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2026/01/09更新

事業概要

事業期間開始日 2024/07/22終了日 2025/02/28
対象地域日本全国及び東京都足立区の拠点(キッズドア国際交流センター KICC)
事業対象者

・東京都足立区及び近郊に在住する国にルーツのある子ども
・当団体の支援事業「ファミリーサポート」「ヤングサポート」に登録のある外国にルーツのある世帯及び単身の若者
・外国にルーツのある子どもたちを特に対象とせず開催されている全国の学習・居場所支援(子ども食堂を含む)事業所及び支援者。また、そこを利用している外国ルーツの子どもたち。

事業対象者人数

・居場所支援:延べ300人
・食料支援:延べ1,200世帯
・情報提供:延べ20,000ヶ所
・研修事業:延べ160人
・報告会参加:50人

事業概要

原油価格・物価高騰の影響は、日本人だけでなく在住外国人にとっても例外ではない。特に、母国に家族を残しながら日本で働く人々の生活に深刻な打撃を与えている。まずは、外国にルーツのある子どもを持つ家庭を対象に緊急措置的な食料支援を行い、これにより生活不安を緩め、支援の手があることを示し、孤立・孤独を防ぐことに貢献する。
他方、新型コロナウイルスの収束とともに、家族を帯同した外国人労働者の流入が再び活発となり、それに伴い日本語学習支援を必要とする子どもたちも増加傾向にある。当団体では子どもたちのための日本語学習・居場所事業を行っているが、その拠点近郊では共働き家庭が多く、特に長期休暇の子どもたちの居場所を求める声が大きい。こうした声に応えるため夏・冬の長期休暇期間中に居場所を提供する。
また、保護者に目を向けると日本語の不自由のために日本独特の学校文化に馴染めず、戸惑う問題も顕在化している。当団体では、「ことこと」というWEBサービスを運営し、日本や学校文化情報を提供している。今期、この拡充を進めアップデートされた情報を提供するとともに、様々な公的・民間の支援情報やサービスにアクセスできるツールとして再構築する。これにより、保護者が学校や社会活動に積極的に関わる機会を提供していく。
さらに、地域に目を向けると日常的に在住外国人に対応していない支援の場においても、彼らと接する機会は増加している。当団体が実施した調査では、職員やスタッフに十分な経験のないため、対応に苦慮している実態や研修を求める声が多く上がっている。こうした活動により外国にルーツのある子どもと保護者の支援に関する知見を共有し、全国的な支援ネットワークの構築・拡大に取り組みたい。そして、その先に、マイノリティとして隠れてしまっている外国ルーツの子どもや保護者に、より適切な支援が届くような環境整備に貢献する。

事業の総括およびその価値

本事業では①長期休暇中の居場所提供、②食糧支援、③冊子作成・配布、④研修会開催、⑤情報発信強化、⑥実態調査・活動報告会を実施した。
①足立区竹ノ塚において夏休みと冬休み期間に30日間、延べ288名に居場所・学習支援を実施した。
②外国ルーツ世帯に7回、延べ1,036世帯に食糧支援を実施した。
③「日本の学校のわからないことがやさしい日本語でわかる本」を22,000部作成し、自治体、社協、民間支援団体5,394箇所に4部ずつ配布した。
④オンライン研修会を3回実施した。オンライン参加が76名、アーカイブ視聴が713件だった。
⑤弊団体の外国ルーツ支援サイト「ことこと」のコンテンツ追加と使いやすさの改修を実施。アクセス数は昨年同期の3倍程度に向上した。
⑥各事業のアンケートを実施。2月に事業実施概要とアンケート結果報告およびパネルディスカッションによる活動報告会を開催し53名の参加があった。

