事業完了報告
2026/04/22更新
事業概要
| 事業期間 | 開始日 2025/05/29 | 終了日 2026/02/28 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 沖縄県 | |
| 事業対象者 | 育児や介護などにより仕事との両立が難しい女性 | |
| 事業対象者人数 | エントリー講座10名 | |
| 事業概要 | 国際的ランキングでも指摘されるように、日本のジェンダー格差は大きな課題である。子育てや介護などのライフイベントの負担が未だに女性のみに大きくのしかかるなど、特にグローバル化やAIなどの発達または少子高齢化などの影響を受 け社会の在り方が大きく変化する時代において、これらジェンダー格差の課題が女性の職業的自立や経済的自立に大きく影響を及ぼしている。一方で、沖縄県内においては、企業や各産業においても「人材不足」の課題があり、今後の少子化の状況を見ても新卒採用など若年層の獲得は期待できない中、女性活躍を推進する仕組みづくりは不可欠である。 | |
事業の総括およびその価値
【目標とする事業対象者数:10名に対し本事業介入対象者11名】
本事業では、企業ニーズに叶うスキル習得はもとより、託児設置・オンライン対応・アーカイブ対応・対象者事情と企業ニーズのすり合わせなどが非常に重要な要素となり、受講生の募集・合否選定・研修・インターンマッチング・インターンの各過程にキャリアカウンセリングや個別面談なども行い丁寧に伴走を行ってきた。結果、9名の受講生全員が基礎研修・本研修・インターンの全過程を修了し、インターンの就労では、うち8名が平均3万円の収入アップを実現させることができた。また、企業側も5社がインターンを受け入れ、うち3社が自社業務の一部を在宅ワーカーに発注継続するとの意思表示を確認できた。対象者側の事情を熟知したコーディネート機関は必要となるが、環境さえ整えば女性のキャリアが子育てなどのライフイベントに断絶されず、そのスキルが社会に活かされることで、貧困問題や人手不足問題解決につながる仕組みを構築できることが確認できた。
課題設定、事業設計に関する振返り
受講生の募集段階では、行政窓口や女性の貧困や就労に関わるNPO団体等へ出向き募集説明などを行ったが、その過程で「受講はしたいが車がない、子どもを連れてのバス移動は難しい」などの理由で受講を断念せざるを得ないケースが数件あった。生活保護受給者など、正に教育機会と収入を必要としている層に対しては、行政や他団体との連携をより綿密に行う必要があることが分かった。また、協力 団体からは「良い研修ではあるが、団体が支援する対象者は、そのレベルではない」との声が多く、就労にたどり着く以前の教育機会の必要性も強く感じるところだった。
一方、研修応募者は11名中9名が子育て中、内8名が3~4子の母親であった。自身のキャリアから5~10年以上離れ、子育ての合間のパートなどで家計を支えるも、教育費など将来の不安が大きいことが応募理由。子育てがいかに女性のキャリアや収入に障害になっているかが改めて確認できた。
今回の事業実施で達成される状態
短期アウトカム
| 1 | 就労困難の対象者が本コースの研修やインターンシップを通して自信を高め、また、習得したスキルを活かすことで、収入を得られている状態 | |
|---|---|---|
| 指標 | ①研修参加者(修了者)の継続して収入を得ている人数・報酬額 ②インターンマネジメント団体による研修評価 | |
| 目標値・目標状態 | ①本コース受講者の8割以上が経済的自立に向けた通過点として月額3万円以上の報酬を得ている ②実就労の可能性に関わる評価項目において受講生の6割以上に肯定評価 | |
| アウトカム:結果 | ①9名中8名が、平均3万円の収入を得ることができた ②9名中8名に「実就労可能の評価 | |
| アウトカム:考察 | ①9名中1名については、現就労先が副業不可であることで、無償インターンとして研修に参加したため、収入を得ることができたのは9名中8名。8名全員が子育てや現就労先での業務の合間にインターン実践業務を3ヶ月行い、平均3万円の報酬を得ることができた。 ②インターンは広報人材コースで2チーム、秘書人材コースで2チームで運営し、各インターン担当講師の受講生評価において、9名中8名は実就労可能の評価を得た。1名については、適性の確認とタイムマネジメントなどの面で課題があると評価された。 | |
