事業完了報告
2026/01/21更新
事業概要
| 事業期間 | 開始日 2024/06/03 | 終了日 2025/02/28 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 南アルプス市とその周辺 | |
| 事業対象者 | 不登校児童とその保護者 生きづらさを抱えている子ども達 | |
| 事業対象者人数 | 250名 | |
| 事業概要 | 私達は、本事業を通してフリースクール関係者のみならず、不登校児の保護者や学校の先生、行政の関係者など不登校関係者のネットワークを構築し、山梨県に対してフリースクール認証制度の政策提言を行う。山梨県のみならず全国的に急増している不登校児童。これまでの不登校対策は学校復帰を目的とするものが主であったが、それは真の不登校対策とはなっておらず、不登校児童は増加の一途を辿っている。真の不登校対策とは、学校以外の学びの場が周知され、子ども達が学びの場を選べる環境を整えることではないか。しかし、現状は学校以外の学びの場の認知度は低く、全国約30万人いる不登校児童のうち約4割に当たる11万人を超える子ども達がどこにも繋がっておらず、自宅に引きこもっている状態である。このように不登校になると、どこにも行き場がなくなってしまうことが最大の問題点であると考えている。よって、学校以外の学びの場が周知され、子ども達が学びの場を選べる社会の実現に向けた取り組みを行う。具体的には、今運営しているフリースクールに「自立支援プログラム」を導入し、コンテンツの充実を図ると共に、月に1度子ども食堂を実施して、フリースクールの存在を知らない子ども達や地域の方々にフリースクールの存在を知ってもらう機会を設け、更には他地域のフリースクールとも積極的に連携を図っていく。今年の8月には県内のフリースクール代表者で構成される「山梨県フリースクール連絡会」主催で『山梨県不登校フォーラム2024』を開催。フリースクール・親の会・行政・学校の先生などが一堂に会する場を設けることで、それぞれの垣根を超えた連携体制を構築する契機とすると共にどこにも繋がっていない不登校児童とその保護者に対する啓蒙へと繋げていく所存である。このように、多種多様な方々と連携して、不登校に対する社会的理解が進むような事業を実施する。ちなみに私達は、子ども達が学びの場を選べるようになって不登校という言葉すら無い社会の実現を目指している。そこに向けての第一歩として本事業に取り組んでいく。 | |
事業の総括およびその価値
今回の事業では「自立支援プログラム」の導入、「子ども食堂」の実施、「山梨県不登校フォーラム2024」の開催という3つの事業を実施した。「自立支援プログラム」にはのべ971名の子ども達が参加。当該プログラムの導入によって新規入学者も5名。今までやったことがないことに挑戦する姿勢や、継続的に物事に取り組む姿勢が養われ、2024年12月にはマラソン部が発足。2025年3月に開催された「第23回南アルプス桃源郷マラソン大会」に出場し、無事全員が完走することが出来た。子ども食堂「みんなのアソビバ」は全7回開催してのべ324名が参加。地域の方や普段は学校に行っている子達との交流の場として、当初の目的を達成しつつある。来年度も継続して開催する予定。山梨県フリースクール連絡会主催で開催した「山梨県不登校フォーラム2024」には全国から147名の方にご参加頂いた。保護者・学校の先生・行政関係者・フリースクール関係者など子どもに関係する大人が各々の立場の垣根を超えて一堂に会するフォーラムは県内初であり、新聞・テレビなどのメディアでも大きく取り上げられた。また、フォーラムを作り上げる過程で県内のフリースクール運営者間の 絆が深まり、オンライン交流会である「教育ごちゃまぜ座談会」の開始に繋がった。上記の通り、本事業の実施によって一定の成果を残せたと実感している。更に、不登校に対する啓蒙という意味でも有意義な事業となった。
課題設定、事業設計に関する振返り
一番のターゲットであった、どこにも繋がっておらず自宅に引きこもっている子達には充分なアプローチが出来なかったと感じている。その要因としては「不登校に対する不理解」と「利用料の問題」があるのではないか。「不登校に対する不理解」という点では、特に非当事者の方々から不登校は本人の甘えや怠け、保護者の育て方の問題と思われている風潮が根深く残っている現状がある。「利用料の問題」という点では、公的な補助のないフリースクールに通えるのは高額な利用料を支払える家庭の子のみであり、利用者が限定的となってしまっている。これらの振返りを踏まえ、来年度はこの課題を解決するための施設を実施していきたいと思っている。
今回の事業実施で達成される状態
短期アウトカム
