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事業完了報告

2026/01/19更新

事業概要

事業期間開始日 2024/07/01終了日 2025/02/28
対象地域大阪府
事業対象者

主に「発達特性」や「グレーゾーン」を抱えた高校生世代およびその家庭を受益者とする。特に大阪市北区を想定。

事業対象者人数

1日あたり10名×5日/週×4週/月×8か月=延べ1,600名を想定

事業概要

高校生世代に足りていない生活・学習・居場所・進路支援の全てを兼ね備えたフリースクールを開校する。
対象となる高校生世代は、発達特性やグレーゾーンにより、学習や生活に困難を抱えた方々とする。


弊社は、創業からこれまで不登校や発達障害の子どもたちを対象とした1対1の個別指導塾を行ってきた。
しかし1対1の個別指導塾では、学習・メンタル面からの支援を中心に行っており、生活支援・居場所支援については限定的であった。また受益者負担の事業であるため、低所得世帯にはサービスを届けられずにいた。また弊社は自治体から委託を受けて子どもたちの学習・居場所・進路支援支援を行ってきたが、小中学生が主な層となり、高校生対象とした事業は少ない。


この現状を踏まえ、生活・学習・居場所・進路支援の全てを兼ね備えたフリースクールを開校したい。
具体的には、以下の活動内容を通じて支援を行う。
・平日10:00~15:00に開校
・生活支援:月1回の面談して生活状況をヒアリングする。食料や生活物資支援が必要な際は認定NPO法人D×Pからのアドバイスの下で行う。
・学習支援:発達特性に応じた個別学習支援を行う。集団での学習支援に恐怖心などがある高校生の場合、弊社がこれまで行ってきた「特性に応じた学習支援」を1対1で提供する。一方、家族以外のコミュニティが必要な高校生には、到達目標が近い最大3名までの学習支援を行う。
・居場所支援:SSTをベースとした講座等を提供する。
・保護者への支援:弊社がすでに行っている就労移行支援事業所を運営しており、シングルマザーを対象としたデジタル就労支援(休眠預金事業)と連携し、くらしの危機にある家庭への支援を行う。
・進路や就職に関する支援:特性に配慮のある専門学校・大学や奨学金制度の案内、不登校経験者、発達障害傾向のある大学生や社会人との交流を実施

事業の総括およびその価値

<総括>
事業開始前の仮説では、「学習・居場所の機会を無償提供する」ことで経済的な難しさを抱えた世帯から多くの高校生が当フリースクールを利用される想定だった。ところが、のべ約1000件の個別面談(お電話での面談含む)からわかったことは、現在有料の塾などを利用できていないひきこもりや不登校のお子さんを抱えるご家庭の課題は「経済困難性だけではない」ということだった。具体的には、ご自宅にひきこもりがちなお子さんにとっては「ご自宅から通塾先までの距離」が想定以上のハードルとなることがわかった。もちろん距離の問題をまったく想定していない訳ではなかったが、今回は高校生年齢のお子さんが対象ということで小中学生とは異なり電車で数駅の範囲は「通塾可能エリア」だと考えていた。しかし、実際には、当フリースクールの教室は交通の便がよい大阪梅田(大阪メトロ御堂筋線中津駅から徒歩5分)に設置したにも関わらず、そこから数駅の東三国、豊中市など(片道10分~20分圏内)にお住まいのご家庭からも「頻繁に通うには塾までの距離が遠い」とのお声を多数頂戴した。このことが主要因となり、事業期間累計のべ生徒数(のべ通塾回数)は143回と当初の事業計画を大きく下回った。ただし、当フリースクール(自習室)を利用してくださった生徒の方々について言えば「学習時間の増加」「将来への希望拡大」など前向きな変化が見られた。


<当事業の価値>
1)当事者、ご家族、高校など実態を詳細に確認し他の支援団体と学びを共有できた
当事業を通じて実施した当事者への個別面談、及び、関係機関へのヒアリングにより以下のことが確認された。これらの情報は成果報告会で他の支援団体にも共有し集団知とした。
●支援対象が「高校生」であっても「通塾先までの距離」は特にひきこもり傾向をもつ生徒さんの場合には大きなボトルネックであることが当事者家庭とのご面談から明確に把握できた。
●支援対象が「高校生」であっても「進学」だけがお悩み事ではなく、「将来の就労」についても相談先を求める声が一定数あることが確認された。(当社は同社内の就労移行支援ノウハウを利用しご相談に対応)
●不登校・発達障害などの課題をもつ生徒が多く在籍する高校10校へのヒアリングを通じて、大阪府においては「高校生に対する自治体からの支援が少ない」という点に関して、詳細に支援強化を求める声を確認できた。


