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事業完了報告

2026/03/13更新

事業概要

事業期間開始日 2025/04/01終了日 2026/02/28
対象地域福岡県
事業対象者

中間受益者
➀過去に社会的養護のもとで暮らした経験のある若者
②児童養護施設に勤務する自立支援担当職員
③事業対象期間内に社会的養護のもとに暮らす中学⽣以上の若者
④協力企業の経営者・社員
最終受益者
⑤上記①③が将来的に築くであろう家族とその⼦どもたち

事業対象者人数

中間受益者
➀30名
➁5名(5施設の自立支援担当職員)
③60名程度(15名前後/施設×4施設)
④企業数30社程度
最終受益者
⑤265名(上記90名の内70名が結婚して1.5⼈の⼦どもを持つと仮定)

事業概要

近年、社会的養護からの自立支援の重要性が認識されている一方で、実際には「18歳の壁」とも呼ばれる年齢制限により、一律に社会への自立を余儀なくされるケースが多くあります。社会的養護を巣立った後の支援(アフターケア)は、行政の支援や施設内の自立支援担当職員の配置を通じて実施されていますが、十分な支援に繋がっていない若者もおり、当団体では2023年よりそのような若者への個別対応を行ってきました。この過程で、巣立ち後の伴走支援、施設との連携、再就職の支援の重要性を改めて認識しました。これらを強化するため、以下の事業を実施します。


①ケアリーバー見守り・伴走強化プロジェクト
月1回のランチ会に加え、個別に伴走するメンター制度を試験的に開始します。これにより、自立後の若者への伴走支援を増やしていきます。


②アフターケア連携強化プロジェクト
各施設の自立支援担当職員と当団体の連携を拡大、自立支援担当職員同士の連携強化、自立支援担当者(施設)と協力企業との連携、以上の3グループの連携強化を図ります。


③ケアリーバー応援プロジェクト
社会的養護出身の若者による体験発表会を開催します。発表の約2か月前から、社会人サポーター3名が1人の発表者をサポートし、発表者とともにスピーチを作り上げるチーム活動型のイベントです。市民の理解者を増やしながら、社会への啓発を進めます。

事業の総括およびその価値

本事業では、社会的養護を巣立った若者が施設退所後も孤立せず、社会に定着していくための伴走支援体制の構築を目的として活動を行った。主な取り組みとして月1回の居場所プログラム「ビオランチ」を11回開催し、延べ94名の若者と延べ62名の市民ボランティアが参加するなど、若者が安心して集まれる居場所を形成することができた。また、メンター制度や個別相談を通じて若者に対して延べ86回もの生活相談や就労、住居等に関する支援を行い、トラブルの早期発見と対応につながった。さらに、施設職員や地域ボランティアとの連携を通じて、若者を地域全体で見守る体制づくりと支援モデルの基盤を築くことができた。また2025年9月に実施したイベントを通じて201名の市民が来場し、社会的養護を経験した若者の可能性をより多くの人に届けることができ、更には新聞記事に掲載されたことで、間接的な社会へのインパクトも生み出すことができた。


①若者に直に接して若者を応援する関係者の実数(事業開始時):22名
②当事業を通して増えた若者を応援する関係者の実数:14名
③それらの関係者が直接関わっている若者の実数:20名
④若者を応援する関係者のコミュニティ数(事業開始時):2
⑤当事業を通して新たに形成した関係者のコミュニティ数:3


上記の5つの項目は当助成の対象となる事業内でのみカウントしております。(ビオラ、ビオラメンター、スピーチ、個別)

課題設定、事業設計に関する振返り

本事業を通じて、施設退所後の若者支援においては、単発の支援ではなく継続的な関係性を維持できる仕組みが重要であることを改めて確認することができた。若者は社会的養護退所後の1年目において特に進学や就職、転居など生活環境の変化が大きく、継続的な参加を促すことの難しさもある。そのため、月1回の居場所プログラムに加え、LINE等を活用した日常的なコミュニケーションや個別相談を組み合わせることで、柔軟に関係性を維持する支援を行った。また、市民ボランティアが若者と関わる仕組みは、若者にとって多様な大人とつながる機会となり有効である一方、ボランティアの役割や関わり方を整理し、過度な負担や負荷がかかっていないかの定期的な面談やヒアリングに加えて、ボランティアの精神的な支援体制も整える必要性が見えてきた。本事業で得られた知見を活かし、今後はより持続可能な伴走支援の仕組みづくりを進めていきたい。