課題設定、事業設計に関する振返り

外国ルーツの人たちを支援する直接支援と間接支援を組み合わせた活動を計画した。居場所事業は集住地域の足立区で支援を必要とする子どもたちを対象に事業を展開。食糧支援は物価高騰で生活苦や孤立感を持つ世帯に食糧支援をしたが、集住地域の足立区でのパントリー支援なども検討できたと思われる。間接支援として子どもや保護者が日本の学校生活に早期に馴染めるために、弊団体が持つ知識を冊子にまとめ全国の行政や支援団体への配布を企画した。コストの制約から全国を網羅するには至らなかったが、高評価の冊子を作成配布できた。研修会と活動報告会は、外国ルーツ支援に経験が浅く対応に苦慮している団体等を対象にした研修会を企画した。参加者からは多くの気づきを得た、外国ルーツ者の支援に積極的に取り組みたい、との反応があり効果的な研修となった。また、アンケート調査結果からは外国ルーツ者の現状や課題が浮き彫りとなった。こうした課題をメディアを通じて社会に発信する取り組みが不足してしまった。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1(事業内容①長期休暇中の居場所支援) 東京都足立区拠点において、子どもたち(30名程度)の長期休暇中の居場所が確保され、安心・安全に過ごせる地域の場を意識できる状態。
指標①長期休暇中の参加登録人数 ②長期休暇後の参加継続希望者数 ③実施後の満足度調査
目標値・目標状態①長期休暇中の参加登録人数30人以上 ②及び長期休暇後の参加継続希望者8割以上 ③実施後の満足度9割以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察キッズドアが展開している足立区KICCの利用者をベースに新規の利用者を募集し、30日間の開催で延べ288名、1日平均10人弱の居場所の利用となった。登録者数では夏休みに37名だったものが2月現在で52名の登録者となっている。活動により、KICCが安心・安全に過ごせる場所として認知され継続的に利用されている状況になっている。夏休み後のアンケートでは95%の利用者が満足度が高いと回答している。また、継続利用については90%の利用者が利用したいと回答しており、実際に夏休みに利用した子ども全員が冬休みも居場所を活用した。冬休み後の満足度は89.7%であった。居場所確保は外国ルーツの子どもたちの重要な支援として拡大・継続していく必要がある。
2(事業内容②食料支援) 定期的に食料支援を受けることで、外国にルーツのある困窮子育て家庭や若者が、栄養不足や健康被害を防げ、孤独感や孤立感も和らいでいる状態。
指標①利用者へのアンケート調査で、食料支援が栄養不足などに役立ったという割合 ②利用者へのアンケート調査で、孤独感や孤立感も和らいだという割合
目標値・目標状態①食料支援が役だったという割合90%以上 ②孤独や孤立が和らいだという割合70%以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察7回の食糧支援で延べ1,036世帯に支援を実施した。支援対象者は母親は日本人で父親が外国ルーツの母子家庭が最も多く、母親が外国ルーツの母子家庭が次となっている。 食糧支援の満足度は大変満足と満足で97.6%と非常に高い結果となっている。日常の栄養摂取に役立ったかの質問に96.3%が「そう思う」と回答している。食料を受け取って自分はひとりではないと思ったかの質問には98.8%が「そう思う」と回答しており、日本社会で暮らす孤立感の緩和にも好影響をもたらした。日本人でさえも苦しむ現下の物価高騰で孤立・孤独に苦しむ外国ルーツ世帯は増加していく。継続的な支援の施策が必要になる。
3(事業内容➂冊子による情報提供) 日本全国のこども食堂や子どもの居場所、外国にルーツのある子どもが多くいそうな小学校、中学校で、外国にルーツのある子どもや世帯に、日本独特の学校事情が伝わり、学校に通い続けられている状態
指標①接している子どもが小学校・中学校等に通い続けている割合 ②小冊子の内容が役に立ったという割合
