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休眠預金活用事業
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事業完了報告

2026/01/09更新

事業概要

事業期間開始日 2024/07/22終了日 2025/02/28
対象地域東京都中野区・練馬区を中心とした関東各地(東京、千葉、埼玉、茨城、栃木、神奈川、群馬)
事業対象者

入国まもない難民認定申請者や仮放免状態の人を中心とした生活に困窮している外国籍者(若者、家族、妊婦、子育て世帯、単身者)

事業対象者人数

仮放免者:約5000人 難民認定申請者:約1万4000人


緊急宿泊:10世帯 
シェルター・シェアハウス:シェルター7世帯・シェアハウス10世帯
家賃等支援:25世帯
食料支援 :50世帯
日本語教育:15人
居場所支援:15人
地域支援 :30人

事業概要

【事業の背景】
いま世界的に難民が急増している。日本でも同様な状況であり、2023年は過去2番目に多い約1万4000人の難民認定申請者数であった。しかし、これら難民認定申請者を支援する公的枠組みはほぼなく、結果としてかれらは「ホームレス化」という状況に陥っている。その中には若者・子供・妊婦もいる。
また、日本には「仮放免」というステータスで暮らす人が約5000人いる。かれらの中には難民認定申請者や日本生まれ日本育ちの子供や若者もおり、今すぐに帰国することができない状況にある一方で、就労も社会保障も認められていない。結果として食べられず、病院にも行けず、「ホームレス化」の危機にある人が多くいる。
さらに、難民認定申請者や仮放免状態にある人は日本語教育を受ける機会が無かったり孤立しがちなのだが、そこに公的支援はほぼない。


【活動内容】
①ホームレス状態から保護するためのホテル等への緊急宿泊支援
②ホームレス状態から脱却するための住居(シェルター・シェアハウス)支援
③ホームレスにさせないための家賃支援
④命を維持するための食料支援
⑤適切な支援を行うための同行者・通訳支援
⑥日本・地域社会で生きていくための日本語教育支援
⑦地域社会で暮らしていくための居場所支援
⑧難民や仮放免状態にある人を支える地域をつくるための支援
⑨難民認定申請者や仮放免状態にある人の現状を知ってもらうためのアドボカシー活動


【社会課題への貢献】
入国まもない難民認定申請者や仮放免状態にある人には、まず医食住の確保という「生きるための支援」が必要である。しかし、それだけでは地域社会で生活することはできない。日本語教育支援や居場所支援、マジョリティ側への支援(理解促進)も必要である。本事業は「生きるための支援」を土台に「地域生活支援」を行うことを目的とする。

事業の総括およびその価値

総括:世界的な難民増加に伴い日本でも難民申請者が増加。申請及び受入は狭き門で路上生活者となるケースが急増、それらの人々に対する支援や保護の制度が十分でなく行き場を失う場合が多い。本事業の三本柱(緊急支援、定住場所、居場所)+アドボカシー(メディア露出・報告会等) を行ってきた。
本事業では東京を中心とする関東地域において、難民・仮放免者に:
・54泊 10世帯11人分の宿泊支援を実施した。
・58世帯分の家賃支援を実施した。
・53世帯分の食糧支援を実施した。
・10世帯11人分のシェルター支援を実施した。
・8世帯8人分シェアハウス支援を実施した。
・15人分の日本語支援を実施した。
価値:本事業では妊婦や子どもを含めた難民・仮放免者を住まいや食料の提供や支援を通じて直接救うことができた。インタビュー結果から伺えるように休眠事業で救われた方々の支援の現状を報告会等で立法関係者にも広く伝えることができただけでなく、申し入れ等も行い現状を広めることができた。今回の事業実施にあたって設定した課題は団体単独で解決できない内容であるため、休眠活用事業によって解決に近づくことができた。

