事業完了報告
2026/01/19更新
事業概要
| 事業期間 | 開始日 2024/05/22 | 終了日 2025/02/28 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 盛岡市松園地域(盛岡市松園・北松園・東松園・西松園・黒石野・小鳥沢)当事業拠点盛岡市松園2丁目12-11 | |
| 事業対象者 | ・家庭事情等により居場所を必要とする小学生 | |
| 事業対象者人数 | 小学生 100名 | |
| 事業概要 | 入居開始から半世紀経過した松園団地は人口減・高齢化・少子化が進展し、空き家も増加している。このため地域のなかでの交流が少なくなり、住民全体が孤立しがちな環境となっている。郊外の高低差がある団地のため、自家用車がない世帯は買い物等の生活維持に困難が生じている。また、県営住宅は生活困窮世帯の入居率が高く、戸建て地域との格差も生じてきている。さらに物価高騰により、子育て世帯・高齢世帯の貧困化とそれによる欠食・孤食などの児童の増加をもたらしている。 | |
事業の総括およびその価値
寄り拠たすけでの活動は、コミュニティの拠点形成としてほぼ計画を達成した。
毎日運営することにより、松園団地の子ども誰でもが放課後を安全に孤立しないで過ごせる居場所となった。子ども食堂は欠食を防ぎ、食育の場となった。またそこでは、学習支援が受けられ、手伝いをすることで有用感を感じられるなど、子どもの成長を促す効果もでている。
地域住民や保護者にとってもたすけは居場所となり、多様な交流や子育てに関わる活動の場にもなりつつある。
スタッフが継続的に関わることで、課題を抱える子どもや保護者の早期発見や見守りもできた。
スタッフが松園小学校や民生児童委員等との連携体制を構築してきたことは、今後地域で包括的に子育て支援にあたる基盤が形成されたといえる。
生活支援も兼ねた団地内での移動販売を行い、子どもの居場所を継続するためのビジネスも拡充してきた。
また、幼稚園跡地を活用した新たな拠点の構想や、県営住宅の空き家を活用した居住支援など、団地再生の次段階への取り組みにも着手している。
なお、本事業で対象とした人数は、たすけ利用の小学生150名・中学生50名、及び 移動販売での対象も含め高齢者500名である。さらに松園小学校区の2350世帯に広報を兼ねたアンケートを配布した。うち200名程度の近隣住民がたすけに来店し、30名程度はボランティアとして関わりをもっている。
課題設定、事業設計に関する振返り
当初想定していた松園団地の課題や事業設計は適切であった。
コミュニティ拠点の形成を図るために、寄り拠たすけを短い準備期間で立ち上げたことは成功要因となった。日没時間が遅い夏季期間に様々な活動を一気に実施でき、認知率と利用数を高めることにつながった。また、平日毎日運営したことは、子どもや近隣住民の変化や環境を把握しやすいという利点があった。しかし反面、冬季は早い日没時間と降雪が影響し、子どもの滞在時間は短くなった。そこで軽食の提供や土曜日午後の開店など試行錯誤し、ニーズに対応した。
また、スタッフが個々の不安や悩みに丁寧に対応するなかで、多問題家庭の存在や体験格差等の課題が予想以上にあることを把握した。そのため連携づくりに注力し地域での包括的な支援体制づくりを急ぐとともに、コンサートなど非日常的な体験イベントを開催する等した。このように拠点形成を優先したため、生活支援を兼ねた移動販売の拡充が予定通り進められない面もあったが、総じて次年度運営継続の基盤はできた。
今回の事業実施で達成される状態
短期アウトカム
| 1 | 松園団地において子供の居場所が確保されている状態。子供は食事を継続的にとることや、自己有用感がもてる活動・相談ができる。高齢者等の地域の多様な住民と相互支援関係ができ、周囲に見守られている状態になる。 | |
|---|---|---|
| 指標 | ・3食摂食率 ・食事の満足度 ・学習意欲 ・自己有用感 ・周囲に見守られているという安心感 ・相談対応や介入をした子供数 ・地域が子供を見守る体制に変化 | |