| 2 | 女性の多様な働き方や就労機会の推進に向けて、県内企業において多様な人材(特に本事業で育成された女性人財)を受け入れるための体制整備の導入が開始され、その価値が広く周知されることで、誰もが支え合い・働ける社会の実現に向けた協力とアクションが促進されている状態 | |
| 指標 | ①女性人材を受け入れるための企業の意識の変化(or導入へのアクション?) ②事業報告会における参加企業アンケート ➂企業内での多様な働き方導入に関する事例の発信 | |
| 目標値・目標状態 | ①分析方法については事業開始後検討/関連アンケート項目の回答の7割が肯定的回答 ②関連アンケート項目の回答の6割が肯定的回答 ➂3回(SNSや事業報告会・勉強会・成果報告会など) | |
| アウトカム:結果 | ①企業向けアンケート調査にて、23社中18社が肯定的回答 ②事業報告会の参加者アンケートにて、アンケート回答26名中24名が肯定的回答 ③研修やインターンの様子をSNS発信5回、成果報告会1回開催、新聞掲載2件 | |
| アウトカム:考察 | ①インターン受け入れについて、現状の課題・在宅ワークで受注可能な内容などを23社訪問し説明。その場で簡易ヒアリングを行い、外注可能な業務の切り出しについてもアドバイス。訪問企業向けのアンケートにて「女性の在宅ワークを活用できそうだと感じた」「検討の余地はある」の肯定的回答が23社中18社。 ②1/29事業報告会には42名(29社)が参加し、受講生のインターン成果や子育てとキャリアの両立についてのトークセッションを共有。アンケートでは、女性のキャリア構築について「大変よく理解できた」「理解できた」が26回答中25、在宅ワークなどの新しい仕組みが必要かの問いには「非常に思う」「思う」が24。 | |
アウトプット
| 1 | ④スキル研修(本コース) 受講者が希望や適性に合った職種で求められるスキルを身につけ、就労に向けた実践力を高める | |
|---|---|---|
| 指標 | ①コースの開催数・時間 ②本コースの受講者数 | |
| 目標値・目標状態 | ①各コース15~24時間程度 ②ビジネスエントリーコース修了生の6割以上 | |
| アウトプット:結果 | ①各コース15時間+補講4時間を実施済み ②エントリーコース修了生の10割が受講 | |
| アウトプット:考察 | エントリー研修受講者9名全員が本コースに進んだ。広報コース6名、秘書コース3名。広報コースでは主にSNS運用について、ライティング・写真の撮り方・マーケティング視点・投稿の方法などを習得。秘書コースでは、秘書の役割・メール対応等の基礎スキル・情報収集・オンラインでのコミュニケーションなどを習得。研修については、両コース3時間×5回で実施し、基礎的な内容を伝えることはできたが、インターン移行前に数時間の補講が必要と判断し(タイムマネジメント・メンタルケアなど)両コース共通で4時間の補講を実施した。 | |
| 2 | ④ー2企業マッチングおよびインターンシップ 研修生が企業での実務を経験し、職業適性や実務能力を高めるとともに、企業との継続的な関係性を構築する。 | |
| 指標 | ①インターンシップ参加者数 ②インターンシップ実施期間 ➂インターン終了後の業務継続・雇用件数 | |
| 目標値・目標状態 | ①本コース受講者の9割以上 ②平均3か月 ➂インターン参加者の8割 | |
| アウトプット:結果 | ①本コース受講者の10割が受講 ②10月~12月の3ヶ月 ③全員が継続 | |
| アウトプット:考察 | 本コース受講者全員がインターンシップ希望。全員が3ヶ月間のインターンを離脱することなく修了した。広報コースは、SNS運用を中心とした2社の業務を2チームに分けて実施。企業担当者へのヒアリングや質問会を行い、チームで役割分担をするなどして、納品まで達成した。秘書コースは3社からの多様な事務業務を実施。会議議事録の作成・助成金事業の事務作業・会計などを手掛けた。受講生らは、子育てや現在就業中の業務などの合間でインターン業務をこなすこととなったが、全員が毎月20~30時間程度従事し、3万円前後の収入を得ることができた。 | |
| 3 | ⑤企業の募集 女性活躍推進の体制整備に関心のある企業に対して、事業の趣旨を広く周知し、積極的にアウトリーチを行う。 | |
| 指標 | ①アウトリーチによる説明件数 | |

