シンボル

休眠預金活用事業
情報公開サイト

ホーム事業検索結果

サムネイル

完了

事業完了報告

2024/08/27更新

事業概要

事業期間開始日 2023/08/01終了日 2024/02/29
対象地域全国(※現在第二足立病院@京都との提携済。随時病院を増やしていきます
事業対象者

「年齢」:10代から30代  「状態や条件」:妊娠22週以降、未受診、経済的困窮(年収だけでは判断できないことも想定しておりますが目安として230万以下)  「地域」:全国 例:非正規雇用で貯蓄もなく、予期せぬ妊娠をして、(妊娠により)一時的に収入が0になるような女性(昨年度の収入があり生活保護・助産制度の対象から外れる) 例:様々な事情により風俗などで働き、予期せぬ妊娠をしたが、お金もなく、誰にも言えず病院にも行けていない女性

事業対象者人数

①延べ相談件数:350件 ②新規相談数:140件(想定根拠:無料産院ネットワークが1院/1ヶ月のペースで増加。1院あたり5件/1ヶ月の新規相談増に寄与。7ヶ月間で7院、のべ140件の新規相談。従来の相談件数が30件/1ヶ月であり、これが8月35件、9月40件、10月45件、11月50件、12月55件、1月60件、2月65件となる) ③無料産院ネットワークに連なる病院からの相談を(既存事業の「にんしん相談」とは分けて)新規相談者として管理する。 ④該当なし

事業概要

【取り組む社会課題(背景)】
国が子どもの虐待死に関して集計を開始した18年間で、虐待死した子どもの数は939人(心中以外)。その内、約半分の455人が0歳児です。
0歳児の中でも一番大きい割合(4割弱)が0日で虐待死しています。子どもの数は減っているのに虐待死は減っていません(引用:厚労省 子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第18次報告))
0歳児虐待死をなくすことを目的に(虐待死が減っていないということで)リーチできていない層にも今回リーチして、虐待死(中でも遺棄)を減らしたい、又、一方的に女性側を犯罪者にしたくないと考えています。


【その為にどんな活動をするのか】
病院と連携をして、経済的困窮妊婦の方を対象にした「健診・出産費用の自己負担分の全額支援」をしたいと考えています。
先に挙げた厚労省の18次報告によると、0歳児・0日児妊娠期周産期で問題にあがっているのは、「未受診」で、0日児虐待死(遺棄含む)の9年間の同データで未受診だった割合は83%となっています。
未受診妊婦を過去30年間、医療雑誌から原因を調査した論文「https://core.ac.uk/download/pdf/354344969.pdf」によると未受診の理由は37.1%が経済的理由として最も多く、次いで「妊娠に気づかなかった」が10.2%となっています。
全国の病院と提携していき(妊婦さんに直接金銭支援をするのではなく、病院に対して支払います)健診・出産費用の自己負担分をフローレンスが支払うという事業で0歳児虐待死を少しでもなくしていきたいと考えています。


【事業の概略図】
https://docs.google.com/presentation/d/12A9iy2W0OX7V9ZxTSYwQ4lQDfraKqsL7gd6lOqOlY3A/edit?usp=sharing

事業の総括およびその価値

本事業を利用して10名の方が出産した。
【受益者の概要】
年齢:2024歳:4名、2529歳:5名、30歳以上:1名
認知経路(複数選択):行政窓口:8名、テレビ・新聞:1名、インターネット・SNS:4名、知人からの紹介:1名
困窮事由:無職または非正規雇用のため妊娠により働けなくなるが8名 その他:2名
産後の養育状況:自己養育:7名 特別養子縁組:1名 施設措置(一時保護含む):2名
行政支援の有無:入院助産/生活保護の受給ができた方:2名 


事業対象と想定していた前年度に収入があり生活保護や入院助産の制度から外れる方に対して、行例リファーを受け支援するケースが全体の8割となった。支援実施にあたりルールに沿って判断せざるを得ない行政の施策からこぼれ落ちてしまう方を民間の柔軟さとスピード感をもって支援することができた。