| 目標値・目標状態 | ・1日3食とる児童が9割以上 ・学習意欲が5割以上・自己肯定感が5割以上で増加 ・スタッフ側が継続的に見守る子供は90名以上/年 ・気がかりな子供へのスタッフ側からの介入30名以上/年 ・民生児童委員等が「地域で見守れている子供が増加した」と変化を感じる | |
| アウトカム:結果 | 計画どおり進んでいる | |
| アウトカム:考察 | 94名が登録し、毎日3~40名の子どもが放課後の時間を安心して過ごす居場所となった。当初より9割以上の子どもが1日3食とっていたが、親の帰宅時間を待たなくても補食できたり、長期休暇中に1日の最初の食事をとる子がいるなど、欠食を防ぐ効果は確実にあった。質的な観察結果であるが、高齢近隣住民や上級生の学習支援により学習意欲は向上し、お手伝いスタンプにより自己肯定感が顕著に高まっていた。また、スタッフに不安や悩みを吐露する子も次第に多くなり、のべ30名以上に介入し、様々な点から見守りを必要とする子供達や多問題世帯等深刻な問題にも対応した。学校や民生児童委員と連携し情報共有を図り、解決につなげる素地を形成した。こうした取り組みの結果、担当地区の民生児童委員は、地域で見守られている子どもの増加を実感している。 | |
| 2 | 移動販売に加え新たな収入源もでき、次年度以降の運営のビジネスモデルが構築され持続可能性が確保される。 また、太助寿司跡で「寄り拠たすけ」とし活動することで、多様な相互支援の拠点として地域で認識され評価される存在となる。 | |
| 指標 | ・物品の売り上げや寄付・食材を子供食堂運営に継続的に充当できる収益モデルができている ・「寄り拠たすけ」を住民の相互支援の場として住民や関係機関が認知し評価している | |
| 目標値・目標状態 | ・主要スタッフがビジネスモデルを検証し共有している ・地域の住民組織や行政等の関係機関が認知し、相互支援を創出すると評価 | |
| アウトカム:結果 | 計画どおり進んでいる | |
| アウトカム:考察 | 居場所の整備・運営に注力したため、移動販売の拡充は計画通りには進まなかった。しかし、今後の持続可能性を確保するために、移動販売の拡充とビジネスモデルの精緻化は急務であり、次年度以降の新たな体制にあわせて引き続き取り組む予定である。 寄り拠たすけについては、事業開始当初から松園小学校校長先生に説明をし協力を求めた。学校が保護者会にかけて寄り拠たすけに協力をすることを決定するなど、協力体制を構築してきた。また、地域の民生児童委員や地域包括支援センターにも寄り拠たすけの動向を折々に伝えており、継続的に運営に協力をいただいている。盛岡市や岩手県の複数部署や、それぞれの社会福祉協議会とも連携しており、評価をいただいている。そのことが次年度以降の補助金や助成金検討などの持続可能性につながっている。 | |
アウトプット
| 1 | 1.放課後の居場所が必要な子供に、居場所が1か所提供されている 参加する子供は子供新聞記者や掃除等の役割分担をもつことができ、おたすけ券で若干の報酬を得ることができる。スタッフ・ボランティアとの学習支援や交流を通して多様な学びがある | |
|---|---|---|
| 指標 | ・毎回の参加者数 ・子供スタッフ登録数(役割分担に挙手) ・おたすけ券の配布枚数 ・スタッフへの相談数 ・スタッフやボランティアからの学習支援数 | |
| 目標値・目標状態 | ・毎回の参加者数10名以上/日(継続的参加90名/年) ・子供スタッフ登録40名以上/年 ・おたすけ件配布数5名以上/日 ・スタッフ・ボランティアへの相談のべ30名以上/年 ・スタッフやボランティアから学習支援を受けた数90名/年 | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 放課後の居場所として「寄り拠たすけ」は平日毎日午後に開店。94名の小学生が登録し、毎日3~40名(平均10名以上)が来訪した。「お手伝いスタンプカード」は83名が保有し、掃除・雪かき・配食補助等のお手伝いをした日ごとに押印する仕組みは、「たすけで役にたっている」と有用感を高めた。10回押印し300円分の報酬を得た子どもは12名。 スタッフに不安や悩みを吐露し相談をする子どもは30名以上。また、年上の子やスタッフ・ボランティアから学習支援を受けた子はのべ90名を超えた。勉強だけではなく、スズムシの飼育方法や食事マナーを学んだりクラシック演奏を身近で聴くなど多様な体験を得られる 場になった。 天候や小学校の行事予定により来訪数が安定しないことが課題であった。 | |