課題設定、事業設計に関する振返り

件数的にも多くの対象者を支援し救うことはできたが、各分野課題は以下である。住居支援は目標の2倍ほどの支援件数となったものの、それぞれ状況は悪化しニーズは支援内容を上回りカバーできないため、今後の支援の課題となった。日本語支援では15人の継続的な日本語教室への参加があり、中には努力を重ね就労に役立てている人もいる。一方で習得に苦戦している人もおり、その要因や改善策等を日本語教育関係者とともに分析中である。居場所支援ではほとんどの回が参加者にとって有意義な時間となったが、経験や出自が要因でトラブルが生じた回もあり背景の丁寧な配慮がさらに必要になる。広報の面では各メディアへの露出、申し入れを行ったが制度の新設などは達成できていないため継続的なプッシュが必要。地道に地域への広報活動を行うことで支援者の輪が広がっていることに希望を感じている。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1①住まいがないもしくは失いそうな難民や仮放免状態にある人が、その状態から脱却し一時的な住まいを得て生存や尊厳が守られる。
指標・支援結果のヒアリングレポートができている ・尊厳が守られていると感じられている
目標値・目標状態【目標値】 3人からヒアリング 【目標状態】 ヒアリング報告書ができる 尊厳が守られていると感じられているかどうかがわかる
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察ヒアリングは3世帯4名に実施。報告書はインタビュー形式で文書にまとめた。Cさん・Dさんへのヒアリングでは「つくろい東京ファンドに住む場所を与えてもらいました。これは重要なことです。(中略)私たちには平和があると思えるようになりました。将来に対しても、前向きな気持ちをもてるようになった。感謝を伝える言葉が思いつかないほど、ありがたいです。」とあり、弊団体による住居支援の重要性を受益者が感じていることが分かった。それぞれのヒアリングでは、十分に尊厳が守られているとは言い切れない様子が伺える結果となっており、それは日本の難民・仮放免者を支援し保護するための制度の欠如等が挙げられ、今後の課題となっている。
2②必要な公的・民間支援につながり、地域生活を送る基盤をつくることができる。
指標・支援結果のヒアリングレポートができている ・尊厳が守られていると感じられている
目標値・目標状態【目標値】 3人からヒアリング 【目標状態】 ヒアリング報告書ができる 尊厳が守られていると感じられているかどうかがわかる
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察(上記参照)
3③難民や仮放免状態にある方々の現状について認知が上がる
指標・報告会の実施回数。 ・報告会参加者数。
目標値・目標状態【目標値】 ・報告会1回 【目標状態】 ・理解者を増やし支援の輪が広がったという回答 ・制度改善の必要性を理解したという回答
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察報告会1回実施。参加者は会場58名、後日録画視聴167名。参加者は同様の課題解決を目指す団体職員、地域住民、議員等で、多少専門的な内容となったが現状と休眠預金活用事業の事例を報告し、参加者アンケートでは「現状をよく理解できた」「現状の制度がいかに厳しく取り巻く環境が過酷であるか理解できた」等の旨の回答が多く寄せられ、現状理解の機会となっただけでなく、実際に支援をしたいという回答も集まったため、将来的にそのような回答をした参加者が弊団体に限らず様々な機会や形で支援にコミットされることが期待される。