目標値・目標状態①子どもが通い続けている割合 90%以上 ②小冊子が役に立ったという割合80%以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察当初予定していた小学校2万校への冊子配布ではなく、各都道府県の多文化共生担当部門、集住地域の社協、子ども食堂などの支援団体5,394箇所に4部づつ冊子を送付した。自治体に配布した冊子が小学校へ展開されるケースもあり、直接支援にもつながっている。配布先については小学校に各一部を配布するより、集住地域で冊子がより活用されるには、行政や支援団体の送付した方がメリットが大きいと判断したことから変更を行なった。 冊子の評価としては、外国ルーツの子どもや保護者の支援活動に役立つかの質問には94.4%が「そう思う」と回答している。また、子どもが学校に通い学校生活に馴染むことに役立つかの質問には94.4%が「そう思う」と回答している。集住地域の日本人メインの民間支援団体では外国ルーツの子どもの利用が増加傾向にあり、今後も継続的に利用可能な冊子を作成できた。 冊子を学校に配布しなかったため子どもが小中学校に通い続けている割合については調査ができなかった。
4(事業内容④研修事業) 日本全国のこども食堂や子どもの居場所を対象に、外国にルーツのある子どもへの接し方などのオンライン研修を実施することで、支援者が安心して外国にルーツのある子どもへの支援ができる状態。
指標①受講者にとって研修が役に立ったという割合 ②外国にルーツのある子どもや保護者への接することに積極的になったという割合
目標値・目標状態①研修が役に立ったという割合 80%以上 ②外国にルーツのある子どもや保護者への接することに積極的になったという割合 70%以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察日本で暮らす外国ルーツの方々が抱える課題や気持ちに寄り添い、より良い関わり方を考える3回シリーズの研修を開催した。アンケート結果では98.7%が自身の支援活動に役立つ内容だったと回答している。また、96%の参加者が研修を通じて「外国ルーツの子どもや保護者に積極的に関わりたいと思うようになった」と回答している。 また研修の気づきとして「外国ルーツの子どもや保護者との関わりは、誰にとっても優しい社会づくりにつながる」「目指すのは支援してあげる意識ではなくともに学び合い、理解し合うこと」「母語や母文化へのリスペクトが重要」などの声が多く挙げられた。外国ルーツの方々が増加する中で支援者のニーズにあった研修会が開催できた。
5(事業内容➄情報発信「ことこと」事業) 当団体が現在運営しているWEBサイト「ことこと」にニーズの高い受験情報等が加わり、ユーザーインターフェースも改善されることで、支援者、当事者の利用が増えている状態。
指標①ことことの閲覧件数 ②利用者から良いフィードバックが得られている
目標値・目標状態①閲覧件数のカウント数1.5倍増 ②アンケート回収数 100件
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察弊団体の情報提供サイト「ことこと」を改修しコンテンツを強化した。11月に新たに公開した時点のPV数は昨年同期の8倍の1,034件となった。昨年は月平均100前後のアクセス程度であったが、2024年12月は330件、2025年1月389件となっている。冊子作成とも連携して中学受験、高校受験などコンテンツの追加も行った。「ことこと」サイト利用者へのアンケートは実施できていないが、今後改修後の利用のしやすさ、内容のわかりやすさなど利用者からのフィードバックを求めていく。
6(事業内容⑥実態調査・活動報告会) 日本全国のこども食堂や子ども支援団体に外国にルーツの子どもや保護者の利用に関する実態調査が実施され、報告会が行われることで、支援現場のニーズが広く把握される。
指標①調査報告参加者に対する調査
目標値・目標状態①調査報告者に対する効果測定、肯定的効果8割以上
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察活動報告会では実施した各事業の満足度に加えて、支援から見えてきた実態や課題などを報告した。活動報告会には外国ルーツ支援を主としない民間支援団体、社協、行政などの他に一部メディアも参加した。活動報告会は外国ルーツ支援に関わる上で役に立つものだったか、の質問には94.5%が「そう思う」と回答をしている。 実態や課題の報告に関しては、「とても興味深い内容のアンケート調査が行われていた」「行政で出ているデータとどのような差異があるかが説明され高い関心を持って聞くことができた」「このような学びの機会は有意義で、定期的に実例を含めた情報共有の場が必要だ」との声が挙げられ、有意義な報告会となった。