| 2 | 2.本事業への応援団が形成され、応援団は本事業への地域ニーズを伝えるとともに、ボランティアとして本事業へ参加している | |
| 指標 | ・応援団登録数 ・ボランティア活動参加数 ・本事業に連携機関数 ・野菜等食料提供者数 ・応援チケット購入数 | |
| 目標値・目標状態 | ・応援団登録100名以上/年 ・ボランティア50名以上/年 ・連携・協力機関10以上/年 ・野菜提供農家10以上/年 ・応援チケット販売数500円×200人/年 | |
| アウトプット:結果 | 計画どおり進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 応援団の登録制度は実施しなかったが、応援チケット(300円)は272枚売れた。継続的なボランティアは当初地域住民5名に教会関係5名程度であったが、住民アンケートにより14名の活動希望者が把握できた。また、雪かきや居酒屋開催時の尺八・歌提供など随時のボランティアもいれると30名を超えた。 食材となる野菜提供は、専業農家だけではなく保護者等の家庭農園や市場からもあり、10か所以上となった。 連携協力機関は20を超え、なかでも松園小学校では保護者会の議題にかけて議論するなど、保護者・教員の協力を得る基盤となった。 子どもと来訪していた母親が離婚の悩みをスタッフに相談しつつイベントスタッフを担うようになるなど、居場所利用者が自発的に運営を担う側へと変化してきている。 | |
| 3 | 3.子供食堂で安価(子供は100円・家族は300円)な食事をとることができる | |
| 指標 | ・子供食堂開催日数 ・提供食事数 | |
| 目標値・目標状態 | ・7月以降は5回/週開催 ・30食以上/日 | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 子供食堂は平日毎日開店している。当初は16時から定食(子供100円・大人300円)を提供していたが、日没が早くなり学校が16時半の帰宅を推奨するようになったため、夕食を食べる子どもが少なくなった。そのため11月からは13時から軽食(おにぎり30円、焼き鳥40円等)の提供を始めた。軽食も含めると1日平均30食以上提供している。 軽食の工夫により1日100円を小遣いとする子どもも駄菓子や軽食を数品楽しめるようになった。また冬休みに朝食・昼食ともに食べないまま13時にお握りを食べる子や、食事マナーを家庭で教えられていない子など、食生活をめぐる課題把握にもつながった。夕飯の欠食を防ぐために冬場も定食の提供は続けており、親子や近隣で食事をとる場としても機能している。 | |
| 4 | 4.子供の居場所となる子ども食堂の入口部分に、子供が立ち寄りやすい「駄菓子コーナー」があり、店番の高齢者(デイ利用者)やスタッフと会話をしながら駄菓子を購入できる | |
| 指標 | ・開店日数 ・駄菓子購入人数 | |
| 目標値・目標状態 | ・子供食堂の開催にあわせ開店 (7月以降5回/週) ・20人以上/日 | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 寄り拠たすけの入口部分に、「まご蔵」の看板をつくり、外からもみえるように駄菓子コーナーを設置し、平日毎日開店した。子どもたちの人気となり、10円から60円くらいの価格帯であるが、日によっては7000円を超える売上となった。近くにコンビニもないため、近所の人や工事関係者も買いに来る。平均すると20人以上、多い日には40名以上の来客となっている。 当初はボランティアのシニアも店番をしていたが、様々な点から子どもたちに対しての見守りを必要とすることが増えた。これにより、スタッフと子どもの距離が縮まり、こどもとの会話を交わすことで、子どもの個別性の把握がよりできるようになった。 | |
