事業完了報告
2026/01/20更新
事業概要
| 事業期間 | 開始日 2024/07/12 | 終了日 2025/02/28 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 沖縄県宮古島市 | |
| 事業対象者 | 自団体別事業(相談支援等)及び行政等の関係機関から紹介のあったひとり親、要保護、準要保護の家庭を主な対象とする。その他、DV等により離婚調停中で児童扶養手当を未受給、課税上は世帯年収が高くても実質的に困窮しているなど様々な事情により公的な支援が届きにくい者や、近隣の児童等も対象とする。 | |
| 事業対象者人数 | 実数:100世帯400人 | |
| 事業概要 | 【ふれあい冷蔵庫ゆくいちゃの開設】 | |
事業の総括およびその価値
令和6年7月12日に契約締結、工事等を経て令和6年9月9日から「ふれあい冷蔵庫ゆくいちゃ」を開所し、令和7年2月末まで活動を実施した。アウトプット、アウトカム、活動のすべての項目で「予定より進んでいる」又は「予定通り進んでいる」となり、全目標を達成した。アウトカムでは、「地域の食支援の拠点としての定着」「地域コミュニティの変容」「支援機関の機能充実、連携強化」の3点を設定したところ各項目で変化がみられ、拠点があることで食支援を着実に届けつつ地域からの寄付が集まりやすくなり、食支援やコミュニティスペースを介して「支援する人」「支援される人」が緩やかに繋がり、かつ交差し、地域コミュニティが徐々に変容する様子が確認できた。支援機関の機能が充実し、連携が強化されたことも確認できたがそれに限らず、行政等の関係機関に所属する(コミュニティの一員でもある)各支援員・相談員が、拠点のコミュニティスペースに業務以外で来所することも度々あった。アウトカムの3点が絡み合い、食支援が強化され、地域が変容し、その結果として有効な支援体制が構築されていった。ゆくいちゃは今後、同様の形態であろうと 若干の変更があろうと、地域のハブとなって食支援・コミュニティ・連携の中心となっていくものとみられ、本事業には大きな効果があったと考えられる。また、本事業の実施期間中においても物価高騰が想定以上のペースで深刻化する中、特に緊急性のある世帯にも機動的かつ柔軟に食支援を届けることができたことは、大きな成果であった。
課題設定、事業設計に関する振返り
本事業では、ひとり親及び生活困窮等の約100世帯を見込んで計画したところ、事業期間中においても物価高騰が深刻化したことから想定以上のニーズがあったが、上限枠や審査の運用変更等により、十分な対応ができたものと考える。設備及び許可上の食品衛生リスクについては、計画を変更して調理器具等を整備した結果、衛生的に野菜のカット、小分け等に対応することができた。これにより、本事業後半で特に寄贈が増えた野菜を痛ませることなく多くの利用者に提供できた。視察及び研修機会の不足については、沖縄の離島である宮古島において、島内で定期的に視察及び研修を実施または受講する機会は限られているため島外への出張が重要となるが、資金計画を変更して予算を確保したものの、時間的な制約から、執行は十分ではなかった。また、他機関から本事業への繋ぎは多くあったものの、事業内に相談支援員の配置がなかったことから、本事業で把握した情報を他機関へ共有することは十分ではなかった。事業設計としては、全体では概ね適切であったものの、ヒト・時間については一部の課題が残る結果と なった。
今回の事業実施で達成される状態
短期アウトカム
| 1 | ①ふれあい冷蔵庫ゆくいちゃが地域の食支援の拠点として定着している | |
|---|---|---|
| 指標 | 食支援の拠点としての周知度合いに関して、事業開始時と終了時の変化 食品等の寄贈受取回数 | |
| 目標値・目標状態 | 周知がすすんだと思われる回答への変化:開始時から比較して50%アップ 食品等の寄贈受取回数:延べ20回 | |
| アウトカム:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトカム:考察 | マスコミ報 道、SNS、口コミ等を通じて地域における本事業の周知が進み、食品等の寄贈受取回数が増加している。SNSでは専用Instagramアカウントを中心に情報を周知しており、アカウント開設から約7ヶ月で約12,000人にリーチし、202フォロワー、約870いいね!があり、周知が進んだ。マスコミ報道等で本事業を知った企業等から電話による問い合わせや、実際の寄贈が増加傾向にあり、開所当初に比べて食支援の拠点としての定着に向けた変化がみられる。また、拠点ができ、SNS等での周知が進んだことで、これまでどの支援機関にもつながっていなかった層の利用が特に多くみられ、より必要な世帯のニーズの把握及び物価高騰に対応する緊急的で十分な食支援につながった。食品等の寄贈受取回数:29回、周知がすすんだと思われる回答への変化:開始時から比較して100%アップ | |
