事業完了報告
2026/04/01更新
事業概要
| 事業期間 | 開始日 2025/05/22 | 終了日 2026/02/28 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 沖縄県 那覇市、浦添市、宜野湾市など都市部を中心に展開。 | |
| 事業対象者 | ①住宅確保要配慮者(最終受益者) ②老朽物件オーナー(中間受益者) ③支援機関・団体(中間受益者) ● 将来的構想 | |
| 事業対象者人数 | ①住宅確保要配慮者:事業期間中に7世帯 | |
| 事業概要 | 本事業は、沖縄県内で住まいの確保が困難となっている住宅確保要配慮者──生活困窮世帯、ひとり親、DV被害者、高齢者、若年妊産婦、障がい者などを主な対象とし、安定した住まいと、生活の再建に向けた支援の提供を目的としています。 県内では不動産価格や家賃の高騰が続く一方で、制度の狭間にある空き家の活用が進まず、「住まいが必要な人」と「使われていない住宅」のミスマッチが深刻化しています。また、連帯保証人の不在や孤独死リスクへの懸念などにより、民間賃貸市場で入居を断られるケースも後を絶ちません。 本事業では、当社が老朽化した空き家をサブリース方式で借り上げ、最低限の改修を施し、「見守り支援」と「 家賃保証」を組み合わせた居住支援住宅として提供します。これにより、賃貸市場で排除されがちな方々に、安全で安心できる住まいを届けることを目指します。 空き家所有者にとっては、運用の手間やリスクを軽減しつつ、収益確保と地域貢献を両立できる機会となり、物件の利活用が促進されます。さらに、生活困窮者支援機関や包括支援センターなどと連携し、支援対象者の紹介から支援計画、見守りまでを協働で進める体制を整えます。 将来的には、居場所づくりや就労支援といった地域とのつながりを深め、住宅提供にとどまらない「暮らしの支援」へと発展させていきます。行政・支援団体・民間が連携した持続可能な共生モデルを構築し、誰もが安心して暮らせる地域社会の実現に寄与することを目指します。 | |
事業の総括およびその価値
【目標とする事業対象者人数:7世帯に対し、本事業介入対象者:7世帯、受益世帯数:7世帯(32名)】
本事業の最大の価値は、住宅確保要配慮者への住まい提供を支える「改修補助」という強力なスキームを確立し、貸主の心理的・経済的障壁を根本から取り除いた点にあります。低廉な家賃設定では、将来の修繕費 を十分に積み立てることが困難であり、多くの物件オーナーは「入居後の突発的な修繕負担」という恐怖から、要配慮者の受け入れを躊躇してきました。本事業では、この潜在的な不安を「提供前の適切な改修」によって解消し、貸主が安心して物件を供出できる環境を整えました。
このアプローチは、居住支援法人レキオスが持つ不動産管理の専門性と、休眠預金活用事業の公的資金を融合させたことで実現した「沖縄型サブリース」の核心です。これにより、老朽化した空き家が質の高い居住資源へと再生され、地域全体の住まいのセーフティネットが強化されました。単なる住居の確保に留まらず、改修を通じて貸主の信頼を獲得し、持続可能な賃貸経営と要配慮者の居住継続を両立させたことは、今後の民間賃貸市場における居住支援のあり方を提示する、極めて社会的価値の高い成果であると確信しています。
課題設定、事業設計に関する振返り
本事業では、住宅確保要配慮者の住まい探しが難航する主因を、貸主側の「低廉家賃に伴う修繕・管理リスクの許容限界」と定義した。このリスクを休眠預金による改修補助と、居住支援法人によるサブリース・伴走支援のセットで解消する設計は、アンケート結果からも貸主や関係者に高い納得感を与えたことが確認できた。
一方で、実行団体としては事業期間が極めて短く、極めて困難な舵取りを強いられた。この短期間で目標を完遂できた最大の要因は、弊社が40年近く沖縄県の居住支援と住環境整備を担ってきた実績とリソースにあ る。長年培った地域ネットワークや専門知見という土台があったからこそ、タイトなスケジュール下でも物件確保と支援体制の構築を並行して実現できた。本事業を通じて、初期のリスク排除という課題設定の有効性を証明するとともに、平時からの地域に根ざした活動の積み重ねこそが、緊急性の高い社会課題解決の鍵であることを再認識した。
今回の事業実施で達成される状態
短期アウトカム
| 1 | オーナーや支援機関との連携体制が構築されることにより、住宅確保要配慮者が安心して賃貸住宅に入居し、継続してその住まいで生活を続けられている状態 | |