| 5 | 5.居場所を利用する子供やその保護者が、困りごとや不安を相談しやすい体制が形成されており、相談への回答も緊急時にはすみやかに、対面相談への回答は相談会で得ることができる | |
| 指標 | ・相談件数 | |
| 目標値・目標状態 | ・居場所・子供食堂での相談は10件以上/月 ・相談会での相談は20件以上/年 | |
| アウトプット:結果 | 計画どおり進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 主要スタッフとの関係性ができると、子どもたちは家庭内の問題を語ったり、成長期の身体変化による不安を吐露するようになった。また、保護者も夫婦間の悩みをスタッフに相談したり、地域住民がカウンターに長時間座った後に引きこもりの子がいることを打ち明けて帰る日もあった。このように、寄り拠たすけは、子ども・保護者・地域住民の相談機能をもつ場へと変化していった。その数は月でのべ10回以上となっている。 当初は月1回の相談会を設けて利用者を募ったが、相談申請はなかった。そこで、児童福祉が専門の大学教員をスーパーバイザーとして、スタッフとケース検討を行う場を2回設定した。課題がある子どもへの対応方法と連携方法を検討した。 | |
| 6 | 6.活動の情報発信がなされており、居場所の利用者及や応援団を増やすことにつながっている | |
| 指標 | ・子供新聞の発行 ・スタッフがSNSで情報発信 ・ニュースレター作成 ・報告書作成・配布(一部販売) ・メディア関係者への働きかけでテレビ・新聞等の媒体に番組・記事掲載 | |
| 目標値・目標状態 | ・1回/月×10か月 ・SNS記事5回/月×10か月 ・1回/2か月×5回 ・中間・最終で計2回/年 ・番組・記事計5回/年 | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる | |
| アウトプット:考察 | SNSは7カ月間で計62回発信、AI活用動画を含むWebの公開、活動報告をまとめ定期的に行政報告を行った。 8月と2月に県庁記者クラブでニュースリリースするとともに、記者に取材を依頼した。その結果、松園新聞5回・岩手日報4回の他に朝日新聞・読売新聞・岩手県広報誌・いわて生協広報誌に1回ずつ記事が掲載され、IBCニュース1回の放映を加え計14回/年のメディア露出や講演依頼が1件あった。 この発信により地域での認知度や各機関の協力度が高まり、住民や商工会からの寄贈や視察が増加した。 各媒体の遡及効果が想定以上にでたことと、スタッフは子どもの見守りを優先したことから、子供新聞の発刊とニュースレター作成は取りやめた。 次年度以降、報告書の有料配布にて情報発信事業を目指す。 | |
| 7 | 7.買い物支援としての移動販売やコミュニティカフェの開催場所での物品販売が行われおり、子供食堂の食材や資金の一部を担うとともに、この活動でできた高齢者のつながりが子供の居場所の活動でボランティアとして活かされる循環ができあがっている | |
| 指標 | ・高齢農家等の端野菜とアウトレ ットパンの移動販売 ・移動販売で残った野菜・パンの食材を子供食堂で活用 ・パン売り上げの一部(1個につき10円)を子供食堂の食費として活用 ・買い物支援を利用する高齢者等が子供の居場所でボランティア活動を行う | |
| 目標値・目標状態 | ・移動販売2回/週 ・パン100円×300個/週 野菜10,000円/週 ・コミュニティカフェ1回/週 ・カフェ購買部売上平均3000円/週 ・パン売上から子供食堂食費に活用10円×300個/週 ・高齢者の子供居場所でのボランティア15人/年 | |
| アウトプット:結果 | 計画より遅れている | |