アウトプット

1(事業内容①長期休暇中の居場所支援) 東京都足立区拠点において、子どもたち(30名程度)の長期休暇中の居場所が確保され、安心・安全に過ごせる居場所支援が行われている。
指標居場所支援開催実績数 参加者数
目標値・目標状態居場所支援開催回数30回 参加者数延べ300名
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察夏休みと冬休みを通じた参加者は288名と目標の300名には届かなかったが、夏と冬の取り組みで子どもたちが安心して過ごせる居場所が提供できた。また、やさしい日本語の学習、宿題対応、食事提供も保護者からは有り難かった、また実施してほしいとの声が多く寄せられている。
2(事業内容②食料支援) 当団体にすでに登録している日本全国の外国にルーツのある困窮子育て家庭及び19〜29歳の若者約200世帯へ月1回の頻度で合計6回、食料が支給されている。
指標①食料品をお届けした数食料支援回数 配布世帯数
目標値・目標状態食料支援回数(計6回) 配布世帯数延べ1200世帯
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察食糧支援は計7回実施した。支援世帯数は延べ1,036世帯と、目標の1,200世帯を下回った。これは弊団体のファミリーサポートに登録している外国ルーツ世帯(180世帯)に支援を受けるかの意向確認をした結果、当初の支援対象が108世帯となったためである。支援世帯を増やすために、墨田区の支援団体との連携を図った。またファミリーサポートに登録する外国ルーツ世帯の増加により、徐々に支援世帯数が増加し最終的には190世帯に支援できるまでになった。
3(事業内容➂冊子による情報提供) 日本全国のこども食堂や子どもの居場所、外国にルーツのある子どもが多くいそうな小学校、中学校等に外国ルーツの子どもや家族の支援に役立つ情報をまとめた冊子が配布される。
指標冊子印刷数 冊子配布数
目標値・目標状態冊子印刷数(20,000部) 冊子配布数(20,000部)
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察冊子は当初20,000部作成し4,967箇所に送付した。配布先から追加配布の要請や未配布団体等から新規の送付を希望する声が多く寄せられたこと、などから新たに2,000部を増刷し、新たに集住地域ではない社協427箇所に追加送付した。 送付先としては都道府県および集住地域の市区町村の多文化共生担当部署、全国の社会福祉協議会、集住地域の子ども食堂、居場所・隔週支援団体など計5,394箇所に送付した。
4(事業内容④研修事業) 冊子を配布した支援団体を中心に外国にルーツのある子どもへの接し方など支援に関するオンライン研修が行われている。
指標研修回数 研修参加人数 参加者による研修に対する定性評価
目標値・目標状態研修回数(4回) 研修参加人数延べ160人 参加者のコメントの収集(20コメント)
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察研修会は予定した4回の開催を内容を精査して3回の開催に変更した。申込数は3回シリーズで194名。 第1回(11月24日)参加者38名、アーカイブ視聴351名 第2回(12月4日)参加者22名、アーカイブ視聴204名 第3回(12月14日)参加者16名、アーカイブ視聴158名 Web行った参加者アンケートでは想定した回答数を得られなかったが、第1回48件、第2回36件、第3回42件の合計126件の回答を得ることができた。 参加者からは「研修を通じて改めて理解し合う、相互に学び合うという意識が足りないと痛感した。教えてあげる、助けてあげるという姿勢を反省している」「子どもの関わりだけでなく、その保護者への関わり方も大事だと気がついた」「日本語学習だけでなく子どものアイデンティティを大切にしようと認識した」などの声や、支援者が子どもや保護者との関わり方や日本の子どもも巻き込んだ活動のあり方など、抱える困りごとなど収集することができ、被支援者状況や支援の地域差など支援の課題などを浮き彫りにすることができた。
5(事業内容➄情報発信「ことこと」事業) 弊団体が現在運営しているWEBサイト「ことこと」が、より情報発信力の高いサイトとして再構築される。それにより、外国ルーツの保護者を対象に、より充実した情報支援が行われている。
指標提供情報カテゴリー数 閲覧回数
目標値・目標状態提供情報カテゴリ数(10~12カテゴリ) 現状の閲覧回数、アクセス地域の拡大
アウトプット:結果計画より遅れている
アウトプット:考察冊子作成と合わせて、これまで「ことこと」サイトには載せていなかった「日本の学校制度」「高校進学の準備」「KICC通信」などのコンテンツを追加した。またサイトの使いやすさ、読みやすさの改善を実施し、11月にサイトを新たに公開した。改修後に18コンテンツを追加し、現在525コンテンツを日本語、英語、簡体中文の3言語で公開している。 アクセス数はこれまで月平均100前後であったが、直近の2025年1月にはおよそ3倍の389件となっており、改修の成果が出ている。サイト再構築では、これまで利用者が集住地域に限定されていたことから、冊子配布と合わせて利用地域の拡大も目的としていた。地域拡大ができたかなどアクセス状況の詳細分析は今後取り組んでいく予定である。
6(事業内容⑥実態調査・活動報告会) 外国にルーツのある子ども及び保護者の実態調査結果報告と今後の施策等への提言を目的に、報告会が開催される。
指標実態調査協力者数 参加人数 参加者によるプログラムに対する定性評価
目標値・目標状態実態調査協力者(100人程度)報告会参加人数(50人程度) 報告会参加者のコメントの収集(15~20コメント)
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察2月14日の活動報告会には53名がオンラインで参加した。 各事業の実態調査(アンケート)の回答者数は以下の通り。 居場所:夏休み20件、冬休み29件 食糧支援:62件 冊子配布:自治体22件、社協44件 研修会:126件 調査報告・活動報告会:18名 調査報告やパネルディスカッションから、支援しているサービスと支援対象者が必要としている支援のミスマッチの実態、外国ルーツの子どもの不登校の増加、日本人の持つ偏見や差別意識の問題など多くの課題が浮き彫りになり、今後の外国ルーツの支援活動の検討に資する報告をすることができた。 参加者からは「外国ルーツの子どもたちを支援する立場として、このような学びの機会は大変ありがたく、今後も定期的に実例を含んだ情報共有を開催してほしい」「「パネルディスカッションにあった子どもたちへ日本語を教えるだけでなく、保護者支援やルーツを生かす場を作る大切さを学び、今後の支援のあり方を模索したいと思った」などの声があった。 報告会にはメディアも参加しており、終了後に記事を検討したいとしてスライド資料提供の要請があり資料を提供した。