アウトプット

1①-1すでにホームレス状態にある難民や仮放免状態の人がホテル等で緊急保護される。
指標・宿泊数×人数(もしくは世帯数)
目標値・目標状態・宿泊数 140泊 ・世帯 10世帯
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察宿泊数計54泊。計画当初緊急宿泊支援では来日間もない難民の人達が相談に繋がり最長2週間ホテルで過ごしている間に中長期の滞在先(シェアハウスやシェルター)を手配する予定だった。単身の男性の場合最短1~4日でシェアハウス入居できたケースもあったため、見積もりより少ない宿泊数で済んだ。 ・10世帯(11人)となり、月2世帯の予定以上に相談が殺到した。
2➀ー2緊急保護されたホームレス状態の難民や仮放免状態の人がシェルターやシェアハウスで保護される。
指標・シェルター利用者数 ・シェアハウス利用者数
目標値・目標状態・シェルター利用者数 新規 2~3世帯 ・シェアハウス利用者数 新規 7~10人 ・既存利用者の方 就労自立が可能な方のみ新しい住まいに移ることができる(もしくは金銭的な支援が不要になる)
アウトプット:結果計画より遅れている
アウトプット:考察・シェルター利用は10世帯(11人) ・シェアハウス利用者数は 8世帯(8人) シェルターの内6世帯は、仮放免状態のため働くことができず家賃の支払いや引っ越しができないため、継続的にシェルター利用をしている。残り2世帯は、入国間もない新規難民の夫婦2組が入られた。1組は入国してから1ヶ月近く路上やネットカフェで寝泊りしていた妊婦さんで、シェアハウスは全員入国間もない単身の難民の方が滞在中。支援開始からRHQの受給が3ヶ月後には開始されると見込んでいたが、ほとんどが事業期間には受給決定とならず、支援が長期化し当団体のリソースも逼迫した。
3➀ー3家を借りることができていた方が家をなくさず住み続けることができる
指標・支援した世帯数(一世帯辺り15万円程度であること)
目標値・目標状態・支援した世帯数 25世帯
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察既存と新規を合わせて計58世帯を支援した。支援月数は世帯により異なり(最大15万円支援)、通常1~7か月の支援。当初全体で25世帯の支援を計画していたが、世帯の状況によっては1ヶ月のみ支援とした世帯もあり予定より多くの世帯を支援できた。25年1月に相談会が実施されその際に追加で家賃支援が発生した結果的、世帯数は予定の2倍以上となった。
4➀ー4食べることができなかった方が栄養バランスを考えられた食料を得ることができる。
指標・食糧配布した世帯数。
目標値・目標状態・配布世帯数 50世帯
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察配布世帯数は月平均47世帯(2月に最大数53世帯)。事業開始月から支援世帯数は徐々に増えた。本支援は、これまで食料を得ることが極めて困難だった方への支援となることが多く需要が高い。毎月の食糧支援のセット内容は地域の八百屋と提携し基本的な野菜が数種類梱包され、その他にも寄付された野菜や米とパスタ、保存食を世帯構成人数に応じて同封しているため充実し、受益者からは安心と喜びの声がある。
5➀ー5難民認定申請や在留資格、住居に関する手続きに関する困りごとを解決する
指標・同行支援の回数 ・通訳支援の回数
目標値・目標状態・同行支援、通訳支援の回数 合計30回
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察同行支援、通訳支援累計約420回以上を行った。1日あたり最低でも1件は同行・通訳の支援を実施したときの計算(7ヶ月×3人×20日=420回)。言語対応や行政手続きなどでは支援者が介在しないとなかなかコミュニケーションが取れず、解決に向かうことができないため、文字通りひっきりなしに支援要請がくる状態。すぐに現地出張できない際には電話越しでの対応も行った。
6➁日本・地域社会で生きていくためのスキル・ネットワークを身につけるための機会提供をする。
指標・日本語教室に参加した方の人数 ・食事会の回数 ・食事会に参加した参加者数 ・地域支援イベント(本国料理試食会、難民の子供のための読み聞かせ等)の実施回数 ・参加者数 ・アンケートにて感想を集約
目標値・目標状態・日本語教室参加15人 ・食事会 7回 ・食事会参加各15人 ・地域支援イベント3回 ・地域支援イベント参加各30人 ・地域支援イベント実施後アンケートにて「理解が深まった」回答数
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察・日本語教室参加:19回開催、各回3~9人参加 ・食事会 4回 ・食事会参加 各回約20人 ・地域支援イベント6回 ・地域支援イベント参加各 10人~100人 ・地域支援イベント実施後アンケートについては実施できなかったが、地域支援イベント実施後参加者からは「○○という国があるということや文化、○○さんの置かれている立場を初めて知った」「私にもできる範囲内でこの問題に関わっていきたい」などの、非正規滞在者が置かれている環境への理解と支援活動の枠組みを広げることができた。 ・日本語教室の参加者は日本語習得のモチベーションが維持され、覚えた日本語でコミュニケーションをとろうと努力している様子が見受けられる。来日当初孤立した状態だったが、住まいが安定した後に定期的に日本語教室やイベントに参加することにより、受益者同士のつながりが生まれ、孤立解消に繋がった。
7③難民や仮放免状態にある方々の現状を伝える
指標・報告会実施の有無 ・参加者数
目標値・目標状態・1回 ・50人
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察2月20日(火)中野ゼロ 小ホール にて報告会を実施(1回)。参加者は会場58名、後日録画視聴167名。参加者は同様の課題解決を目指す団体職員、地域住民、議員等。今回は外国人支援のセミナーとしてより専門的な制度について、各支援活動の必要性やノウハウをより詳細に伝える機会になった。