今回の事業実施で達成される状態

短期アウトカム

1①社会的養護を巣立った若者が、学校・職場以外の「第3の居場所」を持つことで、社会的に孤立せず、日常の不安や疑問を安心して相談ができることで、自立の為の躓きが予防できる。
指標①学校又は職場以外の相談先の有無 ②「繋がり」の自己評価(孤独感・繋がり感) ③居場所の役割と認識
目標値・目標状態 ①8割以上が「ある」と回答 ②4段階評価で8割以上が3以上と回答(居場所の人との繋がりを「とても感じる」〜「全く感じない」) ③4段階評価で8割以上が3以上と回答(困った時に居場所の人に相談しようと「とても思う」~「全く思わない」)
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察生活応援ギフトを受け取ったユース27名を対象にGoogleフォームでアンケートを実施し、16名から回答を得た。その結果、回答者の9割以上が学校や職場以外にも何らかの相談先や社会とのつながりを持っていることが確認され、本事業を通じて若者が「第3の居場所」と感じられる関係性づくりには一定の効果があったと考えられる。一方で、「わからない」「ひとりぼっちだと感じることがある」と回答したユースも一定数おり、潜在的な孤独感の解消には十分でない可能性も示唆された。今後は、若者が安心して関われる継続的な関係づくりやコミュニティ形成をより重視していく必要があると考えられる。
2②児童養護施設の自立支援担当職員・協力企業・当団体の3者間が連携し、社会的養護を巣立った若者の自立を包括的にサポートする。
指標①3者間の連携に対する満足度・信頼度(担当者アンケート) ②若者に関する個別ケースの情報共有件数
目標値・目標状態①「連携がうまくできている」と感じる回答が80%以上 ②対象者の70%以上に対して3者間でのケース共有が行われている
アウトカム:結果計画より遅れている
アウトカム:考察本事業を通じて、児童養護施設の自立支援担当職員と当団体との2者間の連携は継続的に構築することができ、卒園生に関する情報共有や相談が行える関係性が形成された。一方で、当初想定していた協力企業を含めた3者間連携の実現には至らず、特に児童養護施設側において個人情報の取り扱いに対する慎重さが根強く、企業を含めたケース共有には高いハードルがあることが明らかとなった。今後は、まず施設と当団体で築かれた信頼関係を基盤としながら、個人情報保護に配慮した形で企業との関わり方を整理し、段階的に連携の範囲を広げていくことが必要であると考えられる。
3③社会的養護のもとで育った若者が、市⺠ボランティアの助けを借りながら自らに向き合い、自己の受容を進めることで、自らが望む未来へ近づく力を身につける。
指標①市民ボランティアとの定期的な交流・対話の満足度・信頼度 ②自己理解・受容に関する本人の自己評価(例:「自分の過去を受け入れていると感じる」「今の自分に価値があると感じる」) ③自分の将来に関する目標の言語化
目標値・目標状態①4段階評価で8割以上が3以上と回答(「とても満足」〜「全く満足していない」) ②開始時より肯定的変化が見られる割合が7割以上 ③全員が原稿を作成しスピーチ発表を行う
アウトカム:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトカム:考察2025年9月に実施したイベントでは、社会的養護経験のあるユース3名が登壇し、自身のこれまでの経験や将来の目標について言語化し、スピーチとして発表することができた。各ユースにはスピーチ作成を支援する市民ボランティアを2名配置し、約2ヶ月間にわたり定期的な対話や交流を重ねながら準備を進めた。その過程で、ユースからは「サポーターがいなければ難しかった」「客観的な助言が役立った」といった前向きな声が寄せられた。またスピーチを通じて自身の背景を周囲に伝えられるようになったユースもおり、人前で語る経験や市民ボランティアとの継続的な対話が、自身の自己受容の促進や未来を考える機会につながったと考えられる。