| 1 | 南アルプス市及びその近郊地域において、これまでどこにも繋がっていなかった子達の居場所が出来た。これによって学習や体験、友達との交流などコミュニケーションの機会が確保され、食生活や生活リズムも整い、笑顔が増え、心身ともに元気な状態となっている。 | |
|---|---|---|
| 指標 | 新たに活動に参加してくれた世帯数 | |
| 目標値・目標状態 | 新規参加者100名以上 友達が出来て色々な活動に積極的に参加できるようになり、食生活や生活リズムも整ってきた。 | |
| アウトカム:結果 | 新規参加者280名 | |
| アウトカム:考察 | 当初の目標に対して一定の成果を残せた | |
| 2 | フリースクール関係者や不登校児の保護者、学校の先生、行政担当者など不登校関係者が一堂に会して協議するネットワークが構築され、月に一度学習会を実施することが出来ている。 | |
| 指標 | 参加者数 | |
| 目標値・目標状態 | 参加者数200名 適宜オンラインでも開催することにより、県外の関係者ともネットワークを構築することが出来た。 | |
| アウトカム:結果 | 参加者247名 | |
| アウトカム:考察 | 不登校フォーラムをきっかけに始まったオンライン交流会で継続的に不登校関係者が協議するネットワークが構築されている。 | |
| 3 | 地元企業や地域の方々との連携、不登校関係者のネットワークが構築されたことにより、山梨県に対してフリースクール認証制度を政策提言。2025年度より同制度が実施されている。 | |
| 指標 | 政策提言書の作成 政策提言に際して、県民の署名数 | |
| 目標値・目標状態 | 政策提言書の提出 署名者数300名 不登校フォーラムでも署名を募りたい。 | |
| アウトカム:結果 | 政策提言には至っていない | |
| アウトカム:考察 | 政策提言には至っていないが、山梨県フリースクール連絡会で連携して声を挙げ続けた結果、県がフリースクール利用料の一部を 補助する制度に繋がった | |
アウトプット
| 1 | 自立支援プログラムの実施。現在運営しているフリースクールのコンテンツを充実させ、学習や体験の要素を深め、フリースクールの魅力を高めると共に通っている子ども達の更なる心身の育成を図られている。具体的には、基礎学習・農業・伝記・食育・山歩き・バスケットボール・音楽・お米作りを導入する。 | |
|---|---|---|
| 指標 | 実施回数及び参加者数 参加した子ども達の変化をスタッフミーティングで確認する | |
| 目標値・目標状態 | 参加者数50名 このプログラムで様々な体験をした子ども達は、知的好奇心が芽生え、あらゆることに意欲的となり、興味の対象が広がった。その結果、自ら新たな活動を提案出来るまでに成長した。 | |
| アウトプット:結果 | 参加者はのべ971名 | |
| アウトプット:考察 | 当該プログラムの導入によって新規入学者も5名。今までやったことがないことに挑戦する姿勢や、継続的に物事に取り組む姿勢が養われた | |
| 2 | 子ども食堂「みんなのアソビバ」を開催。月に一度、フリースクールを一般開放して子ども食堂を開催している。対象者は南アルプス市及びその周辺に住んでいる不登校児童とその保護者。生きづらさを抱えている子ども達。地域住民の方々。特に、フリースクールの存在を知らない子やどこにも繋がっていない子達が一歩を踏み出す機会が生まれている。また地域住民の方々との交流を深めている。 | |
| 指標 | 実施回数及び参加者数、参加者の属性 | |
| 目標値・目標状態 | 参加者数500名 新たにフリースクールに通えるようになった子が15名 これまでどこにも繋がっていなかった不登校の子が、子ども食堂への参加をきっかけにフリースクールへ通えるようになり、友達が出来て、見違えるように元気になった。また、活動の内容をまとめた報告書を作成。スポンサー企業を募る際の営業ツールとする。 | |
| アウトプット:結果 | 参加者はのべ324名 | |
| アウトプット:考察 | 地域の方や普段は学校に行っている子達との交流の場として、当初の目的を達成しつつある | |
| 3 | 山梨県不登校フォーラム2024の実施。県内のフリースクール・親の会・行政・学校の先生などが一堂に会し、まだどこにも繋がっていない不登校児童とその保護者を対象としたフォーラムを開催。フリースクール・親の会・行政・学校の先生がそれぞれの垣 根を超えた連携体制を構築すると共に不登校に対する社会的理解が進んでいる。また、不登校関係者のネットワークが構築され、定期的な学習会が実施されている。大勢の人がいる場への参加に抵抗を感じる方もいることを配慮してリアルとオンラインのハイブリッドで開催する。 | |