|---|---|---|
| 指標 | ①入居者の定着状況、 ②オーナー継続意向の有無、 ③支援機関連 携件数および調整会議の実施状況。 | |
| 目標値・目標状態 | ①入居者7世帯が継続入居の意向 ②オーナー7名が継続して物件提供に同意 ③支援機関5団体と連携関係継続 | |
| アウトカム:結果 | ①入居7世帯全員が継続入居を希望 ②オーナー7名全員が次年度以降の物件提供に同意 ➂支援機関5団体との連携継続 | |
| アウトカム:考察 | 事業期間が極めて短い中での全目標達成は、弊社が40年蓄積してきた地域リソースと、改修補助によるオーナーの不安解消が直結した成果である。低廉家賃物件における修繕リスクを事業側で担保する設計が、オーナーの継続同意を引き出す決定打となった。また、入居率100%かつ全員の定着は、那覇市居住支援協議会等との重層的な連携により、入居前から出口を見据えたマッチングが機能した証左である。本事業は、官民連携による「沖縄型サブリース」が、要配慮者の居住安定に極めて有効な基盤であることを証明した。 | |
| 2 | 老朽化した空き家の改修・借上げモデルが紹介・発信されることで、新たなオーナーの参画意欲が高まり、住宅を必要とする人に住まいを提供する事業が持続的に展開できる状態 | |
| 指標 | ①借上げ契約件数、継続提供の同意数、 ②空き家物件を活用する意向のオーナー数 | |
| 目標値・目標状態 | ①契約7戸・改修7戸 完了/継続提供同意7件 ②次年度参画意向3件以上(見込みオーナー) | |
| アウトカム:結果 | ①契約7戸・改修7戸 完了/継続提供同意7件 完了 ②次年度三角に前向きな意欲を持つオーナー3名確保完了 | |
| アウトカム:考察 | 本事業へのアンケートでは、事業参加者の家主・管理会社から高い支持を得た。白眉(はくび)は「改修補助」の効果であり、貸主の心理的・経済的障壁を打破し、空き家を居住支援資源へ転換させる動機付けとして極めて有効であることが証明された。サブリース方式についても、家主側の不安を払拭する有効な手法として広く理解を得るに至った。 実践面では、最大の障壁であった連帯保証人不在のケースに対し、弊社のノウハウを活かした「保証人なし提供」を完遂した意義は大きい。入居後3ヶ月未満の世帯が多く、継続的な伴走支援は次年度の重要課題となるが、現時点では全世帯で安定した居住を維持している。本事業を通じ、沖縄における持続可能な空き家活用モデルの確かな第一歩を記したと確信する。 | |
アウトプット
| 1 | (3) 入居後の見守り・定着支援 入居後の安定した生活支援のため、月1回以上の訪問やオンラインで状況確認を実施する。 | |
|---|---|---|
| 指標 | 各対象者への月1回の面談(訪問またはオンライン)の実施状況 。 | |
| 目標値・目標状態 | 面談30回超(1期10月~×2名、2期11月~×3名、3期12月~×2名) | |
| アウトプット:結果 | 累計面談・訪問回数:30回以上(目標30回に対し、達成率100%) 12月入居(4世帯):計20回以上の訪問・連絡 2月入居(3世帯):計10回以上の訪問・連絡 IoT見守り対応: 5回(現地確認実施) 付随支援: 家具移動支援、軽微な修繕対応(随時)、病院付き添い支援(1件) | |
| アウトプット:考察 | 入居直後の不安定な時期において、計画通りの定期面談に加え、生活に密着した多面的な支援を展開した。特筆すべきは、単なる「安否確認」に留まらず、家具の移動やシャワー・トイレの不具合調整といった「住環境の即時メンテナンス」をフックに頻繁に足を運んだ点である。これにより入居者との早期の信頼関係構築が可能となり、些細な困りごとを吸い上げやすい環境を整えることができた。 また、単身高齢者世帯にはIoT機器を導入し、アラーム発生時の迅速な現地確認を行う体制を運用した。不具合等による誤作動も含め、即座に対応する実績を重ねることで、入居者の安心感のみならず、貸主に対する「管理の徹底」を証明する形となった。さらに、さらに、同一物件内での高齢者世帯と母子世帯の引き合わせによる「顔の見える互助関係」の創出や、病院同行支援の試行は、居住支援法人が担うべき「孤独死防止」と「地域共生」の先駆的なモデルケースと言える。 | |
| 2 | (4) オーナーへの広報・説明活動 説明会を得て、協力オーナーと提供物件をデータベース化する。 | |