2)ウェブを利用した認知・集客施策の成果データを他の支援団体と共有できた
●当事業の機会を活用しウェブを利用した様々な種類の認知・集客施策にチャレンジできた。その後結果データは詳細に残し成果を評価した。
●総括として「LINEと使った集客は費用対効果の面で最も有効」などの結果を成果報告会で他の支援団体とも共有できた。その後、個別に2団体から詳しい情報を求められたことから、当共有で一定の意味は残せたと感じている。


3)当事業を利用してくださった生徒の方々に対し貢献することで一定の成果は残せた
●のべ利用回数が想定を下回った反面、利用してくださった生徒の方々に対しては、「学習時間の増大」や「将来への希望拡大」の面で一定の貢献はできた。
●具体的には、利用アンケートの結果(回答数11件)として、「利用前と比べて学習時間が増えた生徒」が「7名」、「進路に希望が持てるようになった生徒」が「6名」であった。また、回答者全11名に対し「今後の進路は決まっている」状態とすることができた。

課題設定、事業設計に関する振返り

<課題設定と事業設計>
当事業の開始以前には、次のように課題を設定していた。
課題設定:発達障害やひきこもりの問題を抱えたお子さんのいるご家庭の中には一定数「経済的な課題」を抱えたご家庭が存在する。
(これは、これまで同対象者に向けた有償の個別指導塾を10年以上運営してきた経験からくる課題認識であった)
そのため、次の方向性で事業を設計した。
事業設計:「無償で利用したいときにいつでも利用できる」ことをコンセプトに詳細のサービスを設計。
具体的には「無償で週5日いつでも利用できて、講師からの学習指導や進路相談なども受け放題の自習室」を実施した。
このサービスを提供すれば、経済困難でこれまで学習塾などを利用できなかったご家庭から多くの希望者がサービスを利用されることを想定していた。


<事業開始後の実態と振返り>
開始後の実態:事業の開始後、当サービスをこれまでに弊塾に興味をもっていただいたご家庭から、新規の潜在顧客まで幅広くお知らせしたが、想定ほどの利用には至らなかった。
主な理由は、前述の通り、自宅から教室までの距離であった。約1000件の個別ヒアリングからわかったのは、ひきこもり傾向が強いお子さんの場合、高校生でも「自宅から徒歩や自転車で15分圏内」の学習拠点・居場所を求められているということだった。


