事業完了報告
2026/07/23更新
事業概要
| 事業期間 | 開始日 2023/06/28 | 終了日 2026/02/28 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 神奈川県横須賀市 | |
| 直接的対象グループ | ・神奈川県横須賀市内外の障害当事者 | |
| 事業対象者人数 | 本事業に係るステークホルダー:300~500人 | |
| 事業概要 | 就労意欲を持った障害者を支援する取り組みは近年整備が進んでいるものの、障害者雇用促進法が定める法定雇用率を達成できている企業は半数以下に留まっており、障害者の約86%は未就労の状態にあるのが実情である。特に、地方・中小企業における障害者の雇用率は低い水準に留まっており、地域において障害者が就労できる環境を整備していくことが重要である。 本事業では、地域の中で「働きたい」「働き続けたい」という思いを持っている当事者がその地域に包摂され、地域経済の循環の中で価値交換を行う一員として参画できる環境を構築することを目指す。 事業を進めていくにあたっては、弊団体がこれまでの取組の中で蓄積してきた障害者雇用の知見やノウハウを活かし、地域社会・経済の中で障害者が活き活きと働き、その対価を得ながら地域の中で生活していける生態系を醸成していくことが重要である。そのために地域の様々なステークホルダーとの連携を進め、事業の実現可能性を高めていく。 事業終了後は、中長期的には横須賀市外に取組を広げていき、障害者が地域の中で働き・暮らしていける社会を実現していくことを目指す。 | |
事業実績
| 事業実績:直接的対象グループ | ・神奈川県横須賀市内外の障害当事者 ・ファームパーク関係者:農業関係者、流通関係者 ※間接的対象グループとして、ファームパーク来訪者となるボタニカルエリア見学者、体験型イベント参加者等、全国の障害当事者およびその支援者 |
|---|---|
| 事業実績:人数 | 本事業に係るステークホルダー:300~500人 横須賀市の障害者で未就労者の人口:約7,200人 全国の障害者で未就労者の人口:約330万人 |
広報実績
| メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等) | あり | |
|---|---|---|
| 内容 | 内閣府「令和8年度 障害者白書」 | |
| 広報制作物等 | あり | |
| 内容 | ローランズファームオープンイベント(2023年8月) | |
| 報告書等 | なし | |
ガバナンス・コンプライアンス実績
規程類の整備状況
| 事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか | 完了 | |
|---|---|---|
| 整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか | 全て公開 | |
| 内容 | ||
| 変更があった規程類に関して報告しましたか | 変更はなかった | |
| 助成金の対象経費に人件費が含まれる場合、当該人件費の水準等を公開をしていますか | 公開 | |
| 内容 | 下記に掲載 https://lorans.jp/corporate/company/loransplus | |
ガバナンス・コンプライアンス体制
| 社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますか | はい | |
|---|---|---|
| 内部通報制度は整備されていますか | はい | |
| 内容 | 内部通報規程を整備している。通報の方法としては、ヘルプラインの窓口を設置し、通報を受け付けられる体制をしいている。 | |
| 利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますか | はい | |
| コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたか | はい | |
| ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたか | いいえ | |
| 本事業の総事業費使用状況に関して監査を実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実施予定の場合含む) | 内部監査 | |
| 内容 | 監事監査規定を設けて運用している。 | |
| 本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますか | いいえ | |
その他
| 本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など | 本助成を通じて、障害者の就労機会の創出と、事業性の確保を両立させるための実践知が大きく蓄積された。 事業開始当初は、当法人にとって新たな領域である農業分野において、障害のある方々が働き続けられる環境をつくり、農産物の生産・販売を通じて事業を成立させていくことができるのか不安も大きかった。しかし、3年間の取組を通じて、障害のある方々の成長を支援しながら、同時に事業性を追求していくことは可能であるという確かな手応えを得ることができた。 特に、当初想定していた農産物販売のみのモデルから、他社の障害者雇用に関わる技術指導や研修受託を行う「スキル開発型共同雇用」のモデルへと事業を発展させたことは、組織として大きな強化につながった。これにより、農産物の生産・販売に加え、法人向け研修受託を事業の柱として位置づけることができ、既存の人的資源や支援ノウハウを活かしながら、収益モデルの多角化と事業の安定性向上を図ることができた。 また、障害のある方々の自立と成長を支える当法人の支援のあり方を、「KNOW+Uモデル(知る、導く、整える、見守る・並走、更新)」として整理・形式知化できたことも、組織としての重要な成果である。これまで現場の経験や感覚に依拠していた支援のプロセスを言語化したことで、当法人内での支援の質の向上や人材育成に活用できるだけでなく、他社・他地域において障害者の就労支援や地域での自立支援に取り組む際の参考モデルとして展開していく可能性が見えた。 本事業を通じて新たに認識した点として、障害者雇用を前向きに推進したいと考えている企業は少なくない一方で、実際には受け入れや業務設計、日常的な支援の方法に関するノウハウが不足しており、具体的な一歩を踏み出せていない企業が多いという実態がある。こうした企業に対して、当法人が障害者支援のノウハウと、農業・花卉等の市場に接続可能な商品・サービスを提供する事業運営のノウハウを組み合わせて伴走することで、企業側にとっても障害者雇用の選択肢を広げることができると認識した。 連携先企業からは、従来発注していた花卉類のコスト削減につながったこと、社内でダイバーシティへの関心が高まり若手社員が現場見学に訪れるなどの好循環が生まれたこと、口コミによって当法人の事業認知が広がったことなど、複数の前向きなフィードバックを得ることができた。これらは、今後企業連携をさらに進めていくうえでの重要な訴求ポイントになると考えている。加えて、就労機会につながった障害のある方々が、「ここならがんばれる」「これだったらやれる」という経験を通じて、働く姿勢や態度を大きく変化させていく様子を、本人・企業・当法人が共に実感できたことは、本事業における大きな成果であった。 一方で、課題も明らかになった。農業を事業の一部に位置づける以上、天候不順や肥料・資材等の物価高騰による生産コストの上昇は避けがたく、農産物販売のみで安定的な収益を確保することには一定のリスクがある。今後は、柔軟な価格調整、販路の多様化、法人向け研修・業務受託等の収益源の複線化を、あらかじめ事業設計に組み込んでいく必要があると認識している。 また、地域において障害のある方々が働き、暮らし続けられる環境をつくるためには、福祉的支援と地域産業・市場との間をつなぐコーディネーターの存在が重要であることも、本事業を通じて強く認識した。障害者支援の知見を持ちながら、同時に商品・サービスを市場に接続し、企業や行政、教育機関、農業関係者等との関係を調整できる人材・組織が地域に存在することで、障害者雇用の可能性は大きく広がると考えられる。 今後は、本事業で得られた知見を活かし、農産物の生産・販売、法人向け研修受託、共同雇用モデルの展開を組み合わせながら、より安定的かつ持続可能な事業運営を目指していく。また、特別支援学校や農業高校、行政、支援機関、地域の農業関係者、企業等との連携をさらに深め、卒業生の体験先・就労先としての役割や、地域における障害者雇用の受け皿としての機能を強化していきたい。 今後あれば望ましい支援としては、障害者雇用に取り組みたい企業への支援、一次産業×障害者就労支援の天候リスク等の実務的な支援、福祉と地域産業をつなぐ中間支援人材の育成・配置などが挙げられる。 |
|---|
シンボルマークの活用状況
ローランズファームの機材(看板、トレーラーハウス等)、広報媒体等にシンボルマークを掲載して使用。 |