| 指標 | 説明会の開催回数、参加人数、紹介物件数。 | |
| 目標値・目標状態 | 説明会3回・参加30名・物件10戸 | |
| アウトプット:結果 | • 説明会・セミナー開催回数:3回(達成率100%) • 6/21 家主向けセミナー(20名) • 7/29 家主・管理会社向け説明会(5名) • 8/31 オーナーセミナー(48名) • 延べ参加人数:73名(目標30名に対し、達成率243%) • うち賃貸人・管理会社:計38名 • 紹介物件・相談数:17件(目標10戸に対し、達成率170%) | |
| アウトプット:考察 | 目標を大幅に上回る反響を得た背景には、弊社が日頃から賃貸経営勉強会を継続開催し、オーナーや管理会社との信頼関係を地道に築いてきた土台がある。8月のセミナーでは、家主代表や居住支援の実践者を交えたパネルディスカッションを実施し、賃貸経営の安定と社会貢献の両立について多角的に学びを深める工夫が奏功した。 また、個別説明会では「管理会社とオーナーの同席」を推奨し、三方良しの理解を促す丁寧な対話を徹底した。その結果、制度改正に関心を寄せる行政職員からも高い注目を集めるとともに、当初想定のアパートのみならず、戸建てや実家の活用相談も寄せられた。これらは家賃帯こそ今回の入居層とミスマッチな面もあったが、グループホームや社宅利用など次年度以降の多 角的な展開を検討する契機となった。個別対応で得たこれらの知見は、多様な空き家ニーズに応える「沖縄型モデル」を深化させる貴重な財産となる。 | |
| 3 | (5) 借上げ契約と改修工事(第1期~第3期) 住宅オーナーと借上げ契約を締結し、対象物件のリフォーム工事を完了させる。 | |
| 指標 | 契約締結件数および改修工事完了済の物件件数。 | |
| 目標値・目標状態 | 契約7戸・改修7戸完了 | |
| アウトプット:結果 | 借上げ契約締結数:7戸(目標7戸に対し、達成率100%) 改修工事完了数:7戸(目標7戸に対し、達成率100%) | |
| アウトプット:考察 | 全物件において、入居時期に合わせた工程管理を行い、第3期までにすべての契約および改修を完了した。極めてタイトな工期であったが、長年培った施工業者との即応体制を活かし、入居時期に合わせた迅速な引き渡しを実現した。オーナーが抱く「低廉家賃による修繕リスク」を改修補助によって直接的に取り除いたことが、短期間での契約締結と物件再生を支えた最大の要因である。本事業を通じて、公的支援と民間実務の融合が空き家活用を加速させる有効な手段であることが明確になった。 | |
| 4 | (6) 運営報告と継続活用の意向確認 月次報告を通じた関係構築と、2026年1月に全オーナーへ継続活用意向を確認し、次年度体制を整備。 | |
| 指標 | 月次報告実施件数、継続意向確認(書面またはアンケート)取得件数。 | |
| 目標値・目標状態 | 報告月3回以上・継続意向確認100%(契約7件中7件) | |
| アウトプット:結果 | 月次報告の実施: 12月入居分(4世帯)、2月入居分(3世帯)ともに、LINE等のSNSツールを活用し、即時性の高い連絡体制を維持。 継続活用意向の確認: 7件中7件(100%)から次年度以降の継続意向を確認済み。 ※現在、SNSでの経過報告を整理し、正式な月次報告書として書面化する作業を進行中。 | |
| アウトプット:考察 | 入居時期が12月・2月に集中したため、報告業務は迅速性を優先し、LINE等のデジタルツールを用いたリアルタイムな情報共有に注力した。これにより、入居直後の軽微な修繕対応や入居者の状況変化に対し、オーナーや管理会社と間を置かずに連携でき、高い信頼関係を構築することができた。全オーナーから得られた100%の継続意向は、この「顔の見える、即応性のある管理体制」が評価された結果と言える。 一方で、公的事業としての証跡管理をより強固にするため、これまでのデジタル上のやり取りを正式な「運営報告書」として書面化し、次年度以降の標準的な報告フローとして整備することが現在の課題である。この書面化のプロセスを通じて、支援内容を定量的に可視化し、オーナーがより安心して物件を預けられる「持続可能な管理体制」へと昇華させていく。 | |
| 5 | (7) 支援機関との初期連携体制の確立説明会を通じて紹介や連携の流れを共有し、記録・見込み情報をもとに初期連携体制を構築する。 | |