振り返り総括:事業設計の段階で仮説として置いた「経済的な課題を抱えるご家庭が多い」ことは、事実ではあったが、当事者の問題解決にはこの対応だけでは十分ではなかった。
(個別面談の中では「交通費まで含めて無償であるのは大変有り難く利用したい」との保護者の声は多かったので「経済的な課題」は確かに存在する。ただし、その対応だけでは当事者の問題を完全には解決できないというのが今回の学び)
発達障害などの問題も起因してひきこもり傾向にあるお子さんに向けての事業では、高校生年齢であっても「支援先まで通える距離」を十分配慮しなければならない。
このような実態を把握し、1月からは対面に加え「オンライン自習室」も開校したが、認知の広がり及び問合せ増加までの効果に留まり、実際の利用者増加につなげるには残期間が短かく成果は限定的だった。事業開始当初から「オンライン自習室」も並行し実施していたら場合には、利用者数は今回よりも増やせたかもしれない。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1事業期間終了までに、当事業が参加者にとって毎日通いたい「居場所」として認知されている状態
指標参加者の出席率
目標値・目標状態出席率80%以上
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察参加者の出席率は平均で9.1%であった。(参加者が開始日から2月末までに毎日(週5)来校した場合の出席数を分母として実際の出席数を割った数値)上位者は30%を超えているが、10%未満の参加者も多く平均するとこの結果となった。
2参加者の特性や性格に応じた学習習慣が身についている状態
指標参加者の1日に占める学習に取り組む時間
目標値・目標状態勉強時間が増えた参加者が80%以上
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察勉強時間が増えた参加者は「63.6%」であった。参加者のうちアンケートに回答された11人中7人が「増えた」と回答(残り4名は「変わらなかった」)。目標値の80%には至らなかったが回答分母が少ないため80%との差は2名分。かつ、アンケートに未回答の方も半数ほどおられるため、実際の効果としてはほぼ想定通りの割合の方に「勉強時間増加」の影響を与えられたと認識している。
3(高校3年生以上の年齢の参加者に対して)進路・キャリア選択に資する将来の進路方針を決定するために必要な情報にアクセスできる状態
指標参加者の進路先の決定
目標値・目標状態進路決定率80%以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察事業終了時点で「100%」の参加者が進路を決定していた(当該質問対象者10名の回答者のうち、進学:8名、浪人:1名、留年:1名)。参加当初は「家庭の経済事情があるので進学したくても難しい。どうしたらよいかわからない」と悩んでいた参加者にも必要な情報提供をしてご本人が納得のいく進路決定のフォローができた。
4参加者の「社会で生きる力」に関する自己評価が向上している。
指標「社会で生きる力」を聞く共通アンケートの前後比較
目標値・目標状態80%が向上できている
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察進路に希望が持てるようになった参加者は「54.5%」であった。参加者のうちアンケートに回答された11人中6人が「希望が持てるようになった」と回答(残り5名は「変わらなかった」)。目標値の80%には至らなかったが、半数以上の方は「希望が持てるようになった」と回答されたことを踏まえ、「参加者の自己評価の向上」について一定の貢献はできたと認識している。
5(転職・副業・就労を望む保護者に対して)就労支援を行い、転職先・副業先・就労先が決定している
指標転職・副業・就労を望む保護者に対してのアンケート
目標値・目標状態70%以上が決定している
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察(評価対象外とする)参加者の保護者とは面談を実施し「転職・副業・就労に対する支援を望むか」を確認したが、その要望はなかったため、保護者への就労支援を行う機会はなかった。

アウトプット

1大阪府内または近隣府県に当該事業が広く認知されている。
指標①当該事業のホームページのPV数 ②問い合わせ数
目標値・目標状態①1000PV/月 ②8か月で100件の問い合わせ
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察①当該事業のホームページのPV数:31,754PV、②問い合わせ数:72件 12月から本格的に稼働したウェブプロモーションによりHPのPV数は3万PV以上と目標の3倍超となった。一方で問合せ数は目標対比72%となり、HPが閲覧された数に対して問い合わせには繋げきれなかったことは課題として残った。繰り返しとなるがその理由としては「拠点への物理的」が主要因だったと考えられる。また、開校時間が生徒の都合と合わないというご意見も複数あった。