| アウトプット:考察 | 移動販売は毎週2回実施し、団地内の4か所で野菜やパン等を販売。パンは夏場は290個/週、冬場は250個/週、野菜は5000円/週と目標をやや下回ったが、ゆで卵・うどん・レトルト食品等の取り扱い品目は増やした。団地の高齢者等への買い物支援の継続と、居場所の子ども食堂の食材しても活用することで、食品ロスや経費圧縮に繋げた。取り組みが新聞等で知られるようになり、地元機関との連携案もでてきた。 パン売上から子ども食堂食費に10円活用する案と、購買部つきコミュニティカフェの売り上げ計上は、協議の上採用しないことになった。 送迎体制の維持を検討し、コミュニティカフェ参加者による居場所へのボランティア活動は見送ったが、代わりに近隣のシニアがボランティアを行う流れが出来て、地域の居場所形成に繋がった。 | |
| 8 | 8.移動販売の品目・取り扱い数を増やしたり、介護保険制度外の高齢者デイや惣菜販売を行う等で収入増を図りながらビジネスモデルを構築 | |
| 指標 | ・移動販売で扱う食品への新規協力企業・農家を増やす ・子供食堂等での新たな事業開発を行う ・上記を踏まえて次年度以降のビジネスモデルを検証する | |
| 目標値・目標状態 | ・新規協力企業・農家が10件/年 ・新規事業10件/年 ・主要スタッフが作成したビジネスモデル書1件/年 | |
| アウトプット:結果 | 計画どおり進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 移動販売で取り扱う食品等は、新規協力企業・農家が10件以上増えた。 常に次年度以降のビジネスモデルを検討しつつ、新規事業の働きかけをしてきた。例えば、キャベツ産地である岩手町への廃棄野菜の提供等を働きかけるなどしているが、まだ事業運営にはいたっていない。 しかし、当初予定していなかったビジネス案も浮上し、検討を開始している。まず、児童施設跡地での医療・福祉連携事業の展開構想がある。さらに、居住支援事業への取り組みを行い、子どもの居場所事業とともに運用できるよう検討中である。一昨年度から取り組んできた高齢者の居場所に、今年度構築した子どもの居場所を連携させ、地域包括ケアを進めながら団地再生への取り組みを進めていくという流れに変更はない。 | |
活動
| 1 | 居場所事業の実施 太助寿司であった空き店舗を「寄り拠たすけ」として活用し、平日の13:00~18:30(学校長期休みは開催時間を増やす)に実施する。 駄菓子コーナーを併設し、誰でも気軽に集まることができる場とする。主要スタッフ3名やボランティアが学習支援や相談・異世代交流を行う。 また、介護保険外高齢者デイサービスとして利用者ができる活動(駄菓子屋店番・調理等)を行いながら子供と交流する。 | |
|---|---|---|
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 居場所事業の実施 太助寿司の空き店舗を「寄り拠たすけ」として活用し、平日の13:00から夏場は18:00まで、冬場は17:30まで開店した(冬季は小学校が16:30での帰宅を促したため)。 駄菓子コーナーを併設し、誰でも気軽に来ることができる場にした。スタッフの他にボランティアや年長の子どもが学習支援を行った。また、主要スタッフが相談に対応した。 高齢者ディサービスは実施しなかったが、近隣のシニア住民がボランティア活動を行うなど、異年齢・異世代交流を図った。 | |
| 2 | 「子供食堂」の運営 居場所の一部を子供食堂として活用。平日(7月以降は週5回)16:30~18:00に夕食を子供100円・大人300円で提供 食事の不安を解消し、食育の場とする。移動販売で扱っている食材や売上を食材費にまわす。 一般対象の食事提供(配食含む)や喫茶や惣菜販売も行い、将来的には歌声喫茶・居酒屋等を開催し、孤立解消の場とする。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 「子ども食堂」の運営 寄り拠たすけのなかで子ども食堂を平日毎日開催した。当初は16時から定食(子ども100円・大人300円)を提供したが、日没が早くなった11月からは13時から軽食(おにぎり・焼き鳥等)を中心に提供するようにした。これにより、100円の小遣いでも駄菓子と軽食を楽しめるようにした。 欠食の不安を解消し、食育の場とした。移動販売で扱っている食材も活用した。 近隣住民等にも飲食を提供(テイクアウトに対応)し、居酒屋を4回開催する等、孤立解消の場とした。 | |