活動

1事業内容①東京都足立区拠点おける長期休暇中の居場所支援 長期休暇である夏休み、冬休み期間、平日の週4回、午前から午後にかけての6時間程度、足立区近郊在住の小中学生、およそ 30人を対象にして、居場所を開放する。居場所は当団体の足立区竹の塚にある拠点とする。宿題のサポート、日本語の補習、昼食の提供などを行う。
活動結果ほぼ計画通り
概要・夏休みの登録者39名、冬休みの登録者52名、登録は足立区近郊の中国、モンゴル、フィリピンの小中学生が多く利用。 ・利用者数は夏休み(2024年7月-8月)24日開催、延べ224名、冬休み(2024年12月-1月) 6日開催、延べ64名で合計288名 ・12時-18時の6時間開所し、居場所に加え日本語学習、保護者への日本語支援も実施した。 ・8月21日には日本人ボランティアとの交流イベント(スライム作りなど)を実施した。
2事業内容②生活困窮世帯及び若者に対する食料支援 当団体における困難な家庭環境にある世帯への支援事業「ファミリーサポート」及び若者支援事業「ヤングサポート」に登録のある中で、外国にルーツのある約200世帯へ、期間中計6回、月1回を目安に食料を配送により支給する。
活動結果ほぼ計画通り
概要・食料支援の送付先は弊団体のファミリサポート事業に登録している世帯に食料を送付。 ・2024年9月から2025年1月まで計7回実施。 ①9月:108世帯 ②10月:110世帯 ③11月:140世帯 ④12月:149世帯(年末のため2回送付) ⑤ 1月:190世帯(年始のため2回送付) ・支援数を増やすため墨田区の支援団体との連携で30世帯を確保するとともに、ファミリーサポートに登録する外国ルーツ世帯の増加などにより、最終的には190世帯に支援することができた。
3事業内容➂冊子による情報提供 日本全国のこども食堂や子どもの居場所、外国にルーツのある子どもが多くいそうな小学校、中学校等20,000箇所に、外国ルーツの子どもや家族の支援に役立つ情報をまとめた小冊子を配布する。冊子の内容はWEBサイト「ことこと」の情報を活用し、やさしい日本語で作成し、現場ですぐに活用できるものを目指す。WEBサイトからDLでも提供する。
活動結果計画通り
概要・専門家を加えた冊子編集チームを設置し、コンテンツ内容や誌面デザインの検討を重ねた。外国ルーツの保護者に内容や読みやすさを評価してもらうなどして冊子を完成させた。冊子は外国ルーツの子どもが800人以上いる都道府県の多文化共生担当部門、社会福祉協議会および子ども食堂・支援団体の合計4967箇所に配布した。 ・送付先からの高評価、50件を越す追加送付要請や不送付団体からの送付要請を受けて2000部を増刷し、新たに427箇所に配布した。
4事業内容④研修事業 冊子を配布した支援団体を中心に外国にルーツのある子どもへの接し方など支援に関するオンライン研修を行う。研修①「外国にルーツのある子どもとは」、研修②「やさしい日本語、マイクロアグレッション」、研修➂「外国にルーツのある子どもの学習・居場所支援とは」、研修④「交流会」で構成する。研修講師には、弊団体職員のほか、専門家を招聘する。
活動結果計画通り
概要・研修テーマの選定にあたり支援団体にアンケート調査を実施し、研修講師を交えた検討をおこない、専門講師による3回のオンライン研修会を実施した。また、録画をアーカイブ視聴できるようにした。 第1回:「外国にルーツの親子から学ぶこと」(高栁なな枝氏)「すべてのひとが持っている無意識の偏見」(アン クレシー二氏) 第2回:「やさしい日本語・やさしい気持ち」(井上くみ子氏) 第3回:「外国にルーツのある子どもとは? 当事者の立場から」(大城スサーナ氏)
5事業内容➄情報発信事業 当団体が現在運営しているWEBサイト「ことこと」を再構築する。サイト設計構築業務は当団体のサイト運営部門が外部へ委託する。また、情報のアップデート、更新作業を重ね、質量とも情報発信力の高いサイトとして運営を継続する。
活動結果計画通り
概要・専門家のプロボノ参加を得てサイトの利用実態の分析を行い、外国ルーツの方は家庭でのスマホによる利用が多いこと、PCがない支援団体も多いことなどを勘案して改修仕様を作成し業者に改修を委託した。冊子の作成に連動させ日本の学校制度、中学、高校進学関連のコンテンツの充実を図るとともに、利便性・視認性などの改善を図り、11月に新たなサイトの公開を行った。
6事業内容⑥実態調査・活動報告会 日本全国のこども食堂やこどもの居場所、学習支援拠点を対象に、外国にルーツのある子ども及び保護者の利用に関する実態調査を実施する。調査結果は報告書にまとめ、2月に報告会を実施する。また報告書はメディア等にも発信するとともに、今後の政策立案に資するよう関係省庁(こども家庭庁、文部科学省、厚生労働省)にもお届けする。  
活動結果計画通り
概要・居場所、食糧支援、冊子配布、研修会の各事業でアンケート調査を実施した。 ・アンケート調査では受益者の満足度に加えて、支援の実態、支援者の抱える課題や困りごとなどを尋ねた。 ・アンケート調査の結果をまとめて、2月14日にオンライン活動報告会を実施し、53名の参加があった。 ・アンケート結果は事業ごとに報告書にまとめ、報告会で概要を報告した。今後政策立案等に資するよう社会等への発信を検討したい。

