事業完了報告
2026/01/08更新
事業概要
| 事業期間 | 開始日 2024/04/01 | 終了日 2025/02/28 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 神戸市内 | |
| 事業対象者 | (対象者)①外国人留学生へのキャリア教育及びインターンシッププログラム構築に関心のある日本人②同プログラム構築に関心のある外国人 (最終受益者)新型コロナウイルス感染症及び物価高騰等でアルバイト解雇やシフト減少により生活困窮者となっている外国にルーツを持つ方 | |
| 事業対象者人数 | 40名(実数) | |
| 事業概要 | 1. 外国人が抱えている課題の解消…〈社会的課題〉家賃支払いの平均額は26,000円。一方でアルバイトは最低賃金で週平均15時間。そのため40,000円の収入で学費と生活費を捻出する。日本語学校の多くは半年分の家賃を前払いさせるため、学生の多くが資金難になるのが来日5ヶ月あたりからである。当団体に来館する相談者で一番多いのが2023.10入国。新規入国再開後に来日した学生のため日本語学校卒業は2025.3になる。しかし、すでに貯金はなく今年度後半の学費が未納というケースもある。 〈実施内容〉①衣食住の緊急支援及び就労支援…シェアハウスの空室提供及び宗教上の配慮を含んだ食料品支援を行う。 2.外国人を支援する団体活動の継続性の確保…〈社会的課題〉外国人留学生(特に日本語学校在籍者)のキャリア教育が十分行き届いていない。〈団体が抱える課題〉昨年度インターンシップ事業構築のためオンライン研修を受講し、団体に足りないスキルやノウハウが露呈した。一方でコロナ禍から始めたインターンシッププログラムには毎年留学生の受け入れを実施してくださる企業・団体もいて、当団体の新たな事業の柱として認知されてきた。そのため今年度はインターンシッププログラムをより確立させ認知度を高めたいと考えている。団体の柱となる事業構築のためには必要な人材育成を中心に行い、プログラムのクオリティを上げ継続的に活動できるようにする。〈実施内容〉①英語・ミャンマー語で外国人留学生にキャリア教育ができる人材育成②インターンシップ先の開拓に必要な営業力・企画提案力を身に着けるための社会人プロボノの参画③介護・建設・農業・外食等の特定技能分野で新たなインターンシップの受入を実施可能な企業の開拓。 | |
事業の総括およびその価値
就業体験型と課題解決型混在のインターンシップには16名参加(ミャンマー・中国・バングラデシュ等)の学生が参加。また課題解決型のみのプログラムには7名参加(ネパール・ミャンマー・スリランカ・中国等)。キャリア教育ワークショップについては人事経験のある社会人プロボノ2名が参加し、企画内容や留学生の反応を見てもらい、より完成度を上げるためにFBをもらった。また在留資格や法律に関する指導内容も誤解を与える表現や説明がないか行政書士に確認してもらった。アドバイスを得てから冬に再度実施した。講師の説明がわかりやすくなり、学生の自己分析の時間や学生同士のグループワークに時間を割くことができ、講座内で学生達の理解度を確認することができた。さらに夏のキャリア教育ワークショップに参加した留学生から「就職活動がうまくいかず不合格ばかりだ」と相談を受けたが、ワークショップ参加後に正社員採用が決まった。その他、留学生からは「短所を強みに変えるためにどうするかという点と自己分析が特によかった。」という声があった。
課題設定、事業設計に関 する振返り
今回の事業の実施背景として企業側と留学生の採用及び職業観のズレが挙げられると説明したが、今回の事業設計では特にキャリア教育とインターンシップのマッチング、その後の受け入れという流れが構築できた。自己分析や業界研究等が必要であると説明し、そのやり方や情報の探し方に至るまでワークショップの中で各自やってもらい、自宅でも作業ができる状況まで理解度を上げることをゴールとした。学生の中には業界研究のやり方を学んだあとに実際にエントリーしたディーラーで今後の自動車業界が抱える課題とその解決方法を発表することがインターンシップ最終日に求められた。業界研究のやり方をすでに学んでいたので欧米やアジアとの差、発展途上国の今後の予測等、多様な視点からまとめ発表できていた。担当者からは「留学生が日本語で説明できるだけではなく、ここまで課題に対して精度を上げてくれることに驚いた。」という感想を得た。これらのことから今回設定した事業の流れを継続していくことで学生達の職業観の向上に繋がると思う。
今回の事業実施で達成される状態
短期アウトカム
| 1 | インターンシッププログラムを企業へ提案できる企画運営力を団体内に構築し、企業へ提案を行う。 | |
|---|---|---|
| 指標 | コアスタッフが同プログラムについて基礎となる広報及び営業ノウハウを身に着け、かつ自身のコーディネーター経験を基に自らの言葉で伝えられる営業力を身に着ける | |
| 目標値・目標状態 | 提案企業数10社(単に資料を郵送した、DMを送ったということではなく、プレゼンまで行えた企業数とする) | |
| アウトカム:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトカム:考察 | 提案企業数は29社(新規開拓先を含む)で目標値に達した。産業メッセのように企業がブース出展するイベントにも顔を出し、インバウンド対応や海外展開を視野に入れている企業を探した。インバウンドを視野に入れている企業・団体は多かったが「英語ならどうにか翻訳通訳ができるので喫緊の課題ではない」という企業もあった。そのような中でプログラムを受け入れてくれた企業の中には当初は 社会貢献の一環という位置づけだったものが、想定していたよりも活動内容が充実し「来年も受け入れたい」という企業もあった。課題として29社の中にはメールや電話での打診で終わってしまった企業数は含んでいないため、反応のなかった企業については外国人留学生インターンシップについてどういいった印象を持っているかは判断できない。 | |
| 2 | インターンシッププログラムを留学生へ提案できる企画運営力を団体内に構築し、日本語学校や大学等(留学生別科等)へ提案を行う。 | |