| 3 | 応援団の発掘と活動参加の促進 松園地区内外の各所で説明し応援団に登録を募る(100名以上)。 登録の際にはボランティアができる活動の内容を把握し、参加を促進(50名以上)。 また、行政・専門機関等に説明し連携促進(10機関以上)。食材提供機関・農家も依頼する(10以上) 500円単位の応援チケットを販売し、半券に応援メッセージを記入したものを居場所の壁に貼りだす(200名以上) | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 応援団の発掘と活動参加の促進 各所で説明をし、またアンケートも実施し応援団を募った。現時点では50名であるが、面 談等で活動希望を把握し活動を促進している。 また、20以上の機関と連携している。食材提供機関や農家も10以上となった。松園小学校校長により保護者会で検討してもらい、協力を得ることができた。 応援チケット(300円)は272枚販売した。応援メッセージを壁に掲示し、お手伝いスタンプを達成した子には1枚ずつ報酬として渡している。 | |
| 4 | 相談機能の整備と拡充 居場所・子供食堂の活動を通し、いつでもスタッフに相談できることを利用者に伝える。個別相談ができるコーナーで対応する(毎月10件以上)。緊急対応が必要な相談についてはスタッフが専門機関につなぐなど即時対応をする。 また、相談会を月1回以上開催し、医師(校医)、児童福祉分野大学教員(保育士・幼稚園・小学校教員免許保持)、栄養士、社会福祉主事、心理士等が相談に応じる. | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 相談機能の整備と拡充 いつでも相談対応できるよう、同じスタッフが居場所に常駐、不安や悩みを吐露するという寄り添い型の相談体制をとり、月10件以上寄せられた。 医師・大学教員等を相談員とし月1回開催する相談会の準備を進めたが、申し込みはなかったため、専門機関が必要な相談については随時対応することとした。 相談対応が難しいケースにおいて、児童福祉分野の大学教員をスーパーバイザーとしてケース検討会議を2回実施した。 | |
| 5 | 活動情報発信 居場所に集う子供が子供新聞を月1回発行する。また、スタッフがSNSで情報発信し、ニュースレターや報告書を作成・配布(一部有償販売)する。 プレスリリースを岩手県政記者クラブでの伝達やインターネットを通して行い、テレビ番組・雑誌や新聞記事掲載を働きかける。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 活動情報発信 寄り拠たすけのチラシ配布や、効果が高ったインターネットとニュースリリースを中心として積極的に情報発信を行い、スタッフの業務優先度を考慮し子ども新聞とニュースレターは作成無しとした。 WebはAI活用の動画を入れて作成し、SNSは60回以上発信した。県政記者クラブを通して2回ニュースリリースを行った結果、県広報誌や新聞記事・テレビニュースで計14回のメディア露出となった。 書籍の有料配布を視野に、ベースとなる報告書作成を業務委託した。 | |
| 6 | 移動販売・コミュニティカフェの運用 買い物支援・見守り・孤立対策としての移動販売(週2回)と県営住宅内での購買部つきコミュニティカフェ(週1回)を継続的に実施し、その食材と売上の一部を子供食堂で活用する。また、この活動でつながったアクティブシニア等に子供の居場所でのボランティア活動を働きかける。 | |