2参加者一人一人にフィットした学習方法を提供できている。
指標参加者への授業提供を予定通り行う
目標値・目標状態80%が達成している
アウトプット:結果計画より遅れている
アウトプット:考察継続率(※)は73.7%とわずかに目標に達しなかったが、19人の参加者のうち10名は事業終了月(2月)まで継続的に当自習室を利用してくださったためご利用者に満足いただけるサービスは提供できたと考えている。臨時場所での営業を余儀なくされた11月15日から1月21日の期間にご利用が途絶えてしまった生徒さんもおられるためTOビルアクシデントがなければ継続率は更に伸ばせていたと推察する。 (※)継続率の定義:参加者全数に対し、次の①、②いずれかを満たす参加者の比率 ①:1月~2月までフリースクールを利用した(1月も含めてカウントしたのは受験が終了し2月は不要の生徒さんもおられたため) ②:合計で4回以上フリースクールを利用した
3認定NPO法人D×Pからのアドバイスの下、必要な家庭に生活支援(食糧支援物資等)ができている
指標食料に困った高校生・及び保護者のニーズに全て答えられている状態
目標値・目標状態ニーズを全て充足させる
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察食料品を求められた高校生のご家庭に漏れなく、栄養価の高い食料品をご提供することができ感謝のお言葉もいただいた。
4大阪府内・近隣府県の高校への事業紹介
指標説明に伺った高校の数
目標値・目標状態10校以上の高校と連携する
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察以下の10校に事業紹介をした上で、現場の実態のヒアリングとサービスを利用する生徒の紹介を依頼した。 (大阪府立中央高校、大阪府立吹田東高校、大阪府立吹田高校、大阪府立箕面東高校、大阪府立大阪わかば高校、大阪府立淀川清流高校、大阪府立北摂つばさ高校、大阪府立桃谷高校、向陽台高等学校、おおぞら高校) 前述の理由と同じく「学校や自宅から離れている」という距離の問題から生徒のご紹介には至らなかったが、全校から各校が抱える課題を聴き取り、「大阪府では高校生に対する支援が不足している」という現状認識を確認することができた。
5高校生世代や保護者向けの発達障がい・グレーゾーンに対する理解を深めるコンテンツの完成
指標コンテンツを用いて参加者および保護者との面談を実施できている状態
目標値・目標状態発達障がい・グレーゾーンの参加者およびその保護者に対して、ニーズを全て充足させる
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察初回面談において発達障がい・グレーゾーンで課題を抱える参加者で希望される方に対しては弊社オリジナルのツールを用いて「特性タイプ」と「典型的な解決策」の提示を実施した。
6参加希望者との面談件数
指標希望者ニーズに合わせた提案を行った状態
目標値・目標状態問い合わせ者のうち50%が面談に至っている
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察面談実施率は70.8%(72件の問合わせに対して51件の面談)
7保護者面談の件数
指標面談実施回数
目標値・目標状態70%以上の家庭と毎月面談ができている
アウトプット:結果計画より遅れている
アウトプット:考察保護者面談の実施は参加者1人当たり平均で1.33回であり毎月実施することはできなかった。ご家庭により保護者面談の希望にはばらつきがあり、期間中多いご家庭では6回の保護者面談を実施した(その他にメールでのご相談回答も17回)。一方で、保護者様が毎月まではご面談を望まれないケースも多く、全体としては前述の結果となった。目標値には未達となったが、保護者様には積極的に働き掛け必要なご家庭にはすべて保護者面談は行えた。
8参加者への学習支援プログラムの完成
指標プログラムを用いて参加者への学習支援が実施できている状態
目標値・目標状態全参加者に実施している
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察ご利用者全員に初回面談を実施し、その際に作成した「個別支援計画」(学習計画)をもとに学習支援が実施した。
9参加者への進路指導プログラムの完成
指標プログラムを用いて参加者への学習支援が実施できている状態
目標値・目標状態全参加者に実施している
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察ご利用者全員に初回面談を実施し、その際に作成した「個別支援計画」(学習計画)をもとに(進路指導を希望する生徒に対しては)進路指導を実施した。