| 指標 | 説明会開催、参加団体数、紹介見込み件数、連携協議に進んだ団体数。 | |
| 目標値・目標状態 | 説明会1回開催・参加10団体・見込み紹介10件・連携協議5団体 | |
| アウトプット:結果 | 説明会開催: 0回(個別案件を起点とした実務連携へ集約) 連携・相談機関数: 20機関(医療、包括、母子寮、児童養護施設、行政等) | |
| アウトプット:考察 | 当初は一斉説明会を想定したが、支援を要する個別案件が先行したため、実務を起点とした「伴走型」の連携構築へシフトした。結果、医療機関や児童養護施設等、多分野にわたる20機関との実効性あるネットワークが確立された。各機関とはサブリース等の具体的な出口戦略を共有することで、単なる周知以上の深い連携協議を実現した。説明会という形式に拘泥せず、個別の困りごとに即応する機動力を見せたことが、目標を大幅に超える機関数との連携に繋がった。 | |
| 6 | (8) マッチング調整会議 入居希望者の紹介を受けた際に調整会議を実施し、連携機関と情報共有・対応方針の協議を行う。 | |
| 指標 | 調整会議開催件数、協議対象ケース数、入居決定件数。 | |
| 目標値・目標状態 | 調整会議14回超(1ケース2~3回) | |
| アウトプット:結果 | 調整会議開催件数: 20回以上(個別調整・ケース会議を含む) 協議対象ケース数: 34件 入居決定件数: 7件(目標100%達成) ※入居希望者の状況に応じ、各支援機関との随時・個別協議を優先して実施した。 | |
| アウトプット:考察 | 当初は定例開催を想定したが、案件ごとに緊急度や課題(権利調整等)が異なったため、個別対応を優先した。LINEや電話でのリアルタイムな共有により、支援機関と即座に方針を決定する「実務直結型」の協議体制を構築した。この機動力は12月・2月の入居集中期の円滑な成約に寄与し、福祉窓口から「迅速な出口戦略」として高い信頼を得る要因となった。本事業を通じ、形式的な会議体以上に、地域リソースが即時に繋がる「ハブ」機能の有効性が実証された。今後はこの手法を地域の標準モデルとして行政へ提言し、持続的な連携体制の核としていきたい。 | |
| 7 | (9) 成果共有・次年度に向けた振り返り 事業期間中に関与した支援機関と意見交換会を開催し、支援内容の成果や課題を共有する。 | |
| 指標 | 意見交換会開催、参加団体数、アンケート・ヒアリング実施件数。 | |
| 目標値・目標状態 | 意見交換会1回開催(2026年1月)・事業関与団体全5団体参加・アンケート5件回収 | |
| アウトプット:結果 | 意見交換会(成果報告会)開催: 1回(2026年2月26日実施) 参加者数: 50名 アンケート・ヒアリング回収: 39件 参加団体: 行政(那覇市、沖縄県等)、支援機関、不動産関係者、金融機関等、広範なセクターが参加。 | |
| アウトプット:考察 | 目標を大幅に上回る50名の参加を得たことは、本事業の「空き家活用×サブリース×居住支援」というスキームに対する関心の高さを裏付けている。アンケートでは9割以上が内容を肯定的に評価しており、特に「改修補助」がオーナーの不安を払拭する有効な手立てである点に多くの共感が集まった。 振り返りにおいては、単身高齢者や母子世帯への支援成果を確認できた一方で、アンケートからは「障がい者や若年層など、さらなる対象拡大」や「自走化に向けた収益性の確保」といった、次年度以降の発展に向けた具体的な課題も提示された。参加した多様なセクターとの意見交換を通じて、本モデルが特定の法人内だけに留まらず、地域全体の「住まいのセーフティネット」として機能することへの期待が示された。この成果共有を糧に、補助終了後も持続可能な沖縄型居住支援の確立を目指す体制を整えることができた。 | |
| 8 | (1) 入居希望者の相談受付と登録 : 入居希望者の受付・面談を行い、ヒア リング内容をもとに対象者リストをデータベース化する。 | |
| 指標 | 相談件数、面談実施件数、対象者リストへの登録件数。 | |
| 目標値・目標状態 | 受付10件・登録率100%・面談10件 | |
| アウトプット:結果 | 相談受付件数: 34件(目標10件に対し、達成率340%) 面談実施件数: 34件(全件に対し面談・詳細ヒアリングを実施) 対象者リスト登録件数: 34件(登録率100%) | |