活動

1➀ー1ホームレス状態から保護するための緊急宿泊支援。 入国まもない難民認定申請者(子供含む)を中心に、ホームレスとなった外国籍者をホテル等で緊急的に保護をする。 都内のホテルなどで2週間程度の滞在を想定。その間に、アセスメント実施し、食料支援、住居の手配、他団体と連携をして医療支援等を行う。
活動結果ほぼ計画通り
概要当事者が弊団体に繋がる経緯としてクチコミや他団体からの紹介、支援者へ直接連絡が来る場合等がある。すぐ来所してもらい状況を丁寧にヒアリング、緊急支援が必要と判断した場合はホテルの手配やシェアハウスの予約、またはシェルター入居支援をし、生活必需品の提供や食料支援を実施。ホームレス状態を解消する支援を優先して行った。即時医療にかかる必要がある場合には無料低額診療や無料の医療相談会へも繋げることができた。
2➀ー2ホームレス状態から脱却するための住居(シェルター・シェアハウス)支援。 緊急宿泊後、当団体のシェルターもしくは民間事業所のシェアハウスなどに転居し保護をする。 比較的安定した住居での生活により、地域定着支援(日本語教育支援、居場所支援など)ができるような基盤をつくる。 また、現在シェルターに入居している人もこの活動で継続支援を行う。
活動結果ほぼ計画通り
概要上記で緊急宿泊支援をした方などを中心に、借り上げシェルターや民間事業所のシェアハウスなどに転居をしていただくことで比較的安定した生活環境を整えることができた。その間食料支援、生活支援全般、行政手続き、通信支援などを行なった。その後、日本語教室やお食事会へ案内をすることでコミュニティへの参加を促し地域定着支援を行い、定期的にヒアリングや来所を通じてニーズに応える形で支援対応した(難民申請等を含む)。
3➀ー3ホームレスにさせない、家を維持するための支援 家賃を払えずホームレス化の危機にある人、水光熱費が払えず生活の維持が困難な人へホームレスにさせないために支援実施。
活動結果計画通り
概要新規支援の場合は所在地を訪問し生活状況や世帯人数などを確認してから、支援の必要性や内容を検討し実施した。過去すでに支援をしている場合は現状把握のため改めてヒアリング、支援期間や支援額などを団体内でも協議の上で支援を決定・実行した。単身から子どもがいる家庭まで幅広く支援した。数か月滞納のケースが相次ぎ、当事者は契約違反等で路上生活になる可能性が常にあることから、当事者は瀬戸際に立たされている。
4➀ー4命を維持するための食料支援。 困窮する外国人を対象に月に1度の食料を配送し支援を行う。ハラル対応など個別ニーズに合わせた支援とする。
活動結果計画通り
概要地域の八百屋の協力を得て購入している野菜と、寄付で頂いたお米を世帯人数やニーズに合わせ数量を仕分けて梱包し、主に関東近郊にお住いの外国籍の世帯に対し配送手続きをした(平均47世帯)。 従来の食料支援では保存食の支援となることも多く、受益者からは健康状態を考慮し生野菜を欲する声も多かった。本助成によって安定して生野菜を配布することが可能となり、可能な限りではあるがニーズに配慮した食料支援となった。
5➀ー5適切な支援を行うための同行者・通訳支援。 入国まもない難民認定申請者にとって難民認定申請や在留資格、住居に関する手続きを自力で行うことには大きな困難がある。場合によっては誤った手続きをしてしまい、本人の不利益になってしまうことがある。そこで、適切な支援を行うために同行者・通訳支援を行う。
活動結果計画通り