| 2 | ②地域コミュニティの変容 | |
| 指標 | 食品等の寄贈受取回数 コミュニティスペースのボランティア参加者数 | |
| 目標値・目標状態 | 食品等の寄贈受取回数:20回 ボランティア参加者数:延べ35人 | |
| アウトカム:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトカム:考察 | 近隣の農家から定期な野菜の提供が始まったり、コミュニティフリッジの登録利用者が食品受け取りの来所の際に寄贈品を持ち込むことなど、新しいスタイルの食品の寄贈方法がみられ、コミュニティの変容が感じられた。食品等の寄贈受取回数:29回、ボランティア参加者数:延べ31人 | |
| 3 | ③支援機関の機能が充実し、連携が強化されている | |
| 指標 | 関係機関の支援員による「連携のしやすさ」に関して、事業機関中と終了時の変化 | |
| 目標値・目標状態 | 「連携がしやすくなった」と思われる回答への変化:開始時から比較して50%アップ | |
| アウトカム:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトカム:考察 | 関係機関へのヒアリング通して、同行利用時に相談対応がしやすくなること、支援対象者と本施設内で待ち合わせてコーヒーを飲みながらコミュニケーションをはかることができるなど、関係機関の相談支援がスムーズに進みやすくなっている状況がみられた。 「連携がしやすくなった」と思われる回答への変化:開始時から比較して100%アップ | |
アウトプット
| 1 | ①ふれあい冷蔵庫ゆくいちゃの開設 | |
|---|---|---|
| 指標 | 工事の進捗率 オープン時の配布品の調達率 | |
| 目標値・目標状態 | 工事の進捗率:100% オープン時の配布品の調達率:100% | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 開設にあたっての工事及び配布品の調達は、いずれも目標としていた8月中に完了し、期限内に目標を達成した。なお、8月末に本項目を完了後、申し込みや利用の流れの最終確認を経て、9月9日に開所した。また、開所時点で配布品の調達を完了し、目標を達成した。工事の進捗率:100%(8月)、オープン時の配布品の調達率:100%(8月) | |
| 2 | ①コミュニティフリッジの運営 | |
| 指標 | 利用登録世帯数 緊急利用の常時対応の件数 | |
| 目標値・目標状態 | 利用登録世帯数:80世帯 緊急利用の希望を断わった件数:0件 | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 2月末時点で利用登録世帯数は約200世帯、延べ利用約600件、緊急利用の希望を断わった件数は0件であり、目標を大きく超えて達成した。利用登録世帯数は、事業後半になるほど「物価高騰で苦しい」等を理由とした問い合わせ及び申請が増え、結果として200世帯と予想を大きく上回る数となった。緊急利用については、全件が関 係機関の同行による利用であり、関係機関と利用者で調整された日時に対して全件希望に沿うことができ、結果として断った件数は0件となった。また、緊急利用については利用要件を「関係機関が緊急性を認める場合」のみとしたことから、ひとり親以外でも若年妊産婦、別居、ダブルケア等の多くの課題に対応することができた。利用登録世帯数:203世帯(延べ611件)、緊急利用の希望を断わった件数:0件 | |
| 3 | ①②食品等の確保 | |
| 指標 | 食品等の寄贈受取回数 家具家電の寄贈受取点数 | |
| 目標値・目標状態 | 食品等の寄贈受取回数:20回 家具家電の寄贈受取点数:5回 | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 食品等の寄贈受取回数は29回、家具家電の寄贈受取は7回であり、目標を達成した。食品等については地域の住民、企業、支援団体等から29回、3,223個の寄贈を受けた。離島のため、島外からの食品寄付受取のコストが想定以上に負担が大きいことが見えた。家具家電については、冷蔵庫、テレビ等の計7回の寄贈を受けた。食品等の寄贈受取回数:29回(3,223個)、家具家電の寄贈受取点数:7回(24個) | |