| アウトプット:考察 | 目標値を大幅に上回る相談が寄せられた事実は、沖縄県内における住宅確保要配慮者の困窮状況がいかに深刻であるかを浮き彫りにした。 相談経路を分析すると、那覇市や近隣自治体の福祉課、地域包括支援センター、医療機関(MSW)など多岐にわたっており、行政や支援現場が「住まいの出口」を強く求めている実態が確認できた。 特筆すべきは、単なる物件不足だけでなく、保証人不在や高齢、障がいを理由に一般市場から門前払いを受けてきた層の多さである。全件に対し丁寧な面談を行い、データベース化したことで、個々の複雑な背景(生活保護、精神疾患、DV被害、身寄りなし等)に即した支援検討が可能となった。弊社の40年にわたる居住支援実績が、地域の「駆け込み寺」としての役割を果たし、潜在的なニーズを顕在化させたと言える。。 | |
| 9 | (2) 入居マッチングと契約支援 入居希望者に対し、物件紹介 と契約支援を行い、安心して入居できる仕組みを整備する。 | |
| 指標 | マッチング実施件数と、それに伴う賃貸契約締結件数。 | |
| 目標値・目標状態 | マッチング7件・契約7件完了 | |
| アウトプット:結果 | マッチング実施件数: 7件(目標7件に対し、達成率100%) 賃貸契約締結件数: 7件(目標7件に対し、達成率100%) | |
| アウトプット:考察 | 相談受付34件という膨大なニーズの中から、特に緊急性が高く、かつ一般市場では契約が困難な層に対し優先的にマッチングを行った。全件完遂に至る過程では、特に母子世帯において「子どもの学区を変更したくない」という地域限定の強い要望があり、限られた対象物件の中から条件に合致する選定を行うことが実務上の大きな障壁となった。 しかし、本事業の「改修補助」と「伴走型サブリース」をセットで提示することで、希望エリア内のオーナーから合意を迅速に引き出すことができ、生活環境を変えずに居住の安定を確保できた意義は大きい。これは、単なる物件紹介ではなく、入居後のリスクを法人が引き受ける仕組みが、エリアを限定した厳しいマッチングにおいても成約率を高める決定打となることを実証している。短期間でこれらの個別ニーズに応えられたのは、長年の実績に基づく地域ネットワークがあったからこそと言える。 | |
活動
| 1 | ① 住宅確保要配慮者(最終受益者) (1) 入居希望者の相談受付と登録 支援機関を通じて入居希望者を紹介・受付し、専用シートに基づくヒアリングを実施。連携先との相談調整を経て、優先度や支援内容を整理した対象リストを作成し、マッチングに備える。物件特性や生活課題に合った組み合わせを想定して進行。 | |
|---|---|---|
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 相談受付34件(目標10件に対し達成率340%)、面談・登録34件完了。 既存の福祉・行政ネットワークを通じ、想定を大幅に上回る相談が殺到。那覇市や近隣の包括支援センター、母子寮等と連携し、専用シートによるヒアリングとデータベース化を全件実施した。 | |
| 2 | ① 住宅確保要配慮者(最終受益者) (2) 入居マッチングと契約支援 改修完了した物件に対し、事前登録された希望者とのマッチングを実施。本人や支援機関立ち合いのもと物件確認・面談・契約を進行。連帯保証不要の仕組み説明や、家賃保証に関する懸念の払拭も行い、安心して入居できる環境を整える。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | マッチング7件、契約締結7件完了(達成率100%)。 保証人不在や母子世帯の「学区維持」といった厳しい条件に対し、本事業の「改修補助+サブリース 」を武器にオーナー交渉を行い、連帯保証人不要での契約を実現。困難事例におけるマッチングの有効性を実証した。 | |
| 3 | ① 住宅確保要配慮者(最終受益者) (3) 入居後の見守り・定着支援 入居後は月1回以上の定期訪問や連絡を通じて、生活面での不安・課題の解消を支援。就労、子育て、家計相談などを支援機関と連携して提供し、孤立防止や生活再建を後押し。トラブルが発生した場合は迅速に連携体制で対応。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 累計訪問・連絡30回以上実施。家賃滞納率0%を維持。 月1回の定期面談に加え、IoT機器による安否確認や家具移動、軽微な修繕対応を実施。入居者間の「互助」関係をデザインするなど、単なる管理を超えた孤独死防止・定着支援を継続している。 | |