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 移動 販売・コミュニティカフェの運用 買い物支援・見守り・孤立対策としての移動販売(週2回)は実施し、そこで扱う食材は子ども食堂でも活用した。県営住宅内での購買部つきコミュニティカフェ(週2回)は助成金の枠外で実施した。 また、コミュニティカフェでつながったシニアに寄り拠たすけのボランティア活動を依頼することは送迎方法がなく実現しなかったが、近隣に居住するシニア層に働きかけボランティアを確保した。 | |
| 7 | 収益事業の拡大とビジネスモデルの検証 主要スタッフが連携・協力機関等に働きかけ移動販売での取り扱い食品と収入を増やしたり、子供食堂での惣菜販売や居酒屋での応援チケット販売等の新たな事業を開発することにより収入増をはかり、次年度以降の居場所運営の実装を目指せるビジネスモデルを作成し検証する。 | |
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 収益事業の拡大とビジネスモデルの検証 移動販売での取り扱い商品と収入を増やしたり、子ども食堂でのテイクアウト販売や居酒屋の試験的開店(4回)を行い、損益作成して現状把握に務めるとともに、収入増を検討した。 次年度以降の居場所運営の実装を目指せるビジネスモデルを検討したが、収益事業だけでは維持が困難であるため、新たな助成金の申請や寄付・寄贈を増やすことと、新規連携事業の展開なども検討している。 | |
| 8 | 資金分配団体開催の研修に参画 資金分配団体開催の研修に参加し、他採択団体等と交流しその成果を学び活用するとともに、当法人の取り組み成果について情報発信・情報交換を積極的に行う。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 資金分配団体開催の研修に参画 8・9月の研修(対面・オンライン)と12・1月の6団体交流会(オンライン2回)に参加し、他採択団体等と交流しその成果を学び活用するとともに、当法人の取り組みについて情報発信した。 研修の成果としては、文化的活動の重要性を認識したことがクラシックコンサート開催につながったことと、社会福祉法人こうほうえん(4名)の視察受け入れと交流により、こうほうえんの取り組み同様に小学校での掲示板設置等につながった。 | |
想定外のアウトカム、活動、波及効果など
松園団地には経済的な格差が存在していることは当初から想定はしていたが、活動開始後はそれによる問題が想定外に大きいことが明らかにな った。経済的な格差が子どもの体験格差にも影響しており、貧困や虐待・介護など複数の問題を抱えておりそれらが複合して悪循環に陥っているいわゆる「多問題家族」の存在もあった。
スタッフが最も関わりに悩んだのは、多様な観点から見守りを必要とする子どもがいることだった。目を離さず、対応方法を見直したりした。それでも対応を諦めず見守り声かけを続けることにより、やがて子どもの方が大きな変化を示すようになった。
こうした対応は感情労働のため精神的な負担は非常に大きいため、複数スタッフで情報を共有するとともに、児童福祉専門家にスーパーバイザーを依頼しケース検討会議をもつようにした。それによりスタッフは、学校や民生児童委員等との地域包括的な連携が必要であることを自覚し、連携に努力するようになった。
また、体験格差への取り組みとして、2月15日にクラシックコンサートを企画し開催した。身近な距離でバイオリンの生演奏を聴いた子どもたちは、目を輝かせていた。こうした日常では体験できないイベントを、今後は継続的に企画をする予定である。
事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動
| 課題を取り巻く変化 | ①子どもの支持と参画:子どもたちが寄り拠たすけ事業継続への強い支持を言語化し示してくれた。なかには卒業を前にして「調理師として経験を積んだ後、ここで働きたい」と挨拶に来る高校生もいた。子どもたちが運営の主体へと変わってきた。 |
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