| 4 | ②コミュニティスペースの運営 | |
| 指標 | コミュニティフリッジの利用者数 ボランティア登録者数 掲示板に掲示したいと申し出た人数 | |
| 目標値・目標状態 | コミュニティフリッジ利用者:大人100人,こども250人 ボランティア登録者:5人 掲示板の利用希望者数:10人 | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 2月末時点の利用者数、ボランティア登録者、掲示板利用希望者数は目標を達成した。コミュニティスペースには車両、自転車、徒歩等で食支援利用者、近隣の児童含む住民、寄贈者等が訪れた。施設入口付近にセルフ式のカフェ・駄菓子コーナーを設置したことで、食支援利用者、寄贈者、近隣児童、関係機関等が気軽に訪れ、コーヒー等を飲みながら交流し、時には相談支援のきっかけにしている様子がみられた。オープン型のカフェスペースとしたことで、気軽に入りやすくなる効果があったものと考えられる。食支援の利用者がコミュニティスペースを利用し、かつ利用者同士の交流が生まれる場面も確認できた。コミュニティスペース利用者:大人101人・こども292人、ボランティア登録者:5人、掲示板の利用希望者数:11人 | |
| 5 | ③関係機関との連携 | |
| 指標 | 関係機関の来所人数 関係機関から紹介されたケース数 | |
| 目 標値・目標状態 | 関係機関の来所人数:80人(延べ数) 紹介されたケース数:10世帯(実数) | |
| アウトプット:結果 | 計画より進んでいる/計画どおり進んでいる | |
| アウトプット:考察 | 2月末時点で関係機関との連携は目標を達成した。関係機関の来所は、相談者・利用者への付き添い、ミーティング等により増加した。これに伴い、関係機関での事業周知が進み、紹介されるケース数も増加した。関係機関の来所人数:131人(延べ数)、紹介されたケース数:16世帯(実数) | |
活動
| 1 | ①【ふれあい冷蔵庫ゆくいちゃの開設】 住所:宮古島市平良字荷川取19番地 RC造3階建て築約40年 1階約100平米を本事業で使用 市中心地である平良地区に位置し、近隣には中学校・小学校・旧市街地等があり支援が必要な世帯が特に多く居住する。交通量の多い道路の一本裏道に面しており車を横付けできるなどアクセスが良好、集落の端に位置し表通りからは見えない。支援対象者、(徒歩の)近隣児童、ボランティア等の来所に特に好条件。 間取り・設備:食品等の受け取りスペース、コミュニティスペース、家具家電倉庫、トイレ(新設)、業務用空調(新設)、駐車スペース 等 コミュニティスペースを正面入り口付近に配置し、明るく清潔でおしゃれな内装とすることで、食品寄贈者、近隣児童、ボランテ ィア参加者等が気軽かつ積極的に出入りしやすい間取り・設備とする。" | |
|---|---|---|
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 開設にあたっての工事及び配布品の調達は、いずれも目標としていた8月中に完了し、期限内に目標を達成した。なお、8月末に本項目を完了後、申し込みや利用の流れの最終確認を経て、9月9日に開所した。コミュニティスペースを入口正面に配置し、明るく清潔感がありおしゃれな内装とし、カフェ風のBGMも流していること等により、利用者からは「コーヒーだけでも飲みに来たい」「ミーティングに使いたい」等の声が聞かれており、幅広い地域住民から立ち寄りやすい施設と受け止められているものとみられる。 | |
| 2 | ①【コミュニティフリッジの運営】 開所日時:月・水・金・土曜日の12:00-19:00 ※就労等により平日日中に役所窓口へ繋がりにくい人等のために、平日19:00まで及び土曜日も開所。 人員体制:2人(うち1人以上常駐) 利用料:無料 申込方法:公式LINE又は紙面による申込後に審査・決定通知・利用カード発行 利用方法:月に1回程度を上限に食品等を来所受け取り、アプリから要予約※利用者同士の同時入室は妨げない | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 祝日を除く月・水・金・土曜日の11:00-13:00、15:00-19:00の2部制とし、計画と同じ1日あたり7時間で開所した。団体の食支 援イベント(ゆくいちゃ登録者も対象)及び職員の病欠の計7日間を除き、すべての対象曜日で開所した。すべての開所日・時間を通して、常時1人以上の人員を配置した。利用までの流れについても、申し込み、審査、予約、利用とスムーズに対応できおり、計画通り進んだ。2月末時点で216件の申し込みがあり、うち、審査の結果「登録」となったのが203世帯、緊急利用を含め延べ616件の利用があった。 | |
