事業完了報告
2024/08/27更新
事業概要
| 事業期間 | 開始日 2023/08/01 | 終了日 2024/02/29 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 埼玉県さいたま市 | |
| 事業対象者 | さいたま市の6-18歳の子ども(小学校1年〜高校3年に該当、義務教育を終えている場合は就学・就労可であること) | |
| 事業対象者人数 | 2000 | |
| 事業概要 | ①本部拠点である見沼区堀崎で居場所を運営しており、本事業では、コロナ禍で孤立が深まった子ども・若者や家族に対し、居場所を提供し、学習・スポーツ・遠足・野菜づくり・クリスマス会などの季節の行事など、多岐にわたる体験活動を実施します。 | |
事業の総括およびその価値
本事業の実施により、団体が実施する居場所の利用者数を増加させる一方で、虐待に代表されるハイリスクな事態を予防するための組織として運営の質的向上を実現した。
第1に、今回の事業で特に人材確保に資金を充てられたため、団体全体で虐待対応フローを検討・作成・見直しのサイクルを回すことができた。これにより、スタッフは虐待に代表されるハイリスクな事態への対処を念頭に置きつつ、現場業務の改善を行うことができた。
第2に、人材の余裕が生まれたことから、これまで手を付けたくても出来なかった活動、たとえば居場所でのより踏み込んだ食料支援、単発ではなく継続することでステップアップを目指す体験活動、関係機関への事業周知や連携の提案等を行えた。
第3に、資金面でも、拠点施設の空調改修、こどもが利用する図書の整備、こども政策に関する専門家の連続講座開催など、これまでアイデアはあっても難しかった企画を実施するできた。
課題設定、事業設計に関する振返り
こうした施策の成果として、第1に、行政を含む地域の住民組織などの関係機関をネットワークし、運営協議会を開催することで、住民が主体となり、地域に社会的共通資本を持続的・包括的に創造しようとする活動を前進させることができた。
第2に、現場では、スタッフがこどもや保護者と接することができる時間・頻度が増えたことから、よく話を聞き対応することが増えた。
第3に、居場所やそこで提供する体験プログラムへの参加者数はこれまでよりも格段に増えた。
本団体の居場所事業を今後継続するにあたっては、一つの方法として、行政の支援を受けることを検討している。事業を次の段階へ進めるにあたり、現状を点検し、整理し、質的に向上させる取り組みを、効果的に実施することができた。
今回の事業実施で達成される状態
短期アウトカム
| 1 | 1 虐待リスクがある子どもたちが、学校や家庭以外に安心して過ごせ、何らかの愛着形成をできる居場所を得て、ここで様々な体験をすることを通じて、友達・仲間づくり、地域住民との交流等を行う機会を得られる状態。 | |
|---|---|---|
| 指標 | 1 繰り返し居場所に参加する子どもの割合 2 子どもの生活体験の質的変容 | |
| 目標値・目標状態 | 1 子どもの70%以上が繰り返し居場所に参加する 2 子どもの70%以上が「友達ができた」「楽しい体験ができた」等と回答する | |
| アウトカム:結果 | 達成 | |
| アウトカム:考察 | ◯子どもの87%が繰り返し居場所に参加した ◯子どもの100%が居場所参加体験を肯定的に回答した。印象的な発言を紹介する。「親友ができた」「新しく友達を作 れてとても楽しんでいる」「毎週楽しみにしている」「この場所しか出掛けられる先がない」「第二の家だと感じている」 | |
| 2 | 2 虐待予防の観点から、孤立した家庭の親の相談窓口・居場所が周知され気軽に相談しやすい状態。 | |
| 指標 | 親カフェを実施すると、相談が持ち込まれる | |
| 目標値・目標状態 | 虐待リスクがある子どもたちの親は、相談窓口へ気軽に相談することができ、地域に包摂されている感覚をもって、生活に見通しを持って暮らすことができる。 | |
| アウトカム:結果 | 達成 | |
| アウトカム:考察 | ◯親が抱える問題について、通常利用時の立ち話にとどまらず、一定時間を確保しまとまった話を聞き、共感し、次のステップについて話し合う場として有効だった。 | |
| 3 | 3 虐待をはじめとするハイリスクな子どもを発見し又対応するための虐待対応フローを作成し、スタッフは日常業務の中で実際にフローを活用できる状態。 | |
| 指標 | 虐待対応フロー(暫定版)の作成(事業完了後も定期的に修正する) | |
| 目標値・目標状態 | 作成各事業部門のスタッフは、通常業務において虐待対応 フロー(暫定版)をどのように活用するかわかっており、気になる案件があると迷うことなく次のアクションを起こすことができる。 | |
| アウトカム:結果 | 達成 | |
| アウトカム:考察 | ◯伴走支援団体から提供を受けた資料を参考に、まず団体全体で利用する虐待対応フローを作成した。 ◯次に、団体内の各事業部門で虐待対応フローの作成を検討した。法人全体と同様のものから、他に有効な手段があるため簡易なものにとどまったものまで、各事業の実情に応じたものが作成された。 ◯虐待通告はどのような流れで行う手続きなのか、自分が対応するとしたらどのように動いたらいいのか、検討して、業務に役立つフローとすることができた。 | |
| 4 | 4 地域の関係機関を集結したネットワークを構築することで、各機関が単独ではなく連携して、課題の抽出・検討・解決にあたることができる状態。 | |
| 指標 | 1 見沼区役所、社協、学校等の支援窓口を訪問し、本事業モデルの周知・説明・協力依頼を行う。 2 連携モデルの一つとして、高校と連携し自立支援プログラムを実施する 3 事業モデルを行政が評価し行政計画の中で位置づける | |
| 目標値・目標状態 | 1 訪問した支援窓口は本事業モデルを認知し、それぞれの機関として何ができるか、役割を整理し対策を進める。 2 児童中心の居場所ではカバー しにくい高校生年代の子どもたちの困難を把握し、将来の自立に向けた活動を通じて、安定した家族関係を築き、虐待を予防できる。 3 2024年度さいたま市基本方針計画へ記載される。 | |
| アウトカム:結果 | 達成 | |
| アウトカム:考察 | ◯課題があるこどもについて日常の確認をはじめようとする場合、1日で長く生活する学校での過ごし方を知りたく思うことは多い。しかし個人情報保護による制約などもあり、その壁が高いということは運営協議会でも話題に出た。そのような認識を複数の関係者が持っているということがまず成果であり、またそのような課題はSSWが解決の鍵となるのではないかという示唆を得ることもできた。学校に限らず、関係機関同士で気軽に情報をやり取りできる関係をつくることが大事だという共通認識を得た。 ◯児童育成支援拠点事業に基づく居場所事業が、2024年度市予算案に計上された。 | |
| 5 | 5 本申請事業の実施を通じて、虐待リスクを持ち孤立した子どもたちが、社会とつながるモデルを提示する状態。 | |
| 指標 | 見沼区役所、社協、学校等の支援窓口を訪問し、本事業モデルの周知・説明・協力依頼を行う。 | |
| 目標値・目標状態 | 本事業が近隣の学校、行政(社協、教育相談室等)に認知され、支援が必要な子どもたちが居場所につながる。 | |