アウトプット

1①-1 社会的養護を経験した若者への見守り・伴走支援の実施(集合型)
指標1) ランチ会の開催回数 2) 参加するユースの人数 3) 参加ボランティアの数
目標値・目標状態1) 月1回実施 2) 延べ70人 3) 述べ80人
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察ランチ会は計画通り実施し、合計11回、参加したユースは延べ94名、参加ボランティアは延べ62名となった。ユースの参加者数は目標を上回る形となったが、これはイベント型のランチ会の実施やユースからの提案によるアクティビティ(ボーリングやBBQ)を積極的に取り入れたことに加え、実施頻度と曜日(原則、第1日曜日)を固定することで、ユースの参加者が定着したことが要因と考えられる。一方、参加ボランティアの数は目標値を達することができなかったが、これは会場の兼ね合いもあり、ボランティアの参加募集数を制限したことも要因である。今後は実施会場の拡大も含めて検討していきたい。
2①-2 社会的養護を経験した若者への見守り・伴走支援の実施(個別型)
指標1) 参加したユースの数 2) 個別メンター(市民ボラ)の数 3) ユースとメンターのオンラインMTG数 4) ユースとメンターの対面MTG数 5) メンターと事務局職員とのMTG数 6) 事務局職員による個別対応 7) 半年間の節目でプログラムのリフレクションを実施
目標値・目標状態①5人 ②15人 ③述べ20回 ④述べ10回 ⑤1回 ⑥目標値設定不可 ⑦1回
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察実数は①4名、②10名、③6回、④8階、⑤12回、⑥39回、⑦1回実施。ユース本人たちの状況や状態の途中変化が激しく、事務局側が対応を引き上げざるを得ない状況が複数回生じた。それにより想定以上に事務局による個別対応が激増し、負荷が大きくかかった。反面、1年間継続して参加したユースからはポジティブな感想があり、参加したメンターボランティアも総じてプロジェクトの意義や必要性は全参加者が「感じる」との回答だった。また事務局や施設職員も把握していないユースの状況をいち早くメンターボランティアが把握し、早期に事務局に共有したことで、致命傷になる前に対応ができたケースもあり、プロジェクトの価値を感じた。
3①-3 社会的養護を経験した若者への見守り・伴走支援の実施(生活応援品の配布)
指標1) 生活応援品(食品)を受け取った若者の数
目標値・目標状態1) 30名
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察当法人のLINE登録をしているユースに向けて、生活応援品受け取りの希望を聞いたところ28名から回答があったため、一斉に募集のメッセージを送った。最初は数名の申し込みに留まったが、個別の連絡を開始したところ28名のユースが申し込みを行い、結局27名の希望者ユースに届けることができた。(*1名のみ途中で音信不通になってしまい、応援品の送付ができていない)後日、応援品を受け取ったユースからは「食料品が値上がりしているのですごく助かった」「同封されたメッセージが嬉しかった」という声が聞かれ、単なる物品の支援だけではなく、関係性の継続という意味でもその重要性を感じた。
4②-1 当団体と施設の自立支援担当職員との連携拡大と強化 (当団体と施設の自立支援担当職員による定期的な情報交換の実施)
指標1) 職員との面談回数 2) 施設での自立支援セミナーの実施回数
目標値・目標状態1) 自立支援担当職員との面談:計44回(月1回面談x4施設x11カ月) 2) 自立支援セミナー:4回(1回x️4施設)