課題設定、事業設計に関する振返り

社会から孤立する未受診妊婦へアウトリーチし、母子ともに安全に出産できる社会の実現に向け本事業をスタートさせたが、事業を開始して分かったこと・今後の課題は以下の通り。
① 事業の認知拡大・・・提携病院が少なく、対象エリアが狭いためWEB広告の活用が難しかった。現段階では行政や対象エリアで若年支援をしている民間団体への事業周知等アナログの併用が不可欠。
② 提携病院の拡大・・・「無料産院」を打ち出しまずは受診を促す目的で病院との連携を行っているが、相談者の多くが経済的困窮だけではない複雑な問題を抱えており、対応にはスキルや専門性、時間が必要となる。通常の診療業務に無料産院を組み込む難易度は病院の規模・理念・カルチャー等で異なるため、各病院毎に試行錯誤中。更に拡大するためにはいくつかのパターンを見出したい。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1・経済的困窮妊婦の方にとって相談のハードルが低くなり、「無料産院」「予期せぬ妊娠において一方が責められるような話じゃない」ということの認知が向上し、一人で悩みを抱え込んでしまう妊婦が減っている状態。
アウトカム:結果事業の認知拡大に課題があり相談者数は大きく目標に届かなかったが、受益者は目標の63%達成となった。
アウトカム:考察受益者アンケートの回答者6名中5名が「今後、公的機関(こうてききかん)やNPOによる、なんらかの支援を受けてもいいと思うようになりましたか?」に8以上をつけており、一人で抱えずに相談しても良いと思えるようになっていることがうかがえる。 【事業開始により見えた社会課題】 ・提携病院に初期の妊娠相談が寄せられることから全国の妊娠相談窓口の認知拡大。 ・地域で支援するためには民間と行政の連携が不可欠だが、個人情報のやり取りにハードルがありスムーズな支援に繋がらず、結果として妊婦が孤立してしまうことがある。