概要相談を受けてから必要に応じて入管/行政/医療機関窓口への同行、子育て関連手続き支援、引越し手続きのサポート、仕事探し、印鑑作成など生活支援全般を実施。来日間もない場合には、日本語に加えて文化や手続きなどで苦戦することが多々あり、受益者だけで手続きを進めることが困難であるために都度伴走するような細かい支援内容が多かった。
6➁ー1日本・地域社会で生きていくための日本語教育支援。 入国まもない難民認定申請者のほとんどが日本語を話すことができない。そこで、入国まもない難民認定申請者へのの日本語教育支援を行う。その際、地域ボランティアと大学の協力を得て実施する。
活動結果計画通り
概要毎週月曜日、月計4回 弊団体運営の「カフェ 潮の路」で日本語学習の大学講師や学生ボランティアの方々の協力を得て開催。在留期間が長く日本語習得済みの仮放免者もボランティアで指導者として協力してくれた。参加者は平仮名/カタカナの習得から始めて日々の生活に必要な会話学習を重ねた。一般的な日本語教室では考慮されていない難民・仮放免者に必要な日本語に特化したテキストの必要性を感じ、その作成に取り掛かった。
7➁ー2地域社会で暮らしていくための居場所支援。 孤立しがちな生活を送っている方々に向け、外国人がネットワークをつくったり、安心して話せる場を提供するために、当事者主体の月に1度の食事会を行う。
活動結果計画通り
概要計4回のお食事会とクリスマス会、年越しそばの会を開催。仮放免者と支援者など、毎回合わせて約20名程度が参加(クリスマス会と年越しそばは、各会50名以上が参加) 。主に当事者間の社交や情報交換の場となっているが、支援者と世間話をするなどの交流も見られた。グラウンドルールを掲示して口頭も説明したが、国籍を理由とした当事者間でのトラブルも生じたため、個々人の背景を考慮し一層丁寧な対応が必要だと学んだ。
8➁ー3難民や仮放免状態にある人を支える地域をつくるための支援地域でのイベント(本国料理試食会、難民の子供のための読み聞かせ等)の実施。 かれらの現状はあまり知られておらず、また、支援団体だけでの支援には限界があり地域社会の力が不可欠。そこで、地域ボランティアの協力を得て、地域でのイベント(本国料理試食会、難民の子供のための読み聞かせ等)で理解を広げ、支援者を増やす。
活動結果計画通り
概要各地域でのイベント参加を通して、難民の現状と団体の取り組みについての理解者を獲得することができた。出身地域の飲食物または伝統布活用雑貨の販売、地域の難民の子どもを支える団体の活動への参加、地域の子ども向け祭りへの参加等。理解者の層は地域住民から議員まで幅広く、ボランティア希望者が増えたり別イベントへの出展要望をいただくなど、課題を知ったことで周知する意欲が高まり実際にアクションを起こす人もいた。
9③より多くの人に難民認定申請者や仮放免状態にある人の現状を知ってもらうための活動報告会の開催。 地域での支援者を増やすのと同時に、より広い範囲で理解を進め、制度政策の改善に向かうために報告会などを実施する。
活動結果計画通り
概要毎月他団体/企業/機関が主催のセミナー等に登壇し、難民認定申請者や仮放免状態の人の現状と制度的問題の報告をした。他に新聞や機関誌への寄稿、ラジオや雑誌での紹介、学校授業での講演などにより様々な層に周知できた。2月には本休眠預金活用事業の実践に関するセミナー形式で報告会を実施し、地域住民から普段支援に関わる人、議員等が参加した。参加者の中には現状を知り支援にコミットしたいと感想を寄せた人が複数いた。