| 4 | ②老朽物件オーナー(中間受益者) (4) オーナーへの広報・説明活動 空き家活用に関心のある物件オーナーに対し、事業説明や契約スキームの案内を広報。借上げ方式のメリットや運営サポートの内容を丁寧に説明し、協力意思のあるオーナーを募集。候補物件の情報を整理し、一次対象物件をリスト化する。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | セミナー・説明会を計5回開催。延べ73名参加。 賃貸経営勉強会を通じて構築したオーナー網を活用。改修補助による「投資リスクゼロ」のメリットを訴求し、17件の物件相談を確保するなど、要配慮者の受け皿となる物件データベースを拡充した。 | |
| 5 | ②老朽物件オーナー(中間受益者) (5) 借上げ契約と改修工事(第1期~第3期) 選定した物件について、オーナーと借上げ契約を締結。改修範囲と施工内容を調整し、2か月以内を目標に最低限の整備を実施。以降、第2・第3期として時期をずらして同様のプロセスを複数回実施。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 借上げ契約7戸、改修工事7戸完了(達成率100%)。 施工業者との迅速な連携体制により、タイトな工期ながら入居時期に合わせた改修を完遂。オーナーが懸念する初期費用と修繕リスクを事業側で解消し、空き家の迅速な資源化に成功した。 | |
| 6 | ②老朽物件オーナー(中間受益者) (6) 運営報告と継続活用の意向確認 オーナーに対し、家賃支払い状況や入居状況の報告を定期的に行い、信頼構築を図る。事業終了後の物件継続提供や追加協力について意向確認し、次年度に向けた基盤整備を進める。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 7件全オーナーより次年度の継続活用意向(100%)を確認済み。 LINE等のSNSを活用した即時性の高い運営報告により、オ ーナー・管理会社との強固な信頼関係を構築。現在、これまでのデジタル上のやり取りを正式な「月次運営報告書」として書面化する作業を進行中。 | |
| 7 | ③支援機関・団体(中間受益者) (7) 支援機関との初期連携体制の確立(説明会、役割分担の整理) 生活困窮者支援機関やひとり親支援、高齢者包括支援センター等に向けて説明会を開催し、連携希望団体とは面談を実施。対象者の紹介手順や支援計画の役割を整理し、入居支援の流れを共有します。連絡体制や緊急対応ルールも確認し、実務的な連携体制を整備します。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 20の支援機関と個別案件を通じた実務連携を確立。 形式的な説明会に代わり、34件の具体的な困難事例への対応を通じて連携体制を構築。各機関の役割分担を整理し、地域における「住まいの出口」としてのハブ機能を確立した。 | |
| 8 | ③支援機関・団体(中間受益者) (8) マッチング調整会議(月例) 対象者の紹介、改修状況、入居状況を支援機関と共有する定期協議を月1回ペースで開催。ケースの進行状況や課題に対し、必要に応じて専門家の助言を受けるなどして支援の質を向上させる。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 随時、20の関係機関と個別・合同のケー ス会議を実施。 個々の入居者の複雑な背景(生活保護、精神疾患等)に対し、専門的な知見を持つ各機関と調整会議を重ねた。スピード感を優先し、現場直結型の協議体として質の高い支援内容を決定してきた。 | |
| 9 | ③支援機関・団体(中間受益者) (9) 成果共有・次年度に向けた振り返り 支援内容の成果・改善点を振り返るアンケート・ヒアリングを実施。良好な支援事例や課題点をまとめ、次年度へのフィードバックとする。合同の意見交換会を実施し、支援機関間のつながり強化も図る。 | |
| 活動結果 | 計画通り | |
| 概要 | 成果報告会(参加者50名)の開催およびアンケート39件回収。 多様なセクターを交えた振り返りを実施。アンケートでは9割以上が本スキームを高く評価し、次年度以降の対象拡大や自走化に向けた建設的な意見交換を行うことで、継続に向けた基盤を整備した。 | |
想定外のアウトカム、活動、波及効果など