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

概ね各事業で計画した活動ができ、想定した成果を出すことができた。冊子作成と配布は間接支援としての取り組みであったが、送付先の行政や支援団体からは「新入学の外国ルーツの子どもたちや保護者に配布したい」「市民図書館で電子図書館で閲覧できるようにしたい」「研修で利用したい」などの声を多くいただいた。作成した冊子が支援者だけではなく、多くの支援対象者の手元にも直接届けることができたと思われる。冊子をデジタルでダウンロードできるようにしたことから、作成・配布した部数以上に冊子が利用されていることは大きな成果であろう。冊子はどの地域でも利用できるように一般的な内容となっているが、地域差もありより地域に対応した情報の提供が必要との声もアンケートでは上がっている。この冊子が起点となって支援団体が地域独自の冊子を作成する機運が広がる波及効果を期待したい。
研修会と活動報告会では、参加者から「定期的に実例を含んだ報告会や情報共有会を開催してほしい」「今後もこのような取り組みを続けることで助かる支援者や団体が多い。取り組みがもっと広く認知されることを望む」の声が寄せられた。支援団体等がその活動や課題等を積極的に地域社会へ発信する取り組みを進めたい。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

少子高齢化が進む日本では外国人労働者の受け入れ拡大に伴って外国にルーツを持つ子どもが急速に増加している。研修会や活動報告会では、外国にルーツを持つ人たちへの支援の課題としてことばの壁、学習環境の不足、保護者への支援不足、母語母国文化などアイデンティティーの問題、社会からの孤立などの課題が新ためて浮き彫りとなった。これらの課題に対応するために集住地域を中心に多くのNPOや地域コミュニティー、学校などが連携して多文化共生社会の実現に向けた取り組みが行われている。一方で、特に日本は外国人に対する偏見や差別はとても強く人権意識も低いことから、まだまだ外国にルーツを持つ人たちが豊かに暮らし、共に日本社会を発展させる共生社会には程遠い状態である。
本事業の成果をきっかけとして、NPOや支援団体には多文化共生社会を実現するために、地域での居場所作りやコミュニティーの形成、ことばや学習支援、雇用や就労など保護者の生活支援、政策提言などの活動などを、自治体や企業などと連携しながら社会全体の理解を深める取り組みが求められる。
子ども居場所事業を展開するなかで、受益者である子どもの保護者が支援活動に積極的に関わってくれるようになった。具体的には居場所を利用した子どもの保護者が中心となりモンゴルイベント、フィリピンイベント、中国イベントを開催した。外国ルーツの子どもには日本語が話せず社会から孤立している保護者を見て、母国語や母国文化を毛嫌いする、外国語を話す保護者を煙たがる、などの問題が生じることがある。こうしたイベントで自分の保護者が活躍し他の人のための役立っている姿を見て、親への気持ちが変わるきっかけとなることがある。保護者が自ら居場所での活動を企画し積極的に関わるようになったことは、「一方的に支援を受ける」意識から「共に取り組む」意識への大きな変化だと言える。