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

・安心して暮らすことのできる住まいを得て、また、居場所で他の受益者とつながることにより、次第に顔が明るくなり、生きるパワーを得られている様子を本事業を通じて確認できた。
・そのような人としての尊厳が守られ、可能性を育む土台をつくりあげるためにも、何よりもまず、安心して暮らすことのできる住まいの提供から始める「ハウジングファースト型支援」の重要性を再認識できた。
・また、食糧支援や日本語教室、お食事会などの継続的かつ包括的な支援により、日本で生きていく生活基盤をつくることができた。
・さらに、日本に暮らす人、特に地域の人たちに難民申請者など外国籍者が置かれている状況を知ってもらうために行った活動を行ったが、それを通して、かれらの存在を知り、協力者になる人がいたり、新しいつながりもできていることから、アドボカシーの活動にも時間を使っていく必要性を感じている。
・アクセプト・インターナショナルやMother's Tree Japanと連携し、1団体だけでは適切な支援をすることができない中で、それぞれの専門性や強みを活かしながら入国まもない路上生活の夫婦(妊婦)を支援した。これは従来では出来なかったことであり、本事業を通してできるようになった。また、本事業終了後も、資金面の限界はあるが、得られた関係性でより良い支援ができうる状況になっている。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

難民認定申請者は難民事業本部(RHQ)の保護費を利用できるが、その運用には複数の課題が浮上している。本来、保護費は初回申請者に対し生活費、家賃、医療費を支給する制度だが、申請者増加に伴い、受給までの待機期間が3~6ヶ月に長期化。さらに、特定の時期以降の申請は一律で却下される事態も発生し、妊婦を含む困窮世帯に深刻な影響を与えている。


入国直後の申請者は、就労可能なビザ取得まで8~10ヶ月を要し、その間保護費が唯一の公的支援となる。しかし、受給できないケースの急増により、支援団体が住居、食料、医療を全面的に負担せざるを得ず、資金面で逼迫している。保護費を巡っては、関係省庁との協議が継続中だが、抜本的な解決には至っていない。


また、在留資格のない仮放免者は、就労や社会保障から排除された状態が続き、困窮が長期化。支援者の負担も増大し、支援を断念する事例も出ている。2024年6月の入管法改正により、3回目以降の難民申請者は強制送還の対象となり、当事者の不安は一層深刻化している。


これらの課題解決には、制度の見直しに加え、社会全体の理解促進が不可欠だ。難民認定申請者や仮放免者の現状を広く伝え、支援の必要性を訴えるアドボカシー活動の強化が求められる。

外部との連携実績

1活動Mother's Tree Japan
実施内容妊婦の支援を連携して実施
結果・成果・影響等保護されるまで路上で生活していた妊婦の健康状態の改善や本来受けられるべき産前ケアに近い形で環境を整えることができていて、妊婦の体調も安定している。
2活動メタノイア
実施内容メタノイア主催のオンラインセミナーに登壇し難民移民仮放免者(=非正規滞在者)に関する現状を報告
結果・成果・影響等非正規滞在外国人の支援に関し、1000人の視聴者に向けて報告。クルド人差別問題が主題のセミナーであり視聴者の多くは現在の苛烈さを増すクルド人差別に関心があることをフックに、ともに社会で生きている当事者の困窮状態や課題等を周知することができた。
3活動アクセプト・インターナショナル
実施内容新規難民の保護に関して連携
結果・成果・影響等他団体の支援が得られず路上で過ごすことを余儀なくされた難民を先方が一時保護し、その後、つくろいのシェルターに入居してもらう案件があった(特に妊婦支援)。相互に情報提供等をしより適切な対応を模索することができている。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