アウトプット

11:困窮妊婦の新規相談者の増加
指標業務記録からのカウント
目標値・目標状態業務記録からのカウント:140人(ユニーク数)
アウトプット:結果・41人
アウトプット:考察提携病院数が少なく広告でリーチできる範囲に限りがあったため、WEBでのアウトリーチが想定以上に難しかった。行政リファーでの支援決定者が全体の70%となったことからも現場保健師への周知等、アナログの併用が必要なことがわかった。
22:(経済的困窮による)母子ともに危険な状態で出産に至ることを防ぐ
指標業務記録からのカウント
目標値・目標状態業務記録からのカウント:16人(ユニーク数)
アウトプット:結果・10人 ・支援決定から出産までの期間は1ヶ月未満:40% 1ヶ月以上2ヶ月未満:40% 2ヶ月以上3ヶ月未満:20% ・出産後の子の養育は、自己養育:80% 特別養子縁組:10% 施設措置(一時保護含む):10%
アウトプット:考察・相談数の増加が大幅未達となったものの無料産院支援を利用して出産された方は目標の63%を達成し、この支援を必要としている方がいることが分かった。 ・支援決定から出産まで1ヶ月以上2ヶ月未満の方は、この期間で母子生活支援施設への入居や生活保護、入院助産制度の手続き等行政支援を併用される方が多い。本事業により出産までの金銭の心配がなくなったことで余白ができたことが見えた。 ・支援決定から出産まで1ヶ月未満の方には、1歩間違えば墜落分娩となりかねないケースもあった。無料であっても健診に訪れない方が一定数いることがわかり、特定妊婦支援の難しさを感じている。
33:(未受診でも)周産期入院の受け入れ医療機関を増やし、安全に出産できる場所の提供
指標提携先病院数
目標値・目標状態提携先病院数:10院
アウトプット:結果・4院 ・コンタクトをとった病院数:21院
アウトプット:考察5月の記者会見後7院、8月のプレスリリース後4院からの問い合わせがあり、内3院と提携契約が完了、1院と提携準備中である。またその他2院とは赤ちゃんの緊急搬送先として連携ができている。提携に至っていない理由は、「院内合意が取れない」「病院の規模に応じたフローを整えるのが困難」等が考えられる。通常の診療業務以外の取り組みをしていただくにあたっては病院の規模や組織文化によりインパクトが異なるため、病院毎に導入プロセスやフローの検討を行っている。今後いくつかのパターンに分け、提携までの工数を削減し効率化を図りたい。
44:(政策提言や提携病院の確保に向け)本件課題を地方議員へロビイングすることで、各地方で理解者を得られている
指標ロビイング数
目標値・目標状態全国の議員・キーパーソン15名にロビングする
アウトプット:結果全国8箇所の自治体、議員の方々に事業説明を実施。
アウトプット:考察支援事例が蓄積してからは、課題を実感を持って受け取ってもらえるようになった。 実際に議会で無料産院の必要性について質問がされるようなケースや、必要性を感じた自治体から提携候補となりうる病院の紹介をされるといった広がりがあった。
55:世の中に無料で産める病院があるということを周知する(そのことで2の母子ともに危険な状態で出産に至ることや遺棄をどれくらい防げるか試す)
指標WEB広告などの周知による流入
目標値・目標状態困窮妊婦に届けるにはどのくらいのCPAになるのかを試し、結論を出す(それを公にする)
アウトプット:結果・総インプレッション数:307,582 ・総リーチ/ユーザー数:10718 ・CPA:16,388円(7ヶ月間平均)
アウトプット:考察【活用したプラットフォーム】 ・リスティング広告(Google、Yahoo) ※GoogleDisplay広告はコンテンツポリシーにひっかかり、ほぼ掲載できず。 ※Metaは興味関心で適切なセグメント設定が難しく効果がなかったため1ヶ月で停止。 毎月のCPAにブレが大きく安定させることが難しかった。提携病院が少ないこともあり、対象となり得る人が少ない現状ではアナログとの併用が必要なことがわかった。
6(6:健診・出産費用無償化における良い制度化(本PJを通して得た経済的困窮妊婦の実態を伝え、出産だけじゃなく健診も含めた無償化を少しでも早く実現させる))
指標経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)への掲載
目標値・目標状態(4:令和7年度厚労省保健局の予算書に掲載される)
アウトプット:結果提言に向けた支援事例を収集中。
アウトプット:考察支援を通じて、困窮妊婦が様々な要因で経済的困窮に追い込まれること、その背景により行政制度では要件に合わず支援の網の目からこぼれてしまうことが分かってきた。受益者が本支援に繋がり受診における経済的不安がなくなったことで、健診を受けるとともに医療の下で出産できていることから、制度の網の目をより細かくするための提言を今後検討していく。

活動

11:妊娠高葛藤相談
活動結果遅延あり
概要相談数は目標に至らなかったが、複雑な問題を抱えながら生活し、予期せぬ妊娠で経済的困窮や孤立に更に追い込まれる妊婦からの相談が寄せられた。居所不定や外国籍の方からの相談も複数あった。多くの方が産後の生活を含めた支援も必要となるため、提携病院と行政機関との連携だけでは難しい場合もあり、外国籍の方の支援団体や若年層の支援団体等、他団体と連携が重要となると考えている。
22:経済的困窮妊婦への健診・出産費用の支援(支払先は病院)
活動結果ほぼ計画通り
概要経済的困窮妊婦への支援は目標数16名のところ10名となった。
33:困窮妊婦への伴走支援、関連機関との連携
活動結果計画通り
概要無料産院支援とならなかった妊婦に関しても、必要に応じて居住地保健センター、児相等との連携を行った。無料産院を通じて相談や行政に繋がり、母子ともに地域ネットワークに見守られるよう連携を図っている。
44:国への政策提言(健診含めた出産費用の無償化)※本期間中の成果ではないが
活動結果計画通り
概要政策提言に向けた支援事例を収集中。