| 指標 | フォーラムの参加者数、その後の学習会へ繋げられた方の数、学習会に参加した団体の数 フリースクールの理解が進んでいるか 月に一度、不登校関係者が一堂に会し課題を共有し合う学習会を実施。フリースクール認証制度の政策提言へと繋げる | |
| 目標値・目標状態 | 参加者数は200名。対象となるのは県内全域の不登校児童とその保護者をはじめフリースクール関係者、行政の関係者、教育関係者など。 まだどこにも繋がれていない不登校児童の保護者に学校以外の学びの場の存在を知っている。 | |
| アウトプット:結果 | 参加者は147名 | |
| アウトプット:考察 | 保護者・学校の先生・行政関係者・フリースクール関係者など子どもに関係する大人が各々の立場の垣根を超えて一堂に会するフォーラムは県内初であり、新聞・テレビなどのメディアでも大きく取り上げられた。また、フォーラムを作り上げる過程で県内のフリースクール運営者間の絆が深まり、オンライン交流会である「教育ごちゃまぜ座談会」の開始に繋がった | |
活動
| 1 | 自立支援プログラムとして、現在運営しているフリースクールのコンテンツを充実させ、学習や体験の要素を深め、フリースクールの魅力を高めると共に通っている子ども達の更なる心身の育成を図りたい。具体的には、基礎学習・農業・伝記・食育・山歩き・バスケットボール・音楽・お米作りを導入する。 | |
|---|---|---|
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 計画通りに実施できたが、お米作りだけは協力業者との連携がうまくいかず収穫までいくことが出来なかった | |
| 2 | 月に一度、フリースクールを一般開放して子ども食堂「みんなのアソビバ」を開催する。対象者は南アルプス市及びその周辺に住んでいる不登校児童とその保護者。生きづらさを抱えている子ども達。地域住民の方々。チラシ配布やSNSで告知する。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 計画通りに実施できた。学校にチラシを配布することが出来れば、より良い成果が得られたと思っている | |
| 3 | 山梨県フリースクール連絡会主催で、県内のフリースクール・親の会・行政 ・学校の先生などが一堂に会し、まだどこにも繋がっていない不登校児童とその保護者を対象とした「山梨県不登校フォーラム2024」を開催する。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 計画通りに実施できた。当初予定していた以上の成果が得られた | |
| 4 | ネットワーク構築のための学習会の実施(月に一度)。講師の選定・会場手配・チラシ作成及び告知。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 計画通りに実施できた。7月からオンライン交流会である「教育ごちゃまぜ座談会」を開催。毎回多種多様な方にご参加頂き、交流を深める契機となっている。 | |
想定外のアウトカム、活動、波及効果など
本事業の活動内容や本事業を通しての気付きなどをコラムにまとめていたところ、大阪の広告代理店から依頼があり、2025年元旦の産経新聞(甲信越版)に全面(15段)掲載されました。また、2025年1月30日にはYBS山梨放送ワイドニュースの中で、みんなのおうちを特集として取り上げて頂きました。さらに、NPO法人フリースクール全国ネットワークからお声掛け頂き、「第15回JDEC(フリースクール全国大会)」の実行委員に就任。2025年3月2日(日)に神戸で開催された「第15回JDEC」の開催に参画することが出来ました。こうして活動のフィールドが全国規模にまで広がったのは想定外でした。
事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動
| 課題を取り巻く変化 | 本事業が終了した今、感じているのは「不登校が問題ではない」ということ。問題は子どもに選択肢がないことにある。現状、子どもが大人になるための道は公教育という一本しかない。それ故に、そこを通れない約49万人もの子ども達とその保護者は先の見えない不安に苛まれることになってしまう。道がいくつかあって、子どもが自分に合った道を選べるようになれば、不登校という概念すら無くなってしまうだろう。つまり、問題は社会構造にある。そこで、この問題を解決するため、2025年4月から完全無償化で運営することを決意。まずは、公教育とほぼ同条件で選べる環境を整えていくことで、みんなのおうちから社会を変えていきたい。運営資金については、個人からの寄付や企業のスポンサーなど非当事者の方々に理解され、共感されることで募っていく予定。非当事者の方や地域企業からの支 援を受けて、無償化フリースクールの運営モデルを確立。それを全国にシェアすることで無償化のフリースクールが増えていけば課題の解決に繋がるのではないかと思っている。 |