【総括】様々な媒体や機会によって、幅広い層にアプローチできた。主にメディアでは新規層には認知と関心の醸成、関係者に対し危機感を持った認知を促すことができた。講演会では難民・移民支援の現状や課題の周知に加え課題解決への参加の意欲向上や実際に関係団体へのリーチに繋がった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
・ラジオでの言及 ×1回(生活保護と移民難民仮放免者含む外国人困窮者の現状と課題、弊団体の支援について)
・雑誌への掲載 ×1回(仮放免当事者に関する民間支援の限界と弊団体の取り組みについて)
・新聞記事(Web版含)への掲載 ×3回(困窮し福祉と権利をはく奪されている難民の現状について)
・講演会 への登壇 ×7回(主催側コミュニティに合わせた移民難民の現状と社会・制度的課題に関して)
・機関紙への寄稿 ×4回(困窮する外国籍者の支援に関して現場から最新の現状等を掲載)
・ウェブメディアでの紹介 ×1(路上生活を強いられた妊婦の例など、日本における難民を取り巻く状況について)

広報制作物等なし
報告書等あり
内容

2月20日(木)に開催した、外国人支援セミナーにて、困窮する外国人の現状、制度について、また支援のノウハウをまとめた冊子を作成した。

イベント開催等あり
内容
【休眠活用事業報告会】日時:2月20日(木)、場所:中野ゼロ 小ホール (参加者:会場 58 名 録画配信視聴者 167名)
イベント実施後のアンケートでは、つくろいの支援の詳細や制度の現状を知ることができてよかったと回答する人が多かった。参加者の中には知って満足ではなく自ら何ができるかなど、アクションをとることを検討しているような回答もいくつかあった。難民・仮放免当事者を取り巻く環境の過酷さについて想いを寄せる人が多かった。セミナー全体の感想としては、背景情報や用語、制度を難しく理解するには時間が足りないと感じる参加者もいた様子であり、支援内容に関してより具体例を聞きたかったという回答が複数寄せられた。普段からつくろいが行っているその他の支援について知りたいという声も少なからず寄せられている(会場参加、後日視聴あわせて43件の回答)。

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て公開
内容
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

弊団体では、2024年度に「内部通報に関する規程」を作成し、弊団体のウェブサイトに掲示した。内部通報に関連して、事務所内においても、同規定を具体的な事例を例示するなどわかりやすい文章にしたうえで、様々なハラスメントやプライバシーの侵害を禁止すると示したポスターの掲示を行っている。通報先については、代表理事がその担当をしているが、外部通報窓口については現在検討中である。

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますかいいえ
内容

倫理及び利益相反防止に関する規程を整備し、また、利益相反がないことを個別に確認しているため。

コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
団体の決算書類に対する会計監査はどのように実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実施予定の場合含む)外部監査
内容

監事である河﨑健一郎弁護士(早稲田リーガルコモンズ法律事務所)が毎年7月、会計と事業執行状況の監査を実施している。

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

・移民難民の増加に比例する形で困窮する移民難民も増加しているという状況がある一方で、社会的関心の後退や優先度の低下などから寄付金が集まりにくく、同時に、かれらへの支援、特に家賃支援に関する助成金が限られている現状がある。
・そうした中で、かれらの生活を支えることができ、かつ、支援の枠を地域の中で広げることができたのは良かった。
・しかし、人的リソースが無い中で支援を広げていくのは限界があり、社会問題解決という意味においても、関わるスタッフの疲弊という意味においても課題が残されている。
・寄付やクラウドファンディングで資金集めをしているが、困窮者の数や増えるスピードが支援と合っていないので、今後は通常枠や他の事業などで、中長期支援を見据えた助成があれば基盤強化を並行して進めることができる。

シンボルマークの活用状況

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報告書に表示

イベント実施時に表示