活動

1事業コンテンツ作成準備 ・フリースクール告知用のWebページ作成
活動結果計画通り
概要9/3~キズキのコーポレートサイトに掲載。別サイト(ピーテックス)は8月から公開中。 https://kizuki-corp.com/news/202409-kizuki-freeschool/
2事業コンテンツ作成準備 ・高校生世代や保護者向けの発達障がい・グレーゾーンに対する理解を深めるコンテンツの作成 ・非常勤講師の確保 ・特性に応じた学習・生活支援に関する講師研修
活動結果計画通り
概要・高校生世代や保護者向けの発達障がい・グレーゾーンに対する理解を深めるコンテンツの作成→実際の面談に実装済。 ・非常勤講師の確保→確保完了。ただし、当初の想定よりも正社員が対応する稼働を厚めにした(ご説明内容を詳しく正確に伝えるため)。 ・特性に応じた学習・生活支援に関する講師研修→実施済。
3新規事業実施にともなう備品購入
活動結果計画通り
概要・拠点に必要な備品→原則として既存教室を利用するためレイアウト変更用品は購入不要だった。しかし、同教室が存在する建物全体の停電により11月16日から1月21日までは臨時場所での運営を余儀なくされた。この臨時場所での運営により必要となった一部のパーテーションなどは購入した。 ・食糧支援→利用者毎にニーズを確認し計画通りに実施済。
4新規オープン準備 ・現在のキズキ共育塾大阪校(大阪市北区豊崎3丁目6−8 T.Oビル)をフリースクールとして開設。開設時期は、8月26日を予定。
活動結果ほぼ計画通り
概要9/2(月)~オープン。しかし、11月15日にTOビル全体に及ぶ大規模停電事故が発生し、11月16日から1月21日までの約2カ月間はTOビル以外の臨時場所でのフリースクール運営を余儀なくされた。
5参加者の募集 ・WebページおよびSNSを活用した周知 ・過去キズキへの問い合わせがあったものの、結果的にキズキを利用されなかった家庭へのアプローチ
活動結果計画通り
概要・既存生徒で金銭事情を抱えた方を休塾者を中心に募集。 ・過去の弊社問合せ者にメール・架電を通じて当事業をご案内と募集。 ・ウェブプロモーションを通じて募集。(特に12月から本格的に稼働)
6参加希望者との面談の実施 ・参加希望者との面談を実施し、現在に至るまでの状況や現時点で困っていること、本事業を利用した場合の目標や希望を把握。課題に対するアプローチを提案する。 ・本事業を通じて具体的にどのように支援できるかを提案し、本人が参加を希望する場合には申込みを受付
活動結果計画通り
概要・当事業への参加に興味をもっていただいた方には全員に対して個別面談を実施した。 ・面談方法は対面、お電話、オンラインのいずれか。標準面談時間は1時間。 ・現在のお困り事やこれまでの経緯を中心にヒアリングしなるべく解決の方向性をご提示。
7フリースクールの開校 ・平日10:00~15:00に開校
活動結果計画通り
概要火曜~土曜・10時~15時で開講。
8参加者への個別支援計画(時間割)を作成する ・授業開始前に生徒ひとりひとりの特性を分析・評価を行う ・面談でヒアリングした内容とアセスメントに応じて、週1日~5日まで利用日を選択し時間割を作成
活動結果計画通り
概要・参加者全員に対して利用開始の面談で個別支援計画(時間割)を作成した。 ・利用開始後も、参加者の希望も踏まえつつ、必要な方とは個別面談を実施し学習進捗を確認した。
9参加者への学習支援プログラム ・個別に作成した時間割に応じて、個別指導のノウハウを活用し、1対1や集団授業での学習指導を実施する。 特性に応じた学びの環境を整え、学習時間を増やすことを目標とする。
活動結果計画通り
概要・自己の特性に対して課題を抱えている方には利用開始の面談にて「特性診断シート」の記入を促し、その結果として導かれた「あなたの特性傾向」をもとに、具体的な解決方法を伴走して共に検討した。
10参加者への進路指導プログラム ・特性に配慮のある大学の案内・検討 ・各大学の奨学金や助成制度の案内 ・不登校経験者、発達障害傾向のある大学生や社会人との交流・体験談
活動結果計画通り
概要・経済的な課題を抱える当事者、ご家庭には「代表的な奨学金」をご案内(一覧表などを作成)。 ・自己の発達特性から将来の仕事に不安を抱える当事者には個別に就労支援相談も実施。 ・参加者と講師の1対1の関わりを介して、不登校経験や発達障害傾向のある大学生や社会人と交流を促進した。
11参加者へのコミュニティーづくり ・SSTなどを活用したコミュニケーションプログラムの実施
活動結果遅延あり
概要・参加者のニーズが顕著に見られなかったためコミュニティづくりは未実施とし、その分の稼働を「オンライン自習室」(当初の事業計画外)へのチャレンジなどに振り向けた(期中にレディーフォー様、キッズドア様にもご承認いただき決裁)
12月次での保護者面談の実施 ・学習の進捗や校舎での様子、および家庭での状況共有のための保護者面談を月次で実施する。 ・参加時に設定した目標に変更がないか確認する。 ・生活困窮世帯の希望者には、保護者への就労支援も提案・実施する
活動結果計画通り
概要・参加者の保護者との面談は、保護者のご都合が合う限り実施し、ご要望やご家庭の様子を確認した。
13月次での保護者面談の実施 ・学習の進捗や校舎での様子、および家庭での状況共有のための保護者面談を月次で実施する。 ・参加時に設定した目標に変更がないか確認する。 ・生活困窮世帯の希望者には、保護者への就労支援も提案・実施する
活動結果計画通り
概要・参加者の保護者との面談は、保護者のご都合が合う限り実施し、ご要望やご家庭の様子を確認した。