外部との連携実績

1活動足立区の外国ルーツの支援団体との連携
実施内容定例会議による情報共有、
結果・成果・影響等作成した冊子がNHK国際放送局の放送に利用された
2活動作成した冊子の配布
実施内容都道府県の多文化共生担当部署、全国社協、集住地域の子ども食堂・学習支援団体への冊子送付
結果・成果・影響等支援団体等への有用な譲歩言う提供 外国ルーツの子ども、保護者への情報提供
3活動公営財団法人 東京都つながり創生財団
実施内容Webでの冊子紹介とダウンロードURLのリンク
結果・成果・影響等
4活動アルファサード株式会社
実施内容運営する「やさにちウォッチ」での冊子紹介と弊団体ホームページへのリンク
結果・成果・影響等

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

・NHK国際放送局から冊子内容やサイト「ことこと」の取材を受け、取材内容をベースに日本の学校制度の仕組みや、就学手続きなどについて紹介するシリーズ「日本の学校で学ぶには」を放送・ウェブ掲載した。放送・掲載開始日は1月29日(水)からで、土日を除く毎日、新しい原稿をリリースした。
・活動報告会に参加した朝日新聞から記事化を検討したいと、資料の提供要請があり、当日のスライド資料を提供した。

広報制作物等あり
内容

・夏休み居場所利用者募集チラシ
・冊子「日本の学校のわからないことややさしい日本語でわかる本」
・研修会参加募集チラシ
・冊子送付案内状
・冊子配布先へのアンケート依頼チラシ
・活動報告会チラシ

報告書等あり
内容

・アンケート調査結果報告書
①居場所利用者アンケート調査
②アンケート調査報告書(食料支援)
③アンケート調査報告書(冊子)
④アンケート調査報告書(研修会)
⑤アンケート調査報告書(活動報告会)
⑥資金分配団体YSCアンケート

イベント開催等あり
内容
・研修会講師のスライド資料
 第1回 高栁なな枝氏資料 アン・クレシー二氏資料
 第2回 井上くみ子氏資料
 第3回 大城スサーナ氏資料
 第2回 研修会進行用スライド
 第3回 研修会進行用スライド
・活動報告会スライド資料

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
内容
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

コンプライアンス規程の第16条~第19条に規程。団体内のコンプライアンス研修会などで職員・アルバイト・業務委託者に周知している。

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかはい
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
団体の決算書類に対する会計監査はどのように実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実施予定の場合含む)内部監査
内容

会計監査は、キッズドアの監事による「内部監査」になります。
実施者は、公認会計士の内山氏です。
実施内容は、決算書類に関する会計監査で、決算内容が正しいか、契約書類や証憑等に不備はないか等の確認をしていただいています。

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

・外国にルーツを持つ子どもや保護者の支援については、これまで足立区のKICC事業部が主体的に取り組んできたが、弊団体の他地区の学習会・居場所支援の拠点でも外国にルーツのある子どもの利用が増えている。
本事業開始を契機に、KICCの担当者が多拠点の学習会に出向いて外国ルーツの子どもの対応をするなどの体制を整えた。
・事業は弊団体のKICC事業部、ファミリーサポート、調査部、事業推進部、経理部の連携で推進してきた。KICC事業部以外の部署はこれまで外国ルーツ支援の経験はほとんどなかったが、本事業推進を各部署が連携して進めたことで、外国ルーツ支援のために組織的なノウハウの獲得、対抗力を高めることができた。
・足立区の拠点は2025年3月末で事業を終了するが、引き続き情報発信サイト「ことこと」の運営、作成した冊子の維持・活用を行うとともに、弊団体内の学習会で増加する外国ルーツの子どもへの学習支援、ファミリーサポート事業によるの物資支援、就労支援などの活動を通じて、外国ルールの人たちの支援を取り組んでいく。

シンボルマークの活用状況

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広報制作物に表示

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