力してくれた未就労の方は、相談の場での姿と違ってレイアウトで積極的にアイディアを出したり、接客も楽しそうにする姿を見ることができた。参加してみた感想としても「楽しかった」「買ってもらえてうれしかった」など働くことを通じて今後の就労意欲につながる声を聞くことができている。

アウトプット

1NPO団体などによるレンタカー企画(カフェなど)を実施することで、社会関係が少ない方が参加できる場をつくる
指標レンタカー企画の開催数
目標値・目標状態30回
アウトプット:結果21回
アウトプット:考察・駄菓子屋さんでヤングケアラーの啓発団体が子どもの居場所 ・社会教育事務所で地域の人が集まるバザー ・福祉センターでシニアの物販 ・市内の公園で多世代で運動ができる場 ・道徳教室の前に本棚スペースの設置 ・児童精神科のクリニックで駄菓子屋 ・マルシェで車の展示 ・福祉事業所の駐車場でミニマルシェ など事業者や地域の方のアイディアも借りながら実施することができた。
2社会体験の少ない方が就労・就学への意欲を持てるきっかけとしてレンタカー企画(アクセサリーショップなど)を実施する。
指標レンタカー企画の開催数
目標値・目標状態30回
アウトプット:結果15回
アウトプット:考察マルシェの中で、 ・引きこもりの方や販売経験のない主婦の方などが作ったポチ袋、革細工製品、アクセサリーなどを販売した。 ・エッセイや絵などアーティスト的なものを制作する方はそれを展示した。 1人で気軽に出店できるために必要な備品(看板、小銭入れなど)も必要なものをその都度そろえて行っている。

活動

1移動販売車のデザインと発注 ・レンタカー企画の営業許可を得るために保健所への届出などの手続きを行う。 ・レンタル利用者(NPOなどの団体もしくは当事者)を募集するためのチラシの作成と配布 ・並行して企画を実施可能な場所(病院、福祉事業所、民間事業者の駐車場など)の確保も進めていく。
活動結果計画通り
概要車の機能としては、キッチン設備は敢えて載せず、物販や展示ができる機能に比重を置いた。これによりキッチンカーでは車の中の店員とそれに並ぶお客さんという構造(物の売買のみ)になってしまう形ではなく、車を囲んで店員とお客さんおよびお客さん同士も交流が生まれやすい形にすること目指した。 場所の確保については知り合いの病院、福祉センター、託児所、飲食店などにこの事業の趣旨を説明しながら声をかけて行った。
2・納車がされ次第、レンタカー事業の実施を開始する。 ・利用希望の方向けの説明会を開催する。 ・PR動画(実際の販売の様子)を作成することで広く周知を図る
活動結果遅延あり
概要・当初は9月納車の予定だったが、業者の都合で10月中旬の納車。 ・貸し出しのルール作り。 2月までの期間をトライアル期間として無料で使える形で広報する。 ・チラシやInstagramによる広報媒体を作成。興味を持ってくれそうなクリエイターなどにDMを送るって利用につなげることができた。 ・動画制作は何度か利用している人が出てからの制作が良いと判断して、2月に変更
3・土日を中心に月に5回程度、企画の実施を図る。 ・必要な利用する方のニーズを確認しながら備品についても適宜購入する。 ・利用された方へのアンケートを実施することで、成果の測定をする。 ・企画の様子をボランティアさんに記事作成をお願いして発信を行う。
活動結果遅延あり
概要クリニックや福祉センターなど、まずは出店しやすいところから始めて行った。実際に利用しているところの写真を撮って発信することで、新しい出店者や出店場所を確保する際にもイメージがしやすくなって言った。 アンケートでも「備品があるので誰でも借りやすい」「見た目が可愛くて、お客さんからも好評の声があった」などの声を聞いている。
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想定外のアウトカム、活動、波及効果など

出店の場所については病院、福祉センター、託児所、飲食店、公園などに現物を持って紹介に行く中で「こういう人が使ってくれたら良いね」「ここに、こんな店が出てくれたら面白いね」など構想(妄想?)を楽しく膨らませてくれる姿があり、借りれる移動販売車という今までにないアイディアや機会があることで、波及して新たなアイディアが生まれて行くことを感じた。
今まで当法人としてマルシェ出店をしたことはなかったが、「マルシェを一緒にやろう!」と声をかけてもらえたことをはありがたかった。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

物価高やテクノロジーによる雇用状況の変化など不安定さや変化が大きい環境の中、孤独孤立の方にとっては家や相談機関という決められた所にしか居場所感を持てず、結果として社会関係や社会体験の格差につながって行くという悪循環に課題を感じている。
今回は地域での居場所(いわゆるサードプレイス)を作ることを試みて一定の効果や可能性を感じたが、場所が限定的なものになっているため様々な場所で展開をして行く必要がある。
また企業(スーパーや薬局などの小売店、岡崎信用金庫、カーディーラーなど市民が通る事業を行なっている所)とコラボしてLGBTQなどの啓発活動を行うなどより多様なセクターを巻き込んだ展開をしていきたいと考えている。

外部との連携実績

1活動マルシェを主催する事業者の方から誘ってもらって地域の中での居場所の展開をすることができた。
実施内容マルシェに車を持って行って、販売や展示を行った。
結果・成果・影響等お客さんだけでなく、一緒に出店している方が興味を持って足を運んでいることもあり、繋がりを増やすことができた。
2活動福祉事業所のマルシェの際に行政(福祉課)との連携
実施内容フードドライブ(行政が集めている食べ物の配布)を一緒に行った。
結果・成果・影響等行政職員が入ることで、地域の人からの信頼度が高まった。 私たちも行政との新たな連携の仕方を知ることができた。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)なし
広報制作物等あり
内容

Instagram、ショップカード、動画制作を行う。

報告書等なし

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

規定を整備し、周知をしている。

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む)外部監査および内部監査
内容

税理士に会計資料の作成を依頼している。
法人内では監事が会計監査を実施している。

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

今までは孤独孤立の方への個別相談に取り組むことが主で居場所づくりはしているものの、なかなか足が運びにくい場になっていた。今回、移動販売事業を地域の中で取り組むことで今までになかった連携の仕方を強化することができた。また新たにマルシェ出店をしている個人事業の方やイベント関連の業者などネットワークの広がりを強めることもできた。
新たに認識した課題として、地域の一般市民にとって孤独孤立という課題は隠されてしまうものであり、当事者側になると今度は抜け出しにくい構造になっているのを感じた。これに対しては一般市民の方への啓発や予防的な取り組みも並行して実施して行く必要があると感じている。

シンボルマークの活用状況

車の見えるところに貼ったり、Instagramの広報媒体に貼ったり、購入した備品に貼るなどしている。