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

・生活困窮世帯のお子様、あるいは、発達障害を抱えるお子様の中には長らく自宅にひきこもられている方もおられる。そのようなひきこもり傾向があるお子様の場合には、たとえ高校生年齢でも、自宅から外出することのハードルが高く、徒歩・自転車で通える距離が望ましいことが確認された。ひきこもりがちなお子様は一定数いるとは認識していたが、その方々にとって距離のハードルがここまで高いということは想定外のことで新たな知見を得た(小中学生が徒歩・自転車圏内を好まれることは認識していたが、高校生年齢でも同傾向であることは想定外であった)。この知見は、今後弊社が独自に居場所つくり支援を展開する際、あるいは、自治体と連携して同サービスを展開する際に事業設計に活かすことができる。
・上記のような傾向を受けて、1月からは急遽「オンライン自習室(フリースクール)」を展開した。その際、様々なウェブマーケティング施策にトライして集客を試みた。実施期間が短かかった(1月~2月)こともありウェブプロモーションが利用者増加に直接的に繋がる効果は低かったが、同期間(実質2カ月)でウェブプロモーション経由のHPのPV数は95,262PV、問合数は33件あり、認知拡大などの効果があることは一定検証できた。また、複数の施策にチャレンジしたため、ウェブプロモーションの中でもLINE広告は最も効率よく問合せが得られることなどがわかり、詳細については成果報告会で他の支援団体とも共有できた。これらはいずれも当初は想定していなかった知見と効果である。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

8カ月の短期プロジェクトであったため、事業開始時点に比べて、終了時点でも課題を取り巻く社会環境は大きくは変わっていない。
しかし、当フリースクールを利用してくださった生徒の方々には、いくつかの変化を起こすことができた。
(利用生徒の変化事例)
(1)ASDで対人関係が苦手なNくんは弊社が当フリースクールのご案内をした時点では「2年半ほど自宅に引き籠っている」状態であった。しかし当スクールの案内電話をきっかけにお母様からの説得も有り、お母様同行にて教室まで来訪してくれた(2年振りの外出)。初回面談により学習意欲が再び芽生え始めたが、その次の通学予定日には自宅の入口ドアまで来れたが単独で外出できず断念。しかし、その後も弊社職員とお母様の熱心な呼び掛けにより徐々にペースを掴み、2月の時点では週1回ほどのペースで当スクールに通うまでに至った。
(2)ご家庭の経済的困窮を自らもアルバイトで家計貢献して支えているHさん(高校2年生)は弊社からの電話を受けた時点では「大学には行きたいけどもうちにはお金がないので働くしかない」と進学を諦めていた。また「勉強もできないし」と自己肯定感も低かった。しかし、弊社との電話面談にて大学の奨学金制度の仕組みなどを知り興味を持って初回面談に参加してくれた。初回面談では更に詳しい奨学金制度などの支援について説明し、Hさんは進学への希望を持ち始めた。大阪府南部にお住まいだったので、その後頻繁に通学することはできなかったが、進学特に経済的な課題への対策については数回お電話でもフォローさせていただき、益々進学に希望を高められた。
(3)12月から開始したオンライン自習室をネット広告で知ったYさんは北陸地方からお問い合わせをいただき利用開始となった。Yさんはそれまで通学可能な範囲に学習指導を受けられるような場所がなく悶々としながら過ごされていたため、当フリースクールを知って以降は積極的にこれを利用された。


<再掲:事業開始時点の社会環境>
【生活困窮世帯の高校生世代の支援の少なさについて】
弊社では不登校や発達障害の子どもを対象とした個別指導塾を大阪府をはじめ全国で行っており、生徒の過半数は高校生世代である。
しかしコロナや物価高騰による生活難で、「塾に通えない」「塾を辞めなければいけない」高校生世代の声は年々増加している。
一方、弊社は、全国50の自治体から生活困窮世帯の子どもたち等の支援事業も受託しているが、支援対象に「高校生世代」を含めている自治体は数少ない。


【不登校の高校生世代の現状について】
大阪の府立高校において、令和4年度の不登校生徒の割合がコロナ禍の令和元年度~3年度平均のおよそ1.2倍となっている。また、大阪府における不登校生徒の割合は令和4年度時点で全国平均の1.8倍となっている。※1
大阪府では、令和6年4月から私立高校等の授業料無償化制度の改定が実施され、世帯年収に限らず高校の学費の無償となったが、不登校の高校生は増えている。


【発達障害を抱える高校生世代の現状について】
・令和4年時点において全国の公立高校を対象とした、「通常学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する 調査※2」によると、
「校内委員会において、現在、特別な教育的支援が必要と判断されているか」については、およそ7割が「必要と判断されていない 」との回答がある。
・大阪府では「第5次大阪府障がい者計画」中に、発達障害をもつ高校生に対して「高等学校支援教育力充実事業」が行われているが、
府内約250校のうち令和4年度半期で21校57件の相談実績のみであり、支援が行き届いていない現状がうかがえる。


※1 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査(文部科学省)
※2 通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する 調査結果について(文部科学省)