| 3 | ①個別ニーズに対応した食支援 家計状況及び生活実態等を総合的に判断した上で、必要とみられる家庭に対して、ニーズに対応した食品、生活用品等を購入して配布する。ニーズの確認には、対面のほか、公式ラインを活用する。 対応日時:月・水・金・土曜日の12:00-19:00 利用料:無料 対象世帯数:10世帯程度(実数) 対象者:家計状況及び生活実態等を総合的に判断した上で、必要とみられる世帯 ※複数機関が支援介入のケースでは、関係機関と事前協議 | |
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 個別ニーズ枠の利用は1月1世帯、2月5世帯であった。「家計状況及び生活実態等を総合的に判断」するためには、相談、課題・強みの整理、社会資源の活用、緊急性の有無、繋ぎ先等を詳細に検討した結果として個別支援計画を策定・更新するなど、いわゆるソーシャルワークが必要となるが、本事業が(専門職の配置等)直接の相談支援機能を有していない中で、個別ケースに対する総合的な判断には困難があり、関係 機関の意見も同様であった。関係機関と十分な検討を重ねた結果として個別ニーズ枠の利用者を選定することが、利用者本人の自立にとって望ましいとみられ、個別ニーズ枠があること自体が、関係機関同士の連携のきっかけとなり、ソーシャルワークにおける支援の選択肢を増やすことにつながっているとも言えるため、登録世帯数のみに着目はせず、関係機関と確実に情報共有しながら丁寧に対応したところ、検討に上がったのが計9件、検討の結果自立に繋がると判断され利用となったのが計6件であったことから、目標は概ね達成したと言える。 | |
| 4 | ①【県外視察】 沖縄本島等の食支援団体等へ視察。食支援に対応した保険、寄贈品の確保の方法、生鮮品含む食品の管理、関係機関との連携等を視察調査。 参加者:2人(寺町、神林) ※都合により団体職員が代理参加の可能性有り 回数:2回 ※運営開始前後、及び課題が見えたタイミング(中間期)を予定 | |
| 活動結果 | ほぼ計画通り | |
| 概要 | 沖縄本島への視察:1回(4人) 沖縄本島の円卓会議への参加2回(延べ4人) 事業職員、理事が担当し、沖縄本島の実行団体及び食支援団体等の視察、円卓会議に参加。視察では、支援対象者の登録方法、関係機関との連携、衛生管理等本事業に関わる幅広い情報を学ぶことができた。円卓会議では、コミュニティを重視した継続計画のあり方について大きな学びがあり、事業、事務局、理事会等においてもその後活発な議論へとつ ながった。資金計画を変更して旅費を増額したものの、視察受け入れ先及び自団体の調整中で宿泊の予定が確保できず、未実施となったものがあった。離島では沖縄本島、県外等への研修、視察等の機会が重要となるが、多くの場合で宿泊が必要になること、旅費が高額となること等、予算確保、日程及び人員調整等に課題があることがみえた。 | |
| 5 | ①②食品寄贈の呼びかけ 後年度の自走化に向けて多様な企業、生産者、個人から食品の寄贈を確保できるよう、特に島内の企業や生産者等に積極的にお願いする。島内向けには訪問による対面、SNS、マスコミ報道等を活用。島外向けにはSNS、アマゾン欲しいものリストを活用。 事業周知・食品等寄贈のお願い:訪問(対面)延べ10回、マスコミ報道延べ2回、SNS投稿延べ20回 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 新聞、テレビ、SNS等で食品寄贈を積極的に呼びかけ、計画通り進んだ。企業等の訪問は計11回、マスコミ報道回数6回(新聞4回・テレビ2回)、SNS投稿回数48回と、目標を達成した。訪問回数は、12月以降に団体理事を含め積極的に実施したことで、一般企業、飲食店、生産者等から多くの寄贈につながった。 | |