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察目標値よりも上回る回数(計48回)のオンラインミーティングを開催することができた。定期的な面談によって施設職員と当団体の信頼構築が進み、卒園生の状況や情報を共有することで、早期の問題解決や適切な対応に繋がった為、この連携を強めることはユースの社会定着において大きな意味があると感じた。
5②-2 施設の自立支援担当職員と協力企業の連携 (協力企業が社会的養護や児童養護施設についての理解を深める)
指標1) 施設での自立支援セミナーの実施回数 2) 施設での自立支援セミナーへの協力企業社員の参加者数
目標値・目標状態1) 自立支援セミナー:4回(1回x4施設) 2) 施設訪問型ワークショップにボランティアとして参加する協力企業職員:計12名(3名x4施設)
アウトプット:結果計画より遅れている
アウトプット:考察当初計画していた施設での企業参加型の自立支援セミナーについては実施ができなかった。主な要因として、児童養護施設側においてユースの個人情報や生活状況の取り扱いに対する慎重な姿勢が強く、企業を含めた外部関係者との関わりについては、より段階的な信頼構築が必要であることが明らかになった。本事業を通じて、まずは施設職員と当団体との間で継続的な連携関係を築くことができたため、今後はその信頼関係を基盤としながら、個人情報への配慮を前提とした形で企業の関わり方を整理し、段階的に企業参加型の取り組みを実現していきたい。
6②-3 施設の自立支援担当職員ー協力企業ー当団体のネットワーク(連絡会)の立ち上げ 福岡市エリアにおける連絡準備会の実施
指標1) 福岡市内3施設の児童養護施設・自立支援担当職員と協力企業経営者・社員が一同に会するMTGの回数
目標値・目標状態1) 施設職員・協力企業・当団体の三者MTG:1回
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察計画していた通り、施設職員・協力企業・当団体の三者が一堂に会するミーティングをオンラインで実施することができた。今後の関わり方や可能性について、三者ですり合わせることができたので、それを実際に実行していけるよう定期的な集まりを実施していきたい。
7③-1 社会的養護経験のある若者が登壇する体験発表・スピーチイベントの準備
指標1) スピーチするユースの数 2) スピーチ作成をサポートするボランティアの数 3) 全員参加の事前研修の数 4) スピーチ準備のためのチームごとのMTGの数
目標値・目標状態1) 登壇するユース: 2~3名 2) 市民ボランティア:6~9名(ユース1名につき3名のボランティアを配置) 3) 2回(8時間/回) 4) チームごとの準備ミーティング:最低4回以上
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察計画通りに活動を実施し、3名のユースが2025年9月のイベントでスピーチを行った。スピーチ準備のワークショップについて、ユースの一人は「今まで大勢の前で話したことがなかったので、スピーチすることのイメージが湧いてなかったけど、ワークショップで準備の仕方や1分スピーチをすることでイメージができて良かった」と教えてくれた。チームごとの準備ミーティングはオンラインでの打ち合わせ、全員が集まる中間発表・最終練習(対面での実施)の前後に行なった。
8③-2 社会的養護経験のある若者が登壇する体験発表・スピーチイベントの開催
指標1) イベント来場者数
目標値・目標状態1)イベント来場者:150名以上
アウトプット:結果計画より進んでいる/計画どおり進んでいる
アウトプット:考察予定通り2025年9月にスピーチイベントを開催し、目標値を上回る201名の市民や関係者が来場した。メディアへのプレスリリースの活用や、スピーチ後のブース出展による他団体の活動紹介などを組み入れることで、他団体とも連携して集客動員を行うことができ、目標動員数を達成することができた。多くの動員があったことで、社会的養護から巣立ったユースたちの存在と可能性を広く社会へ啓発する機会に繋がったと感じる。