外部との連携実績

1活動大阪府内・近隣府県の高校への事業紹介と実態聴き取り
実施内容大阪府内で不登校や発達障害を抱える生徒の支援に力を入れている高校10校を訪問し、 ①当事業の紹介を行うと同時に各校の支援状況や課題をヒアリングした。(10校中3校はお電話で実施) ②また各校に在籍している生徒さんで当事業のサービスを求められる方のご紹介を促した。
結果・成果・影響等①の成果:10校中6校が「大阪府においては高校生年齢への公的支援が少ない」との意見を挙げており、当事業の背景として設定した課題認識が現場の生の声からも確認できた。また、具体的にどのようなことに困っているのか、どのような点が不足しているのかなど課題の解像度を高めて把握することができた。 ②の成果:いずれの高校からも在籍生徒のご紹介はいただけなかった。<理由>フリースクールの場所が生徒さんの通学圏内ではないなど支援場所との距離を課題として挙げられる高校が多かった。
2活動大阪府内・近隣府県の高校への事業紹介と実態聴き取り
実施内容大阪府内で不登校や発達障害を抱える生徒の支援に力を入れている高校10校を訪問し、 ①当事業の紹介を行うと同時に各校の支援状況や課題をヒアリングした。(10校中3校はお電話で実施) ②また各校に在籍している生徒さんで当事業のサービスを求められる方のご紹介を促した。
結果・成果・影響等①の成果:10校中6校が「大阪府においては高校生年齢への公的支援が少ない」との意見を挙げており、当事業の背景として設定した課題認識が現場の生の声からも確認できた。また、具体的にどのようなことに困っているのか、どのような点が不足しているのかなど課題の解像度を高めて把握することができた。 ②の成果:いずれの高校からも在籍生徒のご紹介はいただけなかった。<理由>フリースクールの場所が生徒さんの通学圏内ではないなど支援場所との距離を課題として挙げられる高校が多かった。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)なし
広報制作物等なし
報告書等なし
イベント開催等なし

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか一部公開
内容

『社員総会・評議員会の運営に関すること』について、定款は掲載済みだが、株主総会議事録については、非上場株式会社として秘匿情報のため、非公開としている。
公開URL:https://kizuki-corp.com/documents/

変更があった規程類に関して報告しましたか変更があり報告済み

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容
利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
内容

弊社コンプライアンス規程(https://kizuki-corp.com/wordpress/pdf/05_compliance_regulations.pdf)において以下の条文を変更した上で実態の運用(施策)を強化する予定
・ハラスメントの定義及び明示的禁止(3-3-8)
・コンプライアンス違反発生時の対応(3-6)
・利益相反承認機関の明示(4-3)
・理事構成(4-6)
・「特別の利益」提供の禁止追加(5-4)
・コンプライアンス実施体制(10-2,12-2)
・外部コンプライアンス委員(13-1但書)
・相談窓口(13-2)

団体の決算書類に対する会計監査はどのように実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実施予定の場合含む)内部監査
内容

以下のように実際予定
監査実施者:林田絵美(取締役CFO兼コーポレート統括責任者)
実施内容(実施項目):
・貸借対照表と損益計算書の内容確認
・預金・債権債務の残高確認
・仕訳処理の正確性の確認
・勘定科目の正確性の確認
・貸倒引当金の計算の正確性の確認
・固定資産の計上額・残高の確認  他

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

フリースクールのような居場所を求める当事者(ひきこもりの度合いが強い方々及びご家庭)の実態・ニーズをこれまで以上に深く理解できた。
具体的には、
①経済的に余裕がないご家庭は多く「無償」であることはお子さんに教育機会を提供するひとつのインセンティブとなること
②ただし金銭問題だけが課題の全てではなく、当事者のお子さんにとっては「自宅から出ること」や(高校生であっても)「自宅から電車に乗って移動するほどの距離」の心理ハードルが非常に高いといういこと
③ひきこもり、発達障害当事者の方々及びご家族は、高校生年齢のときから、将来の働き方について強い懸念と関心を持たれていることが多い、などのことを学んだ。


特に②の学びについては、弊社が今後フリースクール事業や自治体と連携した学習・居場所つくりサポート事業などを展開する際には、当事者へのアプローチやサービス設計の面で活かされる。
また成果報告会などを通じて、支援団体同士の集団知としても活かされるように、事例を共有する。

シンボルマークの活用状況

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