| 6 | ①アンケート又はヒアリング調査 ・食支援の拠点としての周知度合いに関して、中間期と終了時の変化 ・個別ニーズの把握(必要な理由、量、品目、ペース等) | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | ヒアリングを計52件、アンケートを180件実施し、回答から以下が把握できた。 食支援の拠点としての周知度合いに関して、中間期と終了時の変化は、25%→95%と大幅に増加した。 食支援が必要な理由は、物価高騰の影響で生活が苦しくなっている世帯がほとんど(94%)であり、中でもお米、野菜、ガソリンの高騰を理由としたものが多かった。必要な品目(重複有)は、お米が最も多く(98%)、レトルト、インスタント、冷凍食品が次いだ(約70%)。ペーパー類、生理用品、洗剤等にも一定のニーズがあった。理想的なペースは月に2〜3回(32%)が最も多く、次いで月に1回(24%)となった。利用のきっかけは、SNSや利用者等の口コミ等(SNS、知人友人、利用者紹介、親族、新聞)が最も多い44%、、自団体からが30%(自団体別事業等)、関係機関等からのきっかけが17%等となった。 就労状況では、パート・アルバイトが最も多い50%、次いで正社員が25%であった。正社員であっても食支援の必要性が高かったことは、地域の給与水準の低さや物価高騰の影響の広がりと考えられる。 利用者の内訳は、男女比74: 26、平均の年齢(保護者)は37.8歳、平均の世帯ごとの年間所得197万円、平均の世帯人数3.6人(大人1.2人・子2.4人) | |
| 7 | ②【コミュニティスペースの運営】 支援対象者と寄贈者の接点、孤立の発見、近隣児童の放課後の居場所・学習、イートイン、ボランティア受け入れ、関係機関同士の情報共有等の場となるコミュニティスペースを運営。掲示板を設置し、行事、寄贈、支援情報、ボランティアによる学習支援の定期開催を目指す。開所日時:月・水・金・土曜日の12:00-19:00 利用方法:登録不要で開所時間中、自由に利用可能 対象者:コミュニティフリッジ利用者、近隣児童、食品等寄贈者、関係機関支援員、ボランティア等 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 2月末時点の利用者数、ボランティア登録者、掲示板利用希望者数は目標を達成した。コミュニティスペースには車両、自転車、徒歩等で食支援利用者、近隣の児童含む住民、寄贈者等が訪れた。施設入口付近にセルフ式のカフェ・駄菓子コーナーを設置したことで、食支援利用者、寄贈者、近隣児童、関係機関等が気軽に訪れ、コーヒー等を飲みながら交流し、時には相談支援のきっかけにしている様子がみられた。オープン型のカフェスペースとしたことで、気軽に入りやすくなる効果があったものと考えられる。食支援の利用者がコミュニティスペースを利用し、かつ利用者同士の交流が生まれる場面も確認できた。コミュニティスペース利用者:大人101人・こども292人、ボランティア登録者:5人、掲示板の利用希望者数:11人 | |
| 8 | ③アンケート又はヒアリング調査 関係機関の支援員による「連携のしやすさ」に関して、変化を集計。同時に、連携における各機関ごと・地域ごとの課題、望ましい連携体制、ネットワーク整備の必要性の認識等も把 握。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 全ての関係機関(相談員支援員等実数15人)に対して11月末までに1回ヒアリング、2月には紙面又はGoogleフォームによるアンケートを実施した結果、以下が把握できた。 ・連携のしやすさが改善したとみられる回答は約93% 【連携における各機関ごと・地域ごとの課題】 ・連絡会、協議会等について 頻繁に開催されるが形骸化している、参加者が同じメンバー、支援に有効な情報は少ない、要対協は他自治体より機能していない等 ・機関について 所属する機関の上長から連携にストップがかかることがある、所属する機関の上長は福祉経験がなく相談できない等 ・地域性について 市町村合併前の枠で支援の差がある(平良は支援が多いが郡部は少ない)、アルコール問題の顕著な地域がある、民生委員・児童委員がいない地域がある 【望ましい連携体制】横断的な連携、ケースの話まで踏み込んで共有できる会議、食支援の情報が早く共有できる、支援に協力的な企業の情報が共有できる等 【ネットワーク整備の必要性】ネットワーク整備が必要と感じている回答はすべて(100%) | |
| 9 | ③【関係機関の来所への対応】 関係機関支援員による支援対象者への同行利用、連携等による来所への対応 関係機関:市福祉関係課、教育委員会、学校、福祉事務所、社協、民間団体等 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 2月末時点で関係機関の来所人数は131人、紹介されたケース数は16世帯と、目標を達成した。関係機関の来所は、相談者・利用者への付き添い、会議等により増加した。これに伴い、関係機関での事業周知が進み、紹介されるケース数も増加した。 | |
想定外のアウトカム、活動、波及効果など
①要支援家庭との接点