活動

1①-1 集合型伴走支援・ビオランチ(月1回のランチ会)の実施
活動結果計画通り
概要合計全11回の集合型伴走支援・ビオランチを開催し、述べ94名のユースと、延べ62名ののボランティアが参加した。1年を通して安定的に実施ができたことでユースの定着に繋がり、毎月会うことでユースの小さな変化や状態にも気づくことができるようになり、課題の早期発見と対応に繋げることができた。
2①-2 個別型伴走支援・ビオラメンターシッププロジェクトの実施:プロジェクトモニタリング(メンターへの月1回フォローアップやメンターに提出されたレポートのチェック)・メンターとのキャッチアップ研修・(試験プロジェクトであるため)プロジェクト開始6か月後:2025年8月のプロジェクト評価ミーティング・必要が生じた場合の個別対応など
活動結果計画通り
概要お試し版としてまずは半年間でスタートしたプロジェクトだったが、ユース・市民ボランティア双方から継続の希望があったことから、さらに6ヶ月間延長して実施した。参加したユースは4名、メンター10名で開始したが、途中でユースの状態が激しく変化したチームもあり、事務局側で対応を引き上げる形となった。またプロジェクトの途中と終了間際の2月後半に、メンターボランティアとの振り返りミーティング(オンライン)を実施して、各チームの状況の確認、課題の共有、成果のや意義のヒアリングなどを行った。
3①-3 生活応援プロジェクト(エール便)の準備と配送
活動結果計画通り
概要当法人と繋がりのあるユース27名がエール便を受け取った。またエール便を送付する過程においては、卒園生3名と一緒に企画(エール便に入れる品目の選定)と発送準備を行ない、当事者目線で支える側にも回るという役割りをユースに与えた。特に応援品として送付する中身を考える上で、ユースたちが実生活で本当に必要なものや喜んでくれるものを選定することができた。
4②-1 自立支援担当職員との月1回のオンラインミーティング
活動結果計画通り
概要福岡県内4施設の自立支援担当職員と、最低月に1回(4施設のうち、1施設は月に2回行なったこともある)のオンラインミーティングを実施でき、2025年度は合計48回となった。1回のミーティング時間はおよそ30分程度で卒園したユースの現状の共有や情報提供を行うと共に、ユースの養育期を詳しく知る職員からの対応のアドバイスを得る機会となった。
5②-2 施設訪問型ワンステップセミナー(卒園後の自立準備セミナー)の企画・準備・実施:施設側との調整・参加ボランティアの募集と事前準備・セミナーの実施
活動結果遅延あり
概要今回は当初計画していた施設での企業参加型の自立支援セミナーについては実施ができなかった。主な要因として、児童養護施設側においてユースの個人情報や生活状況の取り扱いに対する慎重な姿勢が強く、企業を含めた外部関係者との関わりについては、より段階的な信頼構築が必要であることが明らかになった。本事業を通じて、まずは施設職員と当団体との間で継続的な連携関係を築くことができたため、今後はその信頼関係を基盤としながら、個人情報への配慮を前提とした形で企業の関わり方を整理し、段階的に企業参加型の取り組みを実現していきたい。
6②-3 福岡市内3施設の自立支援担当職員と協力企業が一同に会するミーティングの実施(企画準備を含む)
活動結果計画通り
概要2025年11月に、首都圏で活動しているNPO法人フェアスタートサポートの代表をゲストに迎え、3者が一堂に会するオンラインミーティングを実施。協力企業から経営者など5名が参加し、施設側からは4施設から自立支援担当職員4名が参加した。それぞれが共通認識を持つことができたのはとても大きな意味が会ったと感じた。
7③-1 スピーチイベントの準備:ユース登壇者の募集/スカウトと決定・市民ボランティア(スピーチづくりのサポート)の募集と決定・事前研修の企画準備と研修の実施・スピーチ練習・修正などのチームミーティング
活動結果計画通り
概要スピーチに登壇するユース3名(女性2名、男性1名)をスカウトし、登壇者を決定。それぞれのユースに2〜3名の社会人サポーターを配置し、原稿の作成・練習のサポートをしている。事前研修では、チームビルディング・コミュニケーション・感情のコントロールなどのワークを、ユースとサポーターが共にしながら、関係性を作り上げていった。
8③-2 スピーチイベントの開催:イベント集客の広報活動・当日イベントボランティアの募集と事前研修・イベント開催・イベント報告レポートの作成
活動結果計画通り
概要2025年9月23日に「スマフラここからフェス2025」を開催。来場者は201名。イベントを2部制とし、第1部の後半部分で3名のユースがおよそ4分間のスピーチを行なった。第2部では、主に福岡市内で若者支援をしている団体に協力をいただき、ワールドカフェスタイルのアクティビティーを実施。各団体の活動内容を小規模のグループで質疑応答を交えながら聞ける機会となった。

想定外のアウトカム、活動、波及効果など

本事業を通じて想定外のアウトカムとして実感したのは、若者を「支援の対象」として捉えるだけではなく、経験や社会との関係の中で「支え合う存在へと成長していく主体」として捉える視点の重要性である。当初は若者が社会とつながる機会を増やすことを主な目的としていたが、活動を重ねる中で、若者がボランティアや事務局との関わりの中において、相互の支え合いを生みだす場面を見ることができた。これにより、若者が単に支えられる存在にとどまるのではなく、経験を重ねることで他者と支え合う存在になり得るという循環の可能性を確認することができた。この気づきは、当法人が以前から漠然と感じていた理念を、実際の活動を通じて確信へと変える重要な成果であり、今後の事業設計や支援の考え方に大きく影響するものとなった。

事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動

課題を取り巻く変化

若者が社会とつながる機会へのニーズの高さを改めて実感した一方で、参加する若者の背景や状況は多様であり、より対象ごとの丁寧な支援体制の必要性を課題として認識した。特に個別メンター制度において、特性や疾患歴を持つユースの情報を事務局側で十分に把握できておらず、担当したボランティアメンターに心理的及び時間的な負担をかけてしまった事例があった。この経験を通じて、若者支援においてはユース本人への支援だけでなく、関わるボランティアへのサポート体制の整備も非常に重要であることを改めて認識した。今後の対応として、①参加を希望するユースの状況や配慮事項を事前に把握する仕組みの整備、②メンターボランティアへの事前の情報共有と対応方法の整理、③活動中に相談やフォローができる心理士などの専門的職員を含む事務局によるサポート体制の強化、の3点を中心に制度設計を見直し、ユースとボランティア双方が安心して関われる持続的な支援体制の構築を目指したい。