|---|
外部との連携実績
| 1 | 活動 | スポンサー獲得活動 |
|---|---|---|
| 実施内容 | スポンサー契約締結 | |
| 結果・成果・影響等 | KEIPE株式会社から100万円の寄付を頂いた。今後はコラボ商品の企画なども考えている。 | |
| 2 | 活動 | NPO法人フリースクール全国ネットワークとの連携 |
| 実施内容 | 第15回JDEC(フリースクール全国大会)の開催 | |
| 結果・成果・影響等 | 実行委員としてイベントに参画。全国から集まった100名を超える方々と親睦を深めることが出来た。 | |
| 3 | 活動 | WakuWakuの家との連携 |
| 実施内容 | 山梨県不登校フォーラム2024の開催 | |
| 結果・成果・影響等 | 山梨県フリースクール連絡会の代表・副代表としてイベントを作り上げる中で交流を深め、コラボして新しいフリースクールを設立しようと画策中である。 | |
| 4 | 活動 | にらさき不登校親の会 すばるの会との連携 |
| 実施内容 | 講演会の開催 | |
| 結果・成果・影響等 | 不登校児童の保護者を対象とした講演会で講師を務めました。 | |
| 5 | 活動 | 多様な学びを共につくる・みやぎネットワークとの連携 |
| 実施内容 | 講演会の開催 | |
| 結果・成果・影響等 | 不登校児童の保護者を対象とした講演会で講師を務めました。 |
広報実績
| メデ ィア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等) | あり | |
|---|---|---|
| 内容 | 山梨県不登校フォーラム2024の開催に際して、YBSラジオ・山梨日日新聞・朝日新聞・UTY「すごロク」・YBS「ワイドニュース」などで取り上げて頂きました。2025年元旦には産経新聞(甲信越版)にて全面掲載、2025年1月30日にはYBS「ワイドニュース」で特集されました。 | |
| 広報制作物等 | あり | |
| 内容 | 山梨県不登校フォーラム2024の開催に当たってはチラシを作成。また、みんなのおうちの紹介動画とリーフレットも作成しました。 | |
| 報告書等 | なし | |
| イベント開催等 | あり | |
| 内容 | 山梨県不登校フォーラム2024の開催。オンライン交流会である「教育ごちゃまぜ座談会」も2024年7月から毎月開催しています。 | |
ガバナンス・コンプライアンス実績
規程類の整備状況
| 事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか | 整備中 | |
|---|---|---|
| 内容 | 現在整備中です | |
| 整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか | 一部公開 | |
| 内容 | まだ規定が出来ていないため | |
| 変更があった規程類に関して報告しましたか | 変更があり報告済み | |
ガバナンス・コンプライアンス体制
| 社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますか | はい | |
|---|---|---|
| 内部通報制度は整備されていますか | いいえ | |
| 利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますか | はい | |
| コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたか | いいえ | |
| 内容 | 担当者が未定のため | |
| ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたか | はい | |
| 団体の決算書類に対する会計監査はどのように実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実 施予定の場合含む) | 外部監査 | |
| 内容 | 監事に監査を依頼しています | |
| 本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますか | いいえ | |
その他
| 本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など | 新たに外部から理事4名が就任。組織が強化されました。 |
|---|
シンボルマークの活用状況
広報制作物に表示 その他:コラムに表示 |