ヤングケアラーとみられる高校生からの食支援への登録申請、関係機関が長期にわたり所在(住民票と異なる居住実態)を把握できていない家庭の保護者、その家庭の子どものみの定期的な来所等があった。食支援及び気軽に利用できるコミュニティスペースが、支援に繋がりにくい家庭を発見することができ、かつ居場所となれる可能性が確認された。
②更に深刻化した物価高騰に対応した食支援
計画当初アウトプットに設定した「食支援の拠点としての定着」は、長期的な視点での地域の包括的な食支援体制の確立を目指すものであった。しかし、事業期間内にも物価高騰が刻々と悪化し、これを主訴とする相談も急増する中、関係機関経由の緊急利用の依頼があった際には「審査不要で当日利用可能な旨を伝える」「対象者の情報の開示は不要」等と対応を柔軟化・強化した。結果として、県内の食料品の物価が過去最大の上昇率であることを県が公表した2月時点で、すでに緊急的な食支援を拡充し、より多くの方に食品を届けることができた。多くの利用者から「物価高騰の中なんとか食べられた」「他に頼るところがなくて助かった」等の声が聞かれ、家計への影響を一定程度緩和できたと考えられる。
③登録枠の拡大及び審査緩和
前記②と同様の理由から、登録枠を当初100世帯と設定していたところ約200世帯へ拡大し、同時に審査基準に「申請内容から家計急変がみられる場合には、原則利用可」を追加、審査期間を当初は申請後1-2週間かけて慎重に審査していたところ原則3日程度に短縮するなど、直近で物価高騰の影響を受けている世帯を含めより多くの世帯が確実に早く利用できるよう、活動を強化した。
④連携拡大・強化
前記①〜③により、関係機関からの問い合わせ、ケース共有、会議等の機会が増加し、結果として連携が拡大・強化された。
事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動
| 課題を取り巻く変化 | 低所得世帯の家計状況は、物価高騰により刻々と悪化している。宮古島市においては家賃高騰も依然として全国一と言われており、物価高騰と家賃高騰が重なる現状は、全国的にみても特に深刻な状況にあるといえ、また今後も当面続くものと予想される。そんな中、本事業では、直接の食支援により物価高騰及び家賃高騰の負担感軽減に一定の効果があったと見られる。しかし他方で、ヤングケアラーと思われる高校生の食支援への申請、関係機関が所在を長期間確認できていない要支援家庭の子どもの来所等、十分に想定していなかった層とつながることができたことから、新たな役割へと進むことも検討が必要である。食支援だけで家計が改善できる訳ではなく、むしろ自立から遠ざかる場合さえあるため、本事業では配置のなかった相談支援機能の実装も重要である。多くの機関・団体では、食支援または相談支援のどちらかを得意とする場合が多いが、弊団体においては両面から支援してきた強みを生かし、居場所、相談、食支援を組み合わせた継続計画を検討していく。また、島内では高校生の居場所が不足していることが従前から確認・指摘されてきたことから、高校生を対象とした支援も視野に入れたい。 |
|---|
外部との連携実績
| 1 | 活動 | スクールソーシャルワーカーとの連携 |
|---|---|---|
| 実施内容 | 市教委SSW(市内全域担当4人)、県教育事務所SSW(市内全域担当1人)と連携。家庭支援、情報共有、緊急利用動向、事業周知等。 | |
| 結果・成果・影響等 | 関係機関の中でもSSWは特に多く来所があった。緊急利用の同行で別の関係機関とともに施設内で相談対応にあたることがあった。こうした使い勝手の良さや相談支援の導入のしやすさについて、ヒアリング、アンケートにおいて高く評価する回答があった。 | |
| 2 | 活動 | 宮古島市社会福祉協議会コミュニティソーシャルワーカーとの連携との連携 |
| 実施内容 | 地域の社協に配置されるCSW(平良地区担当2人)と連携。相談支援への繋ぎ、緊急利用同行、事業周知等。 | |
| 結果・成果・影響等 | SSWに次いで、多く来所があった。社協が支援対象者を公的支援につなぐ際に同行する先は通常役所の担当窓口となるが、市の各支援員と本施設内で面談することで、支援対象者はリラックスして話すことができ、支援者側も誘導的・指導的になりにくいなど、より有効な相談支援へと繋がった。ヒアリングでも同様の意見がみられた。 | |
| 3 | 活動 | 宮古島市拠点型子どもの居場所やらびばとの連携 |
| 実施内容 | 島内の市委託・補助の子どもの居場所9箇所で対応が難しい子どもを受け入れる、拠点型子どものの居場所の利用者9世帯を本事業で支援。優先での登録、緊急利用、審査委員への参加。 | |