外部との連携実績

1活動NPO法人フェアスタートとの連携による、社会的養護の若者の就労支援に関する協力企業向け勉強会の開催。
実施内容社会的養護の若者の就労支援を専門に行うNPO法人フェアスタートと連携し、当法人の協力企業を対象とした勉強会を実施。勉強会では、他地域における企業と社会的養護の若者の関わり方や就労支援の具体的事例について共有され、企業が若者支援にどのように関われるのかについて理解を深める機会となった。
結果・成果・影響等勉強会を通じて、参加した協力企業からは「企業としてどのような形で若者支援に関われるのか具体的なイメージが持てた」との声があり、企業側の理解や関心の向上につながった。また企業と社会的養護の若者をつなぐ取り組みの具体的な方向性を学ぶ機会となり、当法人としても今後の企業連携のあり方や就労支援の展開についてのヒントを得ることができた。
2活動福岡市内及び近郊の児童養護施設(全4施設)の自立支援担当職員との定期オンラインミーティングの実施。
実施内容福岡市内及び近郊の児童養護施設全4施設と連携し、その自立支援担当職員と月1回のオンラインミーティングを実施することにより、各施設の卒園生の近況や課題、生活状況などについて密に情報共有を行うことで、施設退所後の若者の状況を継続的に把握するための連携体制を構築した。
結果・成果・影響等この連携により、卒園生に関する情報を定期的に共有・更新する仕組みが生まれ、若者の状況の把握や課題の早期発見が以前よりも迅速に行えるようになった。また、必要に応じて関係者間で対応を検討できるようになったことで、早期かつ適切な支援に繋げることができた。施設退所後も関係機関が連携して若者を見守る体制づくりの可能性を実感できた。

広報実績

メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等)あり
内容

・西日本新聞朝刊:2025年10月26日(イベントとスピーチ登壇者について)
・日本講演新聞:2026年1月1日(「若者が見つめる世界と夢」

広報制作物等あり
内容

・スマフラここからフェス2025チラシ

報告書等あり
内容

・若者支援事業部報告書

イベント開催等あり
内容
・スマフラここからフェス2025:2025年9月23日、レソラ天神ホールにて開催、来場者201名

ガバナンス・コンプライアンス実績

規程類の整備状況

事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか完了
整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか全て添付・公開をした
内容
変更があった規程類に関して報告しましたか変更はなかった
助成金の対象経費に人件費が含まれる場合、当該人件費の水準等を公開をしていますかはい
内容
https://smileyflowers.org/about-us/profile.html

ガバナンス・コンプライアンス体制

社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますかはい
内部通報制度は整備されていますかはい
内容

内部通報規定書類を元に理事ミーティングにて周知

利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますか
コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたかはい
ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたかはい
報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む)内部監査
内容

2026/3/5時点で、法人の監事(菊楽智彦氏)が当該事務所へ来所しての会計書類及び帳票確認を含む監査を実施の上、監査報告書を提出済

本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますかいいえ

その他

本助成を通じて組織として強化された事項や新たに認識した課題、今後の対応/あればよいと思う支援や改善を求めたい事項など

本助成を通じて、社会的養護を巣立つ若者に対する支援を、単発の機会提供ではなく、社会との継続的な関係づくりや経験の積み重ねを通じて成長を支えていく仕組みとして設計する重要性を改めて認識することができた。本事業では、若者が安心して参加できる居場所や交流機会の創出、社会人や地域との接点づくりなどを実施し、若者が社会との関係の中で自己理解を深め、主体的な行動へとつながっていく様子を垣間見ることができ、更には事業運営を通じて、関係機関や協力者との連携、プログラム設計や運営ノウハウの蓄積など、組織基盤の強化にもつながった。一方で、若者の成長や社会との関係づくりには一定の時間が必要であり、単年度の事業では関係構築や継続的な伴走支援に限界があることも課題として感じた。今後は本事業で得られた知見やネットワークを活かし、若者が社会とつながりながら経験を重ね、やがて社会の中で支え合う存在として循環していく仕組みを、より持続的な形で広げていきたい。

シンボルマークの活用状況

イベント実施時に表示