- 「互助」による孤独死リスクの低減とコミュニティ再生
当初は法人の見守り(IoT機器等)による「公助・共助」の構築を主眼としていたが、同一物件内の高齢者世帯と母子世帯を引き合わせたことで、住民間での自然な挨拶やお裾分けといった「互助」が発生した。これは、孤独死の不安を抱える高齢者と、地域での孤立を避けたい母子世帯の双方が、精神的な安心感を得るという想定以上の相乗効果を生んだ。
- 行政・支援機関からの「出口戦略」としての期待
説明会を開催する前に34件もの相談が殺到したことは、地域の福祉現場がいかに「住まいの出口」を求めているかを浮き彫りにした。本事業が行政や医療機関、母子寮など20もの多岐にわたる機関から「駆け込み寺」として認識されたことは、居住支援法人が地域ネットワークのハブとして機能する有用性を改めて証明する波及効果となった。
- 多様な空き家活用の可能性の示唆
アパートの空き室だけでなく、戸建てや実家の活用相談が寄せられた。これらは本事業のターゲットとは家賃帯が異なるものの、グループホームや法人向け社宅など、空き家対策の新たな選択肢を提示する結果となり、次年度以降の事業拡張に向けた貴重なデータベースが得られた。
事業終了時の課題を取り巻く環境や対象者の変化と次の活動
| 課題を取り巻く変化 |
本事業を通じ、住宅確保要配慮者の困窮は「単なる困窮」ではなく、保証人不在や学区限定、精神疾患、DV被害といった「複合的な背景」によるものであることが再確認された。対象者は、安定した住まいを得たことで、将来への不安から解放され、就労意欲の向上や通院の安定といった生活再建への意欲を見せ始めている。一方、貸主側も「改修補助」という具体的メリットにより、要配慮者への心理的ハードルが大幅に下がったという劇的な意識変容が見られた。
自走化モデルの確立: 補助金終了後も「沖縄型サブリース」を持続させるため、改修コストと管理費、家賃設定の最適バランスを精査し、ビジネスとしての持続可能性を追求する。 支援対象とエリアの拡大: 今回の母子世帯における学区維持の重要性を踏まえ、より地域に密着した物件確保を行うとともに、障がい者や若年層など、ニーズの高い層への支援拡大を検討する。 「ゆぃハウス」のブランド化: 本事業で実証した「改修補助+伴走型管理」のパッケージをレキオスの標準サービスとして確立し、県内の空き家を「負の遺産」から「地域の社会資源」へと変える活動を加速させる。 |
|---|
外部との連携実績
| 1 | 活動 | 福祉・行政・医療機関との実務連携 |
|---|---|---|
| 実施内容 | 那覇市をはじめとする各福祉窓口(包括支援センター、保護課等)、母子生活支援施設、児童養護施設、医療機関等の計20機関と、個別案件を通じた「顔の見える連携」を構築した。相談案件34件に対し、各機関と密なケース会議を重ねることで、入居支援から生活再建に向けた伴走支援までの役割分担を明確化した。 | |
| 結果・成果・影響等 | 34件におよぶ困難事例への対応を通じ、行政や福祉現場から「住まいの確保における確実な出口戦略」としての信頼を獲得した。本事業が提示した「改修補助×サブリース」というスキームが、従来の制度では救いきれなかった要配慮者の受け皿として、行政の施策を補完する有効な社会資源であることを実証した。 | |
| 2 | 活動 | 不動産業界団体への普及啓発 |
| 実施内容 | 沖縄県宅地建物取引業協会や沖縄県居住支援協議会等の専門家団体と連携し、業界内での居住支援の普及促進に努めた。具体的には、宅建業協会主催のセミナー(2/6)や那覇市居住支援協議会設立会議において、本事業の実務ノウハウを共有した。 | |
| 結果・成果・影響等 | 業界団体から講師として招かれたことで、弊社の知見が「業界標準」として客観的に評価された。個別の不動産業者に対しても、居住支援が「社会貢献とビジネスを両立させる持続可能なモデル」であることを周知し、地域全体で要配慮者を支える協力基盤の強化に繋 がった。 | |
| 3 | 活動 | 資金分配団体およびメディアとの連携 |
| 実施内容 | 資金分配団体(沖縄県労働者福祉基金協会)が主催する成果報告会(2/17)において本プロジェクトの成果を発表した。この発表内容は、琉球新報(3/4付)等の主要メディアに大きく掲載され、広く一般社会に向けて居住支援の重要性を発信する機会となった。 | |