| 指標 | ①留学生向けのキャリア教育を通してインターンシッププログラムの意義を理解してもらう。②インターンシッププログラムに参加してもらい、キャリアデザインを自身で行えるようにする。 | |
| 目標値・目標状態 | ①キャリア教育プログラム参加者20名②インターンシップログラム参加者20名 | |
| アウトカム:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトカム:考察 | 目標値①については延べ112名の学生が参加した。キャリア教育ワークショップには当初の予定を上回る参加者となったが、参加する学生はすでにキャリアプランができていたり、目標設計ができているケースが多い。ただ日本の就職活動スケジュールや在留資格変更についての知識はほとんどないため今回のキャリア教育でそういった知識の部分 は補えた。一方でキャリア教育について関心のない学生をどう集めるかは課題が残るので今後は日本語学校の授業の一環としてキャリア教育を実施できる連携先が必要だと感じた。また②の目標値については17名・延べ106回開催した。中には課題解決型のインターンシップを数社かけもちする学生もいて意欲の高さがうかがえた。 | |
| 3 | インターンシップ・地域社会づくり活動を通して外国人が担い手となった多文化共生社会の実現 | |
| 指標 | 活動参加者数・インターンシップ受入件数 | |
| 目標値・目標状態 | 来年度以降継続して活動場所を提供してくれる団体が70%以上あること | |
| アウトカム:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトカム:考察 | 医療法人のインターンシップを実施した際に「医者の中にも外国人患者を嫌うケースがあり救急病院としての役目を果たし切れていないところがある。そういった医療関係者との関わりをインターンシップを通して構築したい」という声があった。今回のインターンシップを通して、新事務所の相談スペースを使用した「国際保健室」を開催予定で、同保健室では通訳翻訳ができる留学生にも参加してもらい、受診時の課題や改善点を洗い出すことで連携が決まった。留学生が多いエリアだが、留学生同士の結婚で妊娠や出産に関する相談も少しずつ増えているエリアなので、医療関係者・区役所・区社協との連携を通じて言葉の壁を超えたサポート体制を構築したいと思う。 | |
アウトプット
| 1 | インターンシップ先として新たな企業の開拓ができている。(課題解決型のインターンシップ受入先) | |
|---|---|---|
| 指標 | インターンシップ新規受入団体数 | |
| 目標値・目標状態 | 3社の新規受入先を確保 | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 今年度新規受入れは5社。商社・行政(環境局)・アミューズメント業は課題解決型で介護・ホテル業は就業体験型で実施した。課題解決型インターンシップではコーディネーターが企業からの課題をヒアリングし、企画提案を行うという流れで実施した。夏はインターンシップが重なり、企画提案会議も同時に数社分行わなければならず、他社と同じような活動提案になりがちだった。企業が普段から情報発信しているSNS等も細かくチェックし、外国人留学生のルーツを生かした活動がどのように参画できるかコーディネーター自身の企画提案力をブラッシュアップしていく必要がある。 | |
| 2 | イ ンターンシッププログラムに参加してもらい企業からの評価を得てプログラムをブラッシュアップしていく。 | |
| 指標 | インターンシップ新規受入団体数 | |
| 目標値・目標状態 | プログラム満足度50% | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 課題解決型インターンシップでは企業からの満足度(来年度も同企画をぜひ受け入れたい・受け入れたいと回答した割合)が80%を超えた。また「今回参加した学生を雇用したい」と回答した企業は60%だった。しかし「今回参加した学生を雇用したいか」という問に「いいえ」と答えた企業も「外国人材を今後雇用したいか」という問には90%が「はい」と答えていた。このことから、インターンシッププログラムを通して外国人材雇用を検討している企業は多いことがわかった。しかし参加した学生自身を雇用したいと答える割合は30%ほど落ちてしまうので、プログラムに参加する学生には単なる日本語能力ではなく協調性や企画力・提案力等も求められると思う。それと同時に企業側が外国人材を受け入れられる体制になっているのか、企業側に対してもコミュニケーション方法や価値観等のズレから起こる物事のとらえ方の違い等をサポートしたいと思う。 | |
| 3 | インターンシップを通して自身が希望する分野への就職(アルバイト含む) | |
| 指標 | 就職決定者数(アルバイト含む) | |
| 目標値・目標状態 | 就職率50% | |
| アウトプット:結果 | 計画より遅れている | |
| アウトプット:考察 | インターンシップを通して就職(アルバイト含む)ができたのは7名で50%には満たなかったが、これまでの留学生の状況と違ったのはアルバイトがすでに28時間(/週)確保できている状態で、経験を積むこと・就職を視野に入れてインターンシッププログラムに参加する学生がいたことだ。このことから、インターンシップに参加してアルバイトが見つかるまで短期的に結果が出たケースは50%未満だったが、キャリア教育及びインターンシップを経験して進学したのちに就職に役立ててくれるところまで留学生との繋がりを持っておきたいと思う。そういったロールモデルを確保することで、今後新たな留学生に成功体験として事例紹介ができる。 | |
| 4 | 食料品及び住居を必要とする方に対して適切な支援を行う。 | |
| 指標 | 支援を必要とする方に対して100%の支援を行う。 | |
| 目標値・目標状態 | 100% | |
| アウトプット:結果 | 計画より遅れている | |