| 結果・成果・影響等 | 島内で最も困難性の高い家庭の子ども(及び保護者)を支援する拠点型子どもの居場所と、強く連携した。別事業であるものの当団体で受託している事業であるため、特に連携はスムーズであった。他機関と同様に面談の組みにくい保護者が本施設には来所するなどが見られ、その後の相談対応がより有効なものとなった。 | |
| 4 | 活動 | 沖縄県要支援家庭寄り添い支援事業(宮古圏域)との連携 |
| 実施内容 | 支援に繋がりにくい人を支援する県委託の訪問相談支援事業と連携。食支援の相互フォロー、審査委員への参加、相談支援への繋ぎ、事業周知等。 | |
| 結果・成果・影響等 | 県委託の訪問による食・相談支援事業である通称「こかサポ」と強く連携した。別事業であるものの当団体で受託している事業であるため、特に連携はスムーズであった。他機関と同様に面談の組みにくい保護者が本施設には来所するなどが見られ、その後の相談対応がより有効なものとなった。 | |
| 5 | 活動 | 宮古島市家庭保健課との連携 |
| 実施内容 | 市の子ども家庭部局と連携。相談支援への繋ぎ、緊急利用同行、事業周知等。 | |
| 結果・成果・影響等 | 市家庭保健課は本市の要支援家庭を幅広く支援しており、課内の子どもの貧困、家庭児童相談、女性相談等から、多くの利用者の紹介があった。また、課外ではあるが、生活保護、障害基幹相談など福祉部署からも利用者紹介があった。 |
広報実績
| メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等) | あり | |
|---|---|---|
| 内容 | ・9月10日に開所の周知及び寄贈の呼びかけを目的として、開所のタイミングで施設内に報道各社を招き取材対応、翌日以降に宮古毎日新聞、宮古新報新聞にてそれぞれ掲載され、宮古テレビにて島内に放送された。 | |
| 広報制作物等 | なし | |
| 報告書等 | なし | |
| イベント開催等 | なし | |
ガバナンス・コンプライアンス実績
規程類の整備状況
| 事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか | 完了 | |
|---|---|---|
| 整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか | 全て公開 | |
| 内容 | ||
| 変更があった規程類に関して報告しましたか | 変更があり報告済み | |
ガバナンス・コンプライアンス体制
| 社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますか | はい | |
|---|---|---|
| 内部通報制度は整備されていますか | はい | |
| 内容 | 内部通報者保護規程を作成し、全役職員に周知後、常時閲覧できるよう事務所内に備え付け、また団体HPに公開している。規程に従い、コンプライアンス担当理事を理事下地一雄と決定し、その他の通報ルートを含め役職員に周知している。 | |
| 利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますか | はい | |
| コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたか | はい | |
| ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたか | いいえ | |
| 団体の決算書類に対する会計監査はどのように実施しましたか。本事業の最終年度の状況を選択してください(実施予定の場合含む) | 外部監査および内部監査 | |
| 内容 | 【外部監査】実施者:税理士法人TAパートナーズ 実施内容:月次監査及び決算時における実地監査 実施時期:毎月(月次監査)及び令和7年5月(決算時実地監査) | |
| 本事業に対して、国や 地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますか | いいえ | |
その他
| 本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など | 本事業を通じて規程類が整備できたことで、ガバナンス、コンプライアンス体制が大きく強化された。ただし、実効的な運用を継続、強化するためには、専門的かつ継続的な助言が必要と感じる。島内にはNPO法人等に特化した士業はおらず、また先例となる団体もない。外部に支援を求めたい。 |
|---|
シンボルマークの活用状況
自団体のウェブサイトで表示 広報制作物に表示 イベント実施時に表示 |