| 結果・成果・影響等 | メディア掲載を通じ、沖縄の居住問題を一企業の課題から「地域共通の課題」へと昇華させた。この客観的な評価は、行政へ問題を「持ち帰らせる」ための強力な後押しとなり、助成終了後も地域リソースと連携して持続的な仕組みを模索し続けるための社会的信頼(パブリック・エクイティ)を確立した。 |
広報実績
| メディア掲載(TV・ラジオ・新聞・雑誌・WEB等) | なし | |
|---|---|---|
| 広報制作物等 | あり | |
| 内容 | 本事業の認知拡大と物件確保を目的とした「プロジェクト特設Webサイト」を制作。第一弾(2025年6月)では「居住支援の必要性」を、第二弾(2025年8月)ではオーナー向けに「ゆぃハウス」の具体的メリットを公開した 。また、那覇市役所内「住生活月間パネル展」での動画PRや展示を実施 。 | |
| 報告書等 | あり | |
| 内容 | 事業の透明性と実務知見の共有を目的に、「事業成果報告資料(スライド形式)」を作成した。資料内では、実際に直面した「借地物件の複雑な権利関係」や「行政手続きの課題」を「生きた知見」として集約している。 | |
| イベント開催等 | あり | |
| 内容 | 2026年2月26日に「事業成果報告会」を開催。行政・支援機関・不動産関係者等50名が参加し、アンケートでは「地域課題解決に繋がる」との回答が多数を占めた。 また、本事業の知見は外部から も高く評価され、沖縄県宅建業協会主催セミナー(2/6)や沖縄県居住支援協議会主催シンポジウム(1/29)において、プロジェクト参画者が講師として招聘された。 これらを通じ、不動産業界に対しては「居住支援とビジネスの両立」という新たな視点を提示し、行政に対しては「空き家活用とサブリースを組み合わせた有効な解決策」を提唱した。 | |
ガバナンス・コンプライアンス実績
規程類の整備状況
| 事業期間に整備が求められている規程類の整備は完了しましたか | 整備中 | |
|---|---|---|
| 内容 | 利益相反防止規程については現在整備中です。 | |
| 整備が完了した規程類を自団体のwebサイト上で広く一般公開していますか | 全て添付・公開できていない | |
| 内容 | 利益相反防止規程については現在整備中のため未公開です。現在、社内確認および承認手続きを進めており、整備完了後にWebサイトで公開予定です。 | |
| 変更があった規程類に関して報告しましたか | 変更はなかった | |
| 助成金の対象経費に人件費が含まれる場合、当該人件費の水準等を公開をしていますか | いいえ | |
| 内容 | 人件費水準の公開については、個人の給与水準が推定され得ることによるプライバシー保護および人事・労務管理上の観点から、現時点では一般公開は行っておりません。なお、助成金の対象経費としての人件費については、資金分配団体への実績報告および監査を通じて、適切な報告・確認のもと透明性を確保しています。 | |
ガバナンス・コンプライアンス体制
| 社員総会、評議会、株主総会、理事会、取締役会などは定款の定める通りに開催されていますか | はい | |
|---|---|---|
| 内部通報制度は整備されていますか | はい | |
| 内容 | 内部通報制度に関する規程は現在整備中ですが、内部通報制度(ホットライン)を設け、通報窓口を明確化しています。社 内研修およびグループウェアを通じて役職員へ周知を行っており、今後は規程整備により運用体制の強化を図る予定です。 | |
| 利益相反防止のための自己申告を定期的に行っていますか | ||
| コンプライアンス委員会またはコンプライアンス責任者を設置していましたか | はい | |
| ガバナンス・コンプライアンスの整備や強化施策を検討・実施しましたか | はい | |
| 報告年度の会計監査はどのように実施しましたか(実施予定の場合含む) | 内部監査 | |
| 内容 | 内部監査を実施しました。本総事業費の使用については、経理担当者、通帳管理者、決裁責任者による役割分担のもと、相互牽制が機能する体制を整備し、適切に管理しています。また、資金分配団体への月次報告を行うとともに、同団体による確認および監査を通じて、事業費の適正な執行について確認を受けています。 | |
| 本事業に対して、国や地方公共団体からの補助金・助成金等を申請、または受領していますか | いいえ | |
シンボルマークの活用状況
自団体のウェブサイトで表示 広報制作物に表示 報告書に表示 イベント実施時に表示 |