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

・全体の支援件数に対する行政リファーの占める割合の多さ。事業開始当初は支援の有効性を示すものがなかったが、件数が増えるにつれ現場保健師をはじめ行政担当者への認知が広がり、京都府から府内自治体にチラシを送付するといった動きが見られた。
・地域医療における基幹病院とその周辺病院との間で特定妊婦受け入れに関するルールや認識が異なるため、無料産院事業を全国で同じように展開することが必ずしも有効ではないことがわかった。
・提携病院が自主的にメディアと連携し、TVニュースに取り上げられた。困窮妊婦の問題、赤ちゃん遺棄を防ぎたいという同じ思いが、通常の医療の現場業務を超えた広報活動に繋がり、事業周知に役立つ結果となった。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

・実際に支援を受け10名の方が出産されたことで、「金銭支援をフックにスムーズな受診や相談につなげ、未受診妊婦を防ぐ」という仮説が有効であることが行政担当者の方に認知された。行政に繋がっても経済的支援ができないためにスムーズな受診が難しい人が一定数存在し、そういった方々に対しての支援メニューとして頼りにされる存在になりつつある。
・相談者の変化の一例としては、「誰にも相談できなかったので本当に助かった」という声と共に、この支援をきっかけに母子保健施設への入居等他の支援者にも繋がるといったケースがあり、一つの支援を受けたことをきっかけとして受援力の向上が見られた。
・今後は認知拡大、提携病院の拡大と共に、支援事例を蓄積しより良い政策提言につなげていきたい。

外部との連携実績

1活動・地域基幹病院との児の緊急時受け入れ ・地域基幹病院との必要に応じた無料産院ケースの受け入れ
実施内容・提携病院で生まれた児に緊急搬送が必要なケースにおいて、地域基幹病院に紹介しその費用について無料産院支援を行った。 ・緊急時以外にも精神疾患等専門的な対応が必要とされる妊婦について、地域基幹病院での無料産院受け入れを依頼し承諾を得た。
結果・成果・影響等地域の医療機関では難しい対応が求められた場合に、高次医療機関との連携ができ、無料産院の金銭支援も切れ目なく提供できる状態が整った。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

8月:提携病院「まつしま病院」がnewxevery.にて無料産院の取り組みを取材、放映
https://news.ntv.co.jp/category/society/ac564117c6fe491b8d6b7b665c2270b3
11月:読売新聞「望まぬ妊娠で孤立化 「困窮」妊婦に支えの手…健診、出産費用 NPO肩代わり」
1月:毎日新聞「NPOが「無料産院」 孤立出産防ぎ、妊婦さんと赤ちゃんに未来を」
https://mainichi.jp/articles/20240116/k00/00m/040/140000c
2月:FM富士 ACTUS にて、事業担当者より無料産院説明

広報制作物等あり
内容

8月:プレスリリース発信「未受診妊婦を支援するフローレンスの「無料産院」事業 関東初・中部初のパートナー病院が決定! まつしま病院(東京)、いとうレディースケアクリニック(岐阜)と新たに提携」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000292.000028029.html
11月:フローレンスコーポレートサイト 記事発信:【児童虐待防止推進月間】こどもが虐待で亡くなる日本を変える、フローレンスの挑戦 ー「無料産院」事業の現場から
https://florence.or.jp/news/2023/11/post66086/

報告書等なし

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
変更があった規程類に関して報告しましたか変更があり報告済み

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

内部通報制度(ヘルプライン)を設け、その運用方法等を定めた「内部通報規程」を制定し、社内に公開している。

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む)内部監査
内容

2024年5月から6月にかけて、内部監査を行う。

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

提携病院の相談メール窓口に「妊娠したかもしれない」といった一般の妊娠相談が寄せられている。妊娠相談窓口そのものの不足もしくは周知の不足が想定される。妊娠相談窓口は全国にあるが、WEB広告を使ったアウトリーチが有効なのを感じた。無料産院対象外の相談者からの相談が一定数入るため、保健センター等の行政機関はもちろんのこと、若年支援団体等他団体と連携しての支援を今後拡充していきたい。

シンボルマークの活用状況

・無料産院LP(※助成期間終了後、シンボルマークを外しております)
https://engumi.florence.or.jp/ninshin/muryo
・フローレンス無料産院関連ニュース
https://florence.or.jp/news/2023/08